【男子ラクロス】ラクロスのメッカ・米国ボルチモアへ出発

今回遠征先のメリーランド州

現在リーグ4連勝と波に乗る男子ラクロス部。「日本一」を目指す彼らにとってリーグ戦での勝利はあくまでも通過点でしかない。それでも、チームの雰囲気は良く結果だけでなく内容も伴ってきている。

そんな彼らは、9月17日に行われる東海大戦の後、19日から30日までラクロスの本場米国東海岸へ、1軍チーム約30名、社会人ボランティアコーチを含むスタッフ3名で史上5回目の海外遠征を行う。約2年に一度の頻度で海外遠征を行っている、男子ラクロス部の今回の行先は、メリーランド州。ラクロスが州の公式スポーツとして認定されるほど、ニューヨーク州と並んでラクロスが盛んな州だ。

メリーランド州ボルチモアに拠点を置いて、様々なチームとの試合を行うわけだが、試合の手配の方法に驚かされた。海外のチームと試合を行う際には、言語の問題や、日程の調整の問題など課題が多いために、大手の旅行代理店が行うものだが、それとて膨大な費用がかかり実現性は非常に低い。しかし、今回ラクロス部が行う8試合の練習試合は全て選手たちが企画した上で、最終的には安全面も考慮して大手代理店主催のツアーに仕立てあげた。日本ラクロス協会の協力も得ながら、慶應NY高出身で英語も堪能な、藤澤晶(経4)さんとMGの寺坂まどか(政4)さんらが中心となって交渉を進めた。特に、藤澤さんは、NCAA1部と3部の有力大学のヘッドコーチと半年以上も前から直接連絡し合い遠征企画を練り上げてきた。「学生主体」でチーム運営を進めてきたラクロス部の伝統がこうしたところにも現れているのだ。一方で、遠征資金面では、OBG組織の「三田ラクロス倶楽部」がサポートしており、現役と卒業生の連携も強固だ。

10泊12日という長期の滞在の中で得られるものは大きく分けて2つある。一つは、ラクロスの技術的な収穫。ラクロスのプロリーグがあるほど盛んなアメリカのラクロスに触れることで、更なるレベルアップが望めるのは言うまでもない。そしてさらに重要なもう一つは「異文化交流」という側面。アメリカに渡り、米国NCAAの強豪大学チーム、クラブチーム、さらには、軍事機密拠点として通常では足を踏み入れることのできない米国海軍士官学校(NAVY)など多くのチームとの試合を予定。試合を通じた交流、さらに各試合後には「Tailgate party」と呼ばれる親睦会(試合後、生協食堂で相手チームの大学と選手の両親が食事を持ち寄る国際的な親睦会)が行われ、米文化と触れ合える機会が多くある。技術的な側面だけでなく、こうした異文化交流が選手たちの糧になることは間違いない。

6月に行われたHofstra大学との国際親善試合の様子。地道な国際交流が、将来大きな財産となってくる。

今回の遠征で特筆すべきことは何と言っても州都アナポリスのメリーランド州政府への表敬訪問が行われるということ。東京都で言うところの副知事クラスの高官(副州務長官)を訪問するわけだが、大学生がこうしたことが実現できること自体、中々考えられないこと。地道に草の根レベルの国際交流を推し進めてきた「ラクロス」だからこそ成しえる業であろう。彼らは、既に、「慶応」のみならず「日本」を代表した草の根「親善大使団」と言えるのではないだろうか。

遠征に関する詳しい記事、選手たちのコメントなどはチームの帰国後に掲載する予定だ。(記事 石塚大樹)

 

以下、遠征予定と、メリーランド州大手新聞社「ボルチモア・サン」、遠征先で対戦するUMBC(メリーランド大学ボルチモア校)、NAVY、TOWSON大学、HOOD大学による今回の遠征に関する記事へのリンクを掲載する。米国サイドの事前の注目度が高いことがうかがえる。

 

【試合日程】

9/20 vs UMBC(メリーランド大学ボルチモア校・NCAA1部36位)

9/21 vs NAVY(米国海軍士官学校・NCAA1部24位)

メリーランド州政府表敬訪問(アナポリス)

9/22 vs Dickinson College(ディッキンソン大学・NCAA3部11位)

9/23 vs Majerks Club team(マジャカークラブ・社会人クラブリーグ)

9/25 vs Gettysburg University(ゲティスバーグ大学・NCAA3部20位)

9/26 vs Towson University(タウソン大学・NCAA1部28位)

9/27 vs Georgetown University(ジョージタウン大学・NCAA1部23位)

9/28 vs Hood College(フード大学・NCAA3部)

 

【米国での記事】

ボルチモア・サン

http://articles.baltimoresun.com/2012-09-04/sports/bal-towson-lacrosse-keio-university-20120904_1_umbc-lacrosse-lacrosse-program-amy-appelt

UMBC(メリーランド大学ボルチモア校)

http://www.umbcretrievers.com/sports/mlacrosse/release.asp?RELEASE_ID=7205

NAVY(米国海軍士官学校)

http://www.navysports.com/sports/m-lacros/spec-rel/091312aab.html

 

TOWSON大学

http://insidelacrosse.com/news/2012/09/04/towson-hosting-japanese-team-friendly

HOOD大学

http://hoodathletics.com/sports/mlax/2012-13/releases/20120912_mlxkeio

 

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