慶應スポーツ新聞会

【野球】打線沈黙、意地を見せるも自力優勝消える 明大③

10月19日(月)東京六大学野球秋季リーグ戦 明大3回戦

本塁打を放ちホームインする沓掛(写真中央)と盛り上がるベンチ

本塁打を放ちホームインする沓掛(写真中央)と盛り上がるベンチ

天王山の初戦を制するも、2回戦で接戦をものにできず迎えた3回戦。優勝に王手をかける勝ち点獲得を巡って、両校の気持ちがぶつかり合った。初回、慶大先発の三宮舜(商4)が、ミスも絡み二塁打で2点を先制される。2回以降はランナーを背負いながらも無失点に抑えるが、打線はそれを援護することができない。8回裏には、3人目の加藤拓也(政3)が2点の追加点を許してしまう。4点を追いかける9回表、慶大打線が意地を見せ、代打沓掛祥和(商3)のスリーランで1点差まで追い上げるも、反撃はそこまで。大一番で勝ち点を落とした慶大は自力優勝がなくなり、優勝の望みは法明戦の結果にゆだねられることとなった。

 

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10

慶大:●三宮(2勝1敗)、加嶋、加藤拓―小笠原

明大:○柳(4勝1敗)、齊藤、上原―坂本

◆慶大出場選手

 

ポジション

選手名(学部学年・出身高校)

[6]

山本泰寛(環4・慶應義塾)

[8]

梅野魁土(環4・福岡大大濠)

[5]

横尾俊建(総4・日大三)

[9]

谷田成吾(商4・慶應義塾)

[7]

山口翔大(環3・桐光学園)

 

重田清一(環3・佐賀西)

 

    H

沓掛祥和(商3・慶應義塾)

       [2]

小笠原知弘(環4・智辯和歌山)

[3]

清水翔太(総2・桐蔭学園)

 

山本瑛大(商3・South Torrance)

[4]

北村祐樹(商4・丸亀)

 

岩見雅紀(総2・比叡山)

 

R4

倉田直幸(法2・浜松西)

[1]

三宮舜(商4・慶應義塾)

 

原田直道(商4・慶應義塾)

 

加嶋宏毅(商4・慶應志木)

 

加藤拓也(政3・慶應義塾)

いよいよ秋本番という肌寒い気候のなか迎えた3回戦。

今季全11試合のうち10試合に登板している先発三宮。粘りの投球を見せた

今季全11試合のうち10試合に登板している先発三宮。粘りの投球を見せた

先攻の慶大は、初回、抜群の立ち上がりを見せた明大先発・柳の前に三者凡退に終わる。その裏、先発・三宮が先頭打者に四球を与え、さらにバント処理の送球ミスをしてしまい無死一、二塁となる。バントで二、三塁とされたところで、4番菅野にツーベースヒットを浴び2点を先制されてしまった。

2点を追いかける慶大打線は、変化球を中心に巧みに緩急を使い分ける柳の攻略に苦戦。2回、3回で4つの三振を奪われ、三者凡退が続いてしまう。

三宮がランナーを出しながらも追加点を許さない中、迎えた4回表。柳が梅野、横尾に連続して四球を出し、1死一、二塁となった。続く4番・谷田成吾(商4)が緩い変化球を捉えこの日の慶大初ヒットとし、1死満塁とチャンスを広げた。しかし後続の山口翔大(環3)が見逃がし三振、小笠原知弘(環4)がサードゴロに倒れ、得点に繋げることはできなかった。

6回裏2死二塁、吉田大を三振に斬って取り、雄たけびをあげる加嶋。ピンチの後にチャンスあり、かと思われたが…

6回裏2死二塁、吉田大を三振に斬って取り、雄たけびをあげる加嶋。ピンチの後にチャンスあり、かと思われたが…

5回裏、前日好投が光った加嶋宏毅(商4)が登板。「雰囲気に飲まれないで、普段通りの投球ができた」と振り返るように、落ち着いた投球で5回、6回を無失点に抑えた。一方打線は、依然としてランナーが出ないまま7回の攻撃を終える。7回裏、この日3人目の投手加藤拓がマウンドに上がる。持ち味のストレートを中心とした投球でこの回を無失点に抑えた。

8回表、代打で出場した岩見雅紀(総2)の三遊間を抜くヒットが出たが、100球を超えてもなお粘りのピッチングを見せる柳の前に打線が繋がることはなく、この回も無得点に終わる。その裏、加藤拓は先頭バッターにファールで粘られた末に四球を与えると、そこから送りバント、ヒットでチャンスを広げられ、1番吉田大にタイムリーヒットを打たれ2点を追加されてしまった。

9回表1死二、三塁、レフトスタンドへの本塁打を放つ沓掛

9回表1死二、三塁、レフトスタンドへの本塁打を放つ沓掛

4点を追いかける9回表。後がない場面で、ついに慶大打線に火がついた。先頭の2番梅野がセカンドへの内野安打で出塁すると、3番横尾があと少しでホームランという大きな二塁打を放ちチャンスを広げる。1死二、三塁で、打席には代打沓掛。この日はスタメンを逃したが、「絶対良い場面で回るから準備しとけ」という横尾の言葉を信じスイングをしていた。その甲斐あって、振り抜いた打球はレフトスタンドへ。スリーランホームランで1点差まで追い上げた。しかし、後続の小笠原が大きな当たりを放つも打ちとられ、代打・山本瑛大(商3)の空振り三振で試合終了となってしまった。首位明大と優勝を懸けて戦った3日間だったが、健闘が実らず結果は厳しいものとなった。

「選手はよくやってくれた」と大久保監督が振り返るように、決して力が及ばなかったというわけではない。それでも、チャンスであと1本が出なかったことで、勝ち点を落としてしまった。誰もが悔しさを隠しきれない結果となったが、まだ戦いは終わっていない。週末の法明戦で法大が勝ち点を獲得すれば、早慶戦まで優勝の可能性が残ることになる。そして何より、「春のリベンジ」と山本泰寛(環4)が言うように、早大は何としても倒したい相手である。早慶戦の場で、再び慶大劇場が見られることを楽しみにしたい。 

記事:鈴木優子

◆打撃成績

 

 

[6]

山本泰

左飛

 

 

三ゴロ

 

左飛

 

遊ゴロ

 

[8]

梅野

空三振

 

 

四球

 

三邪飛

 

 

二安

[5]

横尾

遊飛

 

 

四球

 

遊ゴロ

 

 

中安

[9]

谷田

 

二ゴロ

 

中安

 

 

二ゴロ

 

捕邪飛

[7]

山口

 

空三振

 

見三振

 

 

空三振

 

 

重田

 

 

 

 

 

 

 

 

 

沓掛

 

 

 

 

 

 

 

 

左本③

[2]

小笠原

 

見三振

 

三ゴロ

 

 

三ゴロ

 

中飛

[3]

清水翔

 

 

中飛

 

一飛

 

 

三ゴロ

 

山本瑛

 

 

 

 

 

 

 

 

空三振

[4]

北村

 

 

空三振

 

遊ゴロ

 

 

 

 

岩見

 

 

 

 

 

 

 

左安

 

R4

倉田

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[1]

三宮

 

 

空三振

 

 

 

 

 

 

原田直

 

 

 

 

空三振

 

 

 

 

加嶋

 

 

 

 

 

 

 

 

 

加藤拓

 

 

 

 

 

 

 

空三振

 

 

◆投手成績

 

投球回数

打者数

球数

安打

三振

四死球

失点

自責

●三宮

20

63

加嶋

32

加藤拓

12

57

◆監督・選手コメント

大久保秀昭監督

(今日の試合を振り返って)選手は今日に限らず今シーズンずっと持てる力を発揮してくれていたので、最終的に今日勝ち点を落としてしまったのはもう僕の責任だと思っています。選手はよくやってくれました。(ファーストのスタメンに清水翔選手を起用されました)今日は極力守りのミスを減らして失点を抑えていこうと思ったので、状態も良く守備が安定している清水翔を起用しました。沓掛の状態も悪くはないのですが、あいつは追い込まれた時の方がいいというか、今日みたいなここ一番という力を持っていると思っていたので。(三宮投手の投球について)3連投の影響があったのかもしれないですが、最初のミス絡みで2点取られてしまって、あとはランナーを出しながらもしのいでいたので、結局あのミスが重くのしかかってしまったのかな、という気はしますね。でも、よく頑張ったと思います。(投手陣は毎回ランナーを背負いながらの苦しい投球となったが)3連投の影響というか、明大戦の前から3連投あるよと言って準備はさせていたのですが。そのなかで粘りながら、という感じです。最初と8回、そこをなんとか食い止めて、ワンチャンスを掴めれば良かったですね。結局チャンスは1回しかなかったので、後半4点差がついて相手が少し油断したかなという感じでした。(初戦では打てていた柳投手を打ち崩せませんでした)緩急を使われて、目一杯のピッチングをされてしまいました。ただ、ワンナウト満塁のところで、1点でも入っていたら違っていたのかなとは思いますけど。でもずっとプレッシャーをかけ続けることはできたと思います。結果が全てなので仕方ないです。(9回のチャンスについて)最後まであきらめない気持ちを4年生が見せて、沓掛がそれを繋いで、というところが出せました。チームとしてはシーズンを通して緊張感のある試合ができているので、このまま続けていきたいと思います。(早慶戦へ向けての準備は)慶應らしさというのが何かをもう一度確認して、大味になるのではなく、考えた上でのフルスイングと、守りもきっちりやっていく、そういう野球がしたいですね。見ていう人が楽しい野球を。頑張ります。

横尾俊建主将(総4)

(今日の試合を振り返って)負けて悔しかった。それだけです。(初戦と同じ柳投手との対戦でしたが、どのような違いを感じましたか)今日は緩急を使いながら丁寧に投げていたな、と思いました。(今日の柳投手攻略にあたって、どのようなことを考えていらっしゃいましたか)いつも通りのバッティングをするだけ、ということを心がけていました。(最終打席に結果が出ましたが、その打席を振り返って)後ろにつなぐことだけを考えて、その気持ちで出た一本でした。(間近に迫ったドラフトに向けて一言お願いします)しっかり良いアピールが出来たので、良かったと思います。後は待つだけです。(再来週の慶早戦に向けて)もう自力優勝というのは無くなってしまいましたが、最後まで諦めないでしっかり頑張りたいと思います。

山本泰寛副将(環4)

(本日の試合を振り返って)打線をつなげられなかったことが一番の敗因だと思います。(試合前に皆さんで何か話し合われましたか)負けても結果を気にせずに自分たちの野球をやるだけ、ということですね。(明大の先発・柳の印象)緩急を使っていて、打てそうで打てませんでした。(初戦と何が違いましたか)キャッチャーの坂本の配球が変わっていました。それと、今日は変化球中心に緩急を使っていました。(試合のターニングポイントは)終盤の8回に1点でも取れていたら流れが違ったのかなぁと思います。(早慶戦に向けて)早慶戦は春負けてしまったので、春のリベンジということで仮に優勝なくなっても自分たちの野球をやって勝ちたいです。

梅野魁土(環4)

(今日の試合を振り返って)結果が負けなので残念です。(明大戦でバッティングの調子が上がってきましたが)ずっとどうやったら調子が上がるか考えていたので考えたことができたという感じです。(今日の柳投手は)柳自体もよかったと思うのですが、坂本のリードがたぶん変わったのでそこで少し苦しめられたのかなと思います。(苦しめられた130キロ台前半の変化球は)たぶんカットボールだと思います。(盗塁は昨日刺されてから何か意識に変化は)いやそんなに変わってはいません。場面に応じていくべき場面ではいくという感じですね。(立大1回戦と同様の最終回一人目のバッターとして出塁しましたが)前の回で僕の前で終わっていたのでその時から負けている状態だったので本当にどうやって塁に出るかを考えてやっていたので必死にやった結果です。(優勝の可能性もまだありますが、早慶戦に向けて)いずれにせよ勝つしかないので勝つために準備します。

加嶋宏毅(商4)

(今日も無安打に抑えられました)はい。内容は良かったとは思います。(序盤の展開をどのように見ていたか)点を取ってくれると思っていたので、そんなに焦らないで。三宮が2点取られましたけど、いつか取ってくれるだろうと試合を見ていました。(マウンドに上がるときの意気込みは)気持ちで抑えられればいいかなと。(昨日、今日とどのような点が良かったのか)周りが見えていたというか。球場の雰囲気に飲まれないで、普段通りの投球ができたのが良かったです。(早慶戦への準備は)優勝をかけた早慶戦になるか分からないです。他力本願で法大が勝ってくれるのを祈るしかないですが、しっかり準備は怠らずに最後の早慶戦なので楽しめればいいかなと思います。

三宮舜(商4)

(今日の試合をふりかえって)初回の僕のミスで点を取られて、流れを向こうに与えてしまったなと思います。(立ち上がりは大一番という緊張感はあったか)いや、緊張とかはなかったです。調子はあまりよくなかったですけど、点を取られてからそれ以上1点も与えないつもりで投げました。(優勝争いは来週の明大次第)こればっかりは祈るしかないですね。(早慶戦にむけて)いつも通り練習します。

谷田 成吾 (商4)

(今日の試合を振り返って)最後に意地を見せられて良かったです。(4回の打席前には横尾選手からアドバイスがありましたが)思い切っていくだけだと言われました。(その打席のヒットについて)いい当たりではなかったんですけど前に落ちて良かったです。(9回の最終打席について)芯だったんですけど少し(ボールの)下を打ってしまって、それで結果を残せなかったのは悔しいです。(早慶戦へどのような調整をするか)とりあえず整理して、法政次第ではまだ優勝もあるので、最後まで信じてやっていきたいと思います。(早慶戦に向けて一言)頑張ります。

沓掛祥和(商3)

(惜しくも敗戦してしまいました)初回2点入れられて、その初回の点は返せるとみんなで言っていたんですけど、最後ダメ押しの点を入れられて少し厳しい展開になった感じです。(試合中ベンチの雰囲気は)悪くはなかったですね。みんな声も出していましたし。僕と重田と(山本)瑛と、倉田で。4回、満塁のチャンスがあったじゃないですか。あの時みんなで声を出して、チャンスを作れたかなと思っているので、雰囲気は良かったですね。(9回、代打で登場し本塁打を放った)今日はスタメンかなと思っていたんですけど、そうではなくて、スタメンで出られないというもどかしさがあって。あと、8回裏、横尾さんに「絶対良い場面で回るから準備しとけ」と言われて。それまで「今日はないな」と思っていたんですけど、その言葉を聞いて信じてみようと思って、8回裏は守備を見ないでずっとスイングしていました。(打席に立った際、どのようなバッティングをしようと思ったか)(沓掛選手が代打した)重田は今季まだ打席に立っていなくて、やっと打席に立てるというところで代打を出されて。(本塁打は)重田の思いが乗りました。(今シーズン初本塁打となった)そうですね、嬉しかったです。ただ単純に。(再来週の早慶戦に向けて)早慶戦は2タテして、最後楽しく終われるようにしたいです。

岩見雅紀(総2)

(試合を振り返って)負けてしまって残念です。(昨日に続いてのヒットでしたが)打てたのは嬉しかったです。(バッターボックスに向かう際のイメージは)いつも通りです。打つことだけを考えていました。打てた時は、抜けてくれと思いました。サードを弾いてショートの後ろを抜けたところが見えたので、良かったなと思いました。(倉田選手とは言葉を交わしたか)頼むぞ。と一言だけ伝えました。(チームの雰囲気は)終始良い雰囲気でした。最後ギリギリまで追い上げて勝ちきれなかったことは残念です。(早慶戦に向けて)出られるか分からないですが、機会があれば結果を出せるように頑張ります。

 

優勝のゆくえ

第8週(早慶戦)

慶大2勝

慶大2勝1敗

慶大1勝2敗

慶大2敗

 

明大2勝

明大優勝

明大2勝1敗

明大1勝2敗

慶明優勝決定戦

明大優勝

早大優勝

明大2敗

慶大優勝

 

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