関東大学リーグ1部前期第4節。慶大ソッカー部女子は、日本体育大学とのアウェイマッチに臨んだ。序盤から両軍チャンスをつくるも決め手に欠き、そのまま前半を終えるかに思われたが、44分。副将・佐藤凜(総4・常盤木学園)にリーグ戦2季ぶりとなる得点が飛び出し、0―1とリードを取る。しかし、後半途中から相手に主導権を握られると、80分に追いつかれてしまう。終盤はセットプレーから勝ち越しのチャンスをつくり、相手ゴールに迫るも、そのまま試合終了。1―1の痛い引き分けとなった。
この試合で、昨季前期第3節からの大学リーグにおける連続無敗記録は20試合となった。
2026/4/26(日)16:00キックオフ@日本体育大学健志台キャンパスサッカー場
O.R.S第40回関東大学女子サッカーリーグ戦1部 前期第4節
【スコア】
日本体育大学1ー1慶應義塾大学
【得点】
44分 慶大 佐藤凜
80分 日体大 鬼頭こはな(金谷美奈)
【慶大出場選手】 | |
ポジション | 背番号 選手名(学部学年・出身高校) |
GK | 1 四宮里紗(環1・桐蔭学園) |
DF | 18 岩田理子(総3・十文字) |
| 6 木田遥(総1・十文字) |
| 5 米口和花(総3・十文字) |
| 4 宮嶋ひかり(環3・芝浦工業大学柏/ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18) |
| 14 福島紗羅メヘル(政1・昌平) |
MF | 11 森原日胡(総2・作陽学園) |
| 2 竹内あゆみ(看4・日ノ本学園) |
| 10 野口初奈(環4・十文字) |
| 8 佐藤凜(総4・常盤木学園) |
| →83分 19 安達梨咲子(商4・Palos Verdes High School / Fram Soccer Club) |
FW | 9 野村亜未(総4・十文字) |
前節は2季連続関東大学女王の東洋大学を相手に苦戦しながらも、1―1で引き分けた慶大。ここまでの3試合はいずれも勝ち点を手にしている。
今節の相手は日本体育大学。太鼓とブブゼラのような管楽器が鳴り響くアウェイで、戦いの火蓋が切られた。
この試合も慶大のスタメン変更はなく、開幕から4試合同じ陣容で臨む。
対する日体大は攻撃時4―3―3。守備時4―2―3―1。SBが高いポジションを取り、サイドから攻撃を仕掛けてくる。
序盤はこう着状態が続き、初めて相手ゴールに迫ったのは20分。中央でボールを運んだ右シャドウ・森原日胡(総2・作陽学園)から左シャドウ・佐藤凜(総4・常盤木学園)へとつながり、佐藤から右WB・岩田理子(総3・十文字)へ。岩田はダイレクトで得意の右足クロスを供給すると、こぼれ球をトップ下・野口初奈(環4・十文字)が胸トラップから頭のリフティングでコントロール。しかし、シュートには至らない。

岩田のクロスから攻め込む
25分には大ピンチを迎える。左サイドをえぐられ、センタリングを入れられると、相手CFが反応。ここは抜群の安定感を誇るリベロ・米口和花(総3・十文字)がさすがの対応でブロックするが、こぼれが相手に渡り、フリーでシュートを打たれる。しかし、キーパー・四宮里紗(環1・桐蔭学園)がビッグセーブ。なおも相手の三次攻撃が続くが、体を張った守備で防ぐ。

この日もセーブ連発の四宮
今度は慶大がチャンスをつくる。30分。中盤でボールを奪われるも、野口が粘り強い守備で取り返し、倒れ込みながら森原につなぐと、森原はダイレクトで佐藤へ。佐藤は足に吸い付くようなトラップからCF・野村亜未(総4・十文字)にスルーパスを供給。惜しくもボックス内で防がれたが、見事なパスワークで相手ゴールに迫る。

ボールキープが光った森原
以降も両軍攻め切れない時間が続き、スコアレスで前半を終えるかに思われた44分。相手ゴールキックに対し、この日準備していたハイプレスをかけると、野村が相手CFからボールを奪取しシュート。ここは相手キーパーに防がれたが、止まらずに走り続けていた佐藤のもとにボールはこぼれ、迷わず左足シュート。ボールはネットを揺らし、先制点となった。ほどなくして前半終了。1点リードで折り返す。

大学リーグでは24年後期第6節以来およそ1年半ぶりの得点を記録した佐藤

後半開始早々。ボックス内でシュートを打たれるが、米口がまたしてもブロック。こぼれを宮嶋ひかり(環3・芝浦工業大学柏/ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18)がクリアし、ピンチを切り抜ける。

安心と信頼の米口
すると49分。中盤でボールを拾った竹内あゆみ(看4・日ノ本学園)が野村にダイレクトでパスをつけると、野村は森原とのパス交換から右足シュート。シュートはゴール左下を襲ったが、相手キーパーの好セーブに遭い、得点には至らない。

効果的な縦パスを供給した竹内
53分には木田遥(総1・十文字)を起点に竹内、野口、野村とつないで中央を突破。野村が強烈なシュートを放ち、枠を捉えたが、ここも相手キーパーに防がれる。

1年・木田からチャンスメイク

ストライカー・野村がゴールに迫るも、相手キーパーに防がれる
その直後の左コーナーキック。野口のボールはあわや直接入るかという放物線を描いたが、クロスバー直撃。立て続けにゴールを脅かすが、追加点をなかなか奪えない。

中盤で違いを見せた野口
ここからは劣勢の時間が続く。59分。相手コーナーキックのピンチを迎えると、打点の高いヘディングで合わされてしまう。しかし、宮嶋がゴールライン上で防ぎ、なんとかボールをかき出す。

好ブロックを見せた宮嶋
70分。森原の持ち運びから野口が受け、左の福島紗羅メヘル(政1・昌平)へ。福島紗は左足での深い切り返しから右足でファーサイドへクロスを供給するも、中とは合わず。ゴールが遠い時間が続く。

両足からクロスを繰り出す福島紗
80分。自陣でボールを失うと、左サイド深いところからクロスを入れられる。大外で待っていた選手にボレーシュートを打たれると、ボールはゴールに収まり、失点。同点に追いつかれる。今季初めて流れの中から喫した失点となった。
慶大のこの日唯一の選手交代は83分。先制点の佐藤に代え、安達梨咲子(商4・Palos Verdes High School / Fram Soccer Club)を投入する。87分。安達がプレスからボールを奪い、ペナルティアーク付近から右足シュート。しかし、相手キーパーが好セーブ。このプレーで獲得したコーナーキック。野口のボールに中央で福島紗が合わせるも、相手に防がれ、再びコーナーキックに。今度はファーサイドに蹴り込むも、シュートまで持ち込めない。その直後にはフリーキックのチャンスをつくるが、センタリングは米口が合わせる寸前のところで相手キーパーにキャッチされてしまう。
試合終了間際。今度は相手のコーナーキック。中でシュートを打たれボールはゴール方向へと迫ったが、クロスバーに救われ、失点を逃れる。終盤は激しい攻防を繰り返したが、両軍決勝点を挙げることはなく、1―1でタイムアップを迎えた。

佐藤(83分からは安達)を前に出し、プレス時に若干左上がりにするシステムは、得点シーンを含め上手く機能した場面もあった。後半放った3本の枠内シュート、あるいはクロスバーを叩いた野口のコーナーキックのいずれかが決まっていれば、勝ち点3を手にしていたかもしれない。しかし、今節の試合内容は慶大のベストとは程遠かった。
後半のオープンな展開になってから、ボールロストが重なってしまった。WBの裏を使った手数をかけない素早いショートカウンターで、疲弊する展開に持ち込まれた。球際の強度やパスの精度をもう一つ上げていかなければ、1部リーグの強豪校は隙を見逃してくれない。また、相手ISHを捕まえきれない場面も前節から見られている。
前節とは意味合いが違う勝ち点1。試合後の選手たちの表情からも、不完全燃焼であったことが感じ取れた。
そんな中迎える次節の相手は、昨季大学日本一の山梨学院大学。ここまでは唯一の4戦全勝で首位。12得点2失点と圧倒的な強さを見せている。
慶大の選手は昨季と変わらず21人。関東大学リーグ1部では唯一、部員数が20人台のチームだ。ここのところけが人も出ており、コンディション面には不安がある。
しかし、どんなに人数が少なくても、チーム全員の総和の力で戦い、勝利を掴むのが、ソッカー部女子に受け継がれてきたDNA。今こそTEAM2026の真価が問われる時だ。
【次節の試合予定】
2026/5/2(土)14:00キックオフ@下田グラウンド
O.R.S第40回関東大学女子サッカーリーグ戦1部 前期第5節
慶應義塾大学対山梨学院大学
【インタビュー】
佐藤凜(総4・常盤木学園)

――試合を振り返って
勝ち点1を取れて良かったと言うよりかは、勝ち点3を取らないといけない試合だったと思うので、そういった試合を落としてはいけないなというのが率直な感想です。
――得点シーンを振り返って
日体に合わせて守備のシフトを変えた中で、前から取りに行った時に、亜未(野村)のところでこぼれて、ボールが自分のほうに来たので、チームとして狙っていた形からの得点だったと思います。
――守備のシフトについて、野村選手と佐藤選手の2人を前に出すという形か
そうですね。ゴールキックのときなどに自分と亜未で2トップ気味になって、あとはマンツーマンのような形でした。
――20番の選手(相手のアンカー)のマークは
アンカーは日胡(森原)のところでマンツーマンで付いていく形でした。
――2シーズンぶりの得点となった
得点はずっと欲しかったので、取れたのは良かったですが、チームを勝たせるような得点ではなかったので、次はチームを勝ち点3に導けるような得点が欲しいと思います。
――次節以降に向けて、チームとしての反省点や改善点
1部の中でもできるというのはここ1か月で実感していますが、最後のところで勝ちきれないことが多くて、きつい中でも勝ち切るというのは次節以降こだわっていかないと目標には届かないと思うので、勝ちにこだわることは意識していきたいと思います。

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スタメン図①
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スタメン図②
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83分~①
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83分~②
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各地の結果
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慶大試合結果&予定
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順位表
(取材:柄澤晃希)









