第81回早慶空手定期戦において2年ぶりの勝利を収めた慶大空手部。閉会式後、出場選手からコメントをいただきました。
上野武志選手(総4・東福岡)
――今日の早慶戦を振り返っていかがですか。
同期と後輩の実力を頼もしく思いました。そしてチームで勝ち取った勝利なのでとても嬉しく思います。
――最後勝ち切れた要因は?
全日本団体が終わって2週間後だったのですが、そこから全日本団体で不甲斐ない負け方をして、でもそこからチームを立て直して、チーム一丸となって戦った結果が今回につながったと思います。
――4年間、大事にしてきたことは?
やっぱり納得するまでやり続けるということを大事にしてきて、これは後輩にも引き継いでほしいです。何か一つのことをやり遂げるためには、自分が納得するまでやること。後悔が残らないように、後輩たちにもそれは引き継いでほしいと思っています。
――勝利が決まっているなか、どのような気持ちで臨まれましたか。
同期と後輩が決めてくれた勝利だったので、自分はあとは楽しむだけと思って試合に臨んで、負けてしまったのですが、最後は楽しく試合をすることができました。
――後輩に向けてメッセージをお願いします。
後輩にとってはここがゴールではなくスタートなので、来年の全日本選手権と早慶戦は絶対に勝利をつかみ取ってほしいと思っています。
田野恵都選手(総4・東京女学館)
――今日の早慶戦を振り返っていかがですか。
私は形選手として中心に取り組んできました。実は2週間前の全日本選手権では優勝できるところで負け、3位という結果でした。決勝の演武と分解ができなかった悔しさがあったから、演武の場を設けていただけて嬉しかったです。団体形の3人では、全日本の決勝だと思って思い切り演武をしようと話し合って、実現できて本当に良かったと思います。最後組手試合にも出る機会をいただいて、チームの皆から声を掛けてもらえたことが本当に嬉しかったです。最後にチームで勝利できて本当に感無量でした。今まで頑張ってきて良かったという思いと、このチームで一緒に頑張ってきてくれた部員の皆にありがとうという感謝の気持ちでいっぱいです。
――空手部の団結力に注目が集まっていますが、その点はいかがですか。
キャプテンの上野がものすごく頼りになりましたし、それを中心に皆で勝つという気持ちを強く持っていたことが結果的に団結力につながったと思います。私自身、今までいろんな勝負を繰り返したなかで「絶対に日本一になりたい」という思いは誰にも負けないという気持ちでいました。自分が試合に向けて一生懸命頑張る姿、どんな時でもストイックに取り組む姿を見せるということは一番意識していました。
――4年間、大事にしてきたことは?
部員を大切にするということです。ただ一生懸命頑張る姿を見せて後輩を置いていくのではなく、皆の気持ちについて考えたり、話し合ったり、誰も置いていかないように皆で下から底上げをしていくようなチームにしようというのは日頃考えました。常に後輩の一歩前から引っ張る気持ちで取り組んでいました。
――最後勝ち切れた要因は?
うちのチームの本当に良いと思うところは、皆素直でどん欲に努力できるところ。どうしたら勝てるか、必死に考えて取り組んできたからだと思います。そういうチームだからこそいろんな人に気にかけていただき、ご指導、応援していただけたと思うし、皆のパワーがあって本当に良かったと思います。皆が今まで真剣に取り組んできたこと、最後まで空手に向き合ってきたことが互いにひしひしと伝わってきたので、最後勝てたなと思います。
――後輩に向けてメッセージをお願いします。
きっとこの先も部での経験が生きてくると思うし、絶対に自分がここまでやってきて良かったなと思う瞬間が絶対に来ると思います。それを目指してしっかり志を持って、皆なら大丈夫だと思うので頑張っていってほしいという思いです。
小林峻平選手(総4・早稲田佐賀)
――早慶戦を振り返っていかがですか。
7―6でギリギリだったのですが、やっぱり勝つことができて良かったです。
――勝ち切れた要因は?
とにかく「アップクレイジー」であったことだと思います。
――4年間、大事にしてきたことは?
僕個人になるのですが、ネガティブになることが多くて、そういうネガティブな感情を持った時にもそれをばねにして「ここから頑張ろう」と目標を見失わなかったことは大事にしていたかなと思います。
――後輩にメッセージをお願いします。
僕たちの代では全日本であまり振るわなかったので、全日本大学優勝を本当に叶えてほしいです。
南保空花選手(環4・帝京)
――今日の早慶戦を振り返っていかがですか。
個人的には、最初は少し相手の強みに圧倒されてしまいました。三番手で相手は天本選手だったのですが、圧倒されてポポンとポイントを取られてしまい、いつもならばちょっと焦るところでした。でもやっぱり周りの声が聞こえた。4年生で最後だという思いと、周りの声が聞こえてきて「あ、最後だから後悔しないようにやろう」と思って、持ち直してやったら取れたポイントです。結果として負けてしまったのですが、今までのことを後悔するような試合ではなかったなと思いました。
――主務としてもチームを支えてこられました。どういったことを大事にしていましたか?
特に何もこれといったことはないのですが、基本的に性格が明るいタイプなので、ハッピーさを、皆が冷静にできるように心掛けたいなとは思っていました。常に大きい声を出したりとか、笑ったりとかして。
――試合後、部員から何と声を掛けられましたか。
「頑張りましたね」とか「やり切りましたね」という一言は4年生として嬉しかったです。
――いち選手として練習で大事にしてきたことは。
切り替えること。私は結構ニンマリしちゃうタイプなので、試合中もそんな感じでいてしまうというか、どうしてもふとした瞬間に点をとられることがあるので、そこは集中して。集中とオン・オフの切り替えをしたいなと思いながら、できていたかは周りの評価次第なのですが、そういったことを大事にしてきました。
――後輩にメッセージをお願いします。
もう「大好きです!」と伝えたいです。来年も頑張ってください。
秦令欧奈選手(商4・慶應)
――早慶戦を振り返っていかがですか。
個人としての感想になってしまうのですが、相手のビデオも事前に見ていて難しい試合になるのかなと予想していたのですが、始めに得点を取ることができて、次もつづけて取れた、流れが完全に自分の方にあったこと、そこは一番良かった部分かなと思います。
――優秀選手賞おめでとうございます。
実はああいった賞をもらうのが4年間で初めてで、最後に賞をいただけたので本当に運が良いといいますか、本当にありがたい限りです。
――4年間、大事にしてきたことは?
後輩に信頼されるというのはすごい大事にしていて、あまり良くはないことかもしれないけれど、(後輩に対して)「怒らない」ということを常にしてきて、こういった試合で応援される選手になりたいなと思っていたので、後輩との仲の良さとか同期を含めて、そういった絆はすごい大事にしていたかなと思います。
――後輩にメッセージをお願いします。
怒らない人がいなくなってしまったかもしれないですが(笑)、来年もまた全日本に向けて頑張ってほしいです。
冨田ちなつ選手(環3・日本航空)
――早慶戦を振り返っていかがですか。
昨年の早慶戦で私が負けを決めてしまっていたので、今年一年このために頑張ってきました。だから私で勝ちを決められてすごくホッとしています。
――優秀選手賞おめでとうございます。
(この賞を)獲れたのも4年生がこの1年間引っ張ってくれたおかげなので、4年生と一緒に獲った優秀選手賞だと思っています。
――早慶戦に向けてこの一年間取り組んできたことは。
今年は特に、全日本団体が終わってから気持ちを切らさずにチーム全員でやってきたので、それが形に現れたと思います。気持ちを切らさないこと、そして練習は嘘をつかないのでとにかくたくさん練習しました。
――次戦の全日本選手権(山梨県代表)に向けて意気込みをお願いします。
全日本選手権は今年一年間最後の試合なので、しっかり慶應を背負っているということを忘れずに精一杯頑張ってまいります。
選手の皆さん、ありがとうございました!
(取材:門松心美、五関優太)