リーグ戦再開からの、「昇格に向けての大事な3試合」を全勝し、
試合は序盤から慶大のペースで進む。19分、CKから守部葵(
これで、
2025/10/19(日)14:30キックオフ@上武大学伊勢崎キャンパス
【スコア】
慶應義塾大学0ー0上武大学
【慶大出場選手】 | |
|---|---|
ポジション | 背番号 選手名(学部学年・出身高校) |
GK | 12 中村美桜(理4・慶應湘南藤沢) |
DF | 18 岩田理子(総2・十文字) |
| →HT 11 森原日胡(総1・作陽学園) |
| 4 米口和花(総2・十文字) |
| 5 小熊藤子(環4・山脇学園/スフィーダ世田谷ユース、RB大宮アルディージャWOMEN内定) |
| 15 宮嶋ひかり(環2・芝浦工業大学柏/ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18) |
→HT 24 田中紗莉(総2・県立市ヶ尾/日体大SMG横浜U18) | |
| 23 坂口芹(総4・仙台大学附明成) |
MF | 13 山田葵(総1・聖和学園) |
| →78分 8 佐藤凜(総3・常盤木学園) |
| 6 守部葵(環4・十文字) |
| 10 野口初奈(環3・十文字) |
| 7 髙松芽衣(環2・植草学園大学附/ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18) |
FW | 9 野村亜未 (総3・十文字) |
再開からの3試合は、
再開初戦の後期第4節。国際武道大学戦では、
後期第7節は、2位の国士舘大が10月18日(土)開催。
しかし、国士舘大が土曜日の試合で勝利したため、
※順天堂大学戦の記事に関して、
当初の表記:10月19日(日)の14:00キックオフ
正しい日程:10月18日(土)の14:00キックオフ
慶大の試合前時点での自動昇格争い(慶大は1試合未消化) | |||||
順位 | チーム名 | 勝ち点 | 得失点差 | 総得点 | 残り試合数 |
1 | 慶應義塾大学 | 40 | 37 | 46 | 3 |
~↑自動昇格ライン↑~ | |||||
2 | 国士舘大学 | 39 | 20 | 27 | 2 |
※勝ち点に次ぐ順位決定要項は、得失点差、総得点、直接対決の戦績、フェアプレーポイント、それでも並んでいる場合は抽選、という順になっている
後期第6節終了時点で、10位の上武大と9位の日本女子体育大学はわずかに勝ち点1差。勝ち点に次ぐ順位決定要項の得失点差はー39で並び、続く要項の総得点でも近い数字を残している。さらに、続く要項の直接対決もまったくの五分だが、直接対決に次ぐ要項のフェアプレーポイントでは上武大が日女体大を上回っているため、上武大は慶大相手に引き分けでも、今後に向け非常に貴重な勝ち点1となる。
また、勝利すれば残留が決まる8位の武蔵丘短期大学と、何としてでも自動降格を免れたい9位の日本女子体育大学の一戦が、慶大と上武大の試合開始1時間30分前の13:00にキックオフ。残留を争う3チームにとって、運命を大きく変える1日となりそうだ。
上武大の試合前時点での残留争い | |||||
順位 | チーム名 | 勝ち点 | 得失点差 | 総得点 | 残り試合数 |
8 | 武蔵丘短期大学 | 10 | ー28 | 14 | 3 |
~↓降格入れ替え戦ライン↓~ | |||||
9 | 日本女子体育大学 | 3 | ー39 | 6 | 3 |
~↓自動降格ライン↓~ | |||||
10 | 上武大学 | 2 | ー39 | 5 | 3 |
※勝ち点に次ぐ順位決定要項は、得失点差、総得点、直接対決の戦績、フェアプレーポイント、それでも並んでいる場合は抽選、という順になっている
慶大はいつも通りの3−4−2−1システムながら、

4試合ぶりのスタメンとなった副将・守部
ファーストチャンスは8分。守備時はダブルボランチに入り、攻撃時は守部と縦関係になってトップ下でプレーする野口から、左WB・坂口芹(総4・仙台大学附明成)にパスが渡る。坂口はエリアに侵入すると縦に仕掛け、得意の左足クロスを上げると、山田がこれに合わせるが、相手キーパーに阻まれる。

この日もサイドから好機を演出した荒鷲の翼・坂口
その後も慶大が保持する時間が続く。16分、左CB・宮嶋ひかり(環2・芝浦工業大学柏/ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18)、左シャドウの髙松芽衣(環2・植草学園大学附/ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18)のホットラインで前進すると、髙松からCF・野村に楔のパス。一度は相手に取られるが、野村が素早い切り替えから奪回すると、抜け出した山田が受け、山田から野口にラストパスが渡り、野口はボックス内でシュートを放つも、相手守備陣のブロックに防がれてしまう。17分には、右CB・米口和花(総2・十文字)のアーリークロスが逆サイドまで抜けると、坂口が反応してシュート。しかし、これもキーパーのセーブに遭う。

得意の抜け出しからゴールに迫った山田
19分にはセットプレーのチャンス。主将・小熊藤子(環4・山脇学園/スフィーダ世田谷ユース、RB大宮アルディージャWOMEN内定)が高い打点で合わせたボールがこぼれると、守部が反応し、ヘディングシュート。これはバーをたたくも、跳ね返ってきたところを守部が再び頭で合わせ、ボールはネットを揺らす。先制点が決まったかと思われたが、最初のヘディングが惜しくもオフサイドの判定。得点とはならない。22分、宮嶋から守部、髙松へとパスが渡ると、右シャドウの山田が抜群の抜け出しを見せ、スルーパスが供給されるも、相手キーパーの好守に防がれ、無得点のまま給水タイムに突入する。

守部のヘディングシュートはネットを揺らすも、オフサイドの判定
序盤から低い重心で慶大の波状攻撃に対応する上武大は、給水後も押し込まれた際には多くの選手がエリア内まで戻り、ゴール前のスペースを消して執念の守りを見せる。慶大も持ち前のパスワークでチャンスを作り、相手の陣地を回復するロングボールには右CB・米口、リベロ・小熊、左CB・宮嶋の鉄壁のディフェンスラインが冷静に対応。相手ゴールに幾度となく迫り、守備の時間はほとんどなく、試合の主導権を握る。43分、髙松がゴール正面、ペナルティアークのあたりから右足でシュート。しかし、これはクロスバーに直撃し、ゴールとはならない。右WBの岩田理子(総2・十文字)や左WBの坂口を中心に、クロスやスルーパス、ときには果敢なミドルシュートでゴールに迫ったが、いずれも得点には結び付かず。0-0で前半を終える。

岩田との連携で右サイドを攻めた米口
後半開始から、慶大は2枚代えを敢行。岩田に代え、右WBに森原日胡(総1・作陽学園)を。宮嶋に代え、シャドウやWBなど攻撃的ポジションでの活躍も光る田中紗莉(総2・市ヶ尾/日体大SMG横浜U18)を左CBに投入し、攻勢を強める。

一方、残留を争う10位の上武大に、他会場の結果によって大きな動きが。同日13:00キックオフの8位と9位の試合が上武大戦の前半途中に終了し、8位の武蔵ヶ丘短期大が2-0で勝利した。この結果により、上武大は慶大戦を引き分けた場合、日女体大と勝ち点で並び、得失点差で上回る状況に。このままスコアレスで試合が終われば、自動降格圏の10位を脱出し、入れ替え戦対象である9位への浮上が決まるため、序盤以上に守備を固めてくる。
8位・武蔵ヶ丘短大vs9位・日女体大の試合終了時点の順位表(上武大1試合未消化) | |||||
順位 | チーム名 | 勝ち点 | 得失点差 | 総得点 | 残り試合数 |
8 | 武蔵丘短期大学(残留確定) | 13 | ー26 | 16 | 2 |
~↓降格入れ替え戦ライン↓~ | |||||
9 | 日本女子体育大学(9位以下確定) | 3 | ー41 | 6 | 2 |
~↓自動降格ライン↓~ | |||||
10 | 上武大学(9位以下確定) | 2 | ー39 | 5 | 3 |
※勝ち点に次ぐ順位決定要項は、得失点差、総得点、直接対決の戦績、フェアプレーポイント、それでも並んでいる場合は抽選、という順になっている
後半開始早々の47分、さっそく投入された森原を起点にチャンスをつくる。右サイドで受けた森原がカットインから野村にパスを付けると、野村からダイレクトで山田に渡り、山田のクロスに髙松が反応してシュート。しかし、ここも相手キーパーの好対応に防がれる。

カットイン・縦突破でも右サイドを攻めた森原
60分、低い位置まで下りてきた野村が髙松とのワンツーからフリーになると、最前線の森原につなぐ。森原はカットインから得意の左足シュートの形に持ち込んだが、相手ディフェンスが素早い戻りでこれを阻む。63分には米口が高い軌道のセンタリングを上げ、ボールはゴールに向けて弧を描いたが、またしてもバーを直撃。一方的に攻めていながらもゴールが遠く、後半も半分が経過する。

10番・野口が高い技術を活かしてチャンスを生み出すシーンもあったが、相手に防がれる
終盤は、ハーフタイムの頃からぽつぽつと降り始めた雨に加え、冷たい風も吹き荒れ、日本一暑い街・群馬県伊勢崎市とは思えないほどの寒さに見舞われたグラウンド。そんな厳しいコンディションとは裏腹に、慶大の攻撃は勢いを増し、何度もゴールチャンスをつくる。75分、相手の背後を取ったストライカーの野村が1枚はがすと、左足で強烈なシュート。しかし、この試合再三の好セーブを見せてきた相手キーパーにまたしてもセーブされてしまう。

ストライカー・野村もゴールに迫ったが、相手キーパーの好セーブに遭う
この試合で唯一シュートを浴びたのは77分、相手フリーキックからヘディングシュートを打たれるも、枠を外れ、ピンチを脱する。重苦しい流れを変えたい慶大は78分、山田に代えてテクニシャン・佐藤凜(総3・常盤木学園)のカードを切る。その後も、敵陣でボールを回し、攻め続けるが、キーパーとディフェンスラインの間を狙ったクロスはゴール前に形成された緑の厚い壁に阻まれ、積極的なミドルシュートもゴールには至らないまま、アディショナルタイムに突入する。

山田に代わって佐藤を投入
このまま試合終了かと思われた95分、途中出場の3人で絶好機をつくる。左CB・田中紗がアーリークロスを上げると、佐藤がすらし、ファーサイドの森原が押し込んでついに待望のゴールを奪ったかと思われたが、これもオフサイドの判定。圧倒的に試合を支配した慶大だったが、相手の堅守に阻まれ続け、またクロスバーに嫌われるシーンもあり、最後まで得点を挙げることは出来ずに引き分けで終わった。

試合終了の瞬間、最下位脱出が決まり歓喜に沸いた上武大イレブン。一方の慶大は、ピッチにうなだれる選手の姿も見られた。
しかし、慶大は依然として首位。残り2試合で勝ち点を重ね、悲願の1部昇格を達成したい。
残り2試合の自動昇格争い | |||||
順位 | チーム名 | 勝ち点 | 得失点差 | 総得点 | 残り試合数 |
1 | 慶應義塾大学 | 41 | 37 | 46 | 2 |
~↑自動昇格ライン↑~ | |||||
2 | 国士舘大学 | 39 | 20 | 27 | 2 |
※勝ち点に次ぐ順位決定要項は、得失点差、総得点、直接対決の戦績、フェアプレーポイント、それでも並んでいる場合は抽選、という順になっている
後期第8節での2部優勝&1部昇格達成条件は、
・慶大が勝利し、国士舘大が引き分け
・慶大が勝利し、国士舘大が負け
の2パターンとなっている。
| 次節の慶大優勝条件 | 国士舘大(勝ち点39) | |||
| 〇 | △ | ● | ||
| 慶大(勝ち点41) | 〇 | 慶44,国42 | 慶44,国40 | 慶44,国39 |
| で最終節へ | →優勝決定 | →優勝決定 | ||
| △ | 慶42.国42 | 慶42.国40 | 慶42.国39 | |
| で最終節へ | で最終節へ | で最終節へ | ||
| ● | 慶41,国42 | 慶41,国40 | 慶41,国39 | |
| で最終節へ | で最終節へ | で最終節へ | ||
今節は惜しくも勝利することは出来なかったが、それでも、勝ち点1を積み上げた慶大。
リーグ再開からの過酷なアウェイ4連戦を3勝1分で終え、2位の国士舘大とは再開前からの勝ち点2差はキープしている。雨降って地固まるという言葉の通り、この試合で涙雨に打たれた選手たちが、必ずや残りの2試合では勝利を掴んでくれるだろう。

(取材:神戸佑貴、柄澤晃希)

