【テニス】新体制始動企画『奪還』/♯4押野紗穂

押野 写真

DSC_5507大学1年目となった昨季、春の早慶戦から慶大のポイントゲッターとしてすべての団体戦にシングルスで出場した押野紗穂(環1・つくば国際大学東風高)。高2時のインハイでベスト16という結果を残した彼女は昨季、同学年で全国トップレベルへと飛躍の年を迎えた。先のインカレインドアではベスト8。大学の頂点をも射程圏内に収めた彼女の見据える先とは――。今後の目標や日本一への思いを伺った。

 「高校時代より、粘り強くなれたシーズンだった」

――1年生ながらインカレベスト16、インカレインドアベスト8という結果を残したシーズンでしたが、今季を振り返っていかがですか

結果に関してはそこまで満足していなくて、でも着実にプレー面で良くなってきている面があるので、続けていきたいと思っています。年間を通しても結果自体は徐々に上がってきているんですけど、夏関では1回戦で負けてしまったり、まだ波があると感じています。

――春の早慶戦でデビューしてから、王座ではシングルス2番手として出場しましたが、団体戦でのプレーを振り返っていかがですか

春の早慶戦でしっかりと勝ち切れたというのが大きかったと思っていて、でも今まで1番では出ていなくて、1年生からエースとして活躍してきていた西本さんが引退してしまって、エースがいない状況なんですけど、自分が慶應庭球部の軸になるという気持ちを持って、これからエースになれるように練習から頑張っていきたいです。

――昨季、最も印象に残っている試合を教えてください

インカレインドアも印象に残っているんですけど、インカレが一番印象に残っています。最後は西本さんに負けてしまったんですけど、その前の試合ですごく競って、ファイナルセットタイブレークまでいって3時間以上の試合になった試合を、勝ち切れたことは自分のとって大きかったです。

――昨季、自分の中で一番伸びたと感じる部分を教えてください

少し粘り強くなったことだと思います。高校までは自分の調子が良いときは、バンバンエースが取れて勝てて、悪いときはあっさり負けることも多くて、あと長いラリーに耐え切れなくて、サイドに切らしてしまうこともありました。大学に入って、少しでも粘り強く、少しでもラリーを続けること、自分を逆に長いラリーが好きだと思いこめるようになったと感じています。

DSC_5506「ダブルスでもしっかり勝てる選手になっていきたい」

――得意なプレーと課題に感じている部分を教えてください

自分の得意なプレーは、ベースラインより中に入って高いところからフォアで展開していくことと、フォアバックのショートクロスにアングルとかで、苦手なプレーはネットプレー系と、振られたときにボールが浅くなるということです。

――今季はダブルスについてはどう考えていますか

ネットプレーが苦手なのでダブルスは苦手でした(笑) 高校ではあんまりダブルスとかで出ていなくて、苦手意識がすごくあったんですけど、最近は練習でボレーのメニューをこなしていて、だんだんうまくなってきたと感じていて、コーチとかにも「本当に強い選手は単複両方出ている」という話をされて、自分もこれから上にあがるためにはダブルスでも、しっかり勝っていかなくてはと思います。

DSC_8419――慶大を選んだ理由を教えてください

いろいろ大学を迷っていた時期があったんですけど、練習参加に来たときに慶應が一番練習の質がいいというか、他の大学は練習中笑っていたり、緩い空気があったりしたんですけど、そこがなかったのと、関東のトップ・1部にいるということで強い人とも試合ができるし、自分が成長するために一番良い環境だと思って慶應を選びました。

――慶應庭球部の魅力を教えてください

慶應庭球部の魅力は他に比べてチーム力が良いと思います。そう思う理由は、団体戦じゃない試合では、他大はバラバラで動いていて、慶應はインカレとかでも夜全体ミーティングがあったり、勝負所の試合では応援に入ったりしていて、それがすごく良いと感じています。また、コート内では質が高くできていて、コート外ではみんなとても優しくてオンとオフがしっかりしているのが良いかなと思います。

――同期の女子部員が2人だけということについて、どう考えていますか

良い点は、2人しかいないのでしっかりコミュニケーションをとって協力してできているところです。家とかでもずっと一緒で絆があったいいかなと思います(笑) 悪い点というか大変な点は、やっぱり2人で1年生としての仕事をこなさなきゃいけないところで、逆に4年生になっても2人でチームを引っ張らなくてはいけないのは大変だと思うので、そこはしっかりと頑張っていかなくてはと思います。

DSC_5168――キャプテンの安形さんはどんな人ですか

あ、オフではすごく優しくて面白いんですけど、コートでは視野を広く持っていて、自分とか他の選手にアドバイスをくれて、すごくチームのためにという意識が伝わってきます。

――試合前に必ずすることはありますか

高校からずっと「瞑想」をしています。試合前に目をつむって何も考えないときもありますし、どういうプレーをしたいかをイメージするときもあります。

「ユニバーシアードにも出場したい」

――今後の目標を教えてください

今季は、学生の大会はすべてタイトルを取るという目標があって、その他にも自分はプロになりたいので、国際大会が3月からあるのでポイントをとっていって、ランキングを上げていきたいです。

――今季の意気込みと日本一への思いを聞かせて

学生大会ではすべてタイトルを取ること、インカレとかで結果が残せれば(西本)メグさんとかも出ていたユニバーシアードのチャンスもあると思うので、狙っていきたいです。日本一は、今年も取れなくて、1年目ですごく悔しい思いをしたんですけど、卒業していく先輩の悔しそうな姿を見て、さらに日本一への思いが強くなりました。絶対このチームならできると思うので、信じてやっていきたいです。

(企画・取材:太田悠貴)

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