【ソッカー男子】第13節 荒鷲イレブン完全復活!4発快勝で後期初勝利を飾る 国士大戦

先制点を喜ぶ慶大イレブン

前節の筑波大戦では1-8の大敗を喫してしまった慶大。インカレ出場に向けてもう後がない慶大は国士大との一戦を迎えた。「うまく気持ち切り換えて今日はしっかり自分たちのサッカーが出来た」(増田湧介・環2・清水東高)と語るように、前節とはうって変って90分間慶大が試合を支配した。今季最多となる4ゴールをあげ、4-2で快勝。怪我から復帰した近藤貫太(総1・愛媛FCユース)にもゴールが生まれ、前節の大敗を引きずることなくインカレ出場に望みをつないだ。

 

2012/9/22(土) 13:50KO @熊谷スポーツ文化公園陸上競技場
慶應義塾大学4(2-0)2国士舘大学
得点者:14分慶大 近藤貫太(森田達見) 25分慶大 岩田修平 63分慶大 平戸奨眞(増田湧介) 75分国士大 金子昌広(PK) 77分慶大 森田達見(PK) 89分国士大 蛭子順平(金子昌広)
慶大スターティングメンバー
GK 峯達也(政2・桐光学園高)
DF 保田隆介(法2・横浜F・マリノスユース)
DF 長尾賢太郎(総2・ヴィッセル神戸U-18)
DF 松下純土(総3・國學院久我山高)
DF 岩田修平(総3・名古屋グランパスU-18)
MF 増田湧介(環2・清水東高)
MF 山浦公裕(商4・FC東京U-18)
MF 森田達見(経4・川崎フロンターレU-18)→89分端山豪(総1・東京ヴェルディユース)
MF 藤田息吹主将(政4・藤枝東高)
MF 近藤貫太(総1・愛媛FCユース)→67分雨宮嶺(文3・座間高)
FW 平戸奨眞(法2・暁星高)→85分澤根祐(商2・清水東高)
 

近藤は復帰戦でいきなりゴールを記録した

前節は「ビデオをみると腹立たしくなるくらい何にも出来ていなかった」(須田芳正監督)慶大。夏場ずっと練習してきた3バックから4バックに変更し4-2-3-1でこの試合に臨んだ。試合はいきなり相手にCKを与えてしまうが、これを落ち着いて処理すると、5分に藤田息吹主将(政4・藤枝東高)からパスを受けた森田達見(経4・川崎フロンターレU-18)がシュートを放つ。その後も藤田の惜しいシュートもあり慶大ペースになると14分、平戸奨眞(法2・暁星高)の絶妙なスルーパスに反応した森田がキーパーと1対1に。森田が横から走りこんだ近藤に冷静にパスを出すと近藤がきっちりゴールを決め慶大が先制する。近藤は「本調子ではない」(須田監督)ものの、復帰してすぐに結果を出した。その後もまた慶大は平戸の絶妙なスルーパスに森田が反応したが、これは惜しくもゴールにはつながらず。国士大は先制された後ロングボールを多用したが、慶大DF陣はこれを落ち着いて対処。慶大も近藤のCKから森田がシュートを放つなど貪欲に2点目を狙うと25分、相手のトラップミスを見逃さなかった岩田修平(総3・名古屋グランパスU-18)がボールを奪いそのままゴールへ。慶大が待望の追加点をあげる。その後も30分には森田がポスト直撃のシュートを放つなど、慶大もチャンスを作るが国士大にボールを奪われる機会も増えた。そんな中、44分には藤田主将からパスを受けた平戸がシュート。これは惜しくも外れるが、慶大は主導権を握ったまま前半を折り返す。

チーム待望の追加点を挙げた岩田

後半、2点リードの状況もあり「慌てることなくしっかりと守ってカウンター」(須田監督)を心がけたため、前半に比べて相手ボールの時間が増える。しかし、その中でも慶大はしっかりと攻めの形を作る。4分に近藤がミドルシュートを放つと、さらに10分には山浦公裕(商4・FC東京U-18)から近藤に絶妙なパスが通るもこれは惜しくもオフサイド。そして18分、増田からの絶妙なスルーパスに反応した平戸がゴール。慶大が3点差をつけて、勝利を大きく手繰り寄せた。22分に近藤に代わって雨宮嶺(文3・座間高校)が投入されると、その雨宮に平戸から絶妙なパスが通るもシュートには至らず。このあたりから徐々にペースは国士大になってしまうが、峯達也(政2・桐光学園高)の好セーブもあり、得点を許さない。しかし、29分に長尾賢太郎(総2・ヴィッセル神戸U-18)がペナルティーエリア内で相手を倒してしまいPKを献上。これを決められて2点差に詰め寄られる。その後も国士大の猛攻が続くが、追加点を挙げたのは慶大だった。32分、増田からパスを受けた雨宮がペナルティーエリア内で倒されてPKを獲得。これを森田がきっちりと決めて4-1と国士大を突き放す。その後は国士大が攻める時間が増え、44分にFKから1点を失うもそのまま試合終了。慶大が4-2と快勝した。

得意のドリブルで存在感を放った雨宮

「当たり前のことが全然出来なかった」(須田監督)筑波大戦。しかし、「気持ちを入れ直して最初からいこう」(岩田)と荒鷲イレブンは立ち上がった。すべては「インカレ出場」(藤田主将)のために。特に今節から近藤が復帰して攻撃陣に厚みが増した。フォーメーションが変わり4バックになったことでチームに安定感も出てきた。今日の試合は正に「ナイスゲーム」(須田監督)である。だが、インカレ出場のために後がない状況には変わりない。しかし、今節できたことをしっかりと実践すればインカレも夢ではないはずだ。慶大ソッカー部はこのままインカレにむけて邁進していく。

                                (記事 住田孝介)

須田芳正監督

(今日の試合を振り返って)ナイスゲームです。先週と違うのは、試合開始してから90分間当たり前にやることをしっかりできたことです。(筑波大戦からの1週間について)みんな自信喪失して一昨日くらいまで元気がなかったため、一つは国士大戦に向けてモチベーションを高めていくかが苦労しました。先週は当たり前のことが全然出来なかったので。例えば相手のシュートに対してブロックに行かない、ただ見ているだけであったりとかでしたので、ビデオをみると腹立たしくなるくらい何にも出来ていなかったです。なので、その気持ち部分を変えるのに必死だったし、今日上手くいったので良かったです。(前半からかなりラインを高くしてディフェンスをしていたが)先週は引いて守ってコンパクトにしようと思いまいたが、それが裏目に出て消極的になってしまい、失点を重ねてしまったので、ある意味で開き直って、夏場は引いて守る練習をしていなかったので、多少浅くなってもボールを奪いに行くのが我々のフットボールなので、ラインを下げてしまってただいるだけになってしまったので、今日は積極的に行きました。(近藤選手が復帰後すぐに結果を出したが状態は)けがは治りましたが、まだ本調子ではないです。前半でスタミナが切れてしまっています。六割くらいですね。ただ、彼が復帰してチームに勢いがつきましたし、ボールも収まりました。また、何と言ってもゴールをしっかり決めてくれるのが魅力ですね。それで流れをつかむことが出来ました。4バックに変更した意図は)夏場ずっと3バックでやっていましたが、先週大敗してしまったので、今のメンバーにおいては4バックのほうが安定すると思いました。また、チームと選手の気分をかえるきっかけにもなると思いました。今は3バックも4バックもできるので、相手によって変えようと思いましたが、今日は相手のSBが高めでプレーをしていたため4バックを採用しました。4月に国士大に敗れているが)先週あの大敗を喫しているので、自分たちのフットボールをどれだけできるかだけでした。3バックを採用しにくいのでは)はい、相手によってかえたり、試合中変えられるため、夏に3バックをやったのはとてもプラスに考えています。基本は4バックで、相手のフォーメーションであったり、負けているときに3バックにしたりと併用していきたいです。(後半押し込まれる場面が目立ったが)前半で2点リード出来ていたので、慌てることなくしっかりと守ってカウンターを狙いました。たまたまラインを下げただけで、要所はみんな集中していたし、悪い感じではなかったです。(悪かった点は)今日は無かったかな。今日は90分間当たり前のことが出来ていました。縦パスには厳しく行けたし、シュートを打たれた後のフォローも良かったです。(中盤と前線の連携は)良かったです。相手はSBが高く上がるのでSBの裏とSBとCBの連携の隙をしっかりとつけました(次節に向けて)一戦一戦、トーナメントの気持ちでしっかりと自分たちのフットボールが出来るように準備をするだけです。

MF藤田息吹主将(政4・藤枝東高)

(今日の試合を振り返って)勝ち点3だけを狙っていったので、本当に良かったです。(フォーメーションが前回と変わったが)やるべきことは変わらないのであまり意識していないです。(近藤選手が復帰したが)彼は攻撃の起点になれて、チャンスを作れるので、勢いがつきました(前節から修正したことは)先週大敗してしまったので、気持ちを入れ替えることです。(チームの状況は)勝つことが出来て、自信がついたので油断しないように次も頑張ります。(次に向けて)インカレ出場のために一戦一戦勝つだけなので頑張ります。

MF森田達見(経4・川崎フロンターレU-18)

(今日の試合を振り返って)前節あれだけの大敗をしてしまったので、4年としてラストですし、どうしても勝ちたいという試合の中で結果を残せたのは良かったと思います。(前節からどのようなことを意識してトレーニングをしましたか)フォーメーション自体も変わったんですけど、一番はサッカー選手として最後まで諦めずに戦う姿勢だとか、相手よりも走るだとかそういう夏にやってきたトレーニングをサッカーで出そうということをみんなで意識してやってきました。(今日はアシストとゴールを記録しましたが、自身の出来は)得点に絡むという部分ではある程度できたと思うんですけど、ポストに当たったシュートとかもありましたし、ああいうのを決めていればもっと楽な試合になったと思うので、そういう部分はまた練習していきたいなと思います。(いつもよりも簡単にはたくシーンが多かったようにみえたが)最初は仕掛けようと思っていたんですけど、1対2で対応される場面があったので、そこは無理に仕掛けるよりも相手のボランチが僕のところにきてる分、うちのボランチにはたけばその選手がフリーなるのでそっちを選択しました。(それが狙いどうりになった)そうですね。流れは良かったと思います。(次節に向けての意気込みを)リーグ戦を長い目でみたら今日はただの一試合ですし、連勝しないと上はみえてこないと思うので、今日のことは忘れて、監督もおっしゃっていたんですけど、いい部分は覚えて、悪かった部分を改善してまた次の試合に勝ちたいと思います。

DF岩田修平(総3・名古屋グランパスU-18)

(今日の試合を振り返って)前節1-8で負けてしまって、気持ちを入れ直して最初からいこうということだったので、前半2-0で折り返すことができて後半はまたうまく自分たちで支配していけたと思うので、自分たちの思っているように出来た試合かなと思います。(自身の得点シーンを振り返ると)あれはラッキーだったんですけど、泥臭くあそこを狙えたのはよかったかなと思います。(今日は4バックをとってサイドバックとして起用されましたが)前期は基本的に4バックで、サイドバックで出させてもらっていたので、心配とかはなかったんですけど、フォーメーションを変えた中で個人的にも全体的にもうまく機能したなと思います。(前節はFWで出場した松下選手がDFに戻ってきましたが、連携は)まあ純土(松下)も前期はセンターバックでプレーしていましたし、練習からずっと一緒にプレーはしているので、連携の部分はしっかりできていて、あとはやるだけでした。(前節の大敗から修正した点は)まず一つはフォーメーションを変えたことと、もう一度当たり前の部分というか闘うということを全員で意識してやっていこうと。気持ちの部分ですけど、ここから開幕のつもりでいこうということで臨んで、勝てたので、すごく良かったと思います(次節は現時点で3位の中大ですが、どんな戦いになりますか)前期は負けてるし、後期もこれ以上負けると上を狙えないと思うので、まずは今日のように全員が闘うというところをベースに、後は自分たちのサッカー、繋いで取るというサッカーをしていきたいなと思います。(次節に向けて意気込みを)ええと、これなんでもいいですか?勝ちます、みたいな。(なんでもどうぞ!)あの、じゃあ、勝ちます!頑張ります!

FW平戸奨眞(法2・暁星高)

(今日の試合を振り返って)前節は時間を削ってくれた社会人スタッフや遠い所まで応援してくれる他の部員を裏切るような情けない試合をしてしまって、今日の試合は絶対に気持ちを見せて勝とうということで、結果的に勝つことができて本当に良かったです。(リーグ戦では初ゴールとなったが)FWは絶対に点を取らなければならないポジションなので、やっと今日点が取れて、やっとチームの一員になれたような感じがします。(監督からはどのような指示があったのか)とりあえず得点のことだけを言われて、細かい守備のことですね。一番言われていた得点を取れて良かったなと思います。(今日の試合で出た改善点は)もっとパスコースを作ってあげるとか、当たり前のことが当たり前にできるようにしたいです。(次節へ向けて)このいい流れにのって絶対に勝てるように頑張りたいです。

MF増田湧介(環2・清水東高)

(今日の試合を振り返って)チームとして、うまく気持ち切り換えて今日はしっかり自分たちのサッカーが出来たと思います。(大敗を許した前節から1週間どんな練習、準備をして改善を図ったか)戦術どうこうよりも先週は戦う気持ちが欠けてしまったので、まずはそこをしっかり取り戻すことをベースにチーム全員で気持ちをいれてやってきました。(今日はポジションが前節と変わり再びボランチを務めたが)どこのポジションで出てもやることは変わらないので、チームの為にやるだけです。(チームで良かった点と改善したい点をあげるとすれば)良かった点は先週の負けを引きずらないで、気持ちを切り換えて自分たちのやるべきことをやれたということ。改善すべきところはビルドアップの時に不用意に縦パスをいれてしまい、カットされてカウンターという形があったので、そこは無理に縦パスではなくてしっかり作って、よく見てやっていけたらと思います。(注目選手の多い中大が来週の相手ですが、次の試合へ向けて)リーグ戦の1試合に過ぎないので、しっかりまた1週間準備してやりたいです。前期は良い試合したあとの次の試合というのが気持ちを切らしてしまったりとかしていたので後期はしっかり改善できるように準備したいです。

GK峯達也(政2・桐光学園高)

(今日の試合を振り返って)後期1節目をああいう形で負けてしまって、2節目に勝ててほっとしています。(前節の大敗からの気持ちの切り替えについて)もちろん沈みこんだんですけど、沈みこんでいても試合は待ってくれないので割りきって今日の試合に臨みました。(3バックから4バックになったがその点について)もちろん4バックでやりやすかったんですけど、この前の試合は3バックとか4バックとかそういう問題ではなかったので、今節はみんなすごい気持ちが入った試合がやれてよかったです。(自身のパフォーマンスについて)今日は長尾が(ボールを)取られた後のシュートとかを止められたりして、チームを救うというプレーができたのですごいよかったと思います。(次節に向けて)社会人スタッフの方々がすごい一生懸命にやってくれていて、それに応えられて今日はすごい嬉しくて。昨日の練習で辻さんもおっしゃっていたんですけど、社会人スタッフの方々を胴上げするという意味でもこう1勝で終わらないで2勝、3連勝としていければいいと思います。

MF近藤貫太(総1・愛媛FCユース)

(今日の感想は)自分としては復帰戦でしたし、そういう意味では前節の1―8という結果を含めて特別な思いがありました。(復帰戦として、自分自身の出来は)ゴール出来たことは良かったことだと思いますし、(前節の)1-8という状況からこの1週間の期間で勝利に結び付けられたという意味では、良い意味でチームを変えられたのかなとは思います。(前節の大敗からどのように切り替えたのか)僕は前節出場していなかったのですが、自分が入ることでチームを良い方向に導こうと思いましたし、そのために声出してチーム引っ張って、「僕がやるしかないな」という思いで1週間練習してきました。(ゴールシーンを振り返って)あれは裏抜けた瞬間に練習していた通り、キーパーと2対1の状況が出来たので、あそこでパスを出してくれた森田選手のおかげですし、練習通りあそこに走り込んだらボールが来たって感じです。(これからのリーグ戦に向けて)これを継続することが大事だと思いますし、また次の試合で大敗しては意味が無いので、次節も良いゲームが出来るように1週間良い準備したいと思います。

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