1部昇格を決めたリーグ戦から2か月。全国の舞台へと挑んだ慶大であったが、第1ピリオドでいきなり8失点と苦しい試合展開に。何とか挽回したいところだったが、その後も一つのピリオドも奪うことができずに試合終了。序盤の失点が最後まで響き、地力に勝る専大の前に9対21で敗れた。
日本学生選手権2011/9/1(木)
対専大 @相模原市立総合水球場
1P | 2P | 3P | 4P | 合計 | |
慶大 | 0 | 2 | 2 | 5 | 9 |
専大 | 8 | 3 | 5 | 5 | 21 |
インカレ初戦に挑んだ慶大は、1部に所属し昨年この大会ベスト4の専大と対戦。格上の対手に対して、「最初に点を取りたい」(松村主将・法4)ところだったが、そのゲームプランは早くも試合序盤で崩れる。専大ボールで始まった第1ピリオド。その開始わずか15秒であっさりと先制を許すと、その後も試合に入りきれない慶大とは対照的に、専大の猛攻が続く。開始3分までに立て続けにゴールを決められ3点のビハインドに。苦しい試合展開の中、竹内(経3)、相澤(理3)がシュートを放ち、ようやく攻撃に転じるも得点にはいたらない。すると専大は、その後も技ありのシュートなど攻撃の手を緩めることなく、1ピリオドだけで計8得点。慶大にとっては、試合序盤で早くも劣勢に立たされる。何とか反撃したいところだったが、2ピリオドでも最初の得点を奪ったのは専大。慶大も、2分に阿部(経3)のロングシュートが決まりようやくこの試合初ゴールを奪うものの、直後にペナルティゴールを許すなど試合の流れを変えることが出来ない。終了間際に、中央でフリーになった阿部がまたもゴールを決めるも、前半戦を終え2対11と大きくリードを許す。
またしても専大ボールで迎えた第3ピリオドだったが、開始1分半に阿部がこの日3ゴール目を決め、慶大が最初に得点。さらにチームの守護神・松村のファインセーブも飛び出すなど、徐々に息を吹き返す。だが、なかなか点差をつめられずにいると、ピリオド終盤に3連続得点を決められ、逆にリードを広げられてしまう。第4ピリオドでも、4分の時点でこの試合最大の得点差をつけられる。だが、ここから慶大が最後の意地を見せる。まずは永田(環2)が右サイドからシュートを決めると、1分後にも山田(総2)が得点。残り1分となったところでも、竹内が強烈なシュートでゴールをゆらす。さらに残りわずかとなったところでは、これまでに見られたキーパー・松村のロングパスからボールをつなぎ、最後は加藤(環2)がゴール。終盤に怒涛の4連続得点を見せたものの、トータルでは9対21と大差で敗れた。
最終的には「1ピりが勝負だった」(松村主将)というように、巻き返すにはあまりにも重すぎる序盤の失点だった。第2ピリオド以降では競った展開になっていただけに、試合の入り次第で結果は変わっていたのかもしれない。悔しい結果に終わったものの、第4ピリオドでこの試合最多の5点を挙げるなど最後まで戦い抜いた。「来週にあるオールジャパンの予選につながる部分もあった」(松村主将)だけに、来週の試合での勝利に期待したい。
By Sho Yanagida
選手のコメント
松村主将
(今日の試合を振り返って)雰囲気にのまれてしまった。向こうが格上で試合慣れしていた部分もあった。自分たちのプランでは最初に点を取りたいというものだったが、そうそうの失点でリズムを作れずにカウンターなどで失点をしてしまった。(専大については)専修はだらっと入ってくるチームだったので、それに合わせずにしっかり泳いで1ピリオドで点を取りたかった。試合中盤では向こうもだれてきて、とんとんでいけると考えていたので、そういう意味では1ピリが勝負だったが、逆に点を取られてしまった。(中盤以降では)向こうがだらけた時があったので、そこでピリオドを取ったりしたかった。でもシュートで終わることは出来ていたと思う。(今日の試合での収穫は)4ピリでは今まで以上にゴールへの執念やあきらめずに球際を最後まで取ってやるんだという気持ちが伝わってきた。そういう面は今まで一番見られたので、来週にあるオールジャパンの予選に繋がる部分もあった。(来週の試合に向けて)組み合わせを考えると可能性が高いところにいるので、気持ちを切り替えて来週確実に勝ちたい。
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