【野球】「自分たちがやってきたことをどれだけ出せるか」“チーム今津”の粘り強さで宿敵撃破へ~堀井監督~/春季早慶戦直前インタビュー

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3季連続5位と低迷が続いていた慶大。しかし今季は勝ち点4を挙げ、8勝2敗で現在単独首位につけている。東京六大学野球春季リーグ戦も残すは5月30日、31日に行われる伝統の早慶戦のみとなった。対するワセダは現在勝ち点1、3勝6敗。宿敵との大一番が目前に迫る。

第7週の明法戦で明大が法大に2連勝したことで、慶大の優勝の行方は早慶戦での勝ち点獲得に委ねられた。5季ぶりの頂点、そしてワセダ撃破へ。そこでケイスポは“優勝の懸かった早慶戦”に挑む選手たちにインタビューを行った。今回は堀井監督です!(このインタビューは5月21日に対面で実施しました。)

 

――今季ここまでの戦いをどのように振り返っていますか。

勝ち点4で来られてますので、早慶戦を迎えるにあたっては23年秋以来の形なので、非常によく頑張っていると思います。 

 

――ここまで最も印象に残っている試合、あるいは場面はありますか。

たくさんありますけども、初戦の立教の斎藤(斎藤蓉=コミュ4・仙台育英)くんと投げ合って、7回をとにかくビハインドすることなく終えたということがスタートということもありますし、1番印象に残ってますね。 

 

――春季リーグ戦前には「勝つ喜びと負けた悔しさを知る世代」とおっしゃっていましたが、ここまでの戦いでその強みをどのように感じていますか。

試合全体ですごく粘り強くなってることですね。粘り強いというのは、点を取られても取り返す、明大3回戦かな、ような試合もありましたし、法大2回戦で最後追い上げられてもそれを跳ね返すメンタルもあったし、追いかけられた時、追いかけるときに、両面で粘り強さというか、勝利への執念というか、そういうものを感じましたね。 

 

——現時点で課題はありますか。

疲労がね、リーグ戦終盤見えているので、特に投手陣含めてを中心にコンディションをしっかり作り直すということが1番大事かなと思います。 

 

【投手陣についての振り返り】

――渡辺和大(商4・高松商業)投手のここまでの投球をどのようにご覧になっていますか。

本当に良いエースになってきたなと思っています。大学野球独特の1戦目、3戦目をエースが投げるというそういう役割もきっちり果たしていますし、何より粘り強くなっていますよね。チーム全体もそうですけど、特に渡辺の粘りが大きいかなと。1つ例を挙げると、法大3回戦で初回1点取った後、1アウト満塁まで攻められながらも、三振とセカンドゴロで逃げ切ったという場面に象徴されるようにものすごく粘る。技術もそうでしょうし、体力もそうでしょうし、芯がそろってきたなという印象ですね。

 

――第二先発については、広池浩成(経4・慶應)投手や沖村要(商4・慶應)投手を含め、現状どのような起用を考えていらっしゃいますか。

前の日の第1戦の投手起用ということもありますし。 第2戦はこのメンバーで行くよということは言ってるんですけど、 それも1戦目終わってから正式に決まるという形にしているので、 1戦目のリリーフの起用の仕方、それと調子、状態がいいかとこの2つで決めようと思ってます。 

 

――鈴木佳門(経2・慶應)選手、熊ノ郷翔斗(環2・桐蔭学園)投手ら若い投手陣の成長についてはどのように感じていらっしゃいますか。

2人とも鈴木は左で140後半で、熊ノ郷は150超えということで、非常に球の力があるので学年は2年ですけども、もう球威的にはね、うちのチームのワンツーなので、そういう面では非常に期待していますし 信頼しています。

 

――クローザーを務めてきた水野敬太(経3・札幌南)選手について、現在の状態や期待している役割を教えてください。

1番ピッチャーの中で調子上げてほしいのは水野ですね。色んな場数を踏んできている選手なので、ちょっと調整、微調整が必要だという段階ですかね。 基本に戻るということですよ。しっかり強いストレート投げ込むということは変化球にも生きることになるので、そんな難しいことじゃなくて、1週間あれば十分に立ち直せると思います。 

 

【打撃陣についての振り返り】

――小原大和(環4・花巻東)選手をDHで起用している意図と、ここまでの活躍をどのように評価されていますか。

守備で見て1番小原がDHとするのがチームとしてチーム力を最大限活かせる布陣かなと思ってるのがまず1つ。2つ目は、DHはすごく難しいポジションなのでね。野球ってみんな小さい頃から守って打ってというリズムでやってきているので、それを打つだけってなると、精神的にもいろんなこと考えちゃったり、余計なこと考えたり、プレッシャーがあったりするので、それに耐える、耐えられるだけのメンタルを持ってるということが2つ目。この2つの理由で、小原をDHにしています。 ここまでは特に前半ね。彼の活躍でチームが勝ってきたので、早慶戦にはまた開幕戦のような調整をして入ってくれると思います。

 

――主将・今津慶介(総4・旭川東)選手のここまでの働きについてはいかがですか。

今津はね、キャプテンになったということ自体で、チームを引っ張っていく存在ですね。 まさに”チーム今津”という言葉通りのチーム作り、チーム編成をしているんですけれども、特に守備の面ですね。より体を張りながら、彼らしい泥くさいプレーというかね、アウトをもぎ取っているので。バッティングも当たり前に評価していますけど、守備での貢献が大きいかなと思いますね。

 

――吉野太陽(法4・慶應)選手は苦しい時期もありましたが、明大3回戦で待望の一本が出ました。起用を続けてきた理由について教えてください。

1つは、ファーストの守備はすごく大事なので、彼のファーストの守備への信頼、これが1つですね。 2つ目は能力というかね、持ってるものは素晴らしいので、それがいつ花開くかと水やりながら待ってるという。後半に吉野らしさが出てきたので、非常に上り調子じゃないかなと思います。彼も精神的にちょっと焦ってたと思うんですよ、最初ね。でも、もうだいぶこの間の法政戦の二塁打で自信を付けたんじゃないかと思います。

 

――林純司(環3・報徳学園)選手、中塚遥翔(環3・智辯和歌山)選手ら2、3年生の活躍をどのように感じていらっしゃいますか。

彼ら全員が1年からリーグ戦経験しているので、4年生ではないとはいえ、経験も十分にあるので順調に来ているなと思います。

 

――明大2回戦で代打・大村昊澄(法3・慶應)選手を起用した場面、また東大1回戦で市橋慶祐(商3・小野)選手を起用した場面には、どのような意図があったのでしょうか。

大村は非常にミート力が素晴らしいのと、メンタル的にも安定しているので、あのような場面でも、信じて出しました。 市橋は、バッティングはオープン戦で4番を打っているぐらいの能力はあるので、今は吉開とのキャッチャーとして兼ね合いはありますけど、バッティングだけだったら十分9人に入ってこれる選手なので、彼もここ1番の代打では非常に期待しています。

 

――現段階でのスタメンはどうお考えですか。

法大3回戦が今のところベストメンバーですね。

 

――現時点でのスタメンについて、どのような手応えを感じていらっしゃいますか。

固定することによって、守備では横との連携、そして呼吸が合いやすいですよね。フライを取るにしてもダブルプレーを取るにしても、そういう安定感というのは今年はあるなと思います。それから打順もちょっと変えている部分もありますけど、それぞれ自分の役割がわかってきたんじゃないかなと。そういう意味で固定してきた強みというのがね、まさにこの大一番で出てくれるんじゃないかなと思っています。 

 

――この春を通して、特に成長を感じた選手がいれば教えてください。

1人挙げるとしたら一宮かな。1年目はレギュラーを完全に取り切った選手ではなかったんですけど、1年でレギュラー取るということは相当なんでね。でも2年目でしっかりここまでレギュラーで固定して活躍してきているので、2年の春にこのメンバーの中で堂々たるレギュラーの中心を打つというのはこれはもう素晴らしいと思います。バッティングのデータを今アナリストが取っていますけど、廣瀬(廣瀬隆太=令6卒)の下級生時代と遜色ないですね。

 

――コーチ陣が増えたことで、リーグ戦を通してチームにはどのような変化がありましたか。

リーグ戦のまず前段階で選手がうまくなりたい、練習したい、そういう選手の欲求や要望に対してコーチ陣がいることでアドバイスしたり、練習相手になったりそういう環境が整えられたというのが大きいですね。いくら選手が練習したいと思っても、そういうハードやソフトの関係も必要なので、そういう意味での前段階で大きいですよね。だからもちろんシーズン入ってからもいろんなアドバイス、修正があるので、いろんな角度から選手に対してそういうものが投げかけられていると思うので、あるいは選手もそれを欲して答えてもらえる相手がいることで、非常に選手の要求要望に応えられる環境になってきていると思います。

 

――今季のワセダについて、どのような印象を持たれていますか。

メンバーからしたら、髙橋(髙橋煌稀=スポ2・仙台育英)くんもそうですし、阿部葉太(スポ1・横浜)、湯浅(湯浅桜翼=スポ2・仙台育英)、川尻(川尻結大=スポ1・仙台育英)、徳丸(徳丸快晴=スポ2・大阪桐蔭)、高橋(髙橋海翔=スポ2・山梨学院)、岡西(岡西佑弥=スポ4・智辯和歌山)、もう世代トップの選手が集まっているチームなので相当な力があると思います。香西(香西一希=スポ4・九州国際大付)も安田(安田虎汰郎=スポ3・日大三)もそうですね。U-18とか、高校時代の経験者ばかりそろっていますので、六大学の中でもチーム力はトップクラスだと思っています。

 

――早大を相手にするうえで、重要になるポイントはどこだと考えていらっしゃいますか。

今までもそうだったんですけど、やっぱり自分たちがやってきたことをどれだけ出せるかだと思うんですよね。だから相手の細かな対策、研究というのはあるにしても、まずベースは自分たちの力を出し切ること。自分たちの野球をやるということだと思います。

 

――早大で警戒している選手がいれば教えてください。

徳丸快晴は、打率が非常にいい状態なのでバッターだと徳丸くん。それから寺尾(寺尾拳聖=人3・佐久長聖)は去年からずっと打ってきている三連覇の立役者でもあるわけですから。岡西くんも4年生になり非常に警戒していますね。それからもちろんなんて言っても髙橋くん。彼をどう打ち崩すことができるかがすごい大事だと思います。

 

――早慶戦の投打それぞれのキーマンを挙げるとすれば。

渡辺和、今津というところは当たり前だと思うので、渡辺に続くピッチャーかな。それがリリーフであれ、第二先発であれ、渡辺ともう一人チームを背負ったピッチャーが出てくることだと思いますね。名前はあえて特定しませんけど、それを期待しているので。打線も同様で今津と、もう一人1枚勝負強い選手が仕上がってくるという、今津・渡辺+それぞれ1人というところに期待したいと思います。

 

――最後に、早慶戦への意気込みをお願いします!

六大学野球というのは対抗戦の歴史なので、今の状態が勝ち点4、優勝を狙えるというところでこれは事実ですけれども、あくまでもワセダさんとこの2026年春のシーズンをしっかりどう戦うかというところに注力したいと思います。読者のみなさまには日頃からも声援や応援をいただいていますので、グラウンドで皆さんと一緒に喜びを分かち合いたいと、そういう気持ちでプレーしたいと思います。

 

(取材:河合亜采子)

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