【ラグビー】大学トップレベルの選手が集うフィールドで慶大3選手個性発揮!/関東大学オールスターVSリーグ戦選抜 

ラグビー

 

2トライの活躍を見せた丹治

秩父宮ラグビー場で行われたオールスターゲーム。慶大からはSO古田京(医4・慶應)、CTB栗原由太(環3・桐蔭学園)、FB丹治辰碩(政4・慶應)が選手され、対抗戦選抜として戦った。

前半はお互いに譲らない一進一退のゲームを見せる。お互いに19点を奪い合い、同点で迎えた前半終了間際。丹治がトライを決めて、対抗戦選抜がリードして試合を折り返す。

後半は対抗戦選抜がリーグ戦選抜を圧倒。相手のトライを1つに抑え、攻撃では合計6つのトライを決める。後半で一気に差をつけた対抗戦選抜が勝利し、オールスターの対戦成績を3勝3敗の5分にした。

 

 

第6回関東大学オールスターゲーム2018

6月24日(日)14:00K .O .  @秩父宮ラグビー場

 

得点

リーグ戦選抜

 

対抗戦選抜

前半

後半

 

前半

後半

PG

DG

19

小計

24

42

24

合計

66

 

T=井上(明)2、竹山(帝)3、丹治(慶)2、仁熊(筑)2、大西

G=古田(慶)5、竹山(帝)3

 

ポジション

先発メンバー

交代選手

1.PR

安昌豪(明3・大阪朝鮮)

→前半21分 岡本慎太郎(帝4・京都成章)

2.HO

武井日向(明3・國學院栃木)

→後半21分 大西訓平(筑4・國學院久我山)

3.PR

淺岡俊亮(帝4・京都成章)

→後半21分 鎌田慎平(筑3・東福岡)

4.LO

今村陽良(帝4・東福岡)

→後半0分 菅原貴人(帝4・御所実業)

5.LO

秋山大地(帝4・つるぎ)

 

6.FL

佐藤慎吾(早4・本郷)

→後半21分 藤田達成(帝4・東福岡)

7.FL

井上遼(明4・報徳学園)

 

8.No.8

朝長駿(明4・長崎北陽台)

 

9.SH

福田健太(明4・茗渓学園)

→後半11分 小畑健太郎 (帝4・伏見工業)

10.SO

古田京(慶4・慶應)

 

11.WTB

竹山晃暉(帝4・御所実業)

 

12.CTB

栗原由太(慶3・桐蔭学園)

 

13.CTB

前田土芽(筑4・海星)

→後半21分 石田大河(日体大3・九州学院)

14.WTB

山村知也(明3・報徳学園)

→後半11分 仁熊秀斗(筑2・石見智翠館)

15.FB

丹治辰碩(慶4・慶應)

 

 年に一度の祭典、オールスターが秩父宮ラグビー場で開催された。大学のトップレベルの選手が集結した舞台に慶大からはSO古田京(医4・慶應)、CTB栗原由太(環3・桐蔭学園)、FB丹治辰碩(政4・慶應)の慶大が誇るBK3人が選出され、対抗戦選抜として戦った。

 

 

 試合は序盤からトライの応酬。

先制点はリーグ選抜。対抗戦選抜のパスをインターセプトされ、リーグ戦選抜CTBタナカ・ブランドン・ムゼケニエジ(流経3・ヘレタウンガカレッジ)にインゴールまでボールを運びこまれた。

対抗戦選抜はすぐさま反撃に出る。

古田の飛ばしパスで右サイドにいい形を作ると、敵陣深くまで入り込む。そのチャンスをトライに結びつけて、同点。その後、WTB竹山晃暉(帝4・御所実業)がトライを決めて、一気に逆転に成功した。

しかし、そのリードを保っている時間は短かった。15分、23分にトライを許し、逆転される。どちらも大東文化大の強力外国人アマト・ファカタヴァ(大東文化4・ティマルボーイズ)が得点を決めた。
それでも竹山晃暉(帝4・御所実業)のトライですぐに試合を振り出しに戻すと、前半終了間際に丹治が相手のミスを見逃さずに、こぼれたボールを奪い、インゴールへ一直線。この得点で対抗戦選抜はリードし、前半を折り返す。

スター軍団で司令塔を務めた古田

後半は序盤こそ、攻め込まれる場面はあったものの、前半とはうって変わって対抗戦選抜の一方的な展開に。

後半7分に同点にされ、迎えた14分。CTB前田土芽(筑4・海星)の裏を狙った技ありのキックでトライを演出。勝ち越しに成功すると、その後は対抗戦選抜のトライラッシュ。

WTB仁熊秀斗(筑2・石見智翠館)の巧みなフェイントからのトライなどで得点を重ねていくと、後半35分にはBKの素早い展開で攻め、ボールを受けた丹治が右サイドを駆け上がってフィニッシュ。丹治がこの日2つ目のトライを決める。

試合終了までに、さらに2つのトライが対抗戦選抜に生まれ、最終的に44点差をつけて快勝。オールスターの通算成績を3勝3敗の5分に戻した。

 

 各大学を代表する選手が集まるオールスター。やはり個々のレベルが高かった。その中でも慶大から出場した3選手はそれぞれの個性を発揮し、存在感があった。古田は得意のキックでトライをアシスト。栗原は力強いラインブレイクでチームに貢献。丹治はトライを2本決める活躍を見せる。

だが、オールスター戦に出場して周りのレベルの高さも感じた。

「プレー中の気づくところやコールするところが慶應とは全然違いました。1人1人が主体的にゲームを進めているのがすごいなと思いました」と丹治。それがチームとしての理想形だともいう。

慶大に何が必要か明確になったオールスター戦。

オフシーズンで、その部分を含め、春に感じた足りていない部分をどれだけ減らせるか。そしてどれだけ強みを伸ばせるかが日本一への鍵だ。

いよいよ勝負の夏に突入する。

 

(記事:田中壱規/写真:菊池輝)

 

 

以下コメント

SO古田京(医4・慶應)

 

——今日の試合の感想

純粋に楽しかったです。ライバルとコミュニケーションをとりながらできたし、結果も出たので良かったなと思います。

 

——即席チームでの試合となったが、ゲームメイクしていくなかで意識した点

コールなどのコミュニケーションだけは揃えて、あとはみんなスキルが高いので、そのコミュニケーションを失敗しなければ良い試合になると思っていました。

 

——明大の主将の福田選手と共にプレーしたが、主将として学んだこと

中学のときからのライバルで初めて一緒にプレーして楽しかったです。明治らしい球の動かし方は慶應とは違うものだったので、1つ学びになったのではないかと思います。

 

——それを今後のチームに活かしていくのか

慶應には慶應のスタイルがあります。みんな違ってみんないいという感じです(笑)

 

 

CTB栗原由太(環3・桐蔭学園)

 

——初出場となったオールスターの感想は

率直に楽しかったです。

高校の時などいつもいいところまではいきますが、けがなどで出場を逃していたので、けがなく(ここまで)これて春シーズンの締めくくりとして楽しい環境でできてよかったです。

 

——試合の終盤など声を出されている場面が目立ちましたが、試合を楽しめたというのは関係していますか

それもありますし、学年関係なく引っ張っていこうというのは慶應でも思っていることなので声出しなどは意識してやっていました。

 

——試合終了後、グラウンド外で様々な選手と挨拶をしているところが見られましたが、他大学の選手と親睦を深めることができましたか

そうですね。昨日集まって、僕はほぼ初対面の選手が多かったのですがいろいろなきっかけで仲良くなりました。特に今日のプレー中、コミュニケーションやハイタッチなどで仲を深めることができ、試合が終わった後もみんな仲良くなりました。

 

——他大学の選手ですごいプレーをするなと思った選手は

決定力がすごかった仁熊君です。

あとは(前田)土芽さんです。一緒に組んでましたが安心感というか一緒にやって楽しかったです。

 

——フィジカルが栗原選手の持ち味だと思いますが、今後外国人選手を1人で抑えられる可能性は

ディフェンスは少し苦手なのでそこを克服中で金沢HCと話し合いながら取り組んでいます。徐々に結果として表れてきていて、春シーズンも最初はタックルミスが多かったですが、最後の方はほとんどない状態にできたのでいい調子であがってきています。

今日(タックルミスを)一つしてしまいましたが、秋シーズンに向けて夏合宿があるので、しっかりそこでできれば止められるのではないかと思います。

 

——アタックに関してはどうですか

アタックは自信があります。

 

FB丹治辰(政4・慶應)

 

——オールスターに出場した感想は

周りのレベルが高く、その中の1人として試合できてすごく楽しめました。

 

——観客をうならせるプレーがいくつもありましたが、No.1FBになるためにどこを突き詰めていきたいですか

ランプレーの中で、際どいところを攻めるのはミスするのと隣り合わせであると思うので、そこでミスしないように精度を上げていくというのが課題です。

派手なランプレーをできるようにして、パスというオプションを持ちながらアタックに参加できたらいいなと思っています。

 

——それはチームとしても必要な部分ですか

そうですね。ミスしたら相手に流れがいってしまうのでそこは大事なところです。

 

——各チームの優秀な選手が集まりましたが、学んだことは

やはりプレー中の気づくところやコールするところが慶應とは全然違いました。1人1人が主体的にゲームを進めているのがすごいなと思いました。

 

——それはチームとしての理想になりますか

そうですね。FW、BK全員で常に前を見て判断して、気づいたことをどんどん言えるようにそこはみんなで上げていきたいです。

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