―春のリーグ戦を振り返って、チームと個人でそれぞれ良かった点と課題点は
梅野 春はいきなり2連敗で始まったのですが、最後まで優勝争いをできたのでその粘りはよかったかなと思います。それは秋につなげたいと思います。でも全体的に打線がつながらないことが多かったので、それができるかできないかが秋どうなるかというところの一番重要なポイントではないかなと思います。
小笠原 全体的に打線のつながりがなかったというか、打つべき人が打てなかったというのがあって、あまりかみ合わなかったと思います。優勝する力があったとは僕は思いますけど、早稲田がぶっちぎりで勝っちゃいましたね。個人的には目に見えるところでは盗塁刺とかパスボールとか、目に見えないところでは信頼を勝ち取ってもっとうまくやれればよかったのかなとは思いました。
―早慶戦で目の前で早大が優勝を決めたが、その時の心境は
小笠原 羨ましい、羨ましいですよね。
梅野 負けたので悔しいという気持ちはありましたけど、羨ましいっていう気持ちもあったかもしれないです。
―優勝に何か足りなかったものがあったと思われますか
小笠原 実力が足りなかったと。早稲田に直接対決で勝ったけど勝ち点でどうとかという話ならわかるのですが、結局早稲田に負けたので、実力不足だったなと思います。
梅野 オープン戦ではそんなに悪くなかったと思うのですが、リーグ戦に入って打てるか打てないかだったと思うので、試合の中で一人一人が結果を出せるか出せないかというところが大事だと思います。
―梅野選手は春にベストナインを受賞されました
梅野 数字としていい結果が残っていたのでなんとかベストナインに選んでいただいて本当に嬉しかったですし、秋も数字にはあまりこだわらずにチームが勝てるようにと思ってプレーしたいなと思います。
―今年の4年生はほぼ毎年のように監督が変わっていますが、今までや去年に比べて今年の夏変わったことはありましたか
小笠原 実践が多かったので、どう転ぶかは分からないですけど、一戦目にいい形で入れそうな気がします。実践が多かったということで自信とか課題とか現実を知れたので、試合で慌てることはないと思います。
梅野 割と選手の自主性を重視してくれる方なので、自由にやらせてもらってやりやすかったと思います。
―夏の練習で重点的に取り組んだことは
小笠原 チームとしてはつながりがでるように、今まではバントなどはあまりなかったのですが、ただ打って勝てるほど甘くないので、そういったところは春自分たちが感じていたところがあるのと、監督もそういう指示を出したので、機動力というかそういった細かいところもやりました。個人的にはキャッチャーとしてどう引っ張るかということを日々頑張っています。
梅野 個人的にはバッティングを見直して、もっと打てるようにと思ってちょっと変えました。
―今日(9月6日)も15点取りましたがオープン戦での手ごたえは
小笠原 始まってみないと分からないです。
梅野 いけると思いますよ僕は。たぶん。
―昨年より遠征が多かったと思いますが体力的にはどうですか、疲れなどはありますか
小笠原 楽しかったです(笑)
梅野 ちょっとは感じますけど、たいしたことないと思います。移動するにしてもただ乗って座って寝たりしているだけなので大丈夫です。
―東北楽天ゴールデンイーグルスとのオープン戦で梅野選手はスタメンで出場しましたが、プロ野球選手と対戦して何か違うなと思ったことはありましたか
梅野 ピッチャーは球の質が少し違うなと感じましたし、守っていても相手バッターのパワーが違って、力の差があるなと感じました。
―選手とお話しする機会は
梅野 なかったですね。
―オール早慶でOBの方にアドバイスをいただきましたか
梅野 アドバイスは特にないのですが、試合中に少し話をしたくらいですね。あまり野球のことは話していないです。
小笠原 長﨑さん(長﨑正弥=H23商卒)に結構教えてもらいました。
―試合をOBの方とやってみてどうでしたか
小笠原 楽しかったですね。久しぶりだったんで。やっぱいいですよね!
―現時点でのチームの状態、雰囲気は
梅野 監督も春のリーグ戦前よりは今の方がいいと言っています。打線もここ数試合結構つながっているし、ピッチャーもいい感じで抑えているのでいいのかなとは思います。
小笠原 いいとは思います。今日はみんな打ちましたけど、なかなか打てない中でもどうやって勝つかということ、そこがリーグ戦だとできるかできないかだと思います。今いい感じに来ているので、自分でこけない限りは変な試合にはならないかなと思います。
―チーム内で今秋注目してほしい選手はいますか
小笠原 もう注目されてしまったしなー。
梅野 山口!
小笠原 山口!山口!すごいです。
梅野 このままいけばいいと思うんですけど、まあリーグ戦でどうなるかはまた違うと思うので、結果出してくれるかなって期待してます。
―他大で警戒している投手はいますか
梅野 大竹選手(早大)かなと思います。春はピッチャーの中で一番抑えられたので、秋は打ち崩さないといけないなと思います。
小笠原 春負けたので法政ですね。みんないいピッチャーなのですが、負けたのは法政と早稲田なのでそこは警戒してます。
―チームでのご自身の役割は何だと思われますか
梅野 それはもうつなぎだと思います。2番という打順は後ろに並んでいるので、チャンスを作ったりだとか、ランナー進めたりだとかそういうことが求められていると思います。
小笠原 やっぱり4番ですね。いや、違います(笑)。キャッチャーとして求められているものがあると思うので、バッティングはもちろんですが、2年生からマスクをかぶらせてもらっているのでそろそろ頼りがいのある感じを見せていきたいなと思います。
―お二人でプライベートで出かけたりされますか
小笠原 みんなないと思いますよ。単独行動。逆に遊んどいてほしいですか?
―はい(笑)その方が楽しい企画になるんじゃないかと…
小笠原 全然遊んでないですよ。
―小笠原選手に質問なのですが、同じ智辯和歌山高校出身の早大・道端選手は意識されますか
小笠原 意識はしてないですよ。お互い活躍できたらいいなと思います。負けたくないとかではないですよ。どちらかというと智辯で頑張ってますって感じで二人で頑張りたいです。
―早慶戦の時に負けた方がおごるという話を聞いたのですが
小笠原 ああ、そうですねー。まだおごってないです。とりあえず今度勝ったらとんとんなので頑張ります。今のところなんとかごまかして延ばしてます(笑)
―最後のシーズンということで特別な思いはありますか
梅野 ほんと最後なので優勝して終わりたいなと思います。最後までみんなで頑張りたいなと思います。
小笠原 優勝して、高校野球っぽいことを言うと一日でも長くみたいな(笑)。卒業後野球をやめる人もいるので、できるだけ長くみんなで野球をしたいと思います。優勝して個人的にも大学ナンバーワンキャッチャーになって卒業したいなと思います。
―秋に向けてのチームの目標、個人の目標を教えてください。
梅野 チームは優勝目指してということで、個人的にはホームランを打ちたいなと思います。
小笠原 ベストナインですかね。優勝したらベストナインもついてくると思うのでそこの二つ取れるように頑張ります。
―応援してくださる方に向けて一言
梅野 スタンドを見たときにお客さんがたくさんいると、やってやろうという気持ちになります。本当に応援が力に代わるので、僕たちも頑張るので応援の方またよろしくお願いします。
小笠原 ほぼほぼ一緒やね。応援よろしくお願いしますということと、その中でも一番小笠原の時に応援してほしいなってことと、あと試合に見に来てほしいと思います。六大学のレベルも上がっているし、僕らも頑張っているので見に来てもらったら好きになってもらえると思うので、監督もそう言っているし、見に来てもらって恥ずかしくないプレーを心掛けているので、まあ見に来てください、みたいな感じですね(笑)
―お忙しい中、ありがとうございました!
取材:山田万里子・反保真優
◆梅野魁土(うめの・かいと)
1994年3月8日生まれ。164cm64kg。福岡大大濠高出身。環境情報学部4年。右投左打。外野手。背番号4。慶大の韋駄天。六大学屈指の走塁技術や広い守備範囲に注目が集まりがちだが、小柄な体格から鋭い打球を放つ打撃にも要注目。今春は打率.333をマークし、ベストナインを獲得した
◆小笠原知弘(おがさわら・ともひろ)
1993年4月21日生まれ。177cm80kg。智辯和歌山高出身。環境情報学部4年。右投右打。捕手。背番号6。他大学の選手も認める強肩とシュアな打撃が魅力で、2年次から慶大の正捕手を務めている。このインタビューからもわかるように非常に明るい性格で、ベンチを盛り上げるムードメーカーでもある