関東学生ホッケー秋季リーグを5位で終えた慶大。佐藤玲(商4・成蹊)主将率いる2021年度チームもこの試合が最終戦。集大成となる一戦の相手は、リーグ3位の宿敵・早大だ。試合は第1クオーターから早大に押し込まれる苦しい展開に。7分、PC(ペナルティコーナー)から先制点を許してしまう。最終ラインからのロングパスで何度かチャンスを迎えた慶大だったが得点は奪えず。第3クオーターに追加点を許し、そのまま試合終了。悔しい敗戦となった。
令和3年 第29回早慶ホッケー定期戦
11/21(日) 12:00試合開始 @駒沢オリンピック公園第1球技場
| 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 |
慶大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
早大 | 1 | 0 | 1 | 0 | 2 |
スタメン
GK 飯塚美里(政4・慶應女子)
DF 小泉怜衣(政4・慶應湘南藤沢)、石田紗英(経3・慶應湘南藤沢)、栗岡満里奈(経3・Plano West)、加藤ひより(環3・学芸大附属)
MF 萩原和夏(商4・横浜雙葉)、佐藤玲(商4・成蹊)、丸山菜穂子(理3・学芸大附属)
FW 西村未八(政3・慶應NY)、山田里紗(商3・慶應女子)、陶山知佳(法3・田園調布雙葉)
関東学生ホッケー秋季リーグを5位と勝利で終えた慶大。勢いに乗ったまま、ライバル・早大との定期戦に臨んだ。関係者のみの入場とはなったが駒沢オリンピック公園第1球技場には多くの観客が詰めかけた。
試合開始直後、早大にペースを握られる。サークルインを許すと、厳しくチェックに入った慶大DFがたまらずファウル。PCのチャンスを与えてしまう。しかし、ここは相手の呼吸が合わず、決定的なシーンとはならない。「しっかりとしたディフェンスからカウンターを狙っていた」と佐藤主将。最終ラインのDF加藤ひより(環3・学芸大附属)から前線のFWへ一気にロングパスを供給するシーンが目立つ。5分には、加藤の力強いパスがFW西村未八(政3・慶應NY)に通るが、ここはシュートにつながらない。7分、早大に2度目のPCを許すと、相手の鋭いグラウンダーのショットがゴールに突き刺さる。早い時間に奪われたくない先制点を許してしまった。
第2クオーターは膠着した展開に。その中で今年も全試合に出場したDFの加藤が攻守に魅せる。11分には相手のパスをカットしピンチの芽を摘むと、12分には最終ラインから再びFW西村にロングパス。西村は左サイドからサークルインしシュートを放ったが、惜しくもキーパーにはじかれ得点とはならない。続く13分も慶大のチャンス。MF佐藤からゴール前のFW陶山知佳(法3・田園調布雙葉)にボールがつながるがここは空振り。なかなか同点に追いつけないまま、前半戦を終える。
第3クオーター開始直後から、山田里紗(商3・慶應女子)や西村といった3年生FWが高い位置でプレッシャー。そこからチャンスが生まれFW陶山がキーパーと1対1に。しかしここはドリブルが少し長くなりシュートまで持ち込めず。相手のキーパーに処理されてしまう。その後は慶大と早大が一進一退の攻防を見せていたが14分、相手に巧みにサークルインされゴール。痛恨の追加点を許した。
後がない第4クオーター、慶大は高い位置でのプレッシャーを続けチャンスをうかがう。9分にはこの試合初めてのPCを奪ったが得点ならず。得点の気配は生まれないまま時間だけが過ぎていく。慶大にとってもどかしい時間が続いた。そしてついに、2021年度シーズンの終わりを告げるブザーがグラウンドに鳴り響いた。歓喜に沸く早大選手たち。佐藤主将や全試合出場した守護神、GK飯塚美里(政4・慶應女子)などチームを支えた4年生たちの目には涙が浮かんでいた。
決死のパワープレーで1点をもぎ取ったが得失点差で上位リーグに届かなかった悔しいリーグ戦での早大戦。駿河台大学で3年生FW陣が躍動し5得点大勝をおさめた上智大戦。乱打戦となった接戦を制した東伏見グラウンドでの立大戦。秋シーズンも、試合を重ねるごとにチームとして進化を見せ、印象的な試合を多く届けてくれた。一方で、関東学生ホッケー秋季リーグでは5位、早慶定期戦では敗北を喫するなど悔しい試合も多いシーズンであった。この悔しさは来年、後輩たちが晴らしてくれることだろう。(写真:春日亮汰、記事:松田英人)
いつも取材に応じてくださったホッケー部女子の皆さん、ありがとうございました!
以下、コメント
佐藤玲選手(商4・成蹊)
――今日の試合振り返って
勝てなかったことが悔しいんですけど、自分自身も今シーズンの中ではいいプレーができたと思います。チームとしてもみんなの熱い気持ちが1分1秒感じられたのでやってきて良かったと思いました。
――どのような準備をして臨みましたか
早稲田は(リーグ戦)3位、私たちは5位というところで実力は上の相手とやるという中で、ディフェンスでしっかり取り切ってから攻めていこうと考えていました。カウンターであったり一つ下の学年に加藤ひよりという強いヒットを持つ選手がいるのでそこを軸にして少ないチャンスをものにしていこうという戦術でした。
――試合後、涙するシーンもありました
悔しい思いは大きかったですが1年間やってきて良かったなとも思いました。悔しさは9.5割くらいですね
――後輩にどんな姿を見せられましたか
勝ちという結果は絶対ではなくて、全力でやるということが何より大事だと思うのでそこは今回の試合で見せられたのかなと思います。
萩原和夏選手(商4・横浜雙葉)
――今日の試合を振り返って
絶対勝つしかないと思って臨んでいたところだったので勝てなかったのが悔しいし申し訳ない気持ちでいっぱいです
――練習の成果は出せましたか?
チームとして春から秋にかけて攻撃力強化をやってきたので、フォワードにボールを残してサークル内での勝負に持ち込むのは練習通りできていました
――個人的には試合の出来は?
後半自分のミスで崩れたところもあったので四年間の集大成としては悔いが残るのかなという思いはあります
――後輩にメッセージはありますか?
今年一年間四年生が7人しかいない中で後輩の力はすごく大きくて、たくさん助けてもらったので、すごく感謝していますし、来年は今年一年間通して果たせなかった目標を後輩たちなら果たせると思うので期待しています