慶應スポーツ新聞会

【端艇】格上相手に激漕!表彰台逃すも見えた課題/第40回全日本軽量級選手権大会

すっかり春も終わって日差しからは夏さえ感じられる中、戸田漕艇場では第40回全日本軽量級選手権大会が開催された。この大会は、男子は漕手の平均体重が70キロ以下かつ個人の体重が72.5キロ以下であること、シングルスカルについては72.5キロ以下であることを出場資格としているため、出場する選手たちは体重管理を余儀無くされる。慶大端艇部からは12クルー総計37人が出場し、中でも男子エイトは決勝まで進出。惜しくも表彰台に立つことはなかったが、課題の見えた収穫あるレースを繰り広げた。

5月17日(木)~20日(日) 第40回全日本軽量級選手権大会

@戸田漕艇場

 

慶大男子エイトAはクルーを組んでから2週間ほどしか経過していない状態での今大会出場だった。短い準備期間でどうチームをまとめるか——8人の漕ぎ手と1人の舵取りでボートを進めるエイトという種目で必要な団結力が試される。メンバー構成は4年生が4人、3年生が3人、2年生が2人とバランス良好。そして発信力のあるクルーが多く集ったため、全員でアイデアを出し合い一番早い“ハマる”漕ぎを追い求めた。中でもストロークの宮嵜裕之(法3・慶應志木)は今回のクルーにおける重要人物の1人。日頃からボートの研究を熱心に進めているため、アイデアの引き出しが多い宮嵜は、クルーリーダーとして意見をまとめる役どころの藤原健太郎(経4・開智)が「(まとめ役を)やりやすかった」と述べるように、様々な意見を提案して漕ぎの探求に貢献した。その甲斐あってか、短期間とはいえ慶大男子エイトAは雰囲気の良いクルーに仕上がった。

 

レースに向かうエイトクルー

1日目には、準決勝出場をかけた予選が行われた。この予選を1位通過した艇は、そのまま準決勝に進むことができる。一方、2位以下の艇は翌日の敗者復活戦に進み、そこで1位にならなければ準決勝に進出することはできない。

 

慶大男子エイトAが臨んだ予選。スタートで法大に先行を許した慶大は、500m時点で3秒差をつけられていた。「声が聞こえていたのでずっと近くにいるなと感じていた」(藤原)と、そばにいる法大の後を必死に追う。一進一退のレース展開の中、差を埋めきることはできず、法大に次いで2位という結果に。準決勝出場は、翌日控える敗者復活戦の結果次第となった。

 

迎えた2日目の敗者復活戦。課題であった序盤の駆け出しでうまく仕掛けた慶大は、500m地点でトップに躍り出る。とはいえ他の艇とさほど大きな差はなく、気は抜けない。得意とする中盤で艇速を伸ばし、慶大はそのままゴールへ。2位の成蹊大に4秒差をつけて見事1位通過し、晴れて準決勝進出への切符を手にした。

 

“弱点である序盤で出遅れてしまうことを割り切って、中盤で差す(ボート用語で抜き返す)”というレースプランで臨んだ3日目の準決勝。序盤で先行され、他の艇を追う形となった慶大であったが、いかに一漕ぎで遠くに艇を進めるかに意識を置いて艇を進めていく。「とにかくいいリズム、リラックスしたリズムで行けた」(藤原)というように決して焦ることはなかった。虎視眈々と前にいる艇を抜くタイミングを伺い、1250~1300m付近でついに東工大を抜いた慶大。その後も東北大Aを出し抜くなど、まさに「理想通りのレース展開だった」(福原)。最後は明大を見据えながらラストスパートをかけて準決勝を2位通過、決勝戦へと駒を進めた。

 

ラストスパートをかけるエイトクルー

最終日に行われた決勝戦は、たくさんの観客に見守られながらのレースとなった。特に明大、仙台大は格上の相手。優勝を狙うには最初の1000mで勝負をかけ、得意である中盤の漕ぎで先頭に立つというプランが望ましかった。この戦略で挑んだ慶大は、開始から激漕し1000mまでは法大に肉薄する漕ぎを見せた。しかし1500m付近になると序盤で体力を奪われたからか「今までにやったことないしんどさ」(福原)が慶大クルーを襲い、徐々に漕力を落としてしまう。クオーターを通過するごとに2秒、3秒と3位との差を広げられる慶大。最後500mで他3艇に大きく離され結果は4位、表彰台を逃した。ゴール後、ぐったりとうなだれるクルーの姿がその悔しさを物語っていた。

 

これまでの慶大から見るとそれほど悪い漕ぎではなかったが、「他大に比べると力不足であると実感したレース」と宮嵜が述べるように課題が残る大会であった。はっきり見えた課題としては、他校のように“序盤に力を入れて速いペースで進め、かつ後半にも体力を残す”ということが遂行できていないため、まずは改善すること。とはいえ「短い期間でしたが、まとまりが良いクルーだった」(藤原)と、たった2週間でここまでクルーを仕上げたことは大きな収穫と言えよう。また、今までの慶大は序盤で先行を許し、そのまま負けるという内容のレースが多かった。ところが今回は、確かに後半で漕力を落としてしまったが、序盤にとにかく力を入れたことで「少なくとも最初の1000mは勝負できたということで得るものはあった」(福原)と、意義深いレースであったに違いはないのだ。やるべきことが明確になった今、“日本最速“への気概は十分。夏に向けて、個々人のレベルアップ、クルーとしての完成度をブラッシュアップすることで慶大端艇部はさらなる高みへと突き進む。

(記事:津田侑奈 写真:辻慈生)

 

大会結果一覧

 

男子エイトA

C:福原涼介(経3)

S:宮嵜裕之(法3)

7:藤原健太郎(経4)

6:麓政人(医4)

5:磯貝悠(商4)

4:村上廉太郎(法2)

3:岡山卓生(法4)

2:三輪崇(商3)

B:古谷高章(商2)

 

 

500ⅿ

1000ⅿ

1500ⅿ

2000ⅿ

着順

結果

予選A組

1:31.84

3:03.91

4:38.59

6:11.27

2

敗者復活へ

敗復C組

1:40.39

3:26.10

5:14.79

6:59.72

1

準決勝へ

準決A組

1:33.87

3:08.81

4:47.16

6:24.68

2

決勝A進出

 

男子エイトB

C:森田大陽(商2)

S:三浦治樹(商2)

7:堀江直人(経3)

6:兼杉春輝(政3)

5:安本壮瑛(経2)

4:中島大輔(商2)

3:平本尚暉(経4)

2:貴舩隆介(商3)

B:藤本源大(商4)

 

 

500ⅿ

1000ⅿ

1500ⅿ

2000ⅿ

着順

結果

予選C組

1:36.62

3:20.37

5:07.28

6:50.61

3

敗者復活へ

敗復C組

1:45.75

3:41.43

5:44.75

7:42.18

3

敗復敗退

 

舵手無クォドルプル

S:岸本光平(法4)

3:須田祐介(経4)

2:山本壮彦(経2)

B:辻井将仁(総4)

 

 

500ⅿ

1000ⅿ

1500ⅿ

2000ⅿ

着順

結果

予選C組

1:39.64

3:24.56

5:13.74

7:05.99

4

敗者復活へ

敗復A組

1:55.46

3:59.36

6:02.68

8:07.67

3

敗復敗退

 

舵手無フォア

 

S:八木志洋(文3)

3:枡野太朗(経3)

2:南雲正樹(商4)

B:谷川陽(法4)

 

 

500ⅿ

1000ⅿ

1500ⅿ

2000ⅿ

着順

結果

予選B組

1:41.72

3:27.05

5:16.24

7:08.19

4

敗者復活へ

敗復C組

1:50.64

3:45.46

5:43.00

7:41.64

3

敗復敗退

 

舵手無ペア

 

S:浦敬太郎(経2)

B:桒原侃生(法2)

 

 

 

500ⅿ

1000ⅿ

1500ⅿ

2000ⅿ

着順

結果

予選D組

1:55.81

3:51.42

5:49.29

7:49.57

3

敗者復活へ

敗復C組

2:01.80

4:03.92

6:18.95

8:43.68

5

敗復敗退

 

女子ダブルA

 

S:江藤祐実(経3)

B:萩原沙柚子(法4)

 

 

 

 

500ⅿ

1000ⅿ

1500ⅿ

2000ⅿ

着順

結果

予選E組

2:03.30

4:08.36

6:17.71

8:23.37

3

敗者復活へ

敗復A組

2:11.70

4:28.16

6:48.12

9:03.67

4

敗復敗退

 

女子ダブルB

 

S:遠藤佳奈(商2)

B:芝崎佐和子(経4)

 

 

 

500ⅿ

1000ⅿ

1500ⅿ

2000ⅿ

着順

結果

予選A組

2:08.68

4:20.01

6:37.01

8:49.85

5

敗者復活へ

敗復D組

2:19.91

4:53.59

7:35.29

10:14.02

4

敗復敗退

 

女子シングルスカル

 

松原佳代子(商3)

 

 

 

 

500ⅿ

1000ⅿ

1500ⅿ

2000ⅿ

着順

結果

予選F組

2:12.90

4:24.19

6:36.62

8:48.92

3

敗者復活へ

敗復D組

2:22.42

4:47.67

7:13.82

9:39.33

2

敗復敗退

 

 

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