【バレーボール】フルセットの激闘の末痛い敗戦を喫す vs専修大

サーブアンドブロックのスタイルを貫く慶大

 

昨日、粘り強く戦うも接戦を落とす形となってしまった慶大。開幕9戦目に対戦するのは開幕8戦全敗で現在最下位に沈んでいる専修大。何としても勝ち星をあげたい慶大だったがフルセットの末またも接戦を落とす形となってしまい惜敗。悔しい敗戦となってしまった。

 

10月1日(日)秋季関東大学男子1部バレーボール第9戦 慶大×専修大@小田原アリーナ

 

得点

慶大

セット

専修大

21

25

25

21

29

27

23

25

12

15

 

クイックを有効的に使った佐藤

第1セット。富澤太凱(経2)のブロックアウトや樫村大仁(環1)のサーブ等で一時リードを奪うも相手に2回の4連続得点を許し中盤までに10-14とリードを広げられてしまう。たまらずタイムアウトを取るも、流れは変えられない。またも4連続得点を許し、終盤までに14-22と8点のリードを取られてしまう。その後は吉田祝太郎(政1)の強力なサーブで相手のレシーブを崩すなどして4連続得点を奪い20-23まで追い上げるも最後は及ばず、21-25でこのセットを落とした。

 

第2セット。開始早々佐藤康平(環4)のブロックポイントで先制に成功するも、慶大の3つのサーブミスやマルキナシム(総2)と富澤のスパイクがブロックされるなどして失点し、序盤は8-10とリードされてしまう。しかし、相手のスパイクミスやサーブミスにも助けられ、再び富澤のライトからのスパイクが連続で決まり、16-15と逆転に成功する。その後も佐藤のセンターからのスパイクやこのセットから入った清水柊吾(総1)のコースを狙った巧みなスパイクなどで専修大を引き離し、25-21でこのセットを取る。

 

レシーブを強化してきたマルキ

第3セット、またも佐藤のブロックポイントで先制し、黒田彪斗(環4)のバックアタックや佐藤・マルキのスパイクなど多彩な攻撃を繰り広げるも相手も一歩も譲らず、点を取っては取られる展開が続く。中盤からはお互いリードを許してはタイムアウトを要求し、流れの転換を図るが一進一退の攻防は続き、ついにデュースに突入する。ここで力を発揮したのは慶大の誇るアタッカー2人、富澤とマルキだった。2人連続でスパイクを決めると、最後は相手のスパイクミスで勝負あり。慶大は29-27でこのセットをものにし、セットカウントを2-1とした。

 

第4セット、富澤のライトからの強烈なスパイクを中心に攻撃を組み立てる慶大。吉田のサービスエースやこの日好調な佐藤のセンターからのスパイクも決まり一時リードを奪うも、慶大のミスもあり同点に追いつかれてしまう。その後は両者スパイクの応酬が続き苦しい時間帯を慶大は迎えた。それでも何とか2点リードを保ったまま試合を進め、23-21と勝利まであと2点というところまで専修大を追いつめた。しかし、このセット高い成功率を記録していた富澤のスパイクがブロックされてしまうなどして慶大はまさかの4連続失点を喫し、23-25でこのセットを落としてしまう。

 

強烈なスパイクを放った富澤

迎えた最終セット。何としてもこのセットを取って勝利を収めたい慶大は1点を先制されるものの、マルキの連続スパイクと富澤のブロックアウトですぐさま逆転する。しかし黒田のサーブがアウトになってしまい、富澤のスパイクがブロックされてしまうなど徐々に流れは相手に傾き、痛恨の6連続失点をしてしまう。清水のクイックや吉田のブロックポイント、黒田のレフトからのスパイクなどで反撃するも一度傾いた流れは簡単には変えられず12-15でこのセットを落とし、慶大はセットカウント2-3で敗戦を喫した。

 

是が非でも勝ち星を取りたい試合を僅差で落としてしまった慶大。第4セットで見られたように、あと一歩のところで勝ちきれず、厳しい場面での勝負強さにはまだまだ課題が残る慶大。しかし、「追いつけそうな点差までなんとか盛り返していて、失ったセットも大体22-23点は取れています」(宗雲監督)というように、1部相手の厳しい戦いの中でもチームは着実に成長している。秋季リーグはあと2試合。来季に向けて負けられない戦いが続く中で、チームスタイルを貫く慶大の闘志あふれるプレーに期待だ。

 

(記事・染谷優真、写真・藤澤薫)

 

・以下コメント

 

宗雲監督

 

(今日の試合を振り返って)負けたのでやはり悔しいです。重要な試合だったので余計にそういう気持ちはあります。(相手の)専修大もセッターを変えてきたりしてチャレンジ精神で向かってきて、そこに自分たちが守りの姿勢に入ってしまった結果かなと思います。

(僅差のセットも多かったがその中で勝ちきれなかった要因は)春の時は自分たちで連続失点して自滅することが多くて失ったセットで15点か16点で終わっていました。しかし秋は連続失点をすることもありますがそこから追いつけそうな点差までなんとか盛り返していて、失ったセットも大体22-23点は取れています。そこのあと2点という場面でブレイクポイントのところでスパイクにミスがあったり繋げなかったりして、自分たちのミスで落としていますね。

(タイムアウトではどのようなことを選手に伝えられていたのか)この秋はタイムアウトで選手たち同士が話し合っているときはあまり口出しをしないようにしていて、ポイントになる選手にだけ一言二言伝えることが多いです。特にセッターの吉田にはトス回しだとか、彼をバックアップしてあげられるような言葉をかけています。

(富澤選手とマルキ選手中心の攻撃の中で黒田選手の調子についてはどう考えられているか)今日は最初から10本くらい連続で決まらなくて、昨日も良くなかったということで。それはアナリストから聞いていたのですが、その原因というのは本人にしか分からないことですし、そこに関しては少し残念ですね。そういった状況の中で吉田が上げられるのが富澤とマルキに偏ってしまったということだと思います。

(次の試合に向けて)いろいろと考えることはありますが要は自分たちが結果を残せばいいことなので、2週間を有意義に使って繋ぎのミスやアタッカーのフィニッシュのミスなどを減らしたいと思います。非常に苦しい2週間だとは思いますが、最初からのチームスタイルというのは貫き通したいと思います。

 

 

長澤翔吾(環4)

 

(今日の試合を振り返って)最後勝ち切れなかったというのが悔しいです。

(どんな気持ちで臨んだか)4年生としての最後のリーグ戦残り少ない試合を戦おうと思ったんですけど、なかなかうまくいきませんでした。

(相手への対策は)自分たちの形であるサーブ・ブロックを主体として、相手のエースを悪い形で打たせて、そこを仕留めるというのが目標だったんですけど、なかなかできませんでした。

 

 

富澤太凱(経2)

 

(今日の試合を振り返って)勝ち切るべき試合を勝てなかったので、非常に悔しいです。

(あと一歩だったが)細かいミスや最後のネット際の攻防でやはり相手の方が一枚上手だったのに対し、自分たちが最後まで対応が出来なかったことが敗因だったと感じました。

(なかなかスパイクが一本で決まらなかったが)自分が甘かったです。

(サーブアンドブロックについては)チームとしては50点ぐらい、僕個人としてはほぼ0点に近いような出来でした。こういう試合になってしまうとどうしても相手の上手さだったり、プレーが光ってしまうので、そこはやはり自分たちの形に何としてでも持っていきたいです。

(次戦まで2週間あるが)自分たちのスタイルを崩さないでしっかり相手のチームを研究しつつ、自分たちの強みを生かせるような練習が出来たらいいと考えています。

 

 

マルキナシム(総2)

 

(今日の試合を振り返って)悔しい、の一言ですね。

(相手の専修大のチームとしての印象は)上手くて速いバレーをするチームだったのですが、サーブアンドブロックをしっかりやって自分たちの高さを生かしたバレーをすれば倒せる相手だと思っていたので、そこを徹底できなかったのが悔しいです。

(個人的に心に残っている場面は)サーブはしっかり攻めることが出来ていたのですが、他のサイドアウトのところで自分が取り切れなかったところが多いので、そこは悔しいですね。

(最終セットの連続失点にはどう対処したか)ブロックが(自分たちの)武器ではあるので、ブロックでしっかりタッチして自分たちの攻撃をしよう、という指示が出ていたのですが、相手の攻撃が一歩上回っていたという感じですね。

(再来週の順天堂大との試合に向けて)順天堂大もそうですが、再来週は2試合しっかり勝ち切って終わりたいと思うので、頑張ります。

 

 

吉田祝太郎(政1)

 

(今日の試合を振り返って)ほぼ勝てる試合だったので悔しいです。悔しいというかもったいないプレーをして情けないです。

(途中何度か崩れてしまう場面もあった)みんな今日が大事な試合だと分かっていたんですけど、それが空回りしてしまって本当にもったいないことをしてしまったなと思います。

(今日の攻撃の狙いは)相手がリードブロックというブロックの仕方なのでクイックを多めに使うと通りやすいんですけど、思ったよりも最初崩されてしまって、サイド、サイドというふうになってしまって。それでブロックで止められて、それでまたクイックにいったらそれも崩れてしまって最後後手後手になって攻撃が通らなかったので悔しいです。

(調子の良かったご自身のサーブについて)相手を崩せてはいたんですけど、大事な場面で最後のセットも上手くいかなくて、崩れたボールもこっちの点に出来ていなかったので悔しいです。

(来週1週間空くが再来週にむけての課題は)気持ちを切り替えてまたサーブカットからの攻撃に重点を置いて頑張っていきたいと思います。あと2つ勝てば入替戦はないので、自分たちのベストを尽くせるように切り替えて頑張っていきたいと思います。

 

 

レフト

黒田彪斗(環4・富山一高)

センター

佐藤康平(環4・桐蔭学園高)

 

樫村大仁(環1・茨城高専)

オポジット

富澤太凱(経2・慶應義塾高)

セッター

吉田祝太郎(政1・慶應義塾高)

レフト

マルキナシム(総2・川越東高)

リベロ

長澤翔吾(環4・盛岡一高)

 

松岡海(文4・慶應義塾高)

途中出場

尾木将(政4・修道高)

 

岩本龍之介(商3・仙台二高)

 

浦部連太朗(総2・高松一高)

 

清水柊吾(総1・広島城北高)

 

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