【ラグビー】昨季王者帝京大に一歩及ばず

6月13日 VS帝京大 @日吉下田グラウンド 

突破を図る阿井

昨季の大学王者、帝京大を日吉下田グランドに迎えオープン戦が行われた。春のオープン戦もいよいよ残りわずか。春積み上げてきた結果を勝利という形で示したいところであったが、慶大は怪我人が多くベストメンバーには程遠い布陣。結果は7-21と敗れてしまったが、帝京大にはほぼベストメンバーがそろっていたことを考えれば善戦したともとれる内容ではあった。

得点 
慶大    帝京 
前半  後半    前半  後半 
1  0  T  1  2 
1  0  G  1  2 
0  0  PG  0  0 
0  0  DG  0  0 
7  0  計  7  14 
7  合計  21 
  
   
   
   
   
   
 

 

【得点】慶大のみ

T=金本
G
=和田 

慶大選手 
ポジション  名前(学部学年)  交代選手 
1.PR  古田 哲也(環3)   
2.HO  渡辺 祐吉(経2)   
3.PR  高橋 浩平(経3)   
4.LO  佐藤 大朗(総2)   
5.LO  立石 真也(総4)   
6.FL  柴田 翼(環4)   
7.FL  阿井 宏太郎(環4)  →19.高橋 立寛(環4)) 
8.NO8  明元 大樹(総3)   
9.SH  古岡 承勲(経4)  →20. 小斉平 聖人(商4) 
10.SO  和田 拓(政4)   
11.WTB  三木 貴史(経4)   
12.CTB  仲宗根 健太(総3)   
13.CTB  岩淵 功太郎(法3)   
14.WTB  金本 智弘(理4)  →23.小林 俊雄(経4) 
15.FB  小川 優輔(環3)   
     
 
前半風上に立った慶大は試合最初は優勢に試合を進める。相手陣の中でプレーを続けると、前半8分にアーリータックルで帝京大の核ともいえるツイがシンビンを受け試合から抜ける。このチャンスをものにしたい慶大だったが、ブレイクダウンでボールを早く出すことができずリズムを作りきれない。ツイが戻ってくる直前の前半17分には、相手のハイパントのミスからボールを得て、相手陣ゴール直前まで攻め込むが、オーバーザトップの反則でチャンスを逃してしまう。それでも林監督が「前半はタックルがよかった」というように、慶大らしい低いタックルで帝京大にもトライは許さず、お互い得点のないまま試合は進んでいく。均衡が破れたのは30分。慶大ラインアウトからの展開で、SO和田(政4)から内側に走りこんだブラインドウイングの金本(理4)へパスが渡ると、そのまま中央付近から金本が相手をかわし一人でゴールラインまで走り切り先制のトライを挙げる。キックも決まり7-0とリードした慶大であったが、そこから帝京大の反撃にあう。ゴール前に攻め込まれ、一度は粘りのディフェンスでピンチを脱したが、前半ロスタイムに帝京大のFwdの攻撃にディフェンスを集められ、最後は1年生FBの竹田に中央にトライを決められ、結局前半は7-7の同点で折り返した。 

低いタックルで大きい相手にも奮闘

後半も最初にチャンスを得たのは慶大。LO立石(総4)の突破などからゴール前まで迫るがトライには結びつかない。最初にチャンスを得たのは慶大であったが、ここから慶大は風下ということもあり、ほとんどの時間を自陣でプレーすることになってしまう。すると後半15分、自陣5mライン付近でのラインアウトから、帝京大の得点源一つであるモールでトライをとられ、7-14と勝ち越しを許してしまう。なんとか逆転したい慶大であったが、「慶大らしさを失ってしまった」(仲宗根・総3)、「帝京の遅いペースに合わせてしまった」(高橋浩・経3)というように、後半は慶大らしくないスローペースで試合が進んでしまい、ほとんど見せ場を作れない慶大。33分に相手選手に個人技でトライを許してしまい万事休す。結局後半は1トライもとれず7-21でノーサイドを迎えた 

By Tatsuya Hayakawa 

 

以下コメント 

林監督 

まあまあだったと思います。相手の土俵で戦ってしまったので、もうちょっといけたかなとは思いますが、メンバー的にも苦しい中で、前半は互角にやってましたし、大きい相手に対して小さい相手がどうやってやるかというのはある程度示せたと思います。80分ずっとやるのはなかなか難しかったですけどあのメンバーであれだけできればまあまあ上出来なのではないですかね。最後風下というのもあり苦しかったですけど、Bがすごく良い試合をしたので、その熱を受けてAもまあまあのところまでできたので、良かったと思います。(前半に関して)後半少し悪くなりましたけど、前半はタックルがよかったのと、ボールを良く動かせましたね。(後半は)風下でエリアが取れなくなって苦しくなりましたね。自陣にくぎ付けになってしまって。(試合での収穫は)メンバーが去年の最後の東海戦の時出てたメンバーで5人くらいしか出ていないので、新しいメンバーがこうゆう苦しい試合、ロースコアで競った試合を経験できたというのは収穫だと思います。(次の早稲田戦に関して)今年どんなチームかまだ分からないんですけど、当たって砕けろというか。やっぱりチャレンジャーとして、思い切ったラグビーをしたいですね。 

和田ゲームキャプテン 

僕がコントロールできなかったですね。もっとうまい戦い方があると思うんですよ。慶應なりの。小さいチームが大きいチームに勝つための。結局エリアが取れなかったし、いらないパスも多かったと思うんで。テンポを僕たちのペースでできなかったので試合を通して。それはもちろん反省ですけど。もっと僕がしっかりしなくちゃなと感じました。(他には委員としては)あとはオフロードでちょっとつながれすぎたかなというのはあります。外に振って相手のフォワードを分散させて戦おうというがあったんですけど、自分たちがボールを持ってアタックができなかったですね、良い場所で。(試合の中でよかった点は)ちょっと今はわからないですね。もちろん良かったところもあるとは思うんですが今はしっかり反省しなくちゃいけないなと思います。(一番悪かったと思う点は)もっと早く決断しないといけない。ちょっと迷ってしまっている点が多くあったので、まずはしっかり早く判断して、もっとしっかり早くコミュニケーションとって、そこにボールを持っていけるスキルが必要だと思います。(早稲田戦に関して)しっかり練習して、修正して、やれることしかできないので、ちょっとずつレベルアップしていきたいです。(SOとしては)何よりもっといいゲームができたと思うので、フォワードも頑張っていたし。もっと味方を前に出したり、コントロールをしっかりしたいです。 

 渡辺

(試合を振り返って)スクラムやセットで安定させることができなかったので、もっとFwdがしっかりしないといけないなと思いました。(帝京大の印象は)ゴール前がすごく強くて、大きいFwdチームで強いと思いました。(フォーカスした点は)スローワーなのでそこでしっかり球を取れるようにすることと、体が小さいので体を張るプレーをフォーカスしてやりました。(反省点や収穫点は)反省はスクラムでやってきたことができなかったことで、収穫点は自分のラインアウトで取れるべきところでは取れたというところです。(早大戦に向けて)今日はAチームの金子さんが怪我をしてしまって2日前に抜擢されたので、次回もし金子さんでなく僕が金子さん以上のプレーをしてAチームに残りたいと思います。 

 高橋浩

(試合を振り返って)帝京の遅いペースに合わせてしまって慶應らしい速いスピードの球出しができなかったのが反省だと思います。(スクラムについて)相手の3番が出てきてそこから回されてしまったシーンが沢山あったので、3人揃って出られれば大丈夫だと思うので、修正していきたいです。(収穫点は)1本取られてしまったんですけど、モールディフェンスが通用したことです。(帝京大の印象は)重たいFwdでブレイクダウンでガツガツきて、そこで負けてはいけないんですけど今日は負けてしまった。ブレイクダウンが強い相手でした。(フォーカスした点は)帝京はスクラムが強いチームなので、スクラムを押されないようにというのを意識しました。(スクラムの出来を評価すると)自分的には良かったと思うんですけど、全体を見ると反省点があったと思うのでまだまだですね。(早大戦に向けて)早稲田は絶対に負けてはいけない相手なので、今日負けてしまった悔しさをぶつけて勝ちたいと思います。

立石

東海大の時と一緒でエリアマネージメントを失敗してやられた感じです(相手ペースで進んだ試合展開について)相手はスローペースにしたかったと思った。そこで僕たちはちゃんとエリアを取ってチャンスの時にハイペースにもっていかなければならなかった。相手と一緒のペースで臨んでしまって結局遅くなるとFwd戦になるので差し込まれてやられてしまいました(相手ブレイクダウンについて)今日のフォーカスしていた点はブレイクダウンで負けてはいけなかったのですが要所要所ボールを取られるところもあって課題として残りましたね(タックルに関して)みんな外されてしまってまた結局は入っても繋がれたりしていた。だからちゃんと倒すのかダブルタックルでボールを殺すのかをしっかり選択しないといけなかった(相手の集まりが早かったが)相手の勢いがあったと思うので僕たちも同じような感じでラック、モールに入っていかなければならないかなと思います(早慶戦に向けて)春シーズンずっと負けていて負け越している。早慶戦ぐらいは勝たないとまずいので勝ちたいですね

柴田

(試合を振り返って)自分たちがやろうとしたことはできたんですけど、後半になって相手の方が体重が重くて接点が強いので受けてしまい、自分たちのプレーができなくなったというのが問題だと思います。(やろうとしていたことを具体的に挙げると)相手の体重が重いので相手のFwdを散らしてBksで大外に行って散らそうとしました。前半はうまくいったんですが、後半はスクラムとかセットプレーで受けちゃうと球出しがうまくいかなくなって外に振れなくなってしまいました。(帝京大の印象は)一言で言うと重かったですね。そこ以外はあまり気にならなかったんですけど、接点で負けてしまったことが印象にあります(Fwd戦の印象は)前半は健闘したと思うんですけど、後半は疲れがたまったこともあってやられてしまったという感じです。(収穫点は)タックルで強い相手でも低く入れたのでそこは良かったです。チームとしてもっとタックルの精度、ブレイクダウンの精度をもっと上げたいと思います。(早大戦に向けて)同じミスを繰り返さないように次の一歩を実践できるようにしたいです。自分はまだAに決まったわけではないので、次の試合に出れるように頑張っていくだけです。 

阿井

Fwdに関してサイズの差がある相手に対してしっかり運動量で勝負して戻りなどの基本的な動きを徹底して挑んだが結果は負けてしまった。だが次の試合への手応えは感じた。今日の試合を生かして次の試合に臨んでいきたいです(手応えについて)全体的試合のテンポが相手のペースでゆっくりとしていた。僕らとしてはサイズが小さいので運動量で勝負をしようと、ハイテンポなラグビーで勝負をしようと思っていた。しかしもうちょっと早いテンポで仕掛けてセットプレーも早く始めてキックしてすぐラインアウトを始めるなどを注意してプレーすべきだった。もっとハイテンポでそれについていけるようなフィットネスをつければもっといいラグビーが出来ると感じました(相手ブレイクダウンに関しては)非常にゆっくりとしたテンポから前に出てきた。ディフェンス時にタックルでボールを取られてしまった。そういう時は自分たちBR陣が頑張らないといけない。大きい相手に低くクリアランスしてしっかりプレーしていかなければならないと感じています(タックルの出来は)今日はあんまり良くなかったです。試合中はいいタックルもあったので、みんな気持ちは入っていたと思う(早慶戦に向けて)試合に出れるのであれば最高のプレーを見せる。去年の早慶戦の借りを返せるようにしっかり勝っていきたいと思います

小斉平

前半はいい感じに敵陣に入れて慶大らしいアタックが出来たが、後半はどうしても自陣に釘付けになってしまった。相手のペースに合わせてしまった(帝京大の印象)前年までのFwdの強さが今年はそんなに感じられなかった。慶大らしいアタックが出来れば十分に戦えると思う(相手のミスも多かったが)相手がミスをした時にいかに自分たちのペースにもってこれるかが大事。まだそれが出来ていなかったのでミスにつけこめるようにやっていきたいです(フォーカスしていた点)相手はモールが強いのでモールトライを許さないということと低いタックル。いつものことだが慶大らしい低いタックルをするということを心掛けていました(モールに関して)最後に1本トライを取られてしまったがいい形もあったのでまた練習に取り組んでいきたいと思います(ブレイクダウンに関して)慶大の寄りが遅くなった時に相手がたたみかけてきた。相手よりもポイントに入るということを意識していきたい(早慶戦に向けて)春シーズン残り2試合しかないし学生相手は最後になるのでとてもいいチャンスなので勝ちたいなと思います

仲宗根

(試合を振り返って)何もできなかったというのが一番ですね。(帝京大の印象は)帝京らしいゆっくりとしたペースでゲームを作っていくので、そのペースに巻き込まれてしまって慶應らしさを失ってしまいました。(慶應らしさを出すのに必要なことは)セットの速さですね。ワンプレーワンプレーが遅かったので、ペナルティもらってからゆっくりタッチを蹴ったりとか全部ゆっくりしたペースでやってしまった。前半は風上だったのでもっと速く攻めるべきでした。(フォーカスした点は)外に抜けていこうということで、最初のプレーで外に抜けてその次のプレーでトライをとれて前置きがあったから抜けたみたいな感じだったんですけど、できたのはそのプレーだけですかね。(自身の出来は)良くなかったです。タックルもあまり入れなかったですし、ボールもうまくもらえなくて反省するところばかりだと思います。(収穫点は)反省するところばかりだと思います。タックルにしても1対1にしても負けているので、秋のシーズンに向けてしっかり練習していきたいと思います。(早大戦に向けて)早稲田戦ではベストなプレーというか、早慶戦なので春ですけど体張ってやっていきたいと思います。 

金本 

去年の対抗戦で負けたこともあり、帝京大はほんとに勝ちたい相手だったんですけど、前半同点から後半はなされてしまってほんとに悔しい試合でした。(敗戦の理由は)帝京はゆっくりしたペースで、キックで慶應陣地に入ってモールというような戦術をとってくるんですけど、自分たちのミスから相手が風上だったということもありキックで自陣に入られて時間を使われてトライされて、結局それが離された原因になったんだと思います。(前半のトライに関して)練習していたサインの裏という感じですね、スタンドの判断でですね。(帝京戦でのプランは)帝京の強いところは強いのはフォワードなので、それを回避して外で勝負しようというのはありました。あとはエリアをとっていこうと。(収穫は)帝京はほんとにゆっくりしたペースが好きなチームなので、自分たちがテンポアップして、テンポの速いラグビーができなかったので、それがすごい課題として残ったので、それはこれからにつながる良い課題だと思います。(早稲田戦に関して)まずは勝利ですね。早稲田っていうのは特別な相手なので、春秋関係なく勝ちたいです。個人的にはウイングとしてトライをとって、勝ちにつながるようにしたいです。

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