慶應スポーツ新聞会

【ラクロス(男子)】ライバル相手に雪辱果たせず、涙の準決勝敗退/関東学生ラクロスリーグ戦FINAL4 早大戦

一戦も負けられない日本一への挑戦が始まった。開始直後にMD川上拓純(経4・慶應)が勢いのあるシュートで先制点を奪い、幸先の良いスタートを切る。対する早大も個の走力を生かしたスピードのある攻撃で得点を重ね、均衡した試合展開が続く。そして1点ビハインドで迎えた運命の最終Q、一時は4点差まで離されるが川上、MD川崎元照(政4・慶應)のゴールで勝利へ望みをつなげる。しかし反撃及ばず、日本一への道はここで途絶えることとなった。

「UNITE」シーズンは終了となる

10月28日13:00F.O. 第31回関東学生ラクロスリーグ戦 FINAL4
@駒沢オリンピック公園第一球技場

慶大

経過

早大

1Q

2Q

3Q

4Q

合計

10

 

スタメン

ポジション

背番号

名前

学部・学年

出身高

得点

杉本健

経4

慶應

DF

片山瑛人

経4

慶應

DF

21

脇本堅太

総3

慶應NY

DF

84

雜賀健志朗

経4

慶應

LMD

17

川名隆公

経2

慶應

FO

75

山本正太

商4

慶應NY

MD

22

山本陽亮

商4

長野

AT

立石真也

政2

慶應

AT

27

川上拓純

経4

慶應

AT

90

浅岡大地

文3

慶應

 

Aブロック2位という成績でFINAL4進出を決めた慶大。日本一を目指す最初の戦いは早大との対戦となった。今季は六大学戦、定期戦と大敗を喫しているだけに何としても雪辱を果たし、FINALへと歩みを進めたいところだ。

1Q最初のFOを相手に取られるが、早々に川上がゴール裏からパスを受け、そのままの勢いでシュート。「ずっと練習していた」(川上)というこのプレーが決まり、先制点を奪う。しかしその後、素早いパス回しで相手に攻撃を仕掛けられ、一気に2点を決められる。MD古田優介(商4・桐光学園)の独走や、タイムアウト明けにAT中名生三四郎(経2・慶應)が自力で攻め込むなど反撃を試みるも相手守備陣の徹底したチェックに競り負ける場面もあり、得点を決めることができない。それでもG杉本健(経4・慶應)の好セーブで早大の追加点を立て続けに防ぐと、終了間際にAT浅岡大地(文3・慶應)が裏からまわり込んで得点を決める。主将のゴールで何とか同点に追いついた。

1Q終了間際に得点を決めた浅岡

2Q。開始早々にランシューを決められると、ゴール正面にボールを通させてしまいさらに失点を許す。MD持田靖也(経4・洛星)の駆け上がりや前線の川上へのパスなど攻撃のチャンスを作るが決め切ることができない。両校ともにシュートが決まらない時間が続いたが、AT立石真也(政2・慶應)からパスを受けたMD松平悠希(経4・慶應)が遠めからのシュートを決める。1Q同様終了間際のゴールで追いつき、同点で前半を終えた。

両者一歩も譲らない試合展開となった

3Q。クリース前で松平からのパスを受けた川上が落ち着いてスタンシューを決めて勝ち越しに成功。さらに追加点を奪いたいところだったが相手の攻撃が続く。人数をかけたディフェンスで決定機は阻止するが、相手の走力を生かしたスピードのある個人技と組織的なパス回しをなかなか崩すことができず、立て続けに得点を与えてしまう。その後はDF片山瑛人(経4・慶應)のパスカットなどを起点に攻撃を仕掛けるが追いつくことができないまま1点ビハインドで最終Qに臨むこととなった。

FOから一気にシュートに持ち込む場面も目立った

負ければ終わり、勝負が決まる4Q。MD原敏(商3・慶應)がFOから一気にボールを運ぶとそのまま立石にパス。この攻撃が決まり、会場は最高潮の盛り上がりを見せる。ここから快進撃が始めるかと思われたが、早大の攻撃は衰えを見せない。一気に4連続得点を決められ試合は早大ペースに。しかし残り10分を切った頃、慶大のクロスチェック申請が成功し3分間のエキストラマンオフェンス(慶大が1人多い状態で攻撃を行う)が与えられる。このチャンスが生きたのか、川崎のシュートが決まる。すると直後、FOから一気に駆け上がり、最後は川上がこの日3得点目となるゴールを挙げる。流れに乗って昨季のFINAL4のような大逆転劇を見せて欲しいところだったが、逃げ切りたい早大の粘り強い守備をかわすことはできなかった。8-10に終わり、勝利まであと一歩及ばずFINAL4敗退となった。

流れを変えるゴールを挙げた川崎

どちらかが点を取ればもう一方が取り返す、そんな接戦を制したのは早大。「個々の力が強くて、かつ例年以上に組織立ったオフェンスができるいいチーム」と杉本が語るように、最後まで攻守に隙を見せることなくチームとしての完成度の高さを見せつけてきた。しかし前半は同点、3Qを終えて1点差という均衡した試合展開からも分かるように両校の実力差はそう大きなものではなかっただろう。慶大は今試合、ここぞという1点を決め切ることができなかった。大敗を喫した早慶定期戦から約5カ月、雪辱を果たすことはできなかったがFINAL4という大舞台にふさわしい好ゲームを見せた。

 

リーグ戦を振り返ると、カギとなる一橋大との開幕戦に勝利して2連勝。第3戦で東大にまさかの大敗を喫するも、その大敗を引きずることなく最終戦はBチームで明大に勝利するなど選手層の厚さも見せ、いい形でFINAL4へと駒を進めた。しかし毎年激戦となる関東王者への道を制することはできなかった。誰よりも熱い男と部員からも評される浅岡主将が率いた日本一への挑戦はここで終了となる。目標には届かなかったが「みんなにはすごく感謝したいです。1年間恵まれていたなと思います。」(浅岡)と今季を振り返った。悲願の日本一へ向けて――熱い思いは後輩へと託されていく。

 

(記事:伊藤史織 写真:五十右瑛士)

 

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以下、選手コメント

浅岡大地主将(文3・慶應)
――今の率直なお気持ちは
もう死ぬほど悔しいです。

――試合を振り返って
正直、点数は点数なので僕たちが実力をまだまだ付けれたなと思います。気持ちの部分ではすごく今日良かったなと思うんですけど、結果は結果ですしまだまだ足りなかったのかなというのはありますね。

――タイムアウトやハーフタイム時にはどのような話を
もう楽しむしかないぞと。20分、40分で全てが終わると。負けたら引退の試合ですし、そこの一球一球に全身全霊を込めてやらないと引退するから、本気で楽しんでかつ集中して、頭は冷静に気持ちは熱くやりましょうという話をしました。

――戦ってみて改めて早大の印象は
やっぱり個が強いですね。森松君(森松達)、後藤君(後藤攻輝)、菊地君(菊地智貴)、そのほかも青木君(青木俊汰)は3年生ですごくうまいですし、小野君(小野泰輔)とかもすごく強いです。やっぱり個が一人一人強いんだなという印象をすごく試合中受けましたね。

――早慶定期戦に比べて均衡した試合になりました
相当早稲田対策はしていたので、均衡な試合になるなとは思ってました。想定内でしたけど、ここぞの1点がどうしてもまだまだだったかなという感じです。取って取られての試合だと思ったので、そこはもう割り切ってしっかり決めるところは決めるってやってたんですけど、そこがあんまりうまくできてなかったという印象ですね。

――今季を終えて
負けてまだまだできたなっていうのはありますけど、主将としてこんな僕みたいなただ熱い男を支えてくれたみんなにはすごく感謝したいです。みんながいたから僕がいて、すごく幸せだったなと思うので1年間恵まれていたなと思います。

――来季以降に期待することは
まだ分からないですけど来年はコーチで関わろうと思っているので、ぜひ学生(日本一)は苦労することなくすらっと取って頂いて、しっかり社会人に通用するラクロスをしてかつラクロスを、楽しみながら熱いパッションを持って全員でやっていって欲しいなと思いますね。

 

杉本健副将(経4・慶應)
――今の率直なお気持ちは
もっと悔しいかなと思ったんですけど案外そこまでで、悔しいというより終わったなという感じです。

――試合を振り返って
ディフェンスもオフェンスもやりたいことがあって、オフェンスはどうか分からないですけど、ディフェンスは割とできていたと思います。ただ最後の最後個人の強さっていうところが出てしまったなという感じです。

――戦ってみて改めて早大の印象は
予想通りで個々の力が強くて、かつ例年以上に組織立ったオフェンスができるいいチームだなと思いました。

――早慶定期戦に比べて均衡した試合展開になりました
六大学戦と早慶戦とボコボコにされて、リーグ戦も東大にボコボコにされていたのでそこから頑張ってディフェンスは修正したつもりでした。4Qを除いては良い展開で進めたんじゃないかなと思います。

――その4Qはどうでしたか
お互い疲れてくる中で、やっぱり(相手の)強い個があると自分含めてそこで負けてしまったのかなと思います。

――副将としての今季を終えて
東大戦で負けたくらいから自分は心を入れ替えてやったつもりで、それを最初からできればなっていう後悔はもちろんあるんですけどそんなことは後から何とでも言えるので。といった意味では割と去年からも含めて合格点ではないですけど、自分なりに最後の方はやれたんじゃないかなと思います。

――来季以降に期待することは
特にディフェンスは今年しっかり基礎から後輩に教え込んだつもりですし、オフェンスもディフェンスも後輩たちが成長してくれて後半勝てていったと思います。来年また違ったチームが強くなっていくと思いますけど最初からしっかり基礎をつめて頑張って欲しいなと思います。

 

川上拓純(経4・慶應)
――試合を振り返って
そうですね、勝ちたかったです。本当に勝ちたかったです。本当に残念でした。でも早稲田には頑張って欲しいなと思います。

――早慶定期戦から改善したこと、対策したことは
スカウティングは練習後に毎回やっていました。あと、僕はオフェンスしか出てないんですけど、海外遠征をして高いレベルを経験したことで、自分たちのレベルも上がったのかなと思います。

――早大の今日の印象は
球際の激しさやグラボの寄りなど、慶應にはない泥臭さがありました。そういう熱量が僕たちにはなくて、その部分で弱さが出たのかなと思います。

――攻撃の時に意識していたことは
僕は足も遅いし、シュートもあまり上手くないんですけど、ほかの人がボールを持っているときに、自分たちの決め事に沿って動いたりして、アシストしてもらって点をとるということを常に意識していました。

――ご自身の得点を振り返って
1点目は、全員のプレーが決まっていたプレーで、アフターでずっと練習していたプレーだったので決められて本当に嬉しかったです。もう1点取れていたら流れも変わっていたと思うので悔しいです。

――後輩に言いたいことは
本当に、練習を試合だと思ってやるのが一番大事だなということが身に染みた1年でした。今回の試合でも、練習よりも感情的になるし、仲間に対しても悪く言ってしまうことが増えていました。練習中から試合のように仲間に注意できていれば。そういう一つ一つの積み重ねがグラボに寄れないとか、熱量に現れていたと思います、練習を試合だと思ってやるというのは言われ続けて、一番難しいことだと思うけど、やって欲しい。本当に頑張って欲しいです。

 

松平悠希(経4・慶應)
――試合を振り返って
個人的にはやりきったかなという感じです。ただ、準備の部分でまだやれることがあったように思います。早稲田はその準備が万全でした。その差で少しずつ点差が離れていったのかなと思います。

――早慶定期戦から大きく点差が縮まりました、何か取り組んだことは
今まではガチガチのセットプレーで点を取ろうとしていました。でも、自分たちの代は癖が強い人が集まっておりそれが強みになると思ったので、戦術を個人にフォーカスしたものにガラッと変えました。その結果、迷いがなくなったのかなと思います。

――攻撃の時に意識していたことは
僕は一人一人の状況をよく見て、チーム内でやりやすいようにプレーさせてあげるというのが僕の役割だと思っていたので、そこをずっと意識しました。

――ご自身の得点を振り返って
3―4で負けていたシーンだったので、ここで1点無理矢理にでも取ったら流れが変わるかなと思い、全力で振ったら入ったので、気持ちの部分が大きかったのかなと思います。

――後輩に言いたいことは
最初、僕らの代は衝突を避けていたこともあって、本音が言い切れてなかったので、そこはしっかり向き合うべきなのかなと思います。チーム内で衝突すべきところは衝突して、仲間と向き合っていれば、自然と同じ方向を向くようになると思うので、頑張ってください。

 

今季もお忙しい中取材に快く協力して下さった選手の皆様、チーム関係者の皆様、本当にありがとうございました!
この場を借りて厚く御礼申し上げます。

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