【バレーボール】ミスが目立ちストレートで敗れる vs東京学芸大

チームのカギを握る富澤

一勝一敗で迎えた秋リーグ3戦目は、春リーグ5位の東京学芸大との一戦となった。前週の日体大との敗戦をふまえ、序盤は苦しみながらも相手サーブに食らいつく。ところが徐々に要所要所でミスが出始め、サーブレシーブも崩れていった。相手に隙を突かれ、自分たちのペースに持ち込めなかった慶大。どのセットもあと一歩及ばず、0-3のストレートで敗れ、今季2敗目を喫した。

 

 

9月16日(土)秋季関東大学男子1部バレーボール第3戦 慶大×東京学芸大@キッコーマンアリーナ

 

得点

 

 

慶大

セット

東京学芸大

19

25

20

25

20

25

 

 

クイックを次々に決める清水

第1セット。このセットは運も味方しなかった。中盤、ネットにかかった相手サーブがコースを変え自陣のコートに落ちるシーンもあり、リズムを崩される。ジャンプサーブのジャッチミスも重なり、徐々に点差が開いていく。そこに再びネットにかかるサーブを入れられ、苦しいセットに。相手のレシーブが乱れたところを清水柊吾(総1)がダイレクトスパイクで仕留めるなど、流れを変える一撃はあったものの、先に繋がらず、19-25でこのセットを落とす。

 

第2セット。黒田彪斗(環4)とマルキナシム(総2)を中心に強烈なスパイクを打ち込み、相手に離されることなく得点を重ねる。ところが、「自分たちのミスが点を稼ぎたいところで出てしまった」(富澤太凱・経2)と、これまで何度か見られたスパイクのミスがこのセット、特に重要な局面で目立ち始めた。タイムアウトを挟むも立て続けにスパイクがアウトとなり、一気に点差を広げられた慶大。今季初の出場となる樫村大仁(環1)を前衛に入れ、高さを発揮するも反撃及ばず。20-25でこのセットも落とし後がなくなる。

 

サーブレシーブを丁寧に上げる黒田

第3セット。2セット目に途中交代の樫村がこのセットもそのままコートに立つ。慶大はここで流れを変えたいところだが、課題であるサーブレシーブが安定せず、跳ね返ったレシーブを相手に叩き込まれるなど、攻撃のチャンスを失い、次々に得点を許してしまう。しかし、ここまでサーブに苦しんでいたマルキにサービスエースが生まれ、このセット初めての3連続ポイント。土壇場で19-22と3点差に迫るも、その後のスパイクがはまらず25-20とあと一歩及ばなかった慶大は0-3のストレートで黒星を喫した。

 

 

サーブレシーブに、ミスからの立て直し、チームの雰囲気など、課題は山積みと言える。しかし、「ちょっと手応えは掴んだ」(宗雲監督)というように、上位校相手に自分たちのバレーが通用する場面も多くあった。1部リーグは、なかなか思うように勝利につながらないことが2部リーグよりも当然増えてくるが、その中でも、1部リーグの舞台に立てることを誇りに思い、思い切ったプレーを発揮してほしい。慶大は第4戦、春リーグ4位の筑波大との一戦に臨む。

 

  (記事・太田彩恵、写真・藤澤薫)

 

宗雲監督

 

(今日の試合を振り返って)一部分を切り取ると学芸大と同じ質のバレーをしているところはあって、そのいいプレーの頻度が学芸大のほうはたくさんあって、慶應のほうはすごく少なかったという試合だったので。ただ私のほうはちょっと手応えは掴んだような気がします。

(その手応えというのは)もっとこてんぱんにやられるかなと思ったんですが、2セット目に相手の攻撃に慣れてきたら対応が少しずつできて、中盤まではアップアップながらもなんとかついていっていたのはちょっと成長しているなと思いました。向こうは正直8割も力を出していなかったと思うんですけど、慶應はなんとかついていける感じでしたね。

(日体大戦と比べると今日はあと一歩及ばなかったという感じだが)日体大のときはサーブでやられたので、ちょうどグラチャン(バレー)のアメリカ戦でサーブでこてんぱんにやられていましたが、まさに慶應のバレーを見ているみたいで。それとは今日は質の違う敗戦でしたね。

(そのサーブレシーブは第1セットは悪くなかったが途中から乱れてきた印象だが)途中でポロっと出るジャンプサーブのジャッチミス。必ず出てくるんですよね。あとはマルキがずっと頑張って我慢していたんだけれども、3セット目にちょろっとミスが出て悪いところのイメージが出てしまった。ただ少しずつ成長していると思います。

(今日はスパイクのミスが少し目立っていたが)そうですね。この1点取れればというところで何本も(ブロックが)1枚(のところ)で浮かせたり、ネットにかけたり、あとは点数が離れそうになったときに何本か出てしまったり。(気持ちが)切れかかるとだめですね。

(そのような点も含め、今日のチームの雰囲気は)ゲームに対する構え方が良くなくて、同じ力があるみたいなつもりでやっているので、ちょっとチャレンジャー精神がなかったんですよ。やっぱり思いっきり、大関、横綱にぶち当たるつもりでやってくださいという話はしました。うまくセットを取ろうとか、うまく勝とうなんて考えないでもっと思いっきってやってもらいたいですね。

(樫村選手が今季初めてコートに立ったが)やっとコンディションも良くなって、代わりの清水選手が良かったので、コンディションとの関係もあってなかなか出すチャンスがなかったんですけど、出すと存在感があって、これから働いてくれるんじゃないかなと思います。

(明日の筑波大戦にむけて)慶應の力が全部出ればいいですね。変にいい試合しようとか、セットを取ろうとかよりも、思いきって慶應らしいバレーをしてもらいたいです。

 

 

富澤太凱(経2)

 

(今日の試合を振り返って)今週3連戦ということで、初戦で自分たちの力をしっかり出していい流れにしたかったんですけど、自分たちのミスが点を稼ぎたいところで出てしまい、チーム内の雰囲気もあまりいい状態とは言えなくなってしまい、あとは相手の力に立て続けにやられたという感じです。

(先週の日体大戦から修正をしてきたことで今日うまくいったところとそうでないところは)前回のミーティングからサーブカットの返球率をもっと上げていこうという話になったのですが、それは全然達成できず、できたことはあまりないかなという印象でした。

(今日のサーブの調子は)悪くはなかったですが、結果的にそれが点には結びついていなくて、それは自己満足みたいになってしまうので、次は点に繋げられるようなサーブを打ちたいと思います。

(相手チームのブロックの印象は)センターがすごく運動量の多い選手で、毎回クロスに対してはプレッシャーを感じていて、そのプレッシャーに途中で負けてしまってリズムが崩れてしまいました。でも最後は少しだけ修正できたのかなと思いました。

(明日明後日とまた上位チームと対戦するが意気込みを)厳しい戦いなのは間違いないので、今日の話し合いのなかで出た、自分たちのやり抜く力、やり通すことをやり通して、しっかり当たっていきたいと思います。

 

 

樫村大仁  (環1)

 

(今日の試合を振り返って)僕は帰国したばかりで、あんまりセッターと合わせていなかったので、試合に出るチャンスがなかったんですけど、最後交代で出られたときに結果を残せなかったので、ちょっと悔しいなという気持ちになりました。

(慶大のブロックについて)ブロードの強い、3番の選手(小野遥輝(教・4))は封じられていたんですけど、そのほかのサイドの選手の逃げてきたスパイクとかが取れなくて、こっちが切り返せなかったのが負けてしまった原因だと思います。

(久しぶりの慶大チームでの公式戦だったが)今日はチームの雰囲気があまりよくなかったです。そういった中で僕だけ交代で入ったので、雰囲気を変えるっていう役割もあったんですけど、それが出来なかったのかなと思います。

 

(世界ユース大会を終えて、大会を通じて得た収穫は)世界は高い選手とか、パワーがある選手ばかりなので、それに通用するような打ち方を学んできました。(関東1部リーグには)そういう高さのある学校がいっぱいあるので、そこに通用するような攻撃をしたいと思います。

(秋季リーグの個人の目標は)とりあえずまたレギュラーに戻って、チームの中心選手になれるように頑張りたいと思います。

 

サイド

マルキ ナシム(総2・川越東高)

セッター

吉田祝太郎(政1・慶應義塾高)

センター

佐藤康平(環4・桐蔭学園高)

オポジット

富澤太凱(経2・慶應義塾高)

サイド

黒田彪斗(環4・富山一高)

センター

清水柊吾(総1・広島城北高)

リベロ

長澤翔吾(環4・盛岡一高)

 

谷口聡(環2・韮山高)

途中出場

立木智大(政4・慶應志木高)

 

尾木将(政4・修道高)

 

樫村大仁(環1・茨城高専)

 

岩本龍之介(商3・仙台二高)

 

浦部連太朗(総2・高松一高)



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