4年生にとって最後の舞台となるリーグ戦最終戦。序盤から積極的な攻撃で主導権を握ると、後半も勢いを落とすことなく、89-55で快勝。試合終盤には主将・鈴木汰空(総4・國學院久我山)が得点を挙げ、会場は大きな歓声に包まれた。「チームで勝つ」ことを貫いてきた主将とともに、慶大は4年生の集大成となる一戦を白星で飾った。
2026/10/25(日)@杏林大学八王子キャンパス
第102回関東大学バスケットボールリーグ戦 第22節
| 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
| 慶大 | 22 | 24 | 24 | 19 | 89 |
| 東京農業大 | 11 | 10 | 18 | 16 | 55 |
◆慶大スターティングメンバ―◆
| PF | #7 中田大智(理3・都立小山台) |
| PF | #8 久保田和空(政3・慶應) |
| SF | #11 桑原佑尚(総2・濟々黌) |
| SG | #31 菅陽翔(商1・県立春日部) |
| PG | #14 橋口友太朗(総1・相模原中等) |
第1Q
農大に先制を許すも、久保田和空(政3・慶應)がリバウンドを拾い、ゴール下でチーム初得点を挙げる。続いて服部怜恩(商3・大垣北)がレイアップで加点、桑原佑尚(総2・濟々黌)も立て続けに得点を重ね、好スタートを切る。守備では相手の攻撃を抑えきれない場面も見られたが、橋口友太朗(総1・相模原中等)らの得点で応戦。終盤には中田大智(理3・都立小山台)が鮮やかな3Pシュートを沈めると、続く攻撃では久保田がリバウンドからバックシュートをねじ込む。さらに橋口も力強いレイアップで続き、攻撃の勢いを維持したまま22-11で最初の10分間を終えた。

中田の3Pシュート
第2Q
開始早々、桑原が立て続けに3Pシュートを沈めると、その後も再び長距離砲を炸裂。稲葉優生(文2・常磐大学)のパスカットを起点に桑原が得点するなど、攻守がかみ合う場面も増え、着実に相手を突き放していく。そして残り約1分半、主将・鈴木汰空(総4・國學院久我山)がコートに姿を現すと、会場は大きな歓声に包まれ、観客席の後輩たちからも「鈴木コール」が沸き起こった。慶大は46-21と25点のリードを奪い、前半を折り返した。

途中出場を果たした鈴木
第3Q
後半に入っても慶大の勢いは衰えない。中田の得点で第3Qの幕を開けると、桑原や菅陽翔(商1・県立春日部)が3Pシュートを決め、攻撃の手を緩めない。相手も得点を返すが、慶大はパスカットから素早く攻撃につなげ桑原がシュートを決めるなど、コート内での連携も光った。終盤には新海幸汰郎(理2・慶應志木)や橋口が3Pシュートで点数を重ね、服部の好パスから稲葉も得点。反撃を受けながらもオフェンスの勢いを保ち、70-39と31点差をつけて第4Qへ突入した。

この日、外からのシュートで得点を重ねた桑原
第4Q
最終Q、橋口の巧みなシュートで先制すると、桑原も自らパスカットを奪い、そのまま速攻から得点。さらに坂本惺野(商2・都立西)が体を投げ出してリバウンドを確保すると、桑原がそのボールを得点につなげ、チームを勢いづける。

難しい体勢からレイアップを決める橋口
そして残り約5分半には、主将・鈴木が再びコートへ。直後には自らリバウンドを奪い、久保田へのロングパスで得点を演出する。続くレイアップは惜しくもリングに嫌われたが、その果敢なプレーにも会場から大きな歓声が上がった。鈴木にボールが渡るたびに高まる期待。仲間とともに攻撃をつなぎ、迎えた残り約3分、ついに鈴木がシュートを決めると、会場はこの日ひときわ大きな歓声に包まれた。さらに試合終了間際には再びシュートを沈め、バスケットカウントを獲得。フリースローも確実に加点し、自らの手で最後の一戦に得点を刻んだ。

チームを引っ張ってきた主将・鈴木
主将の一つひとつのプレーに沸き、声援に包まれた最後の一戦。コート上の選手だけでなく、ベンチや観客席も一体となって4年生の最後の舞台を彩り、その光景は得点や勝敗だけでは語り尽くせない”チームの絆”を物語っていた。今季は13勝9敗の3部5位と、目標の2部昇格には届かなかったものの、慶大は最終戦を89-55で快勝。4年生のラストゲームを笑顔で締めくくった。
▼コーチ・選手インタビュー
湯浅光則ヘッドコーチ
ーーコーチとしての4年間を振り返って
ちょうど今から4年前に、ちょうど4年生が引退した後、3年生以下と合流した時に選手の人数が、けが人とかいると一番少ない日で4人で練習した日とかあるんですよ。5対5っていうバスケットの試合ができないぐらいの人数でスタートしたので、その時はすごく不安も大きかったんですけど、その後OB会もそうだし、学生が良い雰囲気の部を作ろうっていろいろリクルート、特に附属校のリクルートを頑張ってくれたおかげで今50人規模ぐらいの部になったので、この4年間振り返って一番大きいのはそこかなっていう。まあそれはそれで悩みもあるんです。練習場所の確保とか。けれどもやっぱり今日も2階の応援席から試合出ないベンチに座ってる人間までものすごい味方を応援する部なので、他の大学よりも圧倒的に力になっているので、そういう意味では人数多いっていうのは力かなと思います。
ーー今年のチームはどういう印象ですか
間違いなく今年のチームが僕が見させてもらった4年間の中で戦力的に、あと層の厚みっていうのはあって、ポテンシャル一番高いチームだったんです。だけど戦績はちょっと残念ながら去年とか一昨年と変わらない成績になっちゃって。一つは他のチームがどんどん強くなっている、外国人の留学生の数も増えてるし、周りの競争環境が厳しくなっている。あともう一つはタレントを持ってるところを十分活かしきれなかったコーチ陣の反省というか、もっとできたなっていうところはもちろんあるんですけど、もっともっと勝てるはずのチームがちょっと残念ながら目標としてたところには到達しなかったっていうのは総括になるんですかね。
ーー4年間で一番嬉しかったことは
学生が一生懸命練習で、あるいは試合で戦って、それでやろうとしてることができて全員が爆発するように喜んで笑顔でたたえ合ってる瞬間を見るのが一番幸せですね。だからそれは日々練習行ってても一番の瞬間というか、それはコツコツあるし、今日の試合でもたくさんあるし、それでエネルギーをこっちがもらうっていう4年間を過ごさせていただきました。
ーーこれからのチームに向けて
今日の最終戦ではベンチに入った人全員出場でみんないいプレーして、最後締めくくれたので、来年は本当に楽しみでしかないので自分は今度応援席側に行きますけど、本当にいいチームを作ってもらいたいなと思います。あと人数も多いので、人数多いなりの難しさがあるんですけど、そこは今の3年生中心にリーダーシップ発揮して、目標達成してもらいたいなと思います。

湯浅ヘッドコーチ
# 4 主将・鈴木汰空(総4・國學院久我山)
ーー今日の試合を振り返って
リーグ戦最終戦だったので、「これまでやってきたことの集大成を見せよう」とチームメイトにもにも伝えて臨んだ試合でした。
ーーバスケットボール部での4年間を振り返って、今どんなことを思いますか
人に恵まれた4年間でした。1年生の時は10人程ほどいた同期も気づけばどんどん減っていく中で、毎年沢山の後輩が入ってきてくれて、先輩たちも本当にいい人ばかりでした。すごく刺激をもらいながらバスケットができましたし、自分の反省すべき点に気づかせてくれたり、成長する機会を与えてくれたりする人たちに出会えたので、本当に楽しい4年間だったと思います。
ーーベンチでも人一倍声を出し、チームを盛り上げる姿勢が印象的でした。主将としてチームを率いる中で、どんな思いを持って1年間取り組んできましたか
まずは「チームの勝利」という軸をぶらさずにやってきました。部員が多い中で、試合に出られない選手やベンチに入れない選手、スタッフなど、様々な立場の人がいます。自分は、そうした人たちの思いや期待を背負ってベンチやコートに立っていると思っているので、「チームが勝つために自分ができることは何でもやろう」という姿勢でいました。
また、「チームで勝つ」ことも意識してきました。50人ほどいる部員のそれぞれが異なる立場で思いや葛藤を抱えています。僕たちはスポーツ推薦がない中でも、強い相手にチームとして勝っていかないといけません。だからこそ、一人ひとりが自分のことだけを頑張るのではなく、互いに助け合い、各々の役割を考えながら、チーム全員で戦うという姿勢を大切にしてきました。
ーー後輩たちに期待したいこと
まずは、早慶戦優勝を絶対に達成してほしいです。僕自身、4年間で一度も達成できませんでしたし、毎年早慶戦に対する思いが一番強かったからこそ、結果につながらず苦しい思いもしてきました。でも、今の後輩たち、特に来年4年生になるメンバーは、1年生の頃から試合に出て、色々な経験を積んできた選手たちです。最後にはきっと早慶戦で勝ってくれると思います。

主将・鈴木
#6 副将・服部怜恩(商3・大垣北)
ーー今シーズンを振り返って
早慶戦負けちゃったり、リーグ戦で2部上がれなかったりしてっていう目標は達成できなかったんですけど、本当にチーム一丸となっていろんな苦難を乗り越えてすごくいい1年だなと思ってます。
ーーこの日が最後の試合となった4年生に向けて
本当に4年生が、つらい時とかリーダーシップとってくれて、来年自分たちがそれを担わなきゃいけないと思うとすごい責任感じてて、今責任重大だなって感じてるんですけど、少しでも今年の4年生みたくみんなを引っ張っていけるような存在になれるように来年は頑張っていきたいなと思ってます。
ーー来年から4年生としてチームを引っ張っていく立場になるが
繰り返しにはなるんですけど、今年の4年生方とか今までの4年生の方にどれだけ支えられていたのかっていうのがすごく今実感しているので、次は自分が後輩たちに対してそういう立場で、今までの4年生のように後輩たちを支えていけるように頑張っていきたいと思ってます。
ーー来年に向けて
2部に絶対上がって、早慶戦も勝てるようにチームで頑張ります!

副将・服部
(取材・記事:本橋未奈望、取材:山内悠暉)


