慶應スポーツ新聞会

【ラグビー】課題残る一戦。ライバル早大相手に勝利ならず 招待試合 vs早大

 ここまで春季大会3連勝。先週の明治大を撃破し、波に乗る慶大は早大との招待試合に臨んだ。前半は互いに決め手を欠き、慶大は攻め込む場面も見られたがミスも目立った。前半の得点は18分に奪われた早大のトライのみと、0-5で折り返す。後半に入り、ようやく試合が動き始める。2分にトライを奪われたが、9FL川合秀和(総2・國學院久我山)のトライで得点を奪った。29分には、LO辻雄康(文3・慶應)が相手DFを振り切ってトライ。しかし、終盤に自分たちのミスから2トライを追加され、12-33でノーサイド。ライバル早大との一戦は、課題の見えるものとなった。

 

ブレイクダウンが勝敗を分けた

6/4(日)14:00K.O. 招待試合 vs早大

@早大上井草グラウンド

 

得点

慶大

 

早大

前半

後半

 

前半

後半

0

2

T

1

4

0

1

G

0

4

0

0

PG

0

0

0

0

DG

0

0

0

12

小計

5

28

12

合計

33

 

ポジション

 先発メンバー

 交代選手

1.PR

渡邊悠貴(経3・慶應)

 

2.HO

中本慶太郎(経3・慶應)

 

3.PR

吉田雄大(総4・秋田)

 

4.LO

辻雄康(文3・慶應)

 

5.LO

佐藤大樹(総4・桐蔭学園)

→後半0分 植竹創(商3・湘南)

6.FL

川合秀和(総2・國學院久我山)

 

7.FL

永末千加良(法4・慶應)

 

8.No.8

松村凜太郎(商4・慶應)

 

9.SH

江嵜真悟(商3・小倉)

 

10.SO

豊田康平(総3・國學院久我山)

 

11.WTB

金澤徹(商4・慶應)

 

12.CTB

堀越貴晴(総4・茗渓学園)

→後半0分 森清泰介(総3・国学院久我山)

13.CTB

柏木明(経4・慶應)

 

14.WTB

宮本瑛介(経3・慶應)

→後半16分 高木一成(商2・慶應)

15.FB

丹治辰碩(政3・慶應)

 

 

 春季大会でBグループに所属する慶大は、Aグループに所属する早大との招待試合に臨んだ。早慶戦ともあり、試合は多くの観客に囲まれる中行われた。

 

 前半、ペースを握ったのは早大だった。10分、早大にフェーズを重ねられ、自陣5mラインでの相手ボールスクラムを与える。しかし、慶大のFW陣の息が合わず、5度のコラプシングを犯してしまう。6度目のスクラムで相手のコラプシングを誘い、なんとか凌ぐ。流れはさらに早大へ。18分、左サイドを自陣5mラインまでゲインされると、そこから右に展開。最後はDFの隙間を突破され、右隅に先制のトライを許した。その後は互いに決定機を作れない。慶大もFB丹治辰碩(政3・慶應)やWTB金澤徹(商4・慶應)などBK陣のランなどでゲインするものの、相手ゴールラインを割ることはできなかった。一方、早大に追加点は与えず、0-5で前半を折り返した。

 

辻の圧巻のトライで流れを取り戻したかに見えたが…

 なんとか得点が欲しい慶大だったが、後半も先制点を奪ったのは早大。2分、パスをつながれ、最後は右隅にトライを決められ点差を広げられる。9分、慶大に最初のトライが生まれる。右サイドの敵陣22mライン付近でのマイボールラインアウトから左へパスで展開すると、最後は左隅にFL川合が飛び込んだ。20分にトライを奪われたが、29分再びチャンスが訪れる。川合のランで大きく前進すると、22mライン付近でSH江嵜真悟(商3・小倉)が、走りこんできたLO辻にパス。辻はそこから力強いランで相手DF陣のタックルを振り払い、ゴールポスト右横にトライを決めた。流れに乗り逆転を狙いたい慶大だったが、終盤は再び早大ペース。31分にキックミスからトライを奪われると、試合終了間際にもターンオーバーからがら空きの左サイドにキックパスが渡り、トライを奪われた。最後のコンバージョンも決められ、ノーサイド。慶大は12-33で敗れた。

 

 二つのトライは良い形で奪うことができたものの、それ以上に慶大のミスが目立った試合だった。スクラムでのコラプシング、敵陣に入った際のパスミス、相手のトライに繋がってしまったキックミス。慶大にもターンオーバーから作ったチャンスはあったが、自分たちのミスで流れを持ち込むことができなかった。また、「ブレイクダウンのところで食い込まれてしまった」(丹治)、「早稲田のブレイクダウンにやられてしまった」(辻)などと、選手たちからはブレイクダウンにおける反省の声が聞かれた。早大の積極的なアタックに対し、慶大らしいディフェンスからのゲームメイクを見せることはできなかった。次に控えるのは春季大会の筑波大戦。見つかった課題を修正し、春季大会4連勝といきたいところだ。

 

(記事:重川航太朗 写真:江島健生、鈴木優子)

 

以下、コメント

 

金沢篤HC

 

——試合を振り返って

 

一番はブレイクダウンというか、フィジカルところで早大の方が前に出る意欲があったのかなと思いますね。慶應はボールも横に動くし、ボールキャリア(ボールを持っている人)も横にステップを切って前に行く意思があまりなかったので、(圧力を)食らってしまったのかなと思います。

 

——今日のテーマは

 

自分たちはディフェンスのチームなので、まずディフェンスをしっかりやろうということは言っています。

 

——相手が早稲田だからといって特別普段と変えたということは無いと

 

無いですね。はい。

 

——前半はこちらのコラプシングによるスクラムのやり直しが多かった

 

あれはある程度レフェリーや相手の解釈にもよるんですけど、秋に向けてはレフェリーともしっかりコミュニケーションを取らなければいけないと思います。ただ選手から聞いた話や、(自分も)見ていた限りでは、自分たちが思っているものとは違う判定もありました。とは言っても、(判定は)変えられるものじゃないので、しっかり対応していくしかないなと思います。

 

——前半をロースコアで終えましたが、ハーフタイムには選手たちにどういった話を

 

ブレイクダウンのところだけですね。自分が言ったのは。そこに早稲田が相当懸けてきていたので、それに自分たちがしっかり相手を掴んで、越えていくようにといったようなことは言いました。

 

——後半もタックルで相手を止められはしても、そこからなかなかターンオーバーできませんでした

 

早大の1人目のサポートが早かったというのはありました。ただ、ずっと我慢してディフェンスしきれるかどうかなので、それを最後までしきれなかったのかなと思います。

 

——アタックではハンドリングエラーが目立ちました

 

そうですね。攻め込みながら。それも早稲田と慶應で対照的だったと思うんですけど。早大はずっと連続して攻撃していたのに対し、慶應は攻撃するとどこかでミスが起きて相手にボールが渡るという。その繰り返しだったので、なかなかリズムに乗れなかったのかなと思いますね。

 

——先週の明治戦で辻選手・丹治選手、今日の試合で堀越選手が復帰しました。ようやくチームとしてはベストの陣容に近づいてきたように思いますが

 

それでも結果がさっき言ったようなことなので。それを一歩一歩直していくしかないのかなと思います。

 

——春の早慶戦を終えて、今季の早稲田の印象は

 

毎年と変わらないと思います。ただブレイクダウンにものすごく懸けてくるなと思ったので、それは秋までにしっかり対応したいと思います。

 

——来週は筑波大と対戦します

 

そうですね。毎回話しているんですけど、特に○○戦に向けてということは無いので、しっかり一歩一歩ステップアップできるようにやっていきたいなと思います。

 

 

FB丹治辰碩(政3・慶應)

 

―今日の試合を振り返って

 

ブレイクダウンのところで食い込まれてしまって、自分たちがやってきた形を出せずに、修正できないまま終わってしまったなという感じですね。

 

―復帰から2試合終えて

 

体の調子自体は悪くないのですが、もっといけるなと思います。スピードはまだまだですし、硬いプレーや判断が甘いところがありました。

 

——今日は攻めきれない場面が多くありましたが

 

ブレイクダウンのところで食い込まれてしまって、リズムができずに、無理やり攻めようとしたところで詰まってしまったのでああいう結果になってしまったと思います。

 

―後半は外側から攻められてトライを奪われましたが

 

自分が後ろにいるポジションなので、ラインの人数などをコントロールして、あとは個人のレベルでタックルの精度をもっと上げて次は臨みたいです。

 

―この試合で良かったところは

 

後半の入りなど、自分たちの形を出そうと意識して、形が出せたときは、抜けたり、リズムが出せたりしたので、自分たちがやってきたことをしっかり出すことが大切だと思いました。

 

―ご自身のプレーを振り返って

 

自分はラインブレイクとアタックの部分でもっと貢献できるように、相手の空いているところにもっと顔を出して、ラインブレイクを狙ってチームに貢献できたらいいなと思います。

 

―次戦はどのように戦いたいですか

 

次は自分たちのやってきたことをやる、自分たちの形を出して、落ち着いて試合をするというところにフォーカスしてやっていきたいと思います。

 

LO辻雄康(文3・慶應)

 

―今日の試合を振り返って

 

早稲田のブレイクダウンにやられてしまって、それに対して後手に回ってしまうことが多くて、慶應の練習しているアタックが出せませんでした。

 

―ブレイクダウンという点で劣ってしまったという印象ですか

 

そうですね。相手のディフェンスとブレイクダウンにやられて自分たちのアタックが出せず、それに加えて敵陣でミスすることが多くて、点を取り切ることができなかったのも原因だと思います。

 

―自陣でのプレーが多かった印象を受けたが

 

そうですね。自分たちのミスとブレイクダウンがキーだったのではないかと思います。

 

―前半のスクラムでコラプシングが何度もあったが、スクラムについて

 

何回もミスがあった中で、慶應も自分たちのスタイルを貫くことができて、その結果スクラムから流れを悪くすることがなかったことは良かったと思います。

 

―後半の自身のトライを振り返って

 

9番の江嵜としっかりコミュニケーションをとって、空いているところを狙っていたので、あの場面で相手のディフェンスラインの空いている場所を見れたのは良かったです。

 

―復帰後初スタメンとなったが、試合感覚は

 

フル出場するのが復帰後初だったので、次の試合は始めから自分の強みを出せるようなアタックをしていきたいなと思いました。感覚的には、まだ始めから百パーセントでは入れていない感じです。

 

―調子という部分でもまだまだという感じですか

 

そうですね。今日は相手がいいディフェンスをしていたので、それに負けないようにゲインを切れるような、強いフィジカルを生かしたアタックができればいいと思います。

 

1週間後の筑波大戦に向けて

 

試合に出場する機会があれば、自分たちのスタイルをぶらさないで、一つずつ規律を守って、フェーズを重ねていって勝ちに繋げていきたいと思います。

 

 

FL川合秀和(総2・國學院久我山)

 

―今日の試合を振り返って

 

慶應のプレーができなかったです。チームとしてはオフェンスができなかったと思います。個人としてはディフェンスもそうですが、オフェンスもうまく相手のディフェンスに阻まれていけなかったなと思います。

 

―スクラムがなかなか組めませんでしたが

 

前3人がお互い譲らないところがあって、うまくいかなかったと思います。お互いにずっと駆け引きをし続けていたのかなと思います。

 

―なかなかトライが奪えませんでした

 

相手の前に出てくるディフェンスがうまかったので、そこは相手の方が一個上だったかなと思います。慶應のオフェンスは今回流れて外に当たるというプランだったのですが、そこで相手に前へ出られてしまいました。一方早稲田のオフェンスはフィジカルで縦に来るオフェンスが強かったです。慶應の欠如しているところをちょうど突かれたかなと思います。

 

―ここまで春の試合で出場機会を増やしています

 

去年と比べて着実に成長していると思うんですけど、まだまだこれからです。秋に出れないといけないので秋までもっと成長していって夏合宿に向けて頑張りたいと思います。

 

―対早稲田ということで意識はありましたか

 

早慶戦だから一段と頑張ろうというわけではなく、どの試合も同じメンタルでやっているので、その意識はなかったです。でも早慶戦は伝統的な試合なので、今日は勝ちたかったです。

 

―次の試合に向けて

 

来週は今日出た反省を生かして次につなげて、自分も個人として反省しているところを直して、次は慶應というチームを慶應のプレーで挑みたいと思います。

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