【ソッカー(男子)】宿敵に阻まれ全国への切符を逃す…… アミノバイタルカップ2018 2回戦 vs早大

ソッカー


土曜日の勝利で
2回戦に駒を進めた慶大の対戦相手は、先週早慶定期戦で敗れたばかりの早大となった。リベンジのチャンスに並々ならぬ決意を持って臨んだ荒鷲イレブンだったが、12分、26分に左サイドからのクロスで失点を重ね、一気に試合のペースを早大に握られる。しかし、41分のピーダーセン世穏(経3・FCトリプレッタ)のゴールをきっかけに慶大が流れをつかむ。逆転を期して迎えた後半はほとんど慶大の時間だった。幾度となく決定機を作るも、あと1点が遠い。終了間際にはゴール前でピーダーセンが倒されるシーンもあったが笛は鳴らず。試合は1-2のまま終了し、全国への道は宿敵早大によって閉ざされてしまった。

 

アミノバイタルカップ2018 第7回関東大学サッカートーナメント大会兼総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント関東予選2回戦 vs早大

2018/07/16(月)11:30KO @時之栖スポーツセンターうさぎ島グラウンド

【スコア】

慶應義塾大学1―2早稲田大学

【得点者】

0-1 12分 冨田康平(早稲田大学)

0-2 26分 冨田康平(早稲田大学)

2 41分 ピーダーセン世穏(慶應義塾大学)

慶大出場選手

GK上田朝都(総3・横浜F・マリノスユース)

DF井出悠介(環4・桐蔭学園)→82分 佐藤海徳(政3・桐光学園)

DF鴻巣良真(総4・国学院久我山)

DF篠原新汰(総1・FC東京U-18)

DF岩崎湧治(商4・ベガルタ仙台ユース)→31分 中島玲央(総4・柏レイソルU-18)

MF八田和己(総3・桐蔭学園)

MF増田皓夫(商4・桐蔭学園)

MF山田盛央(総3・藤枝東)

MF多嶋田雅司(商3・國學院久我山)→70分 福本拓海(環3・済美)→82分 沼崎和弥(商3・暁星)

FW松木駿之介(総4・青森山田)

FWピーダーセン世穏(経3・FCトリプレッタ)

宿敵へのリベンジを期した

土曜日の勝利から中1日、慶大の対戦相手は宿敵早大となった。同じ土曜日に試合があった両校だが、選手たちのコンディションには大きな差がある。慶大は1回戦からサイドバックに岩崎湧治(商4・ベガルタ仙台ユース)を入れた以外の変更はなかった。一方、早大はターンオーバーを敷き、先発6人を入れ替えてこの試合に臨んだ。

2点を先行される苦しい展開に

前半はまさにコンディション差が明確に出てしまった。前節は豊富な運動量で前線中盤からのボール奪取による攻撃パターンを見せていた慶大だったが、この日の前半は思うようにボールを奪えず押し込まれる展開が続く。そして12分、左サイドから低いクロスが入ったところをGKがクリアしたものの、こぼれたところをカバーし切れず失点。さらには26分、またしても左サイドからグラウンダーのクロスを入れられると、今度はゴール正面でトラップされ、逆サイドでフリーの選手へパスを出され、点差を点に広げられる。

ピーダーセンのゴールで流れは慶大へ

しかし、これで諦める慶大ではなかった。徐々に攻撃のリズムを生み出していくと41分に増田皓夫(商4・桐蔭学園)からのスルーパスに反応したピーダーセン世穏(経3・FCトリプレッタ)が抜け出し、GKとの1対1を冷静に決めゴール。前半終了間際の一発で後半に向けて流れをつかんだ

攻め続けたものの、後半はゴールが遠かった

後半は開始直後から慶大が攻め込む展開になった。54分には細かいパス交換からゴール前に抜け出した松木駿之介(総4・青森山田)がGKと1対1の局面を迎えたものの、相手DFの決死のタックルによりゴールに蹴り込むことができない。その後は疲れが見えてきた選手を変えつつ、とか早大ゴールをこじ開けようとしたが、U-21日本代表GK小島亨介の守るゴールをそう簡単に割ることはできず。結局追加点を上げることはできないまま敗れ、全国への道は宿敵早大によって閉ざされてしまった。

またしても宿敵に屈した

試合展開こそ違えど、奇しくも今日のスコアは1-2早慶定期戦と全く同じ点差で負けることになった。振り返ってみれば、今季の慶大は勝ち切れないことが常に課題として立ちはだかり続けた。今日も後半に限って言えば早大を圧倒していたと言える戦いぶりを見せていたにもかかわらず、結果につながらないことのもどかしさは選手たちが一番感じているだろう。「この夏、どのチームよりも強くたくましくなって、後期自信を持って挑める状態にしないといけない(松木主将)」――夏のトレーニングで、より一層の勝負強さを手にした慶大に期待したい。

(記事:中村駿作 写真:髙橋春乃)

[写真]=JUFA

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試合後コメント

冨田賢監督

――試合を振り返って

早慶定期戦で負けて、今日早稲田さんとやりたいっていう思いで、借りを返すつもりでやってきたんですけど、早稲田の力が強かったなっていう印象です。

――1日の過密とも言える日程で、コンディション面の不安は

僕らは早稲田に合わせてサブ組が出るとかそういう事は全く考えてなくて、戦目から全力で行こう、戦目まで行こうっていう思いだったので、中1日できついとは思ってましたけど、その分彼らにタフになってもらいたいなって思いでもありましたね。

――後半は慶大ペースの試合だったが

早稲田さんもあんまり出てこない感じだったので、それにつけてカウンターっていうのが結構多かったかなと。僕らとしては徹底してサイドからクロス入れていく戦い方に切り替えて、そういう中ではチャンスとか自分たちのペースで試合を運ことができたかなって思います。

――前期の大きな大会をすべて消化したが、前期ここまでリーグ戦・カップ戦の戦いぶりは

本当にシーズン前はある程度いけるかなっていトレーニングマッチの内容だったり、結果だったりだったんですけど、始まってみて2連敗からスタートして、非常に苦しい立ち上がりになったと思うんですけど、選手たちはそういう中でも困難なでも下向かずプレー続けたことが、なかなか勝ち切るゲームが少なかったですけど、少しずつ僕としては、チームとして安定感のある戦いができるようになってきていると。早慶定期戦でも、負けはしましたけど首位独走している早稲田さんにああいうプレーができたってのはひとつ自信にしていいと思うので。まあそこは課題なんですけど、後期は夏の遠征を通じて、タフになって勝ち切れるチームになって後期リーグに向けて良い準備をしていきたいと思います

 

松木駿之介(総4・青森山田)主将

――試合を振り返って

本当に借りを返したいっていう気持ちで全員で挑んだ試合だったんですけど、立ち上がりが本当に入り方が悪くて、そこを早稲田さんに突かれてしまって……。その後も、決定機あった中で決め切れずに最後追いつけなかったことが本当に不完全燃焼というか、また悔しさがすごく残る試合でした

――後半は攻めながらも決め切れない展開になってしまったが

後半は相手も前に出られなくて、僕たちが相手のことを押し込んで一方的にやれたんですけど、その中で得点チャンスを決め切れないのは個人の課題だし、自分の課題だし、僕自身にもチャンスや決定機があって…僕が決めていたら勝っていた試合ですし、責任はすごく感じています。

――前期の主な試合を終えた今、これまでの戦いぶりを振り返って

前期はとにかく悔しさしかないシーズンで、ただその中でも皆で喋りながら、もがきながら少しずつ成長してきているので、本当にこの夏、どのチームよりも強くたくましくなって、後期自信を持って挑める状態にしないといけないと思うので、後期開幕までのシーズンをどこのチームよりもハードにやっていきたいと思います。

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