【ボクシング】強敵に猛攻。白星ならずも手応えあり/関東大学ボクシングリーグ戦第4節 VS平国大

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強気なパンチで格上と互角の勝負を見せた林(経4)

リーグ戦は早くも4週目にさしかかった。前回までで慶大は2部リーグ4位の位置にいた。未だ1勝にとどまっているため、目標の2部Aクラス入りを果たすためにも、もう1勝上げたいところだ。今回の相手は昨年度、2部リーグ1位であった平国大。格上ではあるが、慶大は怯まず自分たちのボクシングを展開する。ライトフライ級の古山皓介(環2・新潟江南)、フライ級の桑満隆生(文2・慶應)がポイント勝ちを挙げチームを盛り上げたが、その後の階級では相手の技術力に押され勝ち点ならず。結果、慶大は2−5で敗北を喫した。

 

 

第71回関東大学ボクシングリーグ戦 第4節 vs平国大

 

 

6月23日(土) 13:00試合開始 @後楽園ホール

 

 

階級

勝敗

慶大選手名

 

相手選手名

LF

古山皓介(環2・新潟江南)

5−0

(30-27,30-27,30-27,30-27,30-27,30-27)

吉田明広

桑満隆生(文2・慶應)

4−1

(27-28,29-26,29-26,29-26,28-27)

籠谷龍志

江嵜歩人(法3・開智)

RSC 2R1’10

矢代博斗

矢沢遼太(商3・日大鶴ヶ丘)

0−5

(27-30,27-30,27-30,27-30,27-30,26-30)

住吉夏希

LW

武智琉馬(環1・新田)

0−5

(27-30,27-30,27-30,27-30,27-30,27-30)

千田亮

 重増耕太郎(法4・千葉)

RSC 1R2’02

落合佑季也

林麟太郎(経4・慶應)

0−      5

(28-29,28-29,28-29,28-29,27-30)

横内龍也

 

 

滑り出しは順調だった。第1試合のライトフライ級は古山皓介(環2・新潟江南)が出場。1Rから接近戦を繰り広げると、左ストレート、左ボディと左からの攻撃が機能し、細かくダメージを与える。2Rは相手が守りに徹し、完全に形勢をつかむと、3Rでは体力を消耗した相手にひたすらボディをお見舞いし、難なくポイント勝ちを獲得した。

 

続く第2試合を戦うのは、フライ級の桑満隆生(文2・慶應)だ。ここでも慶大ペースで試合は進行する。1Rはジャブで様子見をしつつも、隙を狙った右ストレートは着実に相手に命中。2分5秒で相手からダウンを奪い好調な試合を見せると、2Rは相手からボディを狙われ始める。しかし、相手より高い姿勢、長いリーチを生かして左ストレートを続々と与え、攻撃をかわすと、次ぐ3Rも適度な距離感を保って攻撃を仕掛けた。手数も攻撃力も上回り、ここでも落ち着いてポイント勝ちを収めた。

 

しかしその後は苦戦の連続に。第3試合はバンタム級の江嵜歩人(法3・開智)が登場する。1Rはワンツーや左フックなどで素早く攻撃を与えるが、距離を取られあまりダメージとならない。次ぐ2Rから、先に様子見をしていた相手攻撃が炸裂。サウスポーによる左ストレートと左ボディをまともに受け、開始18秒に1回目のダウンを取られると、その後1分5秒に2回目のダウン。そのまま1分10秒にRSC負けを喫した。

攻撃の手を緩めることなく善戦した武智(環1)

取り返したい第4試合は、ライト級の矢沢遼太(商3・日大鶴ヶ丘)が戦う。1Rから得意の右ストレートをするりとかわされ、相手のパワーある素早い攻撃に苦しむと、一方的に攻撃を受け入れてしまう時間が続いた。2Rは試合後に矢沢がやりづらかったと振り返った、相手の「踏み込んできて左フック」が重く響く。1分43秒にダウンを取られるとひたすら攻め手を欠いた。最後の3Rは開始から激しい打ち合いに。しかし相手攻撃は鋭く徐々に守備に徹することを余儀なくされ、結果ポイントから相手に勝利を献上した。

 

第5試合は、ライトウェルター級の武智琉馬(環1・新田)が出場する。リーチの長さでストレートを与えようとするも、うまくかわされその隙にボディを狙われ相手優位に。2Rも左ストレートを見舞いたいが、代わりに左右ボディが武智を襲う。2R終了間際にダウンを取られ、劣勢な状態で迎えた3R。左右フックはほとんどガードされ、決めきれない時間が続く。最後まで手数は多かったが、有効打が少なく惜しくもポイント負けを喫した。

 

 第6試合を担ったのは、ウェルター級の重増耕太郎(法4・千葉)。1Rを強気な姿勢で挑んだが、相手とのパンチ力に圧倒的差があり有効打を放てない。相手の右ストレートを何度も受けると、1分13秒で1度目のダウン、1分57秒に2度目のダウンを取られる。そのまま、悔しくもRSC負け。実力差を見せつけられた。

 

意地を見せたい最終第7試合。ミドル級の林麟太郎(経4・慶應)は、1Rから激しい打ち合いを見せる。コンビネーションで強気な攻撃を見せたが、相手も負けじと応戦し、互いに譲らない試合展開を繰り広げた。そして2Rはさらに勢いを増し、左右ボディで相手を追い込む。しかし相手の左フックが命中し、崩れてしまうと相手に流れを明け渡してしまった。3Rは早速ワンツーを顔面に受けたが、ここは重さのある右ストレートで返す。その後も最後まで、手数を緩めることなく互角な勝負を見せた。しかし有効打の数からか、結果ポイントで相手に勝利を譲ってしまい、慶大は2−5で悔しい敗戦が決まった。

 

圧倒的なパンチが襲うも闘う姿勢を崩さなかった重増(法4)

今回の相手は格上ということもあり、少し力んでしまった部分も否めなかった試合ではあったが、それでも2階級で白星をつかみしっかりくらいついた慶大。苦しい場面も決して諦めず、がむしゃらに熱いプレーを見せた。そして次戦はいよいよリーグ最終戦を迎える。リーグとしてだけでなく、4年生はこれが最後の後楽園ホールでの試合となるため、林は「後悔しないように勝って終えたいと思います」と述べるなど、勝利への強い渇望を感じさせた。この言葉どおり慶大らしいボクシングで相手を圧倒し、有終の美を飾る姿を見届けたい。

 

 

(記事:津田侑奈/写真:胡桃沢樹)

 

以下、コメント

 

 

林麟太郎(経4・慶應)

 

——今日の試合を振り返って

 

1Rではパンチも当たっていたんですが、2Rで右フックもらったのをきっかけに鼻血が出てしまい、崩れてしまったという印象です。正直もったいなかったなと思います。互角な試合をしていただけに後半の崩れが痛かったです。

 

——相手の印象は

 

パンチが力強い選手で特に右フックが強いと聞いていたので、気をつけていたんですが、2R目でもらってしまったので、そこは反省点となります。

 

——次回の最終節に向けての課題

 

次回は立教戦なんですけど、自分の力をしっかり出せば勝てる可能性はあるので、最後は勝ちたいと思います。4年として次が最後の後楽園になるので、後悔しないように勝って終えたいと思います。

 

 

 

矢沢遼太(商3・日大鶴ヶ丘)

 

——今日の試合を振り返って

 

僕自身にとってこの試合は8試合目だったのですが、後楽園のリーグ戦というのは初めてで緊張してしまって、なかなか思っていることが出せなかった。

 

——今日のプレープランは

 

結構上のガードが堅い相手だったので、下から崩してフェイントをかけました。自分の得意なパンチが右ストレートなので、それをちゃんと当てられれば勝機はあるかなと思いましたが、距離感が難しくて防御する一方になってしまったのは反省点です。

 

——相手のプレーでやりづらかったところは

 

やはり踏み込んできて左フックですね。動画を見ていたのでわかっていたのですが、実際にやってみないとスピードなどがつかめなくて、良いように一本もらって、さらにもう一本ももらってしまったので、左フックは嫌でした。

 

——今日の試合までに取り組んできたことは

 

ただ単発のワンツーでは絶対当たらないことはわかっていたので、上のワンツーを出した後に下のワンツーでポイントを取ることをずっとやってきました。

 

——次回の立大戦に向けて

 

まだ出られるかはわからないのですが、あと3週間時間があるのでしっかり練習していければ良いかなと思います。

 

 

 

桑満隆生(文2・慶應)

 

——今日の試合を振り返って

 

前回ダウンを取って焦ってしまったことを修正して、落ち着いて試合に臨むことができたので、1、2Rは良かったのかなと思います。

 

——今日の試合プラン

 

とりあえず落ち着くことをコンセプトに置き、長いワンツーを当てることを意識し、悪くはない試合だったと思います。

 

——相手の印象

 

体で突っ込んできて、荒い選手だったので、自分は荒くならないよう丁寧にいくことを心掛けました。

 

——次戦の立大戦に向けて

 

この調子でどんどんいきたいと思います!

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