慶應スポーツ新聞会

【バスケ】劇的な変化!中大に敗れるも、副将の復帰で一気に復調へ

怪我から待望の復帰を果たした蛯名涼副将(法3・洛南高)

2012/9/29(土)@東洋大学総合スポーツセンター

第88回関東大学バスケットボールリーグ戦 9日目 中大戦

リーグ戦9日目。リーグ戦の折り返しとなるこの日は、強豪・中大との対戦となった。ここまで2勝6敗と苦しい戦いが続いていた慶大だったが、怪我で長期に渡り離脱していた蛯名涼副将(法3・洛南高)が待望の復帰を果たした。その影響は大きく、これまでのチームとは見違えるほどに、慶大らしさが見られるゲームが展開された。接戦をものに出来ず、惜しくも試合には敗れたものの、内容は充実したものとなり、今後に向けて好材料の多い試合となった。

2012/9/29(土)@東洋大学総合スポーツセンター
第88回関東大学バスケットボールリーグ戦 9日目 中大戦
  1Q 2Q 3Q 4Q 合計
慶大 24 13 22 16 75
中大 18 17 21 22 78
◆慶大スターティングメンバー
  選手名(#背番号・学部・学年・出身校)
PG #16 伊藤良太(環2・洛南高)
SG #8 蛯名涼副将(法3・洛南高)
SF #6 権田隆人(政2・慶應高)
PF #23 黒木亮(環1・延岡学園高)
#7 本橋祐典(環3・佼成学園高)
◆主要選手スタッツ(背番号・選手名・スタッツ)
大元孝文(環1・洛南高):17得点(3P 3/6)、伊藤良太(環2・洛南高):15得点、黒木亮(環1・延岡学園高):14得点・8リバウンド、蛯名涼副将(法3・洛南高):12得点、本橋祐典(環3・佼成学園高):8得点・10リバウンド
 

思い切りのいいオフェンスでチームに貢献した大元孝文(環1・洛南高)

離脱していた間、コートの外からチームを見つめ、「身体を張るプレーヤーが少ないと思っていた」(蛯名)という蛯名。その蛯名がこれまでの鬱憤を晴らすかのように試合序盤から躍動する。開始早々、オフェンスリバウンドを拾い伊藤のミドルシュートをアシストし、続けてルーズボールに飛び込み速攻に繋げるなど、これまでの慶大に足りなかった「泥臭いプレー」(佐々木HC)を自ら体現する。また、これまでは伊藤の個人技に偏りがちだったオフェンスも、蛯名が起点となることでフロアバランスが改善。パスの回りがスムーズになり、ポストプレーからの合わせのプレーやパスアウトからのアウトサイドなど、しっかりと噛み合ったオフェンスが展開された。一方のディフェンスでも全体的にヘルプの意識が高まるなど、攻守に安定感が生まれた慶大が常に中大を先行する形で試合は進んだ。途中、中大の高い個人技に苦しめられるも、ここでも蛯名が奮起。アシストだけでなく、自らもポストプレーから得点するなど、獅子奮迅の働きを見せる。最後もランプレーから蛯名が得点し1Qが終了。24-18と見事な立ち上がりを見せた。2Qに入っても集中したディフェンスは継続された。しかし、それまで順調だったオフェンスでミスが相次ぎ、慶大は開始から5分もの間無得点の時間が続いた。残り4:58の黒木のゴール下でようやく初得点を挙げるが、26-29と中大に逆転を許してしまう。ただ、そこから再びアーリーオフェンスが機能。伊藤が速攻を決めると、途中出場の大元孝文(環1・洛南高)が連続でスリーポイントを決め、37-35と慶大が再び逆転して試合は後半へ。

接戦となり、応援も盛り上がりを見せた

3Qに入っても一進一退の攻防は続く。序盤こそ権田、伊藤のスリーポイントで慶大が少し抜け出すが、中大にオフェンスリバウンドからセカンドチャンスを決められるなど追い上げを許す。だが、慶大も大元がドライブから難しいレイアップを決めるなど、50-50と一歩も譲らない。ところがここで蛯名が3つ目のファールでベンチに下がってしまう。勝負所でのファウルトラブルに嫌な空気が漂うが、ここで投入された桂竜馬主将(政4・国立高)が奮起。福元のミドルシュート、大元のスリーポイントをアシストすると慶大が再びリードを奪う。最後は伊藤がドライブから得点し、慶大が59-56とリードして最終Qへ。4Q序盤、慶大は3Qの勢いをそのままに攻勢をかける。黒木のオフェンスリバウンドや蛯名のルーズボールなど随所に粘り強いプレーが出ると、黒木のミドルシュートが決まり慶大が一歩抜け出す。残り8分となった所で、蛯名が4つ目のファールで再度ベンチに下がるが、その直後に慶大は2本のタフショットが決まり、69-60とこの試合最大となる9点のリードを奪うことに成功する。だがしかし、ここから蛯名不在の影響からかターンオーバーが増え始め、苦しいオフェンスが続いてしまう。すると、残り2分で73-73と同点に追いつかれてしまう。ここで蛯名がコートに戻るが、チームファールが5つを越えていた慶大は、残り1分の所でフリースローから相手に逆転を許してしまう。75-78と3点ビハインドで迎えたラストプレー。慶大は伊藤が苦しい体勢からスリーポイントを放つも、惜しくもリングに嫌われそのままタイムアップ。終盤まで接戦となったが、最後の所で振り切られ、75-78と惜しくも敗れる結果となった。

二部リーグこれまで1敗と好調な中大に対して、敗れはしたものの一歩も譲らぬ戦いを見せた。苦しい戦いが続いていたこれまでとは違うチームかのように、全体的な流れがスムーズになっていた。それほどまでに、蛯名の復帰がチームにもたらしたものは大きい。上級生である蛯名がプレー面ですべきことを体現し、下級生はそれを見習う。それによってチーム全体が同じベクトルを向くことが可能となる。また、これまではチーム全体に迷いが見られたが、蛯名がフロアリーダーとして「歯車を合わせる」(蛯名)ことで、それぞれが個々の役割に集中出来たことは、今後に向けても好材料だ。リーグ戦も半分が終わり折り返し地点。頼れる副将の復帰とともに、チームは正しい方向へと進み始めた。

(記事・岡田洋介)

◆試合後コメント

佐々木三男HC

みんなが中央が強いと思っているけど、二部の試合はそんなことはなくて、自分達の力をちゃんと出せば上手くいくはずなんです。でも相手が相当上手という風にかかっているので最後押し切られてしまいましたね。(蛯名選手が復帰したがチームに変化はあるか)蛯名がああやってルーズボールを拾ってくれるのでそれは大きいですよ。今まではあれがずっと相手ボールになっていたので、点差が開いてしまったので。ああいう目立たない泥臭いプレーが今までの慶應を支えていたんですよね。ただ、選手はまだそれに気付けていないと思います。それと相手の16番が相手にとっては大きい存在なので、そこをある程度抑えられたのがよかったですね。あれだけルーズボールを拾えば相手にとってはやりにくいと思いますね。(リーグ戦は折り返しとなるが)後半戦は下との入れ替え戦を回避するために頑張らないといけません。勝てる試合を確実にとっていかないといけませんね。ただ、ここ2年ずっと気になるのは、いい試合を継続出来ずに一過性になってしまうことなんですよね。なので、そのことは気をつけないといけないですね。

蛯名涼副将(法3・洛南高)

復帰戦だったんで、今まで見ててやらなきゃなと思ったことを全部やろうと思って。ルーズボールとかリバウンドとか取りきれなくて、っていうところが多くて、身体を張るプレーヤーが少ないなと思っていたので、そうならなきゃなと思っていました。プレーで久しぶりに、少しはチームに貢献出来たかな、って思えたのは良かったので、後はこれを続けるのと、勝たないと応援もして頂いている方に申し訳ないので、勝ちたいですね。ただチームにいい影響を与えていければなって思ってやって、若干チームも上向きになれたかなと思うんで、勝てなかったのは悔しいですけど、明日に繋がる試合になったかなと思います。(後半戦へ向けて修正する点)ミスが多い所ですね。去年からなんですけど、ミスって相手に影響を与える上に、自分達の流れも持って行っちゃうんで、一発で切れるミスは一発で切る。リバウンド取りきれなかったら取り切るだとか、ディフェンス出来なかったら最後までディフェンスし切るとか。出て中で指摘出来れば皆が一番進歩するんで、プレー以外の面でも影響を与えるっていう意味で歯車を合わせていかなければと思います。

大元孝文(環1・洛南高)

蛯名さんが復帰して、僕は控えだったんですけど蛯名さんの存在感がすごい伝わってきて、それに影響されましたし、洛南高校出身の三人でプレーできて楽しかったです。久々にコミュニケーションとれてできたかなと思いました。(中央大の印象)中央大にも洛南が何人かいましたし、バスケするのが楽しかったです。先輩も出てたので、負けられないという気持ちもありました。(内容のいい試合だったことについて)最近の試合とは違って、慶應の良さが随所に出ていて、最後の6分で9点差ついていたんですけど、徐々に追い上げられてしまい、そういう勝負どころの弱さが足りないのかなとも感じました。負けてしまったらそこで1敗なので、そこはしっかりどうやったら相手にいった流れを自分たちに引き戻すことができるかというのが課題だと思います。蛯名さんが1Qに体を張って、ルーズボールやリバウンドに飛び込んでくれたのに、終盤で慶應のベンチからでてくるひとも最初からでてる人もそういう泥臭いところを頑張るようにしていけば、後半戦いいスタートを切れるんじゃないかと思います。(最後の攻めについて)元々は伊藤さんのスリーポイントの予定だったのですが、うまくいかずに、伊藤さんのタフショットという形になってしまいました。ここにも慶應の課題があって、1つのプレーがうまくいかなかった時に、誰が次に臨機応変にプレーするのか、苦しんだときに誰がどう打開するのか、これも今後の課題の1つだと思います。(来週に向けて)今日で前半戦が終わって7敗という結果でうまくはいってないんですけど、蛯名さんが復帰して今日の試合をやっていたときに前半戦の終盤とは違う試合運びでしたし、蛯名さんが入ってきたことでチームの安心感や安定感がでてきて、精神的支柱が返ってきたという感じです。すごい伸び伸びとやっている部分が慶應に見られました。明日は後半戦の第1戦になるので、どういう泥臭いプレーで貢献していくかが大事かだと思います。それを蛯名さんが今日は1Qで見いだしてくれたので、蛯名さんについていって体を張るプレーをすれば絶対後半戦いい試合ができると思うので、切り替えて頑張っていきたいです。

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