【ラグビー】明大の連続攻撃に苦戦 ディフェンスに課題残す/関東大学ジュニア選手権②VS明大Jr.

ラグビー

良知がゲームキャプテンを務めた

関東大学ジュニア選手権カテゴリー1 vs明治大Jr.

慶大7-54明大

10月13日(日) 13:00K.O.

@明治大学八幡山グラウンド

 

 

 

前週の開幕戦、早大を相手に大差で敗れた慶大。ジュニア選手権第2戦は昨年度ジュニア選手権王者・明大と対戦した。自分たちのリズムに持ち込むことができずに後半はノートライに終わり、規律の面での課題が残った。

T=松岡
G=田中優

 

台風一過の快晴のもと行われた試合。慶大のキックオフから始まった直後、さっそく自陣でのマイボールスクラムを獲得し、ボールを受けたSH高野倉建生(商4・慶應志木)のキックで敵陣深くまで迫る。相手のラインアウトから形成されたモールで力勝負を挑んできた明大に対し慶大も譲らず、相手のペナルティを誘発。しかしその後のラインアウトは成功とはいかず、先制のチャンスを逃してしまった。

その後先制を許すも、互いに譲らない時間帯が続く。19分、再び敵陣右サイドにタッチを出すと、慶大フィフティーンは円陣を組んでラインアウトに臨んだ。そこから展開してゴール前までつないだものの、反則をとられてしまう。しかしそのスクラムで相手のペナルティを誘うと、マイボールスクラムからパスを展開しPR松岡勇樹(法1・慶應)のトライで今日最初の得点を挙げた。SO田中優太郎(経4・慶應)のキックも決まり、7−7と同点に追いついた。

前週のように序盤で突き放されることなく、競り合う展開になるかと思われたが、その後は明大の猛攻に合う。28分には高いキックパスが風に戻され、相手にボールを奪われるとディフェンスで反則をとられ相手ラインアウトから展開を許し、再びリードを広げられてしまう。その後もセットプレーを起点としたり、慶大が武器とするはずのキックパスを駆使したりと多彩な攻撃を仕掛けてくる明大に対応できず、7―26と大きくリードを許して試合は折り返した。

 

攻守で存在感を示した濱野

 

後半はさらに明大の高い技術を見せつけられることとなる。

開始早々、ディフェンスラインの隙を突かれて追加点を許せば、12分にはラインアウトからの展開で失トライ。後半14分にはSHを高野倉から五藤隆嗣(商1・慶應)に、21分にはスクラムの前3枚を揃って入れ替えて挑んだが転機は見出せず。点差を縮めることができないまま試合終了を迎え、7―54と完敗を喫した。

 

終盤に佐々木がビッグゲインを見せるも得点には結びつかなかった

 

相手の攻撃時間が圧倒的に長かった。「気持ちが前に出すぎて焦りにつながった」とSO田中優が振り返ったように、ディフェンスの際にオフサイドをとられ、アドバンテージ間に相手に大胆な攻撃を許す場面も何度か見られたことから、攻め込まれた時にいかに通常通りのプレーをするかが鍵になる。スイッチが入るまでに時間がかかった前週の早大戦とは違い、今回は前のめりになりすぎることがかえって仇となってしまった。

2試合を終え、ジュニア選手権はこれで折り返しとなる。次週の相手・帝京大はここまで慶大が敗れた早大、明大に大差で勝利しており、手強い相手であることは明らかだ。今週もまた見つかった課題を克服し、初勝利を目指したい。

これからも強敵との対戦が続く

(記事:竹内大志 写真:栗栖翔竜、相良葉子、堀内大生、八幡藍)

 

次戦vs帝京大Jr.

10月20日(日)13:00K.O.

@帝京大学百草グラウンド

 

以下出場メンバー、試合後コメント、星取表

◇出場メンバー

Starter

1.PR(プロップ) 松岡勇樹(法1・慶應)

2.HO(フッカー) 田中慶伸(総2・桐蔭学園)

3.PR(プロップ) 室星太郎(総4・静岡聖光学院)

4.LO(ロック) 良知健佑(商4・慶應NY)

5.LO(ロック) 池田勇希(商3・熊谷)

6.FL(フランカー) 内田尚輝(経4・慶應)

7.FL(フランカー) 関本圭佑(商3・慶應志木)

8.No.8(ナンバーエイト) 濱野剛己(総3・桐蔭学園)

9.SH(スクラムハーフ) 高野倉建生(商4・慶應志木)

10.SO(スタンドオフ) 田中優太郎(経4・慶應)

11.WTB(ウィング) 佐々木隼(総1・桐蔭学園)

12.CTB(センター) 鎌形正汰(商3・慶應)

13.CTB(センター) 三木亮弥(環3・京都成章)

14.WTB(ウィング) 宮本恭右(総3・慶應)

15.FB(フルバック) 鬼木崇(法1・修猷館)

 

Booster

16. 安田裕貴(政4・慶應)

17. 朝田将多(環1・國學院久我山)

18. 松本拓弥(総4・常翔学園)

19. 富澤友凱(経1・慶應)

20. 井戸幹太(商1・慶應)

21. 五藤隆嗣(商1・慶應)

22. 菅涼介(政2・慶應)

23. 安西浩昭(政4・慶應)

 

選手変更

54分 高野倉健生→21 五藤隆嗣

61分 室星太郎→18 松本拓弥

61分 松岡勇樹→17 朝田将多

61分 田中慶伸→16 安田裕貴

61分 関本圭佑→19 富澤友凱

67分 田中優太郎→22 菅涼介

70分 鬼木崇→23 安西 浩昭

75分 富澤友凱→20 井戸幹太

78分 安田裕貴→2 田中慶伸

80分 田中慶伸→16 安田 裕貴

 

◇試合後コメント

ゲームキャプテン:LO良知兼佑(商4・慶應NY)

――今日の試合の率直な感想を

明治さんの継続する力に苦戦してしまい、ミスを誘えなかったことが負けてしまった要因かなと思います。

 

――今日のゲームプランは

後半は追い風だったので陣地を取って自分の陣地でプレーしないようにディフェンスでしっかり前に出て止めようというゲームプランでした。

 

――今日はいつものFLではなくLOで出場されていました

怪我とかの事情で人数が足りないことがあるのですが、自分がそこをカバーでききれず負けてしまったのでそこは反省したいと思います。

 

――今日は反則が目立っていましたが

1人目がちゃんとタックルできて前に出られたら反則も起こらなかったのですが、セットできずに前に出られず受け身になってしまったので、そこで食い込まれてどんどん反則が積み重なってしまったのだと思います。

 

――試合中の声出しはどのようなことを心がけましたか

規律の部分でペナルティーせずに前に出ていこうという話をしていたのですが、そこの部分が足らず前に出ることが出来ず、相手の継続力に隙を突かれてしまったと思います。

 

――次戦に向けて

課題の部分はしっかり見つかったので、そこを修正して次の試合に全力で取り組みたいと思います。

 

 

PR松岡勇樹(法1・慶應)

――試合を終えての率直な感想

先週の早稲田戦に比べるとチームとして良くなっていると思いますが、地力の差で負けたのかなと思います。

 

――トライを振り返って

今日はボールキャリーの回数を多くすることに個人的にフォーカスしていたので、それが一つの形として出たのかなと思います。

 

――スクラムで相手に押されてしまう場面がありましたが

8人がまだまとまれていないのかなと思います。何回か組んで、前3人がうまく組めていても後ろとの相性が良くないと押されてしまっていたので、そこはもう少し練習していきたいと思います。

 

――先週の早大戦から意識やプレーなどで変えた部分は

入りの部分です。前回の早稲田戦は、最初の20分くらいでかなりトライを取られてしまい、自分たちのいいプレーができなかったので、そこを変えようと話をしていて、そこは少し良くなったと思います。しかし、80分を最後まで戦える力がまだないので、そこは頑張っていかないといけないなと思います。

 

――次戦に向けての意気込み

まだジュニア選手権も二試合続くので、一週間で改善して、勝ちにつなげたいと思います。

 

 

No.8濱野剛己(総3・桐蔭学園)

――今日の試合を振り返って

今週の練習では、揃っていない時のディフェンスとアタックではアーリーセットを意識して行なっていました。要所要所で我慢はできましたが、一人一人の役割が全うできない時に一発で大きくゲインを許したところが何個もあり、もったいないと思いました。また、フィジカルで1人目が止められず、相手よりも人数をディフェンスでかけてしまいやられるということがあったので、そこが今日の負けたポイントかなと思います。

 

――力強いアタックを見せていました。ご自身のプレーを振り返って

アタックでは一歩でも前に出ることを意識しました。しかし、大事なところでミスをしてしまったので、そこは反省すべき点だと思いました。

 

――スクラムを振り返って

バック5がスクラムヒットの後に足をしっかりチェイスするということを意識しました。先週の早大戦に比べ低く良いスクラムを組めたので、そこまで押されるということはなくしっかり改善できたと思います。

 

――今日の試合の反省点を挙げるとすれば

1人目のタックルですかね。加えて、二人目がブレイクダウンにチャレンジするかしないのかという見極めですね。二人目がブレイクダウンで見極めを失敗すると、ただただ人数を増やしただけになってしまうので、ジャッカルの見極めをしっかりやっていきたいなと思いました。

 

――攻撃の改善点は

ディフェンスでしっかり我慢して、そこからターンオーバーしたボールを地道に繋げることです。チームのモットーとして、ターンオーバーした後2フェーズするということがあるのですが、それをチームとしてしっかり意識してやっていきたいと思います。

 

――今後に向けて

ジュニア戦はまだあるので、毎試合出た課題を一つずつクリアしていき、次の試合は絶対勝ちたいと思います。

 

 

SO田中優太郎(経4・慶應)

――今日のゲームプランは

風も強かったので、キックはあまり使わずにいこうということでした。

試合ではアタックする機会があまりなく、終始明治さんにボールを持たれていたなと思います。

 

――アタックの時間が少なかった要因は

ディフェンスが長く、その中で自分たちはボールを取り返すことができなかったです。

 

――今日はとても風が強かったですが

かなり影響されました。僕もノータッチを2つ蹴ってしまったのでかなり流れを乱してしまったので、そこは反省点です。

 

――オフサイドをとられることが多かったように思いますが

トライをとられた後などに「ボールを取り返そう」という話をずっとしていて、そこで気持ちが前に出すぎて焦りにつながったのかなと思います。自分自身のコントロールという部分が課題かなと思います。

 

――後半は得点がなかったことについては

後半も明治さんのアタックの時間帯が長かったので、もっとターンオーバーをしてアタックする機会を増やせたらもっといいゲームができたかなと思います。

 

――今後に向けての課題

ディフェンスするところはできていたので、あとはターンオーバーです。我慢してターンオーバーができた場面も2つありましたが、そこから中途半端なキックで終わってしまいました。

ターンオーバーしてからのアタックをもっと精度を高めていかなければと感じました。

 

 

CTB三木亮弥(総3・京都成章)

――どのようなテーマを持って今日の試合に臨みましたか

オフェンスの面ではボールを早くセットしてスペースにアタックするということでバックスはスペースにしっかりボールを落とせるようにキックなどを使っていこうという話をしていました。ディフェンスは丁寧にノミネートして横との息が合えば一緒に攻め込んで、あっていなければ横を揃えてまとまって前に出ようということを統一していました。

 

――攻撃面では後半無得点でしたが

バックスが後半裏のスペースにボールを落としてフォワードを助けていればもう少し点が取れていたのかなと思います。

 

――守備では反則が目立ちました

相手のフォワードのパワープレイに押し込まれてしまうシーンが多く、そこでミスが出てしまいました。細かな意識で防げたミスが出たのは残念です。

 

――ご自身は守備面などで素晴らしいパフォーマンスを見せました

相手のアタックに臆せず前に出る事が出来ました。与えられた役割を遂行した結果だと思います。

 

――今後の意気込みを

まだジュニア選手権が続きますし、対抗戦もあるのでより多く出番を獲得できるよう日々努力していきたいと思います。

 

◇星取表

 

明治大

東海大

帝京大

慶應義塾大

早稲田大

勝点

明治大

 

24○21
3T3G1PG

0●61

54○7

10/27 13:00
明治G

9

東海大

21●24
2T2G1PT

 

19●49
3T2G

10/27 13:00
慶應義塾G

10/20 13:30
東海G

1

帝京大

61○0
9T8G

49○19
7T7G

 

10/20 13:00
帝京G

40○7
6T5G

15

慶應義塾大

7●54

1T1G

10/27 13:00
慶應義塾G

10/20 13:00
帝京G

 

26●63
4T3G

1

早稲田大

10/27 13:00
明治G

10/20 13:30
東海G

7●40
1T1G

63○26
9T9G

 

5

 

順位決定方法(関東ラグビー 協会HPより)

各カテゴリー内の順位は、勝ち点の合計により決定する。
(1) 順位の決定にあたり、勝ち点制を採用する。全試合終了時点で、勝ち点の多い順に順位決定を行なう。
(2)各試合の勝ち点は、勝ち4点、引き分け2点、負け・棄権0点とする。
棄権されたチームには4点を与える。
(3)ボーナス点として以下の勝ち点を与える。
1)負けても7点差以内ならば、勝ち点1を追加
2)勝敗に関係なく、4トライ以上獲得したチームに、勝ち点1を追加
(4)全試合終了時点で勝ち点が同じ場合、次の各号の順序により順位を決定する。
1)当該チーム同士の試合で、勝っているチームを上位とする。
2)特に三すくみのケースでは、次の(3)以下の順序により、決定する。
但し、その過程で1チームの順位が確定した時点で、残りのチームの順位は(1)に戻るものとする。
3)リーグ戦全試合の総トライ数の多いチームを上位とする
4)リーグ戦全試合トライ後のゴール数の多いチームを上位とする
5)当該チームで抽選を実施
3)、4)において、不戦勝などの理由で対象試合数が少ない場合は、並んだチームと不戦敗があるチームとの対戦をすべて除く。
(5)全試合終了時点で最も勝ち点の多いチームを1位とする。

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