10月17日に開催される箱根駅伝予選会。本企画では、予選会での活躍が期待される9人の選手にインタビューを行いました。
今回話を伺ったのは、今年度競走部の副将を務める成沢翔英(環4・山梨学院)選手。2年前、箱根駅伝予選会に出走した経験を持つ成沢選手。所属ブロック変更、ケニア留学・・・。さまざまな道を歩んできた彼が、再びこの舞台に立つことを決めたその理由や覚悟を伺いました。
成沢翔英(環4・山梨学院)
環境情報学部4年の成沢翔英です。現在は中・長距離ブロックに所属しています。今回は箱根駅伝予選会に出場させていただくことになりました。
気合いを入れるために髪をピンクにしました。日本では絶対にできない髪色にしたかったんです(笑)。そのせいで、コンドルに生肉と勘違いされて襲われた、という面白い話もあります(笑)。
ケニアに行けば足が速くなると思っていましたが、実際は行っただけで速くなるわけではないということを、遠征に行って感じました。ただ、行って良かったと思っています。今秋のアジア大会に出場された田中希実選手に現地でお会いできましたし、ケニアの後にはオーストラリアにも行きました。さまざまな練習環境や、一流選手の練習への向き合い方を間近で見られたのは、大きな勉強になりました。

1500mは11位
1500mが11位、5000mは何位か分からないほど酷いものでした。
今シーズンは日本選手権出場を目標にしており、その出場権を得られる実力があれば、関カレでは入賞できるだろうと正直思っていました。ですが、学生のレベルは年々上がっています。特に今年は1500mのレベルが高く、1部の出場メンバーの半分以上が日本選手権にも出場していました。そうしたレベルの高い環境の中で、自分を過信していたなと思います。日本選手権をゴールとしたときの調整への向き合い方については、すごく反省しています。
あと1人抜いていれば決勝に進めていた、という結果でした。関カレがあまりに酷く、最下位ではないかと思っていたところからのスタートだったので、意外と戦えると再確認できました。
そうですね。出場して大会の雰囲気を感じられましたし、多くの方に支えていただいて出場できた大会でもあります。もう少し結果がほしかった面もありますが、来年に向けた1つの良い踏み台になったと感じています。
唯一、1年以上向き合い続けた趣味です。飽き性で、英検やTOEIC、就職活動もそうですが、最初は「これだ!」と頑張るのに、気づけばやめていることが多くて(笑)。
陸上は高校1年から始めて今年で7年目になります。毎日20、30km走る生活を、よく懲りずに続けてきたなと思います。ただ、好きではないんですけどね(笑)。趣味というより、唯一逃げずにやり続けてきた課題かもしれません。来年引退するときには、もう少しきれいに答えられるようにしておきます(笑)。
もともとコーチとも、1年間中距離ブロックに移るという約束をしていました。長距離ブロックにいた当時は、田島さん(田島公太郎、令7年環卒・九州学院)と木村さん(木村有希、令7年総卒・県立葵)という強い選手がいて、10000m、5000mのタイムがよかったのは、2人の次が自分でした。1年生から2年生になるタイミングで「2人の後を継ぐのは成沢だ」と言われましたが、たった1年で継ぐことはできないなと思っていました。

今年の関東インカレ1500m
それまでは、ただ言われたことをやる陸上生活でしたが、自分で考える陸上をやってみたくて、コーチにお願いして、1年間ブロックを抜けさせてもらいました。ただ、コーチからは「そこまで言ったなら、しっかり結果を出せ」と言われていました。
自分もコーチも、日本選手権出場を一つのゴールとしていました。日本で実業団選手も含めて30人しか出られない大会なので、そこに出られる実力をつけた上で予選会に出るのは、ある種必然でした。コーチも、自分がそう言ってくると予想していたそうです。1500mでは、かなり力がついてきたので、2年前にはできなかった「全体を俯瞰する」ことを今ならやってみようかなと思い、予選会参加につながりました。
そうですね。自分はトラック種目が好きで、どちらかというと5000mを主戦場にしたいと考えています。今冬は日本選手権の5000mの標準記録を切るのに加えて、箱根に出ることが冬の大きなゴールです。

2年前の予選会
とにかく暑く、田島さん以外、みんなばてた記憶があります。2週間前の練習からオーバーワーク気味でコンディションが良くなかった上に、暑さも重なり、「なんなんだろうな」と思っていました。今年は暑くないとうれしいです。
良かったですね。できるだろうと思っていましたし、ポイント練習はできる前提で、その上でどれだけ頑張れるかが課題でした。合宿での走り込みを生かしたいと考えていて、それができたので合格点だと思っています。
目標の距離も踏み切れましたし、5000mを3本走るポイント練習では、3本目でも余裕を持って塾記録を出せました。ハーフまでは分かりませんが、仕上がりはかなり良いと思います。
自分ではあまり走り込んでいない認識でしたが、実は長距離の選手と比べても、普段からかなり走っていたそうなんです。2、3月はオーストラリアで練習していて、そのときも今年の夏合宿と同じくらい走っていました。そうした練習を反復しながら、高強度の練習をすることにも抵抗はありませんでした。来年はもう少し走りたいです。

「お互いが着火剤に」
全体としては、「負けていられない」という意味で、お互いが着火剤になっています。田口(涼太、政3・慶應志木)と石野(日向、商3・県立横浜国際)が自分にすごく挑んできてくれたので、「このままじゃいけない」と感じることができました。
影響という面では、陸上への理解がまだ浅い1年生に、「陸上競技とは何か」や、どんな練習をどんなスパンでやるのが良いかを話しています。チーム全体にも、言われたことをやるだけでなく「どう変えて、どう練習するか」という意識を伝えられた気がします。
安田さん(安田陸人、商4・開成)とはずっと昔から一緒に練習してきたので、思い入れが強いです。タイムを見ながらずっと先頭を走ってくれましたし、北海道でも隣にいてくれて心強かったです。ライバル意識はあまりなく、いい意味で一緒に走ってくれる仲間だと捉えています。ライバルと言えるくらい、みんなにはもっと上がってきてほしいですけどね(笑)。
レースの鍵は、どれだけ15kmまで何も考えずに先頭集団についていけるかだと思います。留学生は置いておいて、日本人の先頭集団の後方で15kmまでついていき、ラスト5kmはコンディション次第で考えます。最低でも1時間3分台で走り切ります。
練習は順調にできています。ここまでは疲労をためる時期だったので、今は疲労を抜きながら、本番は寝坊せずにちゃんと走りたいです。朝が苦手なので(笑)。関カレでは緊張して前日によく眠れなかったので、しっかり寝て、いつも通り走れればと思います。
ぜひ来年の1月2日(本選)は応援に来てください!
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取材:中原亜季帆、竹腰環
記事:岡里佳、片山春佳
編集:野田誉志樹、中原亜季帆

