10月17日に開催される箱根駅伝予選会。本企画では、予選会での活躍が期待される9人の選手にインタビューを行いました。
今回話を伺ったのは、競走部随一の英語力を誇る石野日向(商3・県立横浜国際)選手と慶大競走部初の留学生・L. クリントン(環1・M-pesa Foundation Academy)選手。新たな縁、そしてこれまで積み重ねてきた確かな鍛錬を胸に予選会へと挑む二人が見せる、予選会への熱い思いに注目です!(今回のインタビューは主に英語で実施しました)
クリントン選手のお写真は競走部より提供していただきました。
石野:今シーズンを振り返ると、1年間を通して継続的に練習することはできましたが、試合では特に目立った結果を残すことができなかったなと感じています。
大きなけがもなく、昨年の予選会以降、基本的には1年間継続して練習することができました。自分の中でも、大幅に自己ベストを更新できるところまで来ているという感覚はありました。例えば、2月の神奈川ハーフマラソン(第48回神奈川マラソン)や7月の関東学生網走夏季記録挑戦会の10000mでは、事前に保科さん(保科光作ヘッドコーチ)とも話して、PB(自己ベスト)の大幅更新を狙おうとしていましたが、なかなか思うような結果を出せませんでした。練習はしっかり積めた一方で、試合で自分の求めていた結果を出せなかったシーズンだったと思います。
ただ、昨年と一昨年はけがの影響で夏の練習を十分に積むことができなかったのに対して、今年はしっかりと練習を積むことができました。足に少し違和感が出ることはありましたが、全体としては継続して練習することができました。また、Aチームで練習を続けることもできて、練習という面では、自分の中の一つの壁を越えられたシーズンだったと思います。
今度は試合でもその壁を越えたいです。予選会はもちろん、その後のトラックシーズンでも、5000mと10000mの両方で大幅にPBを更新したいと思っています。
石野:今年、3年生になって、チームの中でも上級生の立場になりました。田口や弓田(弓田一徹、環3・法政二高)、澤田さん(澤田薫、医3・渋谷幕張)など、同学年のメンバーと一緒に過ごす時間も増えて、どんなチームをつくっていきたいかについて話す機会が増えました。それぞれが自分の意見を出す機会も増えたと思います。
競技面でも、これまでは練習で先輩に引っ張ってもらうことが多かったのですが、今は、後輩と一緒に練習するときは、自分が先頭に立って引っ張ったり、声をかけたりすることで、少しでも後輩たちが走りやすい環境をつくれるように意識しています。チームの上級生として、より責任を持って行動するようになったと感じています。
(The Keio–Doshisha meet on September 22 was your first race since joining Keio. Looking back on it, how was the race, and how did you feel about it?)
クリントン:慶應の選手として初めて公式戦に出場しました。それまでは中距離をやっていましたが、今は長距離に転向しています。そのため、トラックで10000mを走るのも初めてで、正直すごく長く感じました。
これまでトラックで走った中で一番長かったのが1マイル(トラック4周分)くらいだったと思うので、25周走るのはかなり長く感じました。でも、無事に走り切ることができましたし、10000mで初めてPBを出すこともできました。
長距離を本当に自分が走り切れるのかを試す、良い機会だったと思います。自分にとって初めての本格的な挑戦でしたが、実際に走ってみて「自分にもできる」と感じることができました。レース前は、特にハーフマラソンの練習すらしていなかったので、本当に走り切れるのか少し不安でした。
でも今は、ハーフマラソンも走れるという自信があります。エリウド・キプチョゲが以前言っていた「No human is limited(人間に限界はない)」という言葉のように、自分もまだまだできると信じています。これからは予選会に向けて、さらに練習を続けていきたいです。自己ベストを出して、チームにできる限り貢献できればと思っています。
I’m not used to running that many laps. I think the maximum number of laps I had ever run on the track before was one mile, which is four laps. So, running 25 laps felt like a lot. But fortunately, I managed to finish the race, and I also got my first personal best in the 10,000 meters.
I felt like it was a good opportunity to test whether I could actually handle long-distance running. It was my first real test, and I came away feeling like I could do it. Before the race, I was a bit uncertain about whether I would be able to handle it, especially because I hadn’t even trained for a half marathon.
But now, I feel confident that I can run a half marathon. I feel like I can do it. As Eliud Kipchoge used to say, “No human is limited.” So, I believe I can still do it.
I’m looking forward to continuing my training for the upcoming qualifying race. I hope I can also set a good personal best and support the team as much as I can.
(Have you had a chance to speak with Narusawa-san who studied in Kenya?)
クリントン:実は、紋別での夏合宿のときに成沢さんと一緒に過ごす時間がありました。そのときに、成沢さんが実際にケニアに行って、そこで練習していたことを知りました。しかも、そこは自分が以前練習していたのと同じ地域でもあったんです。
もしかしたら、自分がまだケニアにいた頃に、道ですれ違っていたかもしれません。でも、そのときはお互いのことを知りませんでした。なので、ケニアでの経験について話したり、成沢さんがケニアについてどう感じたのか、どんな経験をしたのか、そしてケニアでの練習がどんなものだったのかを聞いたりする良い機会になりました。ケニアと日本での練習の違いや、共通している部分についても話しました。
成沢さんからケニアと日本での練習について話を聞けたのは、とても良かったです。日本でどうやって環境に馴染んで、効果的に練習していけばいいのかを考える上でも、参考になったと思います。合宿が終わってからはあまり話せていませんが、これからの数週間、数カ月の中で、もっといろいろなことを成沢さんから学べたらと思っています。とても速い選手ですし、練習面だけでなく、生活面でも学べることがたくさんあると思っています。
We may have even been training in the same area when I was still in Kenya. We might have passed each other on the roads, but we didn’t know each other at the time.
So, it was a good opportunity to share our experiences and talk about how he found Kenya, what his experience was like there, and what training in Kenya was like. We talked about what is different and what is similar between training in Kenya and training here in Japan.
It was really nice to hear his perspective on training in Kenya and Japan. I think that has helped me get a better understanding of how I can settle in here and train effectively.
I haven’t spoken to him as much since the camp, but I hope that in the coming weeks and months, I’ll be able to learn many more things from him. He’s a very good runner, and I think there are many things I can learn from him, both in terms of training and in life in general.
(The Hakone Ekiden qualifier is coming up on October 17. Do you have any personal goals for the race?)
石野:個人的には、64分前後で走ることが目標です。ただ、天候や気温にも左右されると思います。もしすごく暑くなれば、自己ベストを更新するようなタイムを出すのは難しくなると思います。
もう1つの目標は、箱根駅伝予選会で100位以内に入ることです。これは今年の自分の小さな目標の1つだと思っています。チームとしての大きな目標は箱根駅伝への出場で、そのためにも当日は3、4人くらいが10位以内に入れたらいいなと思っています。自分もその中の1人になって、チームの最終的な目標である箱根出場に貢献したいです。
1年間を通して継続的に練習してきたので、これまで積み重ねてきたものを出し切って、自分のベストな走りをしたいです。そして、家族やチームメイト、保科さんなど、これまで自分を支えてくれた人たちのためにも、精一杯頑張りたいと思います。
クリントン:自分にとって1番大切なのは、準備だと思っています。残りの日々でしっかり練習して、しっかり食事をして、けがをしないようにすることが大切です。
個人的には、自分のベストを尽くして、チームが箱根駅伝に出場するためにできることをすべてやりたいと思っています。それが自分にとって1番大きな目標です。
初めてなので、自分がどのくらいのタイムで走れるのかはまだ分かりません。だからこそ、持っているものをすべて出して、あとはどうなるかを見たいと思います。良い結果になることを期待していますし、前向きな気持ちでいます。みんなでベストを尽くして、どこまで行けるのかを確かめたいです。
Another goal I have is to finish in the top 100 at the Hakone Ekiden qualifier. I think that would be one of my small goals this year. Our bigger goal is to qualify for the Hakone Ekiden, and hopefully three or four of our runners can finish in the top 10 on the day. I want to be one of those runners and help the team achieve our final goal of qualifying for Hakone.
I’ve been training consistently throughout the whole year, so I want to run my best and show the effort I’ve put in. I also want to do my best for everyone who has supported me, including my family, my teammates, and Hoshina-san.
Clinton:For me, I think the most important thing is preparation. We need to train well, eat well, and make sure we don’t get injured in these remaining days.
Personally, I’m preparing to give my best and do everything I can to help the team qualify for the Hakone Ekiden. That would be my biggest goal.
Since it’s my first time, I don’t really know what kind of time I’ll be able to run, so I’ll just give everything I have and see what happens. I’m hoping for good things, and I’m positive about it. I hope we can all do our best and see how far we can go.
(What do you think will be the biggest key to the race?)
石野:今回のレースで1番大事なのは、終盤でペースを落としすぎないことだと思います。最後の5、6kmはアップダウンが多くて、特に厳しい区間になるので、そこに入る前にある程度余力を残しておくことが大切だと思います。
毎年、慶大の選手は最後の5、10kmで苦しくなることが多いと思います。保科さんやコーチからも、比較的走りやすい最初の10kmをうまく生かすことが大事だと言われています。ただ、それだけではなくて、特に公園に入ってからの最後の5kmをどう走るかということも考えておかないといけないと思っています。
そのため、自分自身のペースをしっかり管理することが重要です。レース前にある程度設定したペースはあると思いますが、その日の自分の状態やレース展開に合わせて、柔軟にペースを調整していく必要があります。レース中に臨機応変に対応することが、とても大切だと思います。
クリントン:僕も、まずは準備がとても大切だと思っています。しっかり練習して、けがなど、レースに影響するようなことをできるだけ避けることが重要です。
そして、レース当日は、エネルギーの使い方とメンタル面の準備も大切だと思います。とても長いレースなので、どうやってエネルギーを使って、最後まで走り切るかを考えなければいけません。
結局、1番大事なのは、最後どう走り切るかだと思っています。スタートをどう走るかよりも、最後にどう終えるかが大切です。もし最後まで走り切れなかったら、それまでやってきたことがすべて無駄になってしまいます。だからこそ、レースに向けてしっかりと気持ちを準備して、エネルギーをうまく管理し、最後まで走り切ることが大切だと思います。
Every year, I think many Keio runners struggle in the last 5K or 10K. Hoshina-san and our coaches have told us that we need to take advantage of the first 10K because it’s easier to run. But I think we also have to think about the final 5K, especially after entering the park.
So, managing our own pace is very important. We may have a planned pace before the race, but we need to be flexible and adjust it depending on how we feel and how the race is going. I think being flexible during the race is very important.
Clinton:For me, like I said before, I think preparation is also very important. We need to train well and make sure we avoid anything that could cause problems, such as injuries.
Then, on race day, I think managing our energy and preparing mentally are also very important because it’s a very long race. You have to think about how you’re going to manage your energy and make sure you can finish the race.
Actually, the most important thing is always how you finish. It doesn’t matter how you start; what matters is how you finish. If you don’t finish the race, then everything you’ve done up to that point is for nothing.
So, we have to prepare ourselves mentally for the race, manage our energy well, and make sure we finish the race.
(Finally, do you have any words for the race and for everyone reading this article?)
石野:昨年は初めて予選会を走ったので、すごく楽しかったです。小さい頃から何度も見ていた大会だったので、実際に自分が走ることができて、夢がかなったような感覚がありました。今年は、昨年よりも自信を持って予選会に臨めると思っています。ぜひ皆さんにも自分の走りを見てもらいたいです。精一杯頑張るので、応援してもらえたらうれしいです。
クリントン:正直、少し緊張しています。まだコースがどんなものなのか、あまり分かっていないので。自分にとっては初めてのことばかりで、これまであまり経験したことのないレースに挑むことになります。ハーフマラソンも走ったことがないので、ほとんどすべてが初めてです。
でも、しっかり走り切れると信じています。一緒に走るチームメイトや、箱根駅伝チームのみんな、そして応援してくれる皆さんには、僕たちを信じて、自信を持って応援してほしいです。自分自身、本当に僕たちならできると思っています。
この日のためにずっと練習してきたので、あとは自分たちを信じて走るだけです。絶対に僕たちなら成し遂げられると信じています。

Clinton:I’m feeling a little nervous because I don’t really know what the course is like. I’m new to this, and I’m going into a race that I don’t have much experience with. I also haven’t run a half marathon before, so almost everything will be new to me.
But I hope I’ll be able to handle it. To the teammates who will be running with us and everyone in the Hakone Ekiden team who will be watching and supporting us, I just want to say: please have confidence in us and believe that we can do it. I really feel like we can. We’ve been training for this, so we’ve got this.
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取材:水野翔馬、野田誉志樹、中原亜季帆
記事:水野翔馬、中島冬奈
編集:野田誉志樹、中原亜季帆

