5月16日(土)東京六大学野球2026春季リーグ戦 法大1回戦 @明治神宮野球場
他大の結果次第では、最速での優勝決定も懸かる第6週の法大との大一番。慶大は渡辺和大(商4・高松商業)ら投手陣が法大打線を3安打に封じる粘投を見せたが、打線が好機であと一本を欠いた。3回裏、失策から生まれた走者を返されて先制を許すと、終盤にも追加点を献上。再三の得点機をものにできなかった打線に最後まで快音は生まれず、0ー2で法大に先勝を許した。
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 慶大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 法大 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | × | 2 |
慶大バッテリー:●渡辺和、鈴木佳、水野、熊ノ郷ー吉開
法大バッテリー:〇助川、名取、櫻田ー土肥
慶大本塁打:なし
法大本塁打:なし
ここまで立大、明大、東大から勝ち点を獲得し、6勝1敗の勝ち点3で単独首位を走る慶大。23年秋以来5季ぶりの優勝へ向け重要となる法大との1回戦に挑んだ。昨年は春秋で計8試合を戦った慶法戦。慶大はいずれも1勝1分2敗で勝ち点を落としており、今季はリベンジを果たしたいところだ。
慶大は今季3カードを終えて、防御率0.93、4勝無敗の絶好調エース・渡辺和を4カード連続で1回戦の先発マウンドへ送り込んだ。一方、法大の先発・助川太志(グローバル4・茗溪学園)は、ここまで4先発で18回1/3とイニングは多く消化していないが、防御率1.47リーグ3位。両先発が試合前の時点でリーグ防御率2位、3位と投手戦が見込まれる中での試合開始となった。
試合は、試合前の見立て通り、両先発の安定した立ち上がりから始まった。渡辺和は、初回から147km/hを計測した威力ある直球と、左打者には食い込み、右打者からは逃げていく落ち玉を序盤から有効的に使い、2回までに3つの三振を奪う抜群の投球を見せると、法大・助川も、緩い変化球と直球のコンビネーションで負けじと2回まで同じく3つの三振を奪う。

5回2/3を投げ8つの三振を奪った渡辺和
3回、先頭の吉開鉄朗(商4・慶應)がチーム初安打となる左安を放つと、続く服部翔(政3・星稜)が犠打を試みるも助川の好フィールディングにより二塁封殺となり、走者を進められない。打順が1番に返り、丸田湊斗(法3・慶應)が鋭い打球を放つも遊直となり、一塁走者・服部が戻れず攻撃が終了。

チーム初安打を放った吉開
その裏、三塁・服部の失策により無死二塁のピンチを背負うと、続く熊谷陸(人3・花巻東)が三犠打を許し、1死三塁とする。9番・金谷竜汰(法4・東海大菅生)を三振に仕留め、2死三塁で迎えるはここまで打率.417でリーグ首位打者の好打者・境亮陽(営2・大阪桐蔭)。 このピンチを無失点で乗り切りたい渡辺和だったが、フルカウントから浮いた変化球を中前に運ばれ先制を許す。
4、5回も慶大は先頭打者を出すが、得点には結びつかず本塁が遠い展開に。法大は、5回まで好投を続けていた先発・助川に代え6回から技巧派右腕・名取由晃(経3・川越東)へスイッチ。2死から今津慶介(総4・旭川東)の四球と中塚遥翔(環3・智辯和歌山)の内野安打で2死一、二塁の好機を迎えるが、5番・一宮知樹(経2・八千代松陰)が中飛に倒れ得点ならず。その裏、慶大も2死一塁となったところで先発・渡辺和に代えて2番手として鈴木佳門(経2・慶應)を投入。5番・片山悠真(文4・八王子学園八王子)を左飛に抑える好リリーフを見せ追加点を許さない。

2番手として無失点に抑えた鈴木佳
7回の守備では、先頭・中村騎士(営3・東邦)の遊撃後方の飛球を林純司(環3・報徳学園)が好捕、2死からの土肥の一、二塁間への打球でも今津が好守を見せ、守備から流れを作る。
守備からの流れを活かしたい8回の攻撃。法大は名取に代えて櫻田朔(法2・青森山田)を3番手としてマウンドへ送る。先頭の服部の代打で出場した横地広太(政4・慶應)が遊ゴロに倒れ、1番・丸田。右中間へ打球を放つと法大の右翼手・境が回り込んで捕球している隙に、持ち前の快足を飛ばし一気に二塁を陥れる。一度はアウト判定だったものの、ビデオ検証を要求すると判定が覆り、三塁側スタンドはこの日一番の盛り上がりを見せた。続く小原大和(環4・花巻東)が三振に倒れるも、今津が四球で繋ぎ、2死一、二塁で今季ここまで8打点と勝負強さが光る4番・中塚。抜けていれば逆転という大飛球を左中間へ放つも、中堅手・藤森康淳(営4・天理)の主将の意地を見せた超好守に阻まれ、ここでも得点できず。

ビデオ検証でセーフとなった丸田
その裏、2死三塁から先ほど好守の藤森に4番手・熊ノ郷翔斗(環2・桐蔭学園)の153km/hの直球を適時打とされ、点差を2点に広げられる。
最終回、2死から林純が中安で出塁し、続く吉開に代打・吉田雄亮(商4・慶應)を起用。バッテリーエラーの間に林純が二塁へ進塁し好機を演出したが、空振り三振に倒れ0ー2で敗戦となった。

1点を失ったものの持ち味の速球を見せた熊ノ郷
慶大は法大より得点圏に走者を置く機会は多かったが、好機で一本が出ず。一方の法大は、慶大が与えた悪送球と四球の走者を効果的に活かし、わずかな安打で得点へつなげた。法大の3投手による投手リレーを前に、慶大は今季初の零封負けを喫し、先発・渡辺和は6回途中1失点の粘投も今季初黒星となった。
5安打を放ったものの連打が無く、散発に終わってしまい繋がりに欠けたこの日の慶大打線。優勝へ向けて足踏みとなったものの、投手陣は十分に戦えることを示した。だからこそ、2回戦では神宮に再び歓喜の若き血を響かせるため本来の繋がりある打線で、打ち勝って勝利を掴みたい。
(記事:鈴木啓護/写真:河合亜采子、神戸佑貴、奈須龍成
/取材:片山春佳、山内悠暉)
◆慶大野手成績
| 位置 | 選手 | 1回 | 2回 | 3回 | 4回 | 5回 | 6回 | 7回 | 8回 | 9回 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| [8] | 丸田湊斗(法3・慶應) | 三ゴロ | 遊直 | 中飛 | 右2 | ||||||
| [D] | 小原大和(環4・花巻東) | 空三振 | 中安 | 捕ゴロ | 空三振 | ||||||
| [4] | 今津慶介(総4・旭川東) | 二ゴロ | 投併打 | 四球 | 四球 | ||||||
| [9] | 中塚遥翔(環3・智辯和歌山) | 二ゴロ | 二飛 | 遊安 | 中飛 | ||||||
| [7] | 一宮知樹(経2・八千代松陰) | 空三振 | 四球 | 中飛 | 左飛 | ||||||
| [3] | 吉野太陽(法4・慶應) | 死球 | 死球 | 左飛 | 三邪飛 | ||||||
| [6] | 林純司(環3・報徳学園) | 空三振 | 二飛 | 三ゴロ | 中安 | ||||||
| [2] | 吉開鉄朗(商4・慶應) | 左安 | 空三振 | 見三振 | |||||||
| H | 吉田雄亮(商4・慶應) | 見三振 | |||||||||
| [5] | 服部翔(政3・星稜) | 投ゴロ | 三ゴロ | ||||||||
| H | 横地広太(政4・慶應) | 遊ゴロ | |||||||||
| 5 | 八木陽(法3・慶應) | ||||||||||
◆慶大投手成績
| 選手 | 投球回 | 打者 | 投球数 | 被安打 | 被本塁打 | 与四死球 | 三振 | 失点 | 自責点 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 先発 | 渡辺和大(商4・高松商業) | 5 2/3 | 21 | 90 | 2 | 0 | 1 | 8 | 1 | 0 |
| 2 | 鈴木佳門(経2・慶應) | 1 1/3 | 4 | 14 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 3 | 水野敬太(経3・慶應) | 0 2/3 | 3 | 14 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 1 |
| 4 | 熊ノ郷翔斗(環2・桐蔭学園) | 0 1/3 | 2 | 6 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |

