慶應スポーツ新聞会

【男子ラクロス】昨年の快進撃の裏にあった海外遠征

昨年学生選手権優勝、全日本選手権でも準優勝と素晴らしい成績を残した慶應男子ラクロス部。決勝でFALCONSに敗れてしまったものの、王者復活を印象付けた。そんな大きな活躍を見せたラクロス部だが、その成果の要因は普段の練習だけではない。9月に行ったアメリカ遠征も彼らを大きく成長させた。

昨年遠征を行ったメリーランド州

昨年遠征を行ったメリーランド州

ラクロス部は、男女ともにほぼ隔年でアメリカなどの海外へ遠征を行っているのだが、男子アクロス部の昨年9月の行き先はラクロスのメッカ、メリーランド州ボルティモア。10日間に及ぶ遠征の中で現地チームと8試合もの練習試合を行った。本場アメリカのチーム相手に結果は1勝7敗と大きく負け越したものの、得られたものはとても大きかった。中でも選手たちが口をそろえて言っていたのが、彼らの「基本的な技術がしっかりしている」ということ。フィジカルもパワーも慶大の選手を上回る彼らだが、基本的なことをおろそかにしない。パスの正確さ、ディフェンスの際のクロスアップ。どれもラクロスの基本であるがそのあたり前のことがきっちりできていたという。レベルが高く日本では味わえないような相手と対戦をすることで、自分たちの弱みが見えてくる。技術的な面で、この遠征の持つ意味はとても大きなものであったに違いない。遠征をするメリットだが、ラクロスの技術的な面だけではない。国際交流という面でも大きな意義を持っている。アメリカのラクロスは過去10年で競技人口が急拡大しメジャースポーツとなってきたが、実はその原動力は、商業化するスポーツが多い中で、最後の「アマチュアカレッジスポーツ」としてのブランドを維持してきていることにあるようだ。ちなみに過去20年のNCAA1部の男女決勝対戦校は、プリンストン、コーネル、ハーバード、ダートマス、ジョンズホプキンス、デューク、ノースキャロライナ、バージニア、シラキュース、ノースウェスタン、メリーランドといったアイビーリーグ等の名門大学が拮抗し、選手は卒業後、グローバルなトップビジネスマンとして活躍しており、米国では「人材輩出スポーツ」として認知されてきている。まさに、「文武両道」こそが、米国ラクロスの原点といえる。プロ化・ビジネス化~金儲けのためのスポーツ~とは、ラクロスは一線を画していることが特徴だ。そうした米国ラクロス選手と試合や練習を通じて裸の友情を深めることが、この遠征の一つの目的・伝統でもあるわけだ。この遠征を契機に、米国へラクロス留学(正規の単位も取得する)する慶応の選手が、毎年、継続的輩出されていること等は、体育会に所属しながら英語力もアップするという一石二鳥のユニークなシステムといえる。

ちなみに、今回の遠征だが、10日間のスケジュール管理は全て学生主体で行われた。さらに、練習試合を行う相手チームとの交渉から、州政府表敬訪問のアポイント取りまで全て選手たち自身が行っている。塾の他の部活でも海外遠征を行っているところはいくつかある。しかし、対戦相手の決定から交渉まで学生が行っている部は中々ないだろう。学生主体で活動を行ってきた伝統。そして、黒子に徹するOBGたちが、遠征資金のファンドレイズを組織的に行い、遠征の現場にコーチとして帯同し、グローバルに活躍し各国とのパイプを持ち続けているラクロス部だからこそ成し得る業であろう。ラクロス部は毎年のように優れた人材を世界中に輩出してきた。そのルーツが海外遠征、留学等の国際性を重視してきたラクロス部の伝統に隠されているかもしれない。

最後に、この遠征のもう一つの隠された大きな意義は「日本の草の根外交」ということではないだろうか。慶應ラクロス部が遠征に訪れたジョージタウン、NAVY、メリーランド、タウソンなどでは、「日本」の慶應ラクロスの来訪を伝える英文記事が多く掲載された。フード大学の公式WEBでは、大きな「日の丸」が掲げられ、「日本を代表する慶應」を招待する取り組みがされていた。一大学レベルにはとどまらず、「日本」の代表としてのもてなしをしてくれることに大きな意義があるのだ。海外では、日本人に対して「顔が見えない」という悪い印象を持っている人も少なくない。そうしたイメージを改善していくことにためにも「ラクロス」という媒体を通じて、積極的に海外へ出ていき友好関係を深めていく。慶應の学生がその友好関係に貢献しているということが、実は一番誇るべきことなのかもしれない。

【試合日程】

9/20 vs UMBC(メリーランド大学ボルチモア校・NCAA1部36位)

9/21 vs NAVY(米国海軍士官学校・NCAA1部24位)

メリーランド州政府表敬訪問(アナポリス)

9/22 vs Dickinson College(ディッキンソン大学・NCAA3部11位)

9/23 vs Majerks Club team(マジャカークラブ・社会人クラブリーグ)

9/25 vs Gettysburg University(ゲティスバーグ大学・NCAA3部20位)

9/26 vs Towson University(タウソン大学・NCAA1部28位)

9/27 vs Georgetown University(ジョージタウン大学・NCAA1部23位)

9/28 vs Hood College(フード大学・NCAA3部)

 

相川駿

―海外遠征振り返っていかがですか。

「高いレベルの中で試合を重ねる中で、自分たちの弱いところがしっかりと見えてきて実り多いものになりました。相手のレベルが非常に高くて精神的につらい状況が続いたのも事実なんですけど、チームとして個人として両面で成長することができたと思います。基礎的なところ、基本的なところですね。そこがとても重要なんだなというのはとても感じましたね。」

―8戦して4勝という目標をお聞きしましたが。

「結果的には1勝しか出来なかったのでそこは残念でした」

―アメリカのチームとの差はどういった所でしたか。

「向こうのチームは本当にミスが少ないところが少ないところがストロングポイントですね。パスもしっかりと狙った相手の取りやすいところに投げてきますし、基本的なところはものすごくしっかりしているなというのは感じましたね。」

―ラクロスを通じて文化交流をしていくという観点からはいかがでしたか。

「非常に良い機会でしたね。国際交流という面で、向こうの大学と晩御飯を食べながら話すなんて言う機会は無いので、慶應のラクロス部だけにしかない機会ですよね。日本だけでやっていると、向こうのラクロスをやっている人とマインドの部分がずれてきてしまうので。話していく中で、どういた思いでやっているのかを聞く、意見交換をしていくそういったことはとても勉強になりましたね。」

―メリーランド州政府を表敬訪問を行ったと聞きましたが。

「普通に考えれば会えないような人物に会えた事は非常に良い経験になりましたね。慶應のラクロス部にいなければ会えることは無かったと思うので。」

 

岡本亮也

―10日間の海外遠征を振り返っていかがですか。

「本場の選手の方が基礎に忠実にプレーをしていて、気持ちの強さも持っていてそこは見習うべきところだなと思いました。前半はやられてしまうことも多かったですが、後半は修正もできていたので、が遠征を通してトップチームは変わったのかなと思いますね。」

―具体的にどのようなことが向こうのチームは優れていましたか。

「グラボに行くときに、ロングの選手に対しては逃げてしまうことが多いんですけど、向こうの人はそれでも突っ込んで行ってて。あとは、本当に基礎に忠実にクロスアップをして中を潰して外に出るという動きをしっかりやっていたのでそこは本当に学ばなければいけないなと思いました。

―慶應ラクロス部ならではの経験が多くあったと思います。

「そうですね。州政府への表敬訪問ですとか、米海軍チームとの試合であるとかやはり慶應のラクロス部に入っていなければ絶対に経験できなかったことですね。ラクロスチームとしてボルティモアに行くと、向こうの人に「どこと戦ったの?」などと話しかけることが多くて、慶應の代表として行ったんですけど、日本の代表として見られているのだなということは感じました。日本代表ではないんですけど、国を背負って戦うということを感じることができました。」

―国際交流の観点からはいかがですか。

「試合後に行われるパーティですとか、異文化とのふれあいですね、国内だけでなく、海外の人たちとスポーツを通して交流を深めていくということはとても意義のあることだと思いますね。最初は外人相手なので萎縮してしまったんですけど、そうしたテールゲートパーティなので話していくうちに、相手も同じ若者で自分たちと同様にラクロスをしてるんだ。そういう気持ちになり、相手と対等に立つことができましたね。」

 

(文・取材 石塚大樹 写真 慶應義塾大学男子ラクロス部提供)

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歓迎を受ける男子ラクロス部

【試合日程】

9/20 vs UMBC(メリーランド大学ボルチモア校・NCAA1部36位)

9/21 vs NAVY(米国海軍士官学校・NCAA1部24位)

メリーランド州政府表敬訪問(アナポリス)

9/22 vs Dickinson College(ディッキンソン大学・NCAA3部11位)

9/23 vs Majerks Club team(マジャカークラブ・社会人クラブリーグ)

9/25 vs Gettysburg University(ゲティスバーグ大学・NCAA3部20位)

9/26 vs Towson University(タウソン大学・NCAA1部28位)

9/27 vs Georgetown University(ジョージタウン大学・NCAA1部23位)

9/28 vs Hood College(フード大学・NCAA3部)

慶大選手コメント

●相川駿

―海外遠征を振り返って何か意義はありましたか。

「高いレベルの中で試合を重ねる中で、自分たちの弱いところがしっかりと見えてきて実り多いものになりました。相手のレベルが非常に高くて精神的につらい状況が続いたのも事実なんですけど、チームとして個人として両面で成長することができたと思います。基礎的なところ、基本的なところですね。そこがとても重要なんだなというのはとても感じましたね。」

―8戦して4勝という目標をお聞きしましたが。

「結果的には1勝しか出来なかったのでそこは残念でした」

―アメリカのチームとの差はどういった所でしたか。

「向こうのチームは本当にミスが少ないところが少ないところがストロングポイントですね。パスもしっかりと狙った相手の取りやすいところに投げてきますし、基本的なところはものすごくしっかりしているなというのは感じましたね。」

―ラクロスを通じて文化交流をしていくという観点からはいかがでしたか。

「非常に良い機会でしたね。国際交流という面で、向こうの大学と晩御飯を食べながら話すなんて言う機会は無いので、慶應のラクロス部だけにしかない機会ですよね。日本だけでやっていると、向こうのラクロスをやっている人とマインドの部分がずれてきてしまうので。話していく中で、どういた思いでやっているのかを聞く、意見交換をしていくそういったことはとても勉強になりましたね。」

―メリーランド州の州政府を表敬訪問したとお聞きしました。

「普通に考えれば会えないような人物に会えた事は非常に良い経験になりましたね。慶應のラクロス部にいなければ会えることは無かったと思うので。」

 

●岡本亮也

―10日間の海外遠征を振り返っていかがでしたか。

「本場の選手の方が基礎に忠実にプレーをしていて、気持ちの強さも持っていてそこは見習うべきところだなと思いました。前半はやられてしまうことも多かったですが、後半は修正もできていたので、遠征を通してトップチームは変わったのかなと思いますね。」

―具体的にむこうのチームから得ることができた技術などはありますか。

「グラボに行くときに、ロングの選手に対しては逃げてしまうことが多いんですけど、向こうの人はそれでも突っ込んで行ってて。あとは、本当に基礎に忠実にクロスアップをして中を潰して外に出るという動きをしっかりやっていたのでそこは本当に学ばなければいけないなと思いました。」

―慶應ラクロス部ならではの経験が多くあったと思います。

「そうですね。州政府への表敬訪問ですとか、米海軍チームとの試合であるとかやはり慶應のラクロス部に入っていなければ絶対に経験できなかったことですね。ラクロスチームとしてボルティモアに行くと、向こうの人に「どこと戦ったの?」などと話しかけることが多くて、慶應の代表として行ったんですけど、日本の代表として見られているのだなということは感じました。日本代表ではないんですけど、国を背負って戦うということを感じることができました。」

―国際交流の観点からはいかがですか

「試合後に行われるパーティですとか、異文化とのふれあいですね、国内だけでなく、海外の人たちとスポーツを通して交流を深めていくということはとても意義のあることだと思いますね。最初は外人相手なので萎縮してしまったんですけど、そうしたテールゲートパーティなので話していくうちに、相手も同じ若者で自分たちと同様にラクロスをしてるんだ。そういう気持ちになり、相手と対等に立つことができましたね。」

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