【連載】『あなたにとって早慶戦とは?』第8回 岡広将

ラグビー

早慶スポーツ紙コラボ企画もいよいよ最終回。今回は慶大蹴球部の主将・岡広将(総4・桐蔭学園)。対抗戦の振り返りやチーム全体について、早大ラグビー蹴球部に所属する高校時代の同期の存在など伺った。早慶戦勝利へ。この目標に懸ける思いをお話しいただいた。

 

対抗戦を振り返り、「まだ伸びる」

――ここまでの4試合を振り返って(取材は明大戦よりも前に行いました)

結構接戦続きですし、苦しい試合が多かったので、良くも悪くもそういう試合を経験できたことが今後に活きるかなという感じです。

 

――ご自身の今までのベストプレーは

成蹊戦のスクラムです。

 

――「ディフェンスから前に出るラグビー」を追求されていると思うのですが、ディフェンスについての手応えはどうですか

毎試合課題を持って、毎試合成長していくような挑戦的なことをしているので、まだ伸びると思いますし、逆に良い成長ができているのではないかと思います。

 

――4試合の失点が次第に減ってきていることに関してはどうですか

もっとスコア的には減らせるなという感じなので、甘さや隙のある部分を埋めていければなという感じです。

 

――試合中にスクラムを組んだ時に、レフェリーに注意を受けたり、相手と合わなくて反則を取られたりすることもあると思うのですが、試合が進むについてコラプシングを取り返すなど、修正能力がすごく高いと思うのですがそこに関して教えてください

相手の傾向を分析してはいるのですが、実際やってみると全然違うので、そこにアジャストしている部分は良いと思うのですが、最初からできることだと思うので、前半のクオリティーを見直さないとなという感じです。

 

――モールも以前まだまだ詰められるところがあるとお話されていましたが、モールで確実に得点できるというのが軸じゃないのかなと思うのですが、モールに練習時間を割いているのですか?

そうですね。毎週しっかり時間をかけてという部分があります。特に、青学・立教・成蹊は結構スコアできているので良いかなと思います。逆にこれからの試合でスコアできるかどうかが試されるところだと思うので、そこに関してはもう一個クオリティをあげないといけないなと思います。

 

――主将としてチーム全体を見て雰囲気などはいかがですか

明治戦だったり、早慶戦であったり、自分達よりも圧倒的に格上とされているチームに対して、チャレンジするメンタルは当然できているのかと思います。ただ、どう勝つかというところまで詰めきれてないところがあると思うので、そこを1週間かけてしっかりと準備していけたらという感じです。

 

――早慶戦といえば、早稲田にも慶應にも桐蔭学園出身の方がいらっしゃると思うのですが、同期の伊藤大祐選手、島本陽太選手は良い刺激になっていますか

そうですね。特に伊藤は高校時代キャプテンで、憧れじゃないですけれども尊敬している部分も大きいです。意識ってほどでもないですけれども、全然違うタイプで向こうにできないことが自分にもありますし、逆に自分ができないことで向こうができることがあると思うので、ちょっと意識というか主将像とかの部分も少し影響はあるかなと思います。

 

――特にどこを尊敬していますか

ラグビーの能力はもちろんですし、自分で決めたところをしっかりとやる力があると思いますね。

主将として、プレーでもチームを引っ張る

歴史を変えられるような一戦に

――今年は、100回大会ということで注目度がより高いと思うのですが、慶大生も早大生もたくさん来る中で、初めてくる学生に対して、ラグビー観戦の楽しみ方やラグビーの魅力はありますか

ルールは難しいと思うのですが、プレー自体はわかりやすいというか、見ていて楽しい、コンタクトがあったり、ランニングがあったり、パスキックがあったり、色々な自由なプレーがたくさんある中で、球を置くか球をゴールに蹴り入れたら点数という大まかなシステムとしてはわかりやすいと思うので、そこをなんとなく雰囲気を楽しんだりだとか、早慶戦なのでラグビーだけじゃない伝統校同士の歴史の感じとかという感じで楽しめるのではないかと思います。

 

――岡選手が入学された代はコロナで思うように送れなかったシーズンもあったと思うのですが、4年間振り返ってどんなラグビー生活でしたか

そうですね。去年くらいまでコロナの影響をある程度受けたり、自粛があったりして、結構難しいことも多かったですし、今までの人たちにはないような悩みを抱えることもありました。それでもしっかり4年目までやり切ることができたということは良い経験になったと思うので、あと2、3ヶ月どれだけ結果として残せるかなというところと、後輩たちになにを残せるかなというのを考えたいなという感じです。

 

――成長した部分、また挫折をしたことはありますか

主将になったのもそうでしたけれども、信頼関係みたいな部分に関しては凄く考えさせられる4年間だったと思います。コロナで会えないことでなんとなく信頼関係が生まれなかったり、立場も含めて自分の行動が他人にどう見られているのかだったり、人からの見られ方とか見え方を意識していたのは成長した部分かなと感じています。

 

――岡選手にとって早慶戦とは?

今年ずっと勝ちたいという目標を立ててずっと準備してきているので、内部でもないですし、早慶戦への思い入れが強いほうではないと思うのですが、チームとして十何年も勝っていないところで、歴史を変えること、勝つことが凄く大きいことだと思うので、すごく楽しみな一戦です。

 

――自分の見てほしいプレーは

ディフェンスです。ディフェンスを強みとしているタイプなので、そこを見ていただけたらなという感じです。

 

――意気込みをお願いいたします

早慶戦、本当に1年間そこだけを目標にというくらいの感じで準備してきていて、すごく難しい部分もあると思うのですが、歴史を変えられるような一戦にしたいという思いがあります。せっかく国立ということもありますし、ぜひ応援にきていただけたらなと思います。

(取材:野上 賢太郎)

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