第88回関東大学サッカーリーグ 第18節
2014/10/19(日)13:50KO@味の素スタジアム西競技場
慶應義塾大学0‐2中央大学
【得点者(アシスト者)】
中大:82分 縣翔平(砂川優太郎)、90+2分 砂川優太郎
◆慶大出場選手
GK | 峯達也(政4・桐光学園高) |
DF | 保田隆介(法4・横浜F・マリノスユース) |
DF | 望月大知(環2・静岡学園高) |
DF | 久保飛翔(環3・済美高) |
DF | 井上大(総2・國學院久我山高) |
MF | 浅間翔大(理4・暁星高)→85分 平戸奨眞(法4・暁星高) |
MF | 山浦新(総4・東京ヴェルディユース) |
MF | 増田湧介(環4・清水東高) |
MF | 川田悠介(環4・桐蔭学園高) |
FW | 端山豪(総3・東京ヴェルディユース) |
FW | 宮地元貴(総2・東京ヴェルディユース)→72分 山本哲平(政2・國學院久我山高) |
前節の東国大戦で加瀬澤(総2・清水東高)が負傷。そこで、右サイドバックで出場していた増田(環4・清水東高)が1列前に上がり、サイドバックには保田(法4・横浜F・マリノスユース)が3試合ぶりにスタメンに復帰した。
インカレ出場権獲得を狙う慶大と、1部残留を目指す中大の一戦は、序盤は中大がボールを保持し引いてブロックを敷く慶大の守備のスキを狙う展開となる。6分、慶大は右サイドからアーリークロスをあげられると、これをフリーになっていた古橋に合わせられるもゴール上へ。その後も慶大は右サイドの裏を狙われる場面が増えるが、久保(環3・済美高)や望月(環2・静岡学園高)を中心に相手に決定的なチャンスを作らせない。10分を過ぎると、慶大は相手のパス回しにも慣れ、カウンターからチャンスを作り出す。12分、中盤で相手からボールを奪うと、増田、端山(総3・東京ヴェルディユース)、保田が素早いパス回しで右サイドを崩しクロスをあげる。ファーサイドで待っていた宮地(総2・東京ヴェルディユース)が頭で合わせるもGKの正面へ。その後も相手のボールを奪ってから手数をかけずに攻める。しかし相手のゴール前に侵入することはできずに、ミドル、ロングシュートが目立ち、中大ゴールを割ることはできずに前半をスコアレスで折り返す。
後半に入っても、中大がボールを保持し慶大がカウンターを狙うという構図となる。52分、中央で保田からパスを受けた端山が巧みなテクニックで相手を翻弄し、シュートを放つも惜しくもGKに阻まれる。3分後には、山浦(総4・東京ヴェルディユース)からのパスを受けた端山がディフェンダーを1人かわすと、ゴール右隅にループシュートを放つ。これはわずかにゴール上に外れるが、得点のにおいを感じさせる時間帯が続く。しかし、残留に向けてこれ以上勝ち点を落とせない中大も負けていない。中盤から慶大のGKとディフェンダーの間にスルーパスを通し、GKと1対1のチャンスを迎える。慶大GKの峯(政4・桐光学園高)よりわずかに先に触り、無人のゴールへループシュートを狙うも大きくゴール上へと外れた。その後も慶大はインカレ出場権獲得に向け、中大は1部残留に向け維持と意地がぶつかり合う熱い戦いが続く。試合が動いたのは82分。中大はCKから左サイドで存在感を放っていた縣が頭で合わせ、待望の先制点を奪う。インカレに向け下位相手に勝ち点を落とせない慶大は中盤を省き前線へ放り込みなんとか同点に追いつこうとするも中大ディフェンダー陣に跳ね返されシュートを放てない。なかなか攻め切れないでいると92+2分、慶大は前がかりになったところで、中大のエース砂川にミドルシュートを決められ万事休す。最下位相手に痛恨の敗戦。勝ち点を積み上げることはできなかった。
この敗戦でリーグ後半戦の成績は1勝3分け3敗と低迷している。特にセットプレーからの失点が多く、9失点中6失点もしている。セットプレーからの失点は少し意識すれば変えられるだけに次節での改善に期待したい。
今節は幸いにもインカレ出場権獲得を争うライバルがいずれも敗戦(国士大1●3筑波大、駒大3●5専大)し、慶大の順位も6位で変わらず。この3チームの争いから抜け出すためには勝利に勝ち点3を取る以外にない。次節の相手は、今年のアミノ杯で敗れた流経大。総理大臣杯でも2連覇を達成した手ごわい相手だ。インカレを目指す戦いもラスト4試合。熱い戦いはまだまだ続く。(記事 青山直樹)
◆試合後コメント
須田芳正監督
(今日の試合を振り返って)
重たいって感じだよね、雰囲気的に。勝てる気がしないっていうか、点数入る気がしないし。
(試合の中で良かった点は)
良かった点はあまり無かったかな。
(逆に悪かった点は)
雰囲気的に重たいというか、攻撃での大胆さが無かったね。後半の立ち上がりなんかは良い形でチャンスは作れているけれども、入る気がしないっていうかね。そこら辺も含めてフレッシュな選手を使うのが一番良いかな。リーグ戦も3つに分かれて、ウチらはインカレ出場を目指して戦っているので、あと4試合をチーム全体で戦うっていう意味でも、ここ6試合連敗はないけれども勝ちがないっていうことで何か変えなくちゃとは思います。新しい選手を思い切って使いたいなとは思ってます。
(チームとして足りないところは)
相手のやり方も分かっていて、勝負所で徹底できていないっていうのは課題かな。ずっとメンバーを固定しているっていうのもあるんだけどね。疲れもあるし。それを変えるには人を変えるのが一番かな。
(セットプレーからの失点も目立っているが)
それは良くないよね。今週は練習してきたんだけど、あのような形でやられてしまうのは。ウチらは逆にセットプレーで点を取らないといけないチームだから、そこも含めてもう一回確認しないといけないですね。
(次節に向けて)
今話したように新しい選手を何人か入れて、チームの雰囲気を変えて戦いたいなと思います。
増田湧介主将(環4・清水東高)
(今日の試合を振り返って)
相手は残留争いをしているということで勢いもあったし、一番負けてはいけない相手だったし、自分たちも勝ちがないという状態だったので、その中で負けてしまったことは悔しいです。
(セットプレーからの失点が目立っているが)
練習の中でもそこをフォーカスしてやっているんですけど、なかなか改善されないので、次節に向けてもそこはしっかりと取り組んでいかなければいけないなと思います。
(チャンスを作りながらも得点できない点は)
良い形は何度か作れていたので、最後のフィニッシュのところの精度を上げていきたいです。
(次節に向けて)
残りも少ないですし一戦一戦自分たちは勝利を目指して戦うだけなので、できるだけ良い準備をしたいと思います。
保田隆介(法4・横浜Fマリノスユース)
(今日の試合を振り返って)1失点目がセットプレーで何回目なんだっていう話なんですけど、練習でやっているのにもかかわらず結果が出ていないので非常に残念ですし、攻撃に関しても奪った後に早くというのを意識していたんですけど、結果的には急ぎすぎて雑になって、簡単にボールを失うシーンばっかりだったので、守備も攻撃もうまくいかなかったなという印象です。
(具体的な課題は)
言ってしまえば全部なんですけど、練習でやってきたことが出ていないってことは練習が足りないということだと思うので、そこの質を上げるしかないかなと思います。
(相手はサイドから仕掛けて来て、ご自身がかなり圧力を掛けられたのでは)
相手のサイドバックが攻撃的だったので、サイドバックをおびき出して、その裏を突こうという狙いだったので、出てくる分には別に嫌ではなかったんですけど、結局その裏はあんまり使えなかったので、押し込まれているだけになってしまったので、そこは残念ですね。
(試合後に話し合ったことはあったか)
失点シーンについて、個人の責任感の部分はありました。宮地を交代してすぐで、大きい選手がゾーンディフェンスの一角を埋められなくなって、そこの修正の途中にやられたので。その後平戸が入って来て、それを考えるとセットプレーはもったいなかったなと思います。哲平が(一時的に)あのポジションにいた方が良かったのかどうかは少し話しました。でも、結局ははね返す意識を皆がもっと持たないといけないと思うので。人任せの部分があったのかなと思います。
(次節に向けて)
流経大が相手なんですけど、自分が1年のときからやっていて、多分流経大にはカップ戦を含めて一度も勝っていないので、最後ぐらいは勝たないとっていう思いが4年生は強いと思うので、その気持ちを練習から出していければいいなと思います。
久保飛翔(環3・済美高)
(今日の試合を振り返って)
今週はセットプレーで失点しないというのが目標で、練習でしっかりセットプレーの練習や守備の練習をやったんですけど、やっぱり本番でそれがしっかり出せなかったので悔いの残る試合だったなと思います。
(相手の印象は)
今季始まってから勝っていないという話は聞いていたんですけど、そういうのは関係なく自分たちのサッカーを徹底してやろうというふうには思っていました。
(失点シーンを振り返って)
セットプレーのところは、練習の成果を出せなかったのは悔いが残りますし、2失点目もあの時間帯で絶対に点を取らせてはいけないところで失点してしまったというのは、相手の方が勝ちたいという気持ちの表れなのかなと感じました。
(課題は)
後期始まってから失点が増えているので、前回の試合から守備をしっかり見直そうというふうにはなってるんですけど、まだまだ突き詰められるところはあると思うので、そこは徹底していきたいなと思いました。
(次節に向けて)
インカレ出場に向けて本当に勝たないと意味がないので、引き分けでは意味がないので、もう一回守備のところから徹底し直して次は絶対に勝てるように頑張りたいと思います。
望月大知(環2・静岡学園高)
(今日の試合を振り返って)守備的にいって最後に1本ものにできればいいかなと思っていたのですが、逆にやられてしまったので悔しいです。
(セットプレーからの失点について)練習も多くして対応にとりくんでいるのですが、なかなかうまくいかないですね。
(その他の守備について)前期の形を取り戻しつつあるとは感じているのですが、負けているのでまだまだかなと思います。
(次節に向けて)自分はディフェンダーなので無失点に抑えたいです。
宮地元貴(総2・東京ヴェルディユース)
(今日の試合を振り返って)
自分たちにとっては勝たなくてはいけないゲームだったので、落としたことが本当に悔しいです。
(相手の2番、5番に競り負ける場面が多かったが)
非常にヘディングも身体も強い相手だったので、競り合うだけじゃなくて身体を使ってキープすることも出来たと思うので、そこは反省点ですね。
(前節の試合後はご自身のゴールで流れを変えたいとのことでしたが)
点を決めないと前にいる意味が無いと思うので、この現実を受け止めてまた練習から頑張っていきたいです。
(昨年の残留争いと今年のインカレ争いとの違いは)
昨年とは違う舞台で争っているのでそれはポジティブに捉えていて、残り4試合を勝っていければ良いと思います。
(この流れを断ち切るために必要なことは)
自分は継続して今まで通りトレーニングを重ねることだと思うし、チームとしてはもう一回切り替えて皆でやっていくだけです。
(次節は慶大が苦手とする流経大戦だが)
自分がまた結果を出せるように、過ごし方を考えていきたいです。
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