【特別コラボ企画!】野球部・下山主将×應援指導部・応援企画責任者~「チーム下山」最後の慶早戦~

應援指導部

いよいよ今週末に迫った慶早戦。プレーする野球部も応援する應援指導部も、「早稲田に勝ちたい」という思いは同じです。そこで今回は、野球部・下山悠介(商4・慶應)主将と應援指導部・応援企画責任者のお二人(Mさん、Kさん)に対談を行っていただきました!好きな応援やお互い伝えたいことなどを楽しく、そして真剣に語ってくれました!

 

――他己紹介お願いします

Mさん→下山:高校3年の時に一緒に微積分の授業を取っていました(笑)。

Kさん→下山:見かけたらいつでも手を振ってくれます。

下山→Mさん、Kさん:2人とも応援席を見た時に全体を引っ張っている様子がグラウンドから見ていて伝わります。応援団のリーダーという存在です。

KさんMさん:うれしいです。

――普段の應援指導部と野球部の関わりは

Mさん:リーグ戦開幕前と慶早戦前の壮行会ですね。下田グラウンドにお邪魔してステージを披露しています。

下山:それくらいだよね。

――壮行会での應援指導部の印象は

下山:毎シーズン形あるものを作ってくれて、また、シーズンごとにオリジナルのチア曲なども作ってくれます。壮行会をやってくれて、野球部だけではなく應援指導部も一緒になって戦うという雰囲気ができるので、「さあここから行くぞ」という日になっています。

――壮行会にはどのような思いで臨んでいますか

Kさん:私たちも楽しみにしています。私たちがやらせてもらうことに対して、自己満足にならないようにしないといけないと思っています。(下山選手に)そう言っていただけることがうれしいです。ありがとうございます。

――お互いはどのような存在ですか

下山:僕らにとってなくてはならない存在です。無観客のシーズンがあったのですが、その時に特に感じて、球場の雰囲気が違い寂しかったです。普段音や声、パフォーマンスなどいろいろな形で盛り上げてくれることが僕らのモチベーションになっているので、背中を押してくれる存在です。

――今の言葉を聞いて

Mさん:コロナ禍で、野球部側からメッセージをいただいたり、僕らも球場に行けなくてテレビで試合を見ていたりしたこともありました。部内で野球の試合のオンライン観戦会もやりました。2年生の時(2020年)の夏はそういうこともあり、「頑張らないとな」と思ったのは覚えています。

Kさん:私たちは依頼をいただいて応援させてもらうので、応援が許されないとなるとモチベーションが下がって、この後どうなるのか全く分からなかったです。その中で「寂しかった」「太鼓持ってきてほしい」と野球部員からもらう声は、今後を考え続ける上でありがたく、原動力となりました。

――應援指導部から見て野球部は

Mさん:野球部の試合がないと応援が成立しないので、試合をしてくれてありがとうございますという感じです(笑)。應援指導部の始まりのきっかけが慶早戦で観客の応援の過熱を抑えるということだったので、野球の応援はリーグ戦一つ一つが大切になってくると思います。

Kさん:いつも応援させてもらっている立場ですが、試合の応援に行ったり普段の練習を見させてもらったりする中で、逆に勇気をもらうことがたくさんあります。野球部が苦しい時や展開が良くない時に背中を押せる存在でありたい思っている一方で、私たちが苦しい時に本当に背中を押してもらうようなプレーを見せてくれて、応援のやりがいを最大限感じさせてくれるパフォーマンスを見せてくださいます。普段から努力されていることがそういう形で出るということはすごいことだと感じています。

対談中の様子

――内野席での応援は外野席と違いを感じますか

下山:外野の時も2人が思っている以上に声が聞こえていましたが、内野の来た途端、グッと聞こえるようになりました。内野にいてくれた方が心強いですし、僕らとしてもうれしいです。

――應援指導部も選手を近くで応援できる

Mさん:外野は外野でホームランが飛んで来るので(笑)

Kさん:確かに(笑)。

Mさん:あとは、外野では(フェンス)すれすれで外野手が捕るファインプレーを見られるのは楽しいです。内野ではピッチャーとキャッチャーなど内野でのプレーが近くで見られます。また、内野ではお客さんがたくさん入っていることが実感できます。

Kさん:距離が近く、選手の顔も良く見えますし、シートノック中や試合後にも近くで応援させてもらっていることを感じることができて、4年生で最後に内野席に戻れて良かったと思います。

――下山選手は好きな応援はありますか

下山:「ダッシュケイオウ」ですね。

一同:(笑)

下山:メロディーも好きですし、曲名に「慶應」と入っていることも好きです。

――野球応援で一番楽しい時は

Kさん:点が入って若き血を歌う瞬間が最高ですね。

Mさん:それに勝るものはないですね。

――逆につらいところはありますか

Mさん:守備で劣勢な展開の時は、應援指導部として声を出し続けるのですが、部員の体力的にもつらいです。ただ、その中でどれだけ踏ん張れるかが自分たちの力の見せどころであり、どんな時も意識していることです。

Kさん:それに加えて、良くない時こそ応援の力を感じてもらって少しでも勇気を与えられる存在になることが私たちがいる意味だと思っています。そのような時は野球部も楽しいわけではないと思うので、私たちが下を向いていたらいる意味がないので、つらい時こそ何ができるかを考えないといけないと思っています。

――応援が力になったと実感できる瞬間は

下山:守備で苦しい展開の時に、スタンドから応援の声が聞こえてくると、このままでは終われないと奮い立たせられます。イニング間にも声が聞こえてきていて、試合に集中するために聞こえてないフリはするのですが(笑)、「この回もしっかり守るぞ」という気持ちにさせてくれますし、心強いと感じます。

――一番印象に残っている慶早戦は

下山:昨年の秋に引き分けで優勝が決まった早慶戦です。早慶戦で優勝が決まるということはなかなかないことで、そこで優勝できたということは本当にうれしかったです。

Kさん:その試合です。雨も降っていました。引き分け以上で優勝でしたが引き分けを狙うのはやめて1勝はしようという話をしていましたが、引き分けもできないのではないかというイニングが続いていました。(最終的に同点に追い付いて)感動しました。本当に執念を見ました!

Mさん:野球応援の実働のトップは3年生がやりますが、それを僕たちがやっていて、野球部に優勝してもらおうと思っていた時に結果を出してくれたので、一番印象に残っています。

昨秋は早慶戦で優勝を決めた

――慶早戦に向けて部内の状態は

下山:かなり良い状態です。夏のオープン戦ではずっと大敗での連敗で「やばいな」という時期が1カ月ほどありました。リーグ戦は何とか勝ちたいと臨んだ初戦の東大戦でも負けてしまって、「本当にやばいな」と思っていました。しかし、そこから粘ってつないでここまで来られています。リーグ戦を戦う中で一試合ごとに成長している実感があるので、今まで戦ってきた試合を糧にして、夏よりも、リーグ戦序盤よりも成長できているので良い状態だと思います。

Mさん:吹奏楽団は日々精進し続けています。今季からバンドコールをやっていて……

下山:分かる分かる!

Mさん:また、慶早戦では内野と外野に応援団エリアがありますが、吹奏楽団は部員が少なく、塾高(=慶應高)生を集めたりして何とか人数を確保して、内野と外野で同じ音で届けられるようにすることと、エールやチャンスパターンの演奏を合わせることを進めています。これから塾高生と初めて演奏するので進化途中ではありますが、慶早戦に向けて練習しています。

Kさん:部全体として、下級生中心にいろいろな企画をやってくれていて、例えば食堂のカツカレーやSNSでの企画、各キャンパスでのデモンストレーション、一貫教育校の指導もやっています。部員が慶早戦を意識するタイミングが毎日たくさんあるので、みんなが慶早戦に向かった気持ちを作れていて良い環境だと思います。また、あと1週間でみんなが楽しみな気持ちも膨らんでいるのも良いです。来週には総合練習があり、部全体として気持ちを作れるタイミングがあるので、そこに向けても準備しています。

――野球部/應援指導部にもっと知ってもらいたいことは

Kさん:下級生中心に本当にいろいろな企画をやっていて、130人くらいいる部員の一人一人が慶早戦を見ていますし、野球部を心の底から応援しています。具体的な形で1年生から4年生一人一人が関わっているので、130人で作る応援を楽しみに頑張ってもらえたらうれしいです。

下山:野球部だけで優勝して部内だけで喜ぶということは望んでいなく、一緒にシーズンを戦い抜いてくれた應援指導部の方々、野球部を応援してくれる方々全員で最後優勝した時に喜び合えるというシーンを望んでいます。それをイメージしながら今も準備しているので、野球部が戦っているのを応援してくれる存在としてだけではなく、一緒に戦ってくれる存在であると改めて知ってほしいです。一緒に戦いましょう!

――「慶應」としてリーグ戦最後の試合/応援

下山:(塾高時代から)もう7年も経ったんだと思っていて……あっという間でした。慶應のユニフォームを着て野球をすることが自分を成長させてくれました。慶應を背負っているという責任感や使命感を野球部員一人一人持っていて、それがもっとうまくなりたい、貢献したいという気持ちにつながっているので、「慶應」に感謝したいということが、ここ最近芽生えてきた感情です。

Mさん:今年で慶應16年目ですが、小学校の5年生か6年生の時に団体応援で行くことがありましたが、春は暑いし自分はスポーツをやっていなかったこともあり、当時は好きではなかったです(笑)。小学校、中学校の時はそうでしたが、高校1年生の夏の大会で真逆になって野球が好きになりました。慶應の野球だけですけど(笑)。そのきっかけは下山が1年生から出ていて、当時は(お互い)知らなかったのですが、自分と同じ年の人がフライを捕るだけでもすごいと思っていたのに、さらに打ちますし、本当にすごいと思っていました。僕がここ(應援指導部)にいるのは下山のおかげです。最後に本当に優勝してほしいという思いが強いです。

Kさん:私は両親が慶大の應援指導部出身で、小さい時からずっと慶早戦にも来ていて、応援に触れながら育ち、「いつかああいう感じでやりたい」と思って入りましたが、それが終わると思うと本当にあっという間だったと感じています。応援するのが好きで生きがいだったので、あと1週間経ったら神宮での応援が二度とできないと思うと寂しいですし、悔いが残らないように全て(神宮に)置いてきたいと思います。

――改めて野球部/應援指導部に伝えたいことは

下山:僕らだけではなく、應援指導部、応援してくれるファンの人たち一体となって戦って、全員で喜びを分かち合う瞬間が楽しみです。僕らもそれに向けて全力を尽くすので、また力強い応援をお願いします!

Mさん:應援指導部は野球部の試合があって成立していて、応援させてもらっていますが、一人一人選手の隣で応援しているくらいの気持ちで全力でやっているので、お客さんは発声できないなど制限はありますが、その中で自分たちができることを届けるので頑張ってください!

Kさん:総動員で力強い応援を自信を持って届けるので、そこは任せてください!私たちも野球部が一番の頑張りを出せるような環境を届けたいと思っているので、ここから1週間自分たちができることをやって、いい応援を届けます!

――お忙しい中ありがとうございました!

(取材:長沢美伸)


――エピローグ――

Mさん:シートノックの最初にみんなで集まって、言っている言葉は何?

下山:キャッチボールの前かな。だいたい副キャプテンの文元が、もう1回集中していこうということで集まって、声出ししてからキャッチボールに入るというルーティンがある。その直前はバッティング練習や第2試合だったら待ち時間で、グラウンドインしてキャッチボールする流れだが、そこで明るい雰囲気で文元くんがみんなを盛り上げるように「できる、できる、できる、サイコー、オッシャー」と言っている(笑)。

Kさん:めっちゃいい(笑)

下山:たまに違う時もあるけどそれが一番多い。

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