慶應スポーツ新聞会

【フィギュアスケート】部員一丸となって挑む今季最後の大会 第90回日本学生氷上競技選手権大会

柔軟性を活かしたスパイラルを見せる中村

1月6日~8日まで軽井沢風越公園アイスアリーナにて第90回日本学生氷上競技選手権大会が開催された。慶大からは10月に行われた東インカレで出場権を獲得した9名が出場。大会初日には男子Bクラスで橋本將太(政3)が見事表彰台に上り、女子5級では土屋有葵(経1)と佐々木花音(文2)が共に入賞し、団体優勝を果たした。大会2日目は女子7,8級に鈴木美桜主将(法4)と鈴木星佳(総2)が出場。鈴木美桜主将はフリーに進出し、最後のインカレを11位で締めくくった。

 

1月6日~8日 第90回日本学生氷上競技選手権大会@軽井沢風越公園アイスアリーナ

クラス

選手名

得点

順位

Cクラス男子

竹居峻治

34.54点

10位

Bクラス男子

橋本將太

56.78点

3位

3級女子

中村優里

25.71点

12位

4級女子

棟尾観月

32.96点

15位

5級女子

土屋有葵

50.27点

3位

 

佐々木花音

45.15点

8位

6級女子

花城桜子

53.40点

23位

7,8級女子(SP)

鈴木美桜

46.86点

11位

 

鈴木星佳

37.61点

25位

7,8級女子(FS)

鈴木美桜

81.19点

11位

 

Bクラスで戦える力をつけてきた橋本

大会初日は慶大から7名が出場した。男子Bクラスでは橋本が「Final Fantasy」を披露。演技前半はジャンプの転倒もなく、壮大な曲調に合わせた滑りで観客を惹きつける。演技後半はダブルアクセルで2度の転倒があり、「ミスが多い演技になった」と振り返ったが、スピンやステップでは格段にレベルアップした姿を見せた。重点的に練習していたというスケーティングが結果に結び付き、表彰台に上る。5級ながら、男子Bクラスで3位になったことで自信をつけたようだ。この自信を来シーズンへつなげていって欲しい。

柔らかい動きでプログラムを表現する土屋

5級女子には2名が出場。1番滑走で土屋が披露したのは「Prayer for Taylor」。冒頭の3連続ジャンプを決めると、次々と5種類の2回転ジャンプを成功させていく。後半になると、徐々に疲れが出たのか最後のスピンでは転倒するミスが出た。しかし、「Prayer for Taylor」の優しく切ないメロディーに合わせた柔らかい動きで魅了する。インカレ出場に向けて昨年から練習時間を増やした佐々木は「Les Miserable」を披露。けがをして不安な状態で臨んだというが、そんな不安を感じさせない演技だった。直前の練習では苦戦していたダブルフリップを冒頭で決めると勢いに乗る。スピンが一つ0点になってしまう以外は大きなミスがなく、自身でも「まとめることができた」と振り返った。両選手インカレは初出場であったが、土屋は3位、佐々木は8位入賞と健闘し、団体では優勝を果たした。

花城のプログラムは冒頭の振り付けが特に印象的だ

花城桜子(法1)は6級女子に出場。曲は「モーニン~伊勢左木町ブルース」で、日本語の歌詞が入った大人っぽく特徴的なプログラムだ。冒頭からダブルアクセルに果敢に挑戦し、その後も2回転ジャンプを次々と決めていく。東インカレではジャンプの回転不足を課題としていたが、今大会では回転不足を取られたジャンプは減り、成長を見せた。順位は23位と振るわなかったが、大会を重ねるごとにプログラムに磨きをかけてきた花城。来シーズンのさらなる飛躍に期待したい。

惜しくもフリーに進むことはできなかった鈴木星

大会2日目は7,8級女子に2名が出場。最初に登場したのは鈴木星。ショートプログラムを滑るのは9月末に行われた東京ブロック大会ぶり、久々の演技となった。「浜辺の歌」のおだやかな曲調に合わせて演技を始めると、ダブルアクセル、続くコンビネーションジャンプをしっかりと着氷させる。しかし得点源となる後半のトリプルトウループが2回転となってしまい、このジャンプが0点に。しなやかなステップで最後まで丁寧に滑り切ったが、ジャンプでのミスが響き、順位は25位。フリー進出とはならなかった。ウィンタートロフィー後、足が痛くジャンプの練習ができない時期もあった中で迎えた今大会。得点は思うように伸びなかったが、この結果を来シーズンへとつなげていきたいところだ。

ラストシーズンに選んだ「Time to Say Goodbye」を披露する鈴木美桜主将

続いて鈴木美桜主将が「Time to say goodbye」を披露。4年連続で出場し続けたインカレも、これが最後の出場となる。今大会に向けて、「まだ全然完璧に滑り切れていない」と振り返っていたショートプログラムを重点的に練習してきた。ひときわ大きな歓声を受けてスタート位置に立つと、冒頭のトリプルトウループからのコンビネーションジャンプをきれいに決める。しかし続くトリプルサルコウが抜けてしまう。それでも後半には表情豊かにプログラムを演じ切り、主将らしい貫禄のある滑りを見せた。ノーミスの演技とはならなかったが、ショートを終えての結果は11位。フリーでの巻き返しを図った。

鈴木美の長身を活かした滑りで魅了する

最終日のフリーには鈴木美が出場した。曲は「The Phantom of the Opera」。いくつかのジャンプで着氷が乱れ、主将として「もう少しびしっと決めたかった」と演技を振り返ったものの、3連続ジャンプでは余裕のある着氷を見せ、さらにはスピン・ステップでも高いレベルを獲得した。また、鈴木美らしい大きくも優しいスケーティングはこの日も健在。観客や部員の目にしっかり焼き付けられただろう。実感は湧いていないというが、残る試合は国体の1試合のみ。国体の舞台でも納得の演技で美桜スマイルを咲かせてほしい。

(記事 西村夏菜、伊藤史織)

 

◇以下、選手コメント

橋本將太(政3

(前回の大会からインカレまでどのような練習を)本当は東インカレのはずだったのですが、それがなくなってしまったので結構期間が空いての試合でした。秋季交流戦では旧採点で点数が出る試合ではなかったのでどこをどう改善していこうというのはなかったので自分のできるジャンプの確率だったり、スケーティングをしっかりすることであったりを意識して練習してきました。(演技を振り返って)転倒が多かったり、ミスが多い演技になってしまったんですけれど、結果としては点数が出て3位で、目標だった表彰台に乗ることができたのでそこは良かったなと思います。練習していたスケーティングが結構評価されるようになって、そのおかげで、僕は5級なんですが、5,6級というカテゴリーでしっかり結果を出せるようになったのは大きな収穫だと思います。5,6級のカテゴリーでインカレに出場するのは2度目。去年に比べて成長した点は)去年は初めてということで自分が(5,6級の)クラスに入ったときにどう評価されるのかを見たんですけれど、やっぱり演技構成点は他の人に比べて全然低くて、ちょっとジャンプが跳べても、あまり順位は伸ばせず、ギリギリ入賞という形でした。それと比べて今回はジャンプこそは失敗してしまったんですけれど、スピンやスケーティングでしっかり5,6級クラスでも評価されるようになったのでそこが大きな成長かなと思います。(今後に向けて)来年どのクラスで出るかわからないんですが、5,6級でも戦えるレベルにはなったのでトップにいけるレベルだったり、一個上のクラスに匹敵するくらいの技術力はもちろん、シーズンオフになるのでスケーティングをベースから作っていって、シーズンに入った時にはしっかり上にいけるようにしたいと思います。

佐々木花音(文2

(初出場となったインカレ。どのような気持ちで臨んだか)まず去年は東インカレの時点でボロボロの演技をして、「このままじゃダメだ」と思って、練習時間を増やしたりして、絶対にインカレに行くぞという気持ちでずっとやっていました。それでインカレが決まってからも、数か月あったのですが、気持ちを切らさないように意識して練習をしてきました。(具体的にはどのような練習を)曲かけの練習をするときに、ジャンプをパンクしないとかいつも本番に向けた演技ができるような練習をしてきました。(演技を振り返って)今回は3週間前くらいに右足首をねんざして、年明けに1回滑ってすぐに本番だったので、練習が2週間くらい全くできずにすごく不安でした。公式練習でやった内容から直前で構成を変えたりして、直前でバタバタした割にはまとめることができたので良かったなと思っています。(個人で8位入賞、団体では優勝という結果については)自分はけがをしたというのもあって、入賞なんてできると全然思っていなくて、今回は出られるだけで嬉しいと思っていたところでまさか入賞できたので本当にただ嬉しいという気持ちでした。慶應が団体優勝できたのも有葵(土屋)と2人でちゃんとまとめて演技できたからだと思うのですごく嬉しく思っています。

鈴木星佳(総2

(インカレへの思いは)シーズン最後の試合なので、今までやってきた自分の練習の成果を見せたいと思って、練習してきたことを出そうと臨みました。(ウィンタートロフィーからどのような練習を)一回一回のジャンプを大事に、全部本番だと思ってプログラムを通して練習してきました。足が痛くてジャンプの練習ができない時はスピンやステップの練習をしようと切り替えて、両方の練習をやってきました。(コンディションは)直前になったら痛みは消えてきたのですが、ウィンター(トロフィー)が終わった後の12月くらいはあまり良くなかったです。この試合に向けては上がり調子で、コンディションも良くなってきたので、本番もそんなに悪くなくて良かったです。(演技を振り返って)緊張していた中では自分のやるべきことはできたと思うのですが、最後のジャンプがダブルになってしまって、点数がゼロになってしまうのでそこはちゃんと締めて、転んでもいいから回したかったなというのが悔しいです。(フリーに進めたら、その意気込みを)明日もし滑ることができたら、本当に最後の最後の試合ですし、何も守ることもないので思いっきり自分の今までやってきたことを出せるように臨みたいと思います。

鈴木美桜(法4

(ショートの演技を振り返って)2個目のトリプルサルコウが抜けてしまったのが悔しいです。でも悔しい気持ちはあっても後悔はなく思いきりできたかなと思います。(ウィンタートロフィー後から重点的に練習してきた点は)ショートで出遅れてしまうとどうしてもフリーで挽回できる限度があるので、やっぱりショートは大事だなと思って、ショートを多く練習してきたつもりではあったんですが、今日はミスが出てしまいました。(ショートは今シーズンまだ完璧に滑り切れていないと振り返っていましたが、久しぶりにショートを滑ってみて)最後に滑ったショートが東日本の時で、その時はダブルアクセルしか入らない状態で、少し怖いなという緊張感はありました。でも今日は1本目のトウループがすごく綺麗に降りられたのであとはやるだけだと思ってそのままいけたかなと思います。(最後のインカレですが何か特別な思いは)自分では今まで意識していなかったんですが、4年連続でこういう舞台に立てることがまず幸せなんだなということを改めて感じました。私はまだこれで引退ではなくて国体まであるんですが、これで引退する同期のスケーターを見ると、あと1ヶ月しないで引退なんだという気持ちがやっと実感できたのかなと思います。そういう意味では最後のインカレは特別なものなのかなと思いました。(フリーに進めたら、その意気込みを)どこまで点数が出るかはちょっと分からないです。ただフリーまで滑れたら、別に何かがかかっている訳ではないですし、また次に試合が繋がっている訳ではないので、何も気にせずただ自分が出来ることを出せたらいいなと思います。

(フリーの演技を振り返って)正直ちょっとあまり演技中の記憶がなくて、ビデオを観てからもう一回自分の反省点や改善点を見直そうと思ってはいるんですが、自分が今できることは精一杯できたかなという風に思います。(最後のインカレでもあり、主将として迎えたインカレでもあった。大会全体を振り返って)慶應義塾大学として出る最後の試合ではあったんですが、正直今終わっても最後という実感が湧かなくて。でも後輩から終わった後に色紙をもらってそのときにやっと一年間終わったんだと思ったらそこでやっと実感が湧いてきました。本当はもう少し良い演技でびしっと決めて、後輩に慶應として出る最後の演技を見てもらいたかったというのは少しあるんですが、この一年間主将としてやってきて自分自身、後輩からもいろいろなことを学びましたし、逆に後輩にも何か伝わっていればいいなと思います。(振り返ると)この4年間スケート部としてやってきて良かったなと思います。(引退試合となる国体に向けて)やっぱりまだあと1試合という実感がどうしても湧いていなくて。この大会が終わってあまり日数もないのですが、やってきたことが全て出せるように、ジャンプを降りた・降りないではなくて、自分のスケートというものが出せるようにあと3週間くらい頑張りたいと思います。

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