【ソッカー(女子)】関東リーグ前期第4節 1点が遠く惜敗…3連勝ならず MITO EIKO FC戦

関東リーグ2部でここまで2勝1分と好調を維持していた慶大は、 社会人チームである強敵MITO EIKO FC 茨城レディースと激突した。序盤はやや押し込まれるものの、中盤以下の構成力を武器にボールをポゼッションしながら試合をコントロールする。しかし後半になると相手の対応力の前に徐々に主導権を失い、チャンスを作り出せない。焦りが見え始めた82分、MITO鋭いカウンターを浴びて失点。そのまま完封負けを喫し、優勝争い から一歩後退してしまった。


23回関東女子サッカー2部リーグ 前期第4

 

2017/5/7()14:00KO@水戸市立サッカー・ラグビー場

 

慶應義塾大学 01 MITO EIKO FC 茨城レディース

 

【得点者(アシスト者)

【M】82 佐藤ケリー

 

◇慶大出場選手

GK野村智美(4・作陽高)

DF佐藤幸恵(1・十文字高)

DF奥本くるみ(2・浦和レッズレディースユース)

DF熊谷明奈(1・十文字高)

DF 鈴村萌花(3・村田女子高)→46 山本華乃(1・山手学院高)

MF松木里緒(2・常盤木学園高)

MF中島菜々子(3・十文字高)→80 足立智佳(1・大阪桐蔭高)

MF鈴木紗理(1・十文字高)

MF小川愛(1・神村学園高)

FW志鎌奈津美(3・常盤木学園高)→63 加藤楓琳(2・常盤木学園高)

FW勝木日南子(2・大和高)

 

2節、3節と1-0で接戦をモノにして2連勝を飾った慶大は今節、水戸に乗り込みMITO EIKO FC 茨城レディースとのアウェイ戦に臨んだ。松木里緒(環2・常盤木学園高) の2戦連続決勝ゴールや1年生の躍動など若い力が目立つ中、 今節も伊藤監督はスタメン11人中7人に1、2年生を起用。 また、昨季から中盤の要だった工藤真子(総2・日テレ・メニーナ)がスタメンを外れ、 前節で存在感が抜群だった鈴木紗理(総1・十文字高)が本職のボランチを務めた。昨季まで指揮を執った岩崎陸前監督も見守る中、2勝同士の上位対決が幕を開けた。

 

立ち上がり、慶大は身体能力で勝る社会人チームのMITOに押し込まれる。11分には波状攻撃を受けてPA内でシュートを許すも、佐藤幸恵(総1・十文字高)が体を張ってブロック。一つピンチをしのいだ慶大は徐々に落ち着きを取り戻し、鈴木、佐藤の十文字高コンビを中心に攻め手を探した。13分、佐藤が「自分の持ち味」と語るロングフィードに志鎌奈津美(環3・常盤木学園高)が抜け出し、シュートまで持ち込む。直後の14分には鈴村萌花(総3・村田女子高)が深い位置からグラウンダーのクロスを上げ、松木が走りこむもシュートはブロックされた。両サイドバックが高い位置を取りボールをポゼッションする慶大は、試合の主導権を握る。28分、好調の佐藤が縦への突破で二人を振り切り、上げたクロスに勝木日南子(総2・大和高)。30分にはCKのこぼれ球を拾った松木のボレーシュートなど、惜しいシーンが続いた。守っては中島菜々子(総3・十文字高)らが中盤の潰し屋となり、相手のカウンターの芽を摘む。39分にCKの混戦からピンチを迎えるも、佐藤がゴール前で好クリアを見せた。「あとは本当にゴールだけだった」と伊藤監督が振り返ったように、決定機を作りながらもゴールを奪えず、前半を0-0で折り返した。

 

後半の入りは両チームハイテンション。49分に鈴木の浮き球パスを受けた小川愛(総1・神村学園高)がシュートを放てば、51分にはMITOがFKのこぼれ球をボレーで振り抜き慶大ゴールを脅かす。得点への期待が高まる立ち上がりだったが、その後、慶大は徐々に主導権を失ってしまう。「サイドの守備を修正してきた」(伊藤監督)MITOに対し、選手たちはみな「蹴り合ってしまった」と後半の展開を悔やんだ。ポゼッションの中心となっていた鈴木のマークも厳しくなり、なかなかチャンスを作り出せない。逆に鋭いカウンターを受けるシーンも増える中、こう着状態を打開すべく、伊藤監督は63分に志鎌を下げて加藤楓琳(総2・常盤木学園高)を投入。後半開始時に入っていた長身の山本華乃(理1・山手学院高)を志鎌のいたFWのポジションに配置した。後半最大のチャンスは70分、PA内のこぼれ球に反応した勝木が滑り込みながらシュートを放ったが、相手GKの好反応に阻まれる。80分には中島に代えて足立智佳(環1・大阪桐蔭高)を起用し、GKの野村智美(総4・作陽高)を除く全員が1、2年生というメンバーに。なんとか1点を、という雰囲気の中で、1点をモノにしたのはMITOだった。82分、カウンターに対応しきれず、フリーで放たれたシュートが慶大ゴールを破る。92分のカウンターからのミドルシュートは野村が横っ飛びで防ぎ気迫を見せたものの、反撃することはできず。今季初の敗北を告げる笛が鳴り響き、主将の野村は涙を流した。

 

「勝てる試合だった」――。攻守に出色の出来だった佐藤も、水戸に駆けつけて声援を送った慶大ファンたちも、口々にそう話した。確かに魅力的なサッカーをしていた。今年の1、2年生たちは、技術レベルだけで言えば、タレント揃いだった昨年の4年生のチームをすでに超えていると言ってもいいかもしれない。しかし、こういった勝てる試合に勝たなければ、優勝、昇格という成績を残すことは難しい。前半、試合を支配しながら決めきれなかったこと。後半、相手の対応策に苦しみ蹴り合ってしまったこと。その勝負弱さは、大きな課題だ。若いチームにとって、この惜敗は大いに教訓となるものだっただろう。ポジティブな要素が多いチーム状態の今だからこそ、結果にこだわって勝ち点を積み重ねてほしい。勝ち切る力を手にしたその時、このチームは“史上最強”の呼び声を得るかもしれない。

 

(記事 桑原大樹)

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試合後コメント

 

伊藤洋平監督

(試合を振り返って) お互いタイトでコンパクトな展開が続いて、 どっちが勝ってもおかしくない良いゲームだったと思います。(相手は社会人チームだったが、勝算は)もちろんありました。 あんまりカテゴリーってのは関係ないと思っていて、 それについては特にコメントはないです。(前半はパスが良く回って効果的な攻撃ができていた) そうですね。 最初は少し蹴り合ってしまったんですけど途中からは良くなったので、あとは本当にゴールだけだったんですけど、 やっぱり後半あっちも修正してきて、 ボールが動かせなくなりましたね。(後半ボールが動かせなくなった具体的な原因は) サイドに対する守備を修正してきて、 そこでこっちが蹴り合ってしまったのが一番の原因だったかなと思いますね。勇気を持ってもうちょっとボールを動かせば、 前半のようにチャンスが作れたんじゃないかなと思います。(工藤選手を起用しなかったが) チーム内の競争が激化している表れだと思います。(ボランチに入った鈴木選手がパス回しの中心になっていた) もともとボランチの選手なので。 うちもボランチが豊富なので今まではFWという位置付けで偽9番 のような役割をしてもらっていたんですけど、 本当に誰が出ても問題ないというか、 チーム内の競争がしっかりあるので、 調子の良い選手を使ったということです。(こういった接戦をモノにしていくための課題は) 自分たちでボールを動かして、 ゲームの流れをコントロールする時間を作らないと、 どっちに転んでもおかしくなくなってしまうので、そこですね。 失点は少なくて良い状態なんですよ。 あとは自分たちでボールをコントロールすること。 そこが今の課題だと思います。(次節に向けて) とにかく連敗しないことが大事だと思うので、 しっかり課題と向き合って、良い準備をしたいと思います。

 

 

 

野村智美(4・作陽高)主将

(試合を振り返って)さっき(試合後の)挨拶でも言ったんですけど、本当に今まで結果が出てたから目立っていなかった自分たちの弱いところがすごく出た試合だったと思います。(試合前に意識していたことは)まず相手に対しては、一昨年対戦していたんですけど大幅にメンバーが変わっているという中で、どういうふうに出てくるのかが読めない分、しっかり入りの部分はシンプルに、自分たちのサッカーをする以前に相手のリズムにならないように入ろうというところと、あとは自分たちの中でピッチ外のところで緩みが出ていたので、そこを引き締めてしっかり切り替えて試合に入ろうということは言っていました。(失点シーンを振り返って)失点は、自分たちの時間もあった中で、相手の雰囲気だとか勢いに呑まれた時間帯というのが何回かあって、基本的にはすごく耐えてくれていたと思うし、ディフェンスも体を張ってシュート数もかなり抑えてくれていたので、すごく悔しい1点だったし、枚数はいたので、防ぎたい失点でした。(それ以外の時間では良く守れていたが手応えは)本当に昨年と比べて一番手応えを感じているのはセットプレーの部分で、ここ4戦連続でコーナーキックで失点してもおかしくないような場面がそれぞれ一回ずつくらいある中で、最後体を張って全員で守れていることであったり、シュート数から見ても、(相手に打たれる)シュート数がそもそも減っているというのもありますし、ディフェンスがゴール前で体を投げ出してくれる場面というのがすごく増えたので、そこは頼もしいし、逆にそこの失点を抑えた中で得点を取って勝ちきりたいという思いが強いです。(次節に向けて)一回落ち着くので、ここまで毎週末連戦で来ていて、本当に迫ってくる試合に向けて調整するだけでいっぱいいっぱいな状況だったので、自分たちの弱いところに目を向けるというよりかは、今良い部分をそれぞれが伸ばしていこうとやってきたので、始め3試合はそれで良かったけど、それだけでは勝ちきれないということをすごく思い知らされた試合だったと思うので、ここで一回自分たちの弱いところにも目を向けて、その上でチームとして戦っていけるようにしたいです。

 

中島菜々子(3・十文字高)副将

(試合を振り返って)本当に悔しいの一言なんですけど、4戦目ということで試合にも慣れてきて、だからこそ締めなくちゃいけないところだったのに負けてしまって、自分たちの甘さも出たし、そういう面で色々と修正していかないといけない部分も多く見つけることができたので、次に向けてまた頑張っていこうと思います。(今日の狙いは)今週を通してディフェンスからのビルドアップと、両サイドの崩しというのを練習していたので、サイドの高い位置からクロスとか、そこからのシュートとかを狙っていました。(ボランチで鈴木選手とコンビを組んでいたがやりやすさは)(鈴木)紗理はテクニックもあって、ドリブルとか展開もできる選手なので、自分は紗理を自由にやらせるために、ボランチの縦関係で一個後ろでセカンドボールを拾ったりだとかそういうことを意識してやっていたんですけど、やりやすかったですね。(前半と後半で変わったことは)前半は自分たちのペースでボールを回せていたんですけど、後半は結構蹴ってくる相手に対してこっちも蹴り返しちゃうという時間帯が長く続いて、結構バタバタしてしまったかなと思います。(次節に向けて)今日は負けてしまったんですけど、リーグ戦はまだまだ長く続くので、一個一個勝っていけばまだ1部昇格のチャンスは大いにあると思うので、今週1週間チーム全体で今日浮き彫りになった弱みを修正して、次の試合は必ず勝利をつかみにいきたいと思います。

 

佐藤幸恵(総1・十文字高)

(率直な感想は)負ける試合じゃなかったと思うし、 攻めた時間もあったので、 その時に決めきれていれば全然勝てた試合だと思います。(前半から左サイドを攻め上がるシーンが多かった)今日は鈴木がボランチで、 左利きで左足のキックを飛ばしてくれるので、 どんどん攻撃参加しようと思ってました。(高校も一緒の鈴木選手とは連携が合っていた)そうですね。 目が合うだけで分かり合える感じです。(今日見せた縦への攻撃参加やロングフィードは持ち味か) ドリブルはそんなになんですけど、 ロングキックは自分の持ち味です。 ただ蹴るんじゃなくてパスとして蹴ることでチャンスにつながればと思ってます。(1年生ながらスタメン起用が続いている) 出られない先輩方もいるので、 みんなの期待に応えられるように頑張りたいです。(手応えはどれくらい感じているか)結構先輩方に助けられている部分もあるので、 もっと自分からチームに貢献していきたいなと思ってます。(これからスタメン定着、中心選手になっていくための課題は)ドリブルはあまり得意じゃなくて、 すぐパスを探して頼っちゃう部分があるので、 そういうところで気持ちを出していって、 一対一とかも絶対負けないように、 背中で見せられるようなプレーヤーになりたいと思ってます。(次節に向けて)まだまだ全然優勝は可能だと思うので、 しっかり切り替えて、1部昇格できるように絶対勝ちたいです。

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