【ラクロス(男子)】高かった社会人の壁、全日2連覇ならず/全日FINAL vs FALCONS

男子ラクロス

クラブチームFALCONSとの日本一を決める一戦に臨んだ慶大だが、序盤から相手に隙をつかれ連続得点を決められてしまう。後半は中名生幸四郎(経4・慶應)などの得点もあったが差を埋められずに4-12 で敗北。試合後、中根之斗(法4・慶應)は「日本一のチームはやっぱりFALCONSに勝ってこそなので、それを慶應ラクロスで成し遂げてほしい」と語った。

 

12月18日(日)@江戸川区陸上競技場

第32回ラクロス全日本選手権大会FINAL vs FALCONS

 

♢得点♢

 

1Q

2Q

3Q

4Q

慶大

FALCONS

12

慶大得点者

中名生

中名生

貝柄、入谷

 

♢スタメン♢

AT #0 中林翔央 (商4・慶應NY)

AT #30 齋藤有輝(法4・慶應)

AT #7 小川司(商4・慶應NY)

MF #8 神津悠生(商4・慶應)

FO #33 石井ヴィクトール慶治(商4・慶應NY)

LMF #17 塩原健司(政3・慶應)

DF #22 小川健(政2・慶應)

DF #6 吉田結貴(経4・慶應)

DF #5 中根之斗(法4・慶應)

G #2 岸晋太郎(法4・慶應)

 

第1Q、序盤から慶大は大きな痛手を負わされることになる。開始直後のFO(フェイスオフ) を奪われ、素早く正確なパス回しで翻弄され、開始2分で先制点を許してしまう。その後慶大の攻撃が続くが、グラウンドボール争いを制されるとそのまま攻め込まれ6分、7分、9分に連続で決められ4点差に広がってしまう。慶大のタイムアウト後 、フェイスオフで奪われると速攻を仕掛けられる。G中西宙(経4・海城)が防ぐもそこから11分、13分に連続ゴールを決められてしまう。第1Q終盤は慶大側のファールが続き、またもシュートを放たれたが、笛が鳴っていたため無効となり、6点差で終わった。

第1Qは社会人に圧倒された

第2Qは慶大の攻撃の機会が増えるも慶大らしいプレイができずにいた。フェイスオフの奪い合いに敗れ攻め込まれるもG含めたライドにより切り抜けるが、DF小川健(政2・慶應)のシュートを相手Gに防がれるとそこから攻め込まれる。慶大はプッシングなどのファウル によるマンダウンディフェンスをも強いられ、7分に7点目を許してしまう。その後、慶大の攻撃も防がれ9点差にまで広げられる。しかしG岸晋太郎(法4・慶應)のセーブから始まった慶大の攻撃でAT中名生のゴール裏から回り込んだシュートで待望の1点目を獲得する。調子を取り戻し攻撃に転じた慶大だったがMF貝柄海大(政4・慶應)のシュートは止められ前半を終えた。

苦しい中でも、中名生が得点を決める

第3Qは1人多い状態でオフェンスで始まったがこの間にゴールを決められず。相手マンダウンが解除されると、慶大の前面に出たライドによってGがいないところを鋭いロングシュートを決められてしまう。その後グラウンドボール争いに敗れるもG含めたライドによって切り抜けると攻防一体の展開になり、相手タイムアウトが取られる。タイムアウト明けにグラウンドボールを奪うと、AT 中名生がまたもや裏から回り込んで2得点目を奪取する。その後は一進一退の攻防が続くが第3Qが終わる寸前に相手選手に翻弄されシュートを決められ、最終第4Qに望んだ。

力強い攻撃を見せている入谷

最終第4Qは一進一退の攻防から始まったが、相手Gがいない状態でのチャンスでパスを受け損ねてしまい、チェイスは相手になる。ここから逆に攻め切られ12点目を決められてしまう。オフィシャルタイムアウトにより相手ボールになった状態で、慶大側のファウルにより、マンダウンのピンチとなるが、G中西のセーブによって切り抜ける。攻めに転じようとした時に相手に奪われかけるがここで慶大側がタイムアウトをとる。タイムアウトが明けると、MF貝柄が3点目を決める。その後相手のホールディングにより慶大ボールになるとMF入谷公基(医4・慶應)が相手の隙をついた渾身のシュートで連続得点を決める。しかし、その後ゴールが無く試合終了の笛が鳴った。2連覇を懸けた慶大だったが、社会人を撃破することはできず。それでもこの舞台まで登り詰めた選手たちに大きな拍手を送りたい。

あと一歩届かなかったが、準優勝を果たした

 

(記事:岡澤侑祐、撮影:中西絵理奈、長沢美伸)

 

♢選手コメント♢

主将・貝柄海大選手(政4・慶應)

主将としてチームを引っ張り続けた

――2022シーズンを振り返って

多くの部員のチームを日本一へ導きたいという熱いプライドが見られたシーズンだったと思います。昨シーズンの全日優勝メンバーが多く残っているというチーム状況の中で、激しいメンバー争いを勝ち抜く最上級生やポジション変更に応じる選手、必死にチームに食らいつく下級生など、強い思いを持ってシーズンを戦い抜いた部員が今年はたくさんいました。ここまでチームが勝ち進めた要因の一つは間違いなくこれだと思っています。全日で負けて結果的に悔しいシーズンになりましたが、今シーズン掲げてきたスローガンを多くの部員が体現してくれたという意味では良いシーズンになったと思います。

――後輩たちへメッセージ

今年の慶應ラクロス部は、今シーズン限りのチームなので、来シーズンは後輩たちで自分たちの色を発揮した新しい慶應ラクロス部を作り上げてほしいと思います。簡単なことではないと思いますが、彼らなら必ずやってくれると思います。

 

優秀選手賞・中名生幸四郎選手(経4・慶應)

圧倒的なスキルで攻撃をけん引してきた

――4年間を振り返って

コロナウィルスの影響もあり、2、3年のころは公式戦の数が少なかったので、今年のシーズンの公式戦の多さは大変なものがありました。しかし、頼もしくそして楽しい仲間とできるだけ長くシーズンを過ごせたことに感謝しています。

――後輩へメッセージ

不安がないとは言えませんが、彼らも慶應ラクロス部を導く立派な存在になると確信しています。

 

小川司選手(商4・慶應NY)

今年も中心選手として活躍

――2022シーズンを振り返って

4年間の集大成として最後の試合には負けてしまいましたが、けがなくみんなと走り抜けたことは個人的にはうれしかったです。

――後輩へメッセージ

自分たちを超えて欲しい。過去の栄光にとらわれず自分たちのラクロスを追求し続けて新しい慶應ラクロスをみせてほしいです。

 

齋藤侑輝選手(法4・慶應)

鋭いシュートを幾度も放った

――今のお気持ち

率直な気持ちとしては、もう少しやれたなと思っています。第1Qから0-6で、気持ちの切り替えは、仲のいい4年生全員の気持ちで諦めずに最後まで勝利に向けていけたと思います。

――4年間を振り返って

ラクロスをしに塾高(=慶應高)から慶應(大学)に来たところもありますが、充実したラクロス人生を送れたと思います。

――後輩へメッセージ

今年は4年生のオフェンスが多い代で来年から大変なこともあると思うのですが、凛大(藤岡=政2・慶應)を中心に頑張ってほしいと思います。

 

中根之斗選手(法4・慶應)

ディフェンス陣をまとめてきた

――この試合の感想は

こっちの立ててきた作戦がことごとく通用しなくて、何と言うのでしょうか、試合経験の差を強く感じました。

 ――この4年間を振り返って

この4年間は全国を2連覇して、関東を3連覇できて最後まで学生の中で一番ラクロスをやらせてもらって幸せな4年間だったなと感じます。特に試合にトップチームで出させていただいていたので幸せでした。

 ――後輩へのメッセージ

日本一のチームはやっぱりFALCONSに勝ってこそなので、それを慶應ラクロスで成し遂げてほしいです。

 

岸晋太郎選手(法4・慶應)

チームを何度も救ってきた

――2022シーズンを振り返って

4年間の集大成として仲間と一緒に走り切り、最後まで戦い抜けたことに満足しています。この代は特に個性が強く、それぞれの特色が噛み合って素敵なチームでした。

――後輩へメッセージ

魅力的な後輩と一緒に戦えたことと、とても楽しかったです。後輩たちらしさが全面に押しでた新しいラクロスを作り上げ、私たちが果たせなかった全日優勝を成し遂げてくれると信じています。

 

中西宙選手(経4・海城)

岸とともにゴールを守ってきた

――2022シーズンを振り返って

結果として目標としていた全日本選手権優勝は叶いませんでしたが、たくさんの人々のお力添えのおかげで大学選手権に関しては優勝することができ非常に充実したシーズンであったと思います。

――後輩へメッセージ

今シーズンは目標を達成することができなかったため、もう一度自分たちを見つめ直して改善を繰り返して必ずやリベンジしてほしいです。そして関係するすべての方々への感謝を忘れずに、普段から学校内外の「慶應ラクロス部」の価値を高められるように行動して欲しいと感じます。応援しています。

 

石井ヴィクトール慶治選手(商4・慶應NY)

フェイスオフから流れを作った

――本日の試合の感想は

4年間やってきたことを全力で出したのですけど、社会人チームの皆さんは本当に隙がなくて、全ポジションで負けちゃったかな、という気がします。来年以降の後輩たちには、自分たちの意思を引き継いで頑張ってほしいなという思いです。

――4年間を振り返って

今は、やりきったなという感覚と、あっという間だったな、という思いでいます。

――後輩に向けて

大学選手権を3連覇したチームは今までなく、今年勝って2連覇しているので、来年も勝って3連覇して欲しいなと思っています。応援しています!

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