【アイスホッケー】1年目から圧倒的な存在感 攻守の要として部の新時代を 冷水璃穏×山林慈英/1年生インタビュー「ROOKIES FILE」Vol.15

アイスホッケー

(左:冷水、右:山林)

1年生の新人記者を中心に、1年生の選手たちにインタビューをするこの企画。第15回は、アイスホッケー・冷水璃穏(経1・慶應)選手、山林慈英(政1・慶應)選手です!(このインタビューは9月14日に対面で実施しました。)

 

──自己紹介

山林:慶應義塾大学法学部政治学科1年の山林慈英です。スケート部ホッケー部門でゴールキーパーをやっています。

冷水:経済学部1年の冷水璃穏です。センターフォワードをやっています。

 

──競技の経歴

山林:父親がもともとアイスホッケーをやっていたのと、同期の福谷くん(福谷豪大/経1・慶應)の影響で小学校1年生の頃から競技を始めて、そこから12年ぐらいやっています。

冷水:小学校3年生から青森県八戸市のクラブチームに所属していました。もともと兄がやっていたので、その影響で11年ほどやっています。

 

──お互いの印象

山林:初めて会ったのが16歳以下のスロバキアの日本代表の時でした。一緒に遠征に行ったはずなんですけど、本当に最初は知らなくてほぼ話したことないみたいな感じで。その後の全国大会で別のチームの中から慶應に来る子がいるらしいという話を聞きました。初めて話したのっていつだっけ?

冷水:スロバキア遠征の時にもう慈英がもともと中学から慶應普通部だと知っていたので、「高校から慶應に行くよ」って伝えれば良かったんですけど、自分が人見知りなので、あんまり話しかけられなくて。それでちょっと気まずいみたいな感じでした(笑)。彼は中学生で18歳以下の日本代表のキャンプとかにも呼ばれてたので。 自分からしたらすごい憧れというか、すごい選手だなと思ってました。

山林:いつも全然褒め言葉を言わないのに(笑)。ありがとうございます。

 

──部内での1年生同士の仲

山林:塾高のメンバーが大体半分以上を占めている一方で、その中にもともと違うチームだけど試合をしたことあるような選手、塚本君(塚本翔太/法1・慶應湘南藤沢)だったり、中尾君(中尾光稀/経1・慶應湘南藤沢)だったりが 入ってきているので、初めから緊張したっていうよりかは、割となじんでいたと思います。

インタビュー中のお二人

 

──競技を始めた時期やきっかけ

山林:小学校1年生で、幼稚園から小学校に上がるタイミングの時に父と幼稚園が同じ同期の福谷くんの影響で始めました。 父がやっていた影響で最初からキーパーをやる予定でした。スケートの練習をするために、少しプレーヤーをやって、そのあと4ヶ月くらいでキーパーをやり始めました。

冷水:自分が小さい頃から7つ離れている兄がホッケーやってて、試合とかに連れて行かれて、それを見ていました。ホッケーの競技を始めたのは、 小学三年生なんですけど、青森県八戸市出身ということもあって、ウィンタースポーツが盛んだったので、氷の上には4、5歳ぐらいからずっと乗っていました。

 

──高校と大学での練習や試合の違い

冷水:高校の時はフィジカル面のトレーニングが限られてるんですけど、大学では体育会になって、トレーナーもついて毎週メニューも決まってて。食事とかも写真を撮っていますし、本当に高校とは違って、全部のレベルが高い中で競技できているなと思います。

山林:大学では練習が深夜帯になったのが一番の違いかなと思います。高校の時は夕方とか、遅くても20時、 21時ぐらいに練習が終わっていました。今は遅いと25時15分終わりとかで次の日の1限に行きたくなくなるような時間で学校との両立が大変です。それ以外に自分でウェイトしないといけない時間もあるので最初はリズムをつかむのがちょっと難しかったです。

 

──夜の練習を乗り越えるにあたっての工夫

山林:練習前に寝るとか。あとは良くないんですけど、 1限に行って、もう安心して寝ちゃう。ダメなんですけど、そういうこともたまにはしてます(笑)。

 

──大学で公式戦に初出場の時の気持ち

冷水:春リーグの大会では、初戦が青学戦でした。自分は入ったばかりだったので、どのくらいのレベルかを正直あまりわかっていなかったんですけど、実際試合が始まってみたら、高校とはスピードもパスの精度も全然違いました。自分のチームもそうですし、相手チームもすごくて。青学戦は点の取り合いで、初出場の試合からもういきなりPSというサッカーでいうPKまでもつれて。自分はそのPSにも出させてもらって、本当に初めからすごい経験をしたなと思います。

山林:青学戦は点の取り合いになってしまったので、自分があまり守れていないということで触れないでおくんですけど(笑)。初出場関連だと、1年生はもともと仮のユニフォームというか、先輩のユニフォームを借りて試合に出るんですけど、ようやく自分の31番のユニフォームをつけれるようになったのが6月の早慶戦で。小学校のアイスホッケーを始めた時から31番をつけてて、自分の番号がついた慶應のユニフォームを試合前に着たときはやっぱり感動しました。その後の早慶戦の雰囲気も気持ちが高まったので、その試合は印象に残ってます。

 

──早慶戦で感じたこと

山林:自分がアイスホッケーを続けていて、より高いレベルを目指していこうとする中でアメリカとかカナダのプロチームのような大きなスタジアムで、大歓声を浴びながら試合をすることが一つの夢ではありました。日本というあまりホッケーが盛んではない地域で、家族だけではなく、大学の友達などたくさんの人が観に来てくれた中でプレーできて、最終的に勝つことができたので本当に素晴らしい試合だったと思っています。

冷水:高校から慶應に入ったんですけど、中学校の時くらいから早慶戦の存在を知っていて、配信でも見ていました。日本でこんなに人が入る試合があるんだと感動したのを覚えています。慶應に入って高校3年間、大学の試合や早慶戦を観戦して、「ここで絶対にプレーして活躍したい」と思っていました。実際自分が早慶戦に出場することになって少し浮かれていたんですけど、氷上に乗ってみたら演出もすごいし、お客さんもたくさんいて、本当にずっとワクワクが止まらなくて。その中でホッケーができて、幸せだなと思いながらプレーしていました。5点差という大差で勝つことができたのも嬉しかったです。

山林:立役者だからね。何ゴール何アシストだっけ?

冷水:2ゴール3アシスト。

山林:その活躍できるのが冷水選手ですね。

冷水:自分の本領というか、ベストを発揮できて本当に良かったです。

 

──緊張はしなかったか

山林:自分は騎手をやったんですけど、結構緊張しました。騎手に集中力を持っていかれて、試合のことよりも、とりあえずそこでこけないかが心配でした。

冷水:早慶戦は名前を呼ばれてリンクの中央に立って挨拶をするんですけど、そこでこけないかなと思って、ずっと心配していました。あんな大勢の中で、こけたりしたらずっと言われるので(笑)。試合後はもうやりきったなと。

 

──お互いの持ち味や強み山林

冷水:実際練習とかで感じるのは「ゴールのここ空いてるな」と思うところに打ったら、わざとなのかわからないんですけど、「そこ待ってました」みたいな感じでパーンって止めてきたり。リバウンドを狙ったシュートも「これに反応するか」っていうシュートを全部止めてきて。本当に自分が憧れていた通りの選手だなと思います。

山林:彼は術中にハマってるんです。狙い通り(笑)。

山林:璃穏の持ち味はやっぱり勝負強さだと思っていて。自分たちのチームは高校の時からすごく強いチームではなかったので、とりあえず守ってという感じだったんですけど。璃穏が一瞬のチャンスを逃さず、強豪相手に点を取ってくれるのを信じて、守っているだけで。ちゃんと信じて待ってたら、たくさん点を取ってくれるので。それが高校の時も、大学でも自分たちの勝ち方だと思うので、本当に頼もしい存在です。これからも援護よろしくお願いします。

 

──半年間で成長したこと

冷水:もちろんフィジカルのトレーニングや日本代表のコーチなどのおかげで、技術的にも色々成長してるんですけど、体育会スケート部でしか成長できない人間力がついたなと思っています。高校の時は全然上下関係とかなくて。今ももちろん厳しいとかではなくて、 先輩方は優しくて、楽しくやってるんですけど。仕事や係とか、OBの対応をする機会が高校より多くなって学ぶことがたくさんありました。

山林:プレー面ではやっぱりここから直していけないことがたくさんあるので、それについては企業秘密にしておきます(笑)。本当に多くの人に支えられてるなと思っていて、先月トロント遠征に行かせてもらったんですけど、その時もOBの皆さんが寄付してくださいました。主務の沖野さん(沖野颯一/環4・慶應)は航空機や向こうのリンクの手配などでサポートしてくださって、自分たちが練習できているのは当たり前じゃないんだなと改めて感じています。高校の時は、親に送り迎えしてもらったりできたにも関わらず、今は自分で運転したり、先輩に送ってもらわないといけないですし。自力でやっていかないといけない部分が増えたなと感じています。

 

──自分の役割

山林:チームをまとめるとかは、主将の三田さん(三田輝明/経4・慶應)だったり4年生の方々が頼もしいので、引っ張っていただいて。自分は支えてもらいながらも、チームを少しでも勝利に導けるように守っていくだけだと思っています。

冷水:うーん、難しいですね。

山林:慶應のプリンスじゃない?

冷水:やめろ(笑)。プレー面で引っ張っていく上で、世代別代表もやらせてもらっているので、そこで学んだ技術を全部チームに還元していきたいです。1年生ですけど、自分がチームを引っ張っていきたいと思います。

 

──大学でプレーしてみてすごいと思ったチームメイト

冷水:ロッコ・ラカラ(総2・Burnaby Central Secondary School)は同じセットで技術的にもIQ的にも高い選手です。彼と同じくらい主将の三田さんも体が本当にごつくて。コンタクトプレーとかも自分より身長が高いどんな選手にも絶対に負けないんですよ。それを見て、大学4年生、主将ってすごいなと思いました。

山林:高校の時の陸トレは基本的にトップを走っていたんですけど。北海道安平での合宿で2キロ走みたいなメニューがあって、「大学でも見せつけたろうかな」と思っていたら、飛ぶように突き進んでいく先輩がいて。それが沖野さんだったんですけど。ちょっとプライドを傷つけられました。 いつかは抜かせるように頑張っていきます。

 

──憧れの選手

冷水:東北フリーブレイズという青森県八戸市を拠点にしているアジアリーグのプロチームがあって。そのチームの背番号91番の人里茂樹選手が憧れです。小学校の頃からスクールでずっと付きっきりで教えてくれて、学んだことを取り入れてます。その方が91番なので高校では91番をつけていて、 大学でもつけようと思ったら、ロッコ・ラカラ選手が91番つけていたので、せめて逆の19番にしようと思って、今19番にしています。

山林:大それたことを言ってしまうんですけど、憧れた選手っていうのはあんまりいなくて。31番の由来っていうのも父がつけていた番号で。父が31番をつけていた理由も阪神のレジェンドの掛布選手の番号らしくて。あまり練習環境が整っていない東京という場所でここまでのレベルに来れたのは、父が練習の送迎などでサポートしてくれたおかげだと思っています。父であり、師匠という感じですね。ホッケーが上手い選手は北海道に行くという流れが日本だとあるんですけど、その中でわざわざ慶應を選んで、勉強と両立するという道を選んでるユニークな点で、憧れの選手になれるように頑張りたいと思っています。

 

──他の体育会で親交の深い選手

冷水:フットサル部に高校3年生の時同じクラスだった柴田君(柴田悠貴/経1・慶應)がいます。

山林:体育会には塾高時代の知り合いがたくさんいるので。 あげきれないですけど最近だったら同じクラスに男子ラクロスがいたりとか女子ラクロスもいて。男子ホッケーや女子卓球もいますね。

 

──試合前のルーティンや勝負飯

冷水:同期の福谷が願掛けで徳すけといううどん屋さんに行く習慣があって。それに付き合ってというか賛同してみんなで行っています。慈英はけっこうルーティンがありそうじゃない?

山林:ルーティンだらけなんだけど璃穏からはどう見えてる?

冷水:音楽聴いて、とりあえずどっかに1人で行って目慣らししてるみたいな。試合のシミュレーションしてるイメージかな。

山林:どういうシュートが来るか試合のシミュレーションをしていて。実際にリンクのボードの横に立って、リンクの風景を眺めて想像するだけで、想定外のパスが来た時にも、体が自然に反応するようになるのでどんなシュートにも対応できるように日々準備しています。

 

──アイスホッケー以外の趣味

山林:野球観戦ですかね。父が好きだった影響もあるんですけど、阪神タイガースのファンで結構学校にもタイガースファンの人が多いので。好きなチームを問わず友達と野球を観に行くことで色々な話もできるのが楽しいですね。

冷水:自分は格闘技観戦が好きで、先輩にも3人ぐらい格闘技好きな方がいて、その方々と一緒に観たりしています。あとは同じウィンタースポーツなんですけど、スノーボードが好きなので、春休みとかはスノーボードをやったりしています。

 

──冷水選手はサッカー好きだとブログにもあったが

冷水:ダイアリーに書いちゃいましたけど。ビジュアルと想像はベッカムということで(笑)。

詳しくはこちらから↓

https://ameblo.jp/keio-icehockey/entry-12965402897.html?frm=theme

 

──ルーキーイヤーで達成したい目標

山林:先週は東洋大学、その前の週は中央大学という強いチームと試合した中で、やっぱり キーパーが一番光るのは、そういう強いチームにたくさんセーブして、金星を上げるというところだと思うので。今後もチャンスはありますし、胸を借りる機会がたくさんあるので、その中で1勝でも多くしたいですし、引き分けでも延長に持ち込んで、相手を苦しめることができればなと思います。秋大会はチームとしてベスト4に入ることが目標で達成できれば慶應で史上初の記録になるので叶えたいです。

冷水:今やっている秋リーグの目標がベスト4で、達成するには絶対に4強と言われている東洋・中央・明治・法政に勝つ必要があります。もうすでに中央と東洋とは戦ってしまっているので、あと明治と法政には絶対に勝って、その後の試合も勝ち続けたいです。怖気づかずに、フレッシュマンらしくガッツをもって、チームを勝利に導きたいと思います。

 

──4年間での達成したい目標

山林:アイスホッケーだけに執着した4年間にはしたくないと思っています。アイスホッケーだけしかないと、もしアイスホッケーができなくなってしまった時に、本当に困ると思うので、留学だったり、他の趣味を楽しんだりとか、色々な人の話を聞く4年間にしたいです。ダイアリーにも書いたんですけど、せっかく慶應という様々な分野の素晴らしい人がいる大学にいるので、環境を活かして世界で通用するような人間になりたいと思います。

山林選手のブログはこちらから↓

https://ameblo.jp/keio-icehockey/entry-12971511648.html?frm=theme

冷水:ホッケーでいうと、4年間早慶戦の全勝を目指しています。もちろんホッケーだけではなくて、体育会でしか学べない人間性だったり、大学を卒業しても必要になることがここで学べると思うので、最大限吸収して成長できたらなと思います。

 

──ケイスポの読者に向けて

山林:早慶戦に来た方はわかると思うんですけど、本当に迫力があるスポーツで面白い競技です。特にアイスホッケーの早慶戦は日本で一番観客が入って盛り上がる試合で、1月にありますけど、来てもらえれば、自分たちも絶対に勝利するので、楽しい試合をお届けできると思います。

冷水:早慶戦にぜひ来ていただいて、慈英くんのヘルメットに隠れた甘いマスクをぜひ見に来ていただければなと思います。

山林:すごいこと言うじゃん。

 

──ありがとうございました!

 

 

(取材:浅井外煕、檜森海希、奥秋柚生)