2025年春、36名が“第111代目の部員”として競走部に新たに加わった。その1人が、サポートブロック所属の齋藤凪彩(文1・川和)。高校時代、幅跳びと100mの選手だった経験を生かし、細かく丁寧な仕事を心掛けている。選手時代の思いを引き継ぎ、マネージャーとして新たなスタートを切った。
この記事は(【競走】ルーキーたちよ、集まれ!! 新入生紹介企画 第二弾(亀山翼/齋藤凪彩/齊藤にいな) | KEIO SPORTS PRESS)の続きとなります。併せてご覧ください。

試合、練習、それ以外にも様々な仕事をこなすマネージャー業
練習帯同のときには、タイム読み、日傘をさすなどの暑さ対策、短距離であったら短距離用のカメラを使って動画撮影、跳躍であれば選手のスマホを借りて練習跳躍や投擲を撮っています。
試合のときは、中距離であればラップをとって叫んだり、動画撮影をしたり、後はアップ中に選手が疲れないよう、サポートをしています。それ以外の仕事としては、試合に出る選手にエントリーの募集をかけて、全員分のエントリーをすることや、マネージャー内でミーティングをして今後のサポートの仕方について考えたりしています。
選手だったとき、先輩と後輩にしかマネージャーがいなかったので、特に同期にマネージャーがいたらどう感じるかなということは、選手時代の思いも含めて考えています。
先輩はすごく優しかったし、後輩も陸上初心者ながら頑張ってくれていて、頼りになったけれど、同期のマネージャーとなると、話せることや、頼り方も違うのかなと思います。選手のときは勝つことにすごくこだわっていたし、チームの状況に関しても考えていたので、そういった思いをマネージャーになっても引き継いで、選手たちに共有しています。

「出場した選手からメールで「ありがとう」と言われて」
6月に国士舘大学の競技会に行ったときが、関東インカレ以外で初めての試合帯同だったのですが、10種競技と7種競技があり、一日に4、5個競技があったので、朝早くからずっと動きっぱなしでした。その試合帯同から日吉に戻って片づけをしていたら、その日10種競技に出場した選手からメールで「ありがとう」と言われ、私がその選手がベストを出たときにすごく喜んだので、それを見て頑張れたよと言ってもらったとき、やりがいを感じました。
今はまだ1年生で、同期と比べると先輩の方が多いので、先輩たちにも頼ってもらえたり、お願いしようと思われるためにはどうしたらよいか考えて会話したり、サポートをしたりしています。
また、タイム読みは大学に入って初めてやったことなので、そこに狂いがないように、秒数が変わる瞬間にそのタイムを言い始めることや、ラップをとるときもできるだけ真横に立って押すなど、細かく丁寧に仕事をすることを心がけています。

「チームの核であるマネージャーになりたい」
新入生歓迎会の時にも話したことなんですけれど、4年間の目標として、そのチームの核であるマネージャーになりたいなと考えています。
マネージャーは、本来その裏方というか、自分が目立つわけではないし、その選手たちの練習の時にその質を上げるためにサポートする役割だと思うんです。でも裏方であるからこそ、そのチームがバラつかないように、こぼれる人間がいないように、いろんな選手、いろんなブロックとの選手と関わることができるのが、マネージャーという立場の1番の強みだと思っています。そういうところを活かして、誰かちょっと危ないぞという人を救いながら、チームの核になれるような、安定感を出せるような存在になりたいな、と最大の目標にしています。
(取材:吾妻志穂、竹腰環、中原亜季帆 編集:吾妻志穂)