【ラグビー】後半に5トライの猛攻で2連勝! 招待試合2連戦に向け好調をキープ/第15回関東大学ラグビー春季交流大会Bグループ 第3節 vs流通経済大学

ラグビー

ゴールデンウィーク2日目、多くの観客が詰めかけた慶大日吉グラウンドで、春季大会2戦目となる流経大戦が行われた。前半はアタック時に要所で決定力を欠き、無得点のまま試合を折り返したが、後半にしっかりと修正。モールから奪った2トライを含む5トライ/31得点の猛攻で逆転し、開幕2連勝を飾った。来週に迎える早慶戦、再来週に迎える慶明戦に向け、確かな手応えを得られる試合となった。

 

2026年5月3日(日)第15回関東大学ラグビー春季交流大会Bグループ vs流通経済大学 @慶大日吉グラウンド

 

◯慶大 31{0-5,31-0}5 流経大●

第15回関東大学春季交流大会Bグループ 第3節

慶應義塾大学

2026/05/03(日)
13:00 K.O.
@慶應義塾大日吉グラウンド

流通経済大学

前半

後半

 

前半

後半

トライ(T)

コンバージョン(G)

0

ペナルティゴール(PG)

ドロップゴール(DG)

31

31

合計

後半6分 申(T)

後半7分 田村(G)

後半19分 井吹(T)

後半25分 申(T)

後半7分 田村(G)

後半38分 加藤(T)

後半41分 尾関(T)

後半42分 脇(G)

得点者

前半39分 トゥラガ(T)

 

慶應義塾大学

#

氏名

身長(cm)/体重(kg)

学部学年

出身校

1

小川 士潤

172/100

経3

慶應

2

藤森 貴大

173/102

経4

慶應

3

中谷 太星

180/115

環3

東福岡

4

山﨑 太雅

189/107

商2

県立浦和

5

トーマス ニコラス パパス

199/106

総2

Anglican Church Grammar School

6

西野 誠一朗

184/97

法2

桐蔭学園

7

申 驥世

175/97

文2

桐蔭学園

8

中野 誠章

176/107

文3

桐蔭学園

9

森 航希

170/75

環4

桐蔭学園

10

脇 龍之介

171/83

商3

慶應

11

金谷 悠世

170/76

法2

慶應

12

松田 怜大

174/86

環4

桐蔭学園

13

諸田 章彦

172/82

環3

桐蔭学園

14

草薙 拓海

176/88

政2

桐蔭学園

15

田村 優太郎

174/80

環3

茗溪学園

16

井吹 勇吾

175/101

環3

桐蔭学園

17

山北 響己

178/108

経2

慶應志木

18

喜 瑛人

171/100

文1

桐蔭学園

19

キーヴァー ブラッドリー京

182/90

総3

常翔学園

20

本田 李成

180/93

政2

慶應

21

尾関 航輔

166/70

政2

慶應

22

加藤 旭陽

166/84

政3

慶應志木

23

木内 悠佑

169/77

経3

慶應

24

恩田 優一郎

177/100

政4

慶應

25

青木 晟時

175/85

経4

本郷

26

横山 卓哉

177/85

総2

報徳学園

 

流通経済大学

#

氏名

身長(cm)/体重(kg)

学部学年

出身校

1

土方 倖矢

180/104

スポ3

流経大柏

2

土井 雄斗

170/96

スポ3

流経大柏

3

谷口 咲稀

183/134

スポ2

栄徳

4

木下 凛太郎

185/96

スポ2

光泉カトリック

5

キム ボムソック

187/108

スポ3

Daegu sangwon highschool

6

園田 虎之介

186/103

スポ4

熊本工

7

佐藤 椋介

177/93

スポ3

流経大柏

8

ジェフリー トゥラガ

186/92

流通情報3

Bloomingdale Senior High School

9

奈良 夏

168/66

スポ2

京都成章

10

隈江 隆希

172/79

スポ2

高鍋

11

濱谷 陸斗

176/72

スポ3

札幌山の手

12

サナイラ ロコトゥイブナ

183/95

スポ1

大分舞鶴

13

中川 輝也

180/92

スポ4

熊本西

14

加藤 アディナン

174/87

スポ4

流経大柏

15

手嶋 風碧

177/83

スポ3

浮羽究真館

16

菊池 優詩

180/107

経4

流経大柏

17

康 誠嗣

170/93

スポ1

大阪朝鮮

18

冨永 凱士

178/110

スポ3

草加

19

田積 拓斗

173/81

スポ3

牛久

20

ナモアフェレティリキ サーフ

180/94

スポ1

流経大柏

21

長谷川 煌詞

180/84

スポ1

流経大柏

22

大野 遼太郎

170/83

スポ4

流経大柏

23

西條 歩

178/83

スポ2

常翔学園

24

山口 遼馬

173/84

法3

流経大柏

25

ノア スマイラ

185/91

スポ3

Fraser High School

26

小野塚 勇太

174/77

スポ4

流経大柏

 

春季交流大会初戦を快勝で飾った慶大。5月の第2週から迎える早大、明大との招待試合に向けて勝利で勢いに乗りたい中で、流経大との一戦を迎えた。ゴールデンウィーク2日目に開催され、日吉グラウンドには多くの観客が詰めかけた。この試合の注目ポイントは、U20日本代表活動に帯同していた山﨑西野がチームに再合流したこと。彼らが代表活動を通して得た経験値は、どのような形でチームに還元されるのか。

ハイタッチを交わす山﨑(左)と西野

世代別代表3人組が復帰した慶大FW陣は、まずスクラムで魅せた。4分、自陣22mライン内のスクラムで相手のコラプシングを誘い、ピンチの芽を摘む。さらに5分、敵陣で流経大のラインアウトが乱れたところを藤森がスティール。ここから素早いパスワークで左右に揺さぶり、WTBの金谷草薙が切れ味鋭いステップでゲインすると、のパスダミーからの突破を中野がサポートし、タックラーを引きずりながらインゴールまであと5mまで迫る。ここで流経大のペナルティを誘い、ラインアウトからの得点を試みたが、ノットストレートを取られチャンスを逸する。

初黒黄となった金谷

レギュラーの座を確固たるものにしている草薙

大柄でフィジカルに優れる選手を多数擁する流経大に対して、アタックでは敵陣に迫りながらも決定力を欠いた一方、ディフェンスでは集中力を保って隙を作らず、スコアレスの展開に持ち込んだ。13分にはハーフライン付近で中野が鋭くラックに絡んでノットリリースザボールを誘発し、17分には自陣22mライン内での相手ボールラインアウトを山﨑がインターセプト。26分には中谷もスティールを見せた。昨季、対抗戦で経験を積んだ2,3年生が守備でチームを引っ張り、先制点は許さない。

 

慶大のチャンスは30分、敵陣深くで得たラインアウトから、まずはモールで前進。すると、このモールを流経大が故意に崩したとしてコラプシングとなる。ここでがクイックリスタートを選択してインゴールに突撃し、さらにピック&ゴーでパパスが得点を狙ったが、最後は流経大の粘り強いディフェンスの前にグラウンディングできず、ここも得点とはならない。

今季初出場の申(中央/青のヘッドキャップ)

すると前半終了間際の39分、ラインアウトモールを起点とした流経大FW陣の猛攻をしのぎきることが出来ず、先制トライを許す。コンバージョンキックに対して草薙が猛プレッシャーをかけたことで、2点の追加は阻止し、0-5というロースコアで試合を折り返す。

粘り強いディフェンスと流動的なアタックで流経大を揺さぶったものの、要所要所の接点で相手に上回られ、今季初めてビハインドで試合を折り返すこととなった慶大。それでもハーフタイムにしっかりと修正を施すと、後半、黒黄軍団の逆襲が始まる。

 

43分、中野のタックルでノックオンを誘うと、さらにこのスクラムでオフサイドを誘発する。ここでの飛距離十分のキックに相手のダイレクトタッチが重なり、敵陣でラインアウトを得ると、モールで22mラインの内側に侵入。さらにBK陣の細かいパスワークから左サイドのタッチライン際でボールを受けた中野がダブルタックルを受けながら力強いゲインを見せ、インゴール目前まで迫る。最後はが巧みなボディコントロールを見せて体ごとインゴールにねじ込み、待望の今季初トライを記録。昨季、デビューシーズンながら対抗戦でMIP(モスト・インプレッシブ・プレイヤー)を2度獲得し、今季は2年生ながらFWリーダーを務める若き支柱の一撃で、慶大が同点に追いつく。さらに前節からキッカーを務めるFB田村がコンバージョンを沈め、逆転に成功した。

体を回転させながらインゴールにボールを置く申(中央下)

キッカーを務める田村

勢いを継続したい慶大は54分、最初の交代を決断。フロントローの小川藤森中谷に替えて山北井吹を投入。昨年度の花園優勝メンバーであるは1年生ながら春季大会2戦目で黒黄デビューとなった。

投入直前、アップに向かう喜

すると58分、途中投入のフロントローが躍動する。まずは敵陣22mライン上の相手ボールスクラムでペナルティを誘い、フリーキックを獲得。このラインアウトからのモールで、決死のディフェンスを見せる流経大を前に巧みに進行方向を変えながら一気になだれ込み、最後は井吹がグラウンディングして点差を7点に広げる。

トライを挙げた井吹(左)

慶大はさらに攻勢を強めるべく、59分に諸田に替えて横山を、62分にパパスに替えてキーヴァーを、中野に替えて恩田をグラウンドへ送り出す。すると直後のラインアウトでキーヴァーが相手ボールのラインアウトをスティール。得意とする空中戦で持ち味を発揮したキーヴァーのプレーで、流経大に流れを渡さない。

すると65分、流経大が続けざまにペナルティを犯した隙を見逃さず、再びラインアウトモールを組んでインゴールへ一直線。最後はがこの日2トライ目を記録。田村のコンバージョンも決まってスコアは19-5となる。

この日2トライ目を挙げた申(中央)

得点後、に替えて尾関を、田村に替えて加藤を投入した。

 

68分、スピードに乗った流経大の選手を試合途中から松田の完璧なタックルで止めると、チーム全体も素早く帰陣。流経大にアタックの選択肢を与えず、難しいプレーを選択させてノックオンを誘発した。さらに直後のスクラムでがコラプシングを誘い、陣地を回復。71分にはキーヴァーがキックチャージを見せるなど、疲労を感じさせない高い集中力を発揮。アタック、ディフェンス、セットピースの全局面で試合を支配する。

72分、相手のキックをキャッチした加藤が一気にスピードを上げてディフェンスラインを突破し、自陣から一気に敵陣22mラインの内側に侵入するビッグゲインを見せ、さらにこのランで相手のイエローカードを誘発。志木高出身の新たなスピードスターが自慢の快速をアピールした。75分には西野に替えて本田を投入し、さらにフレッシュなメンバーを加えて流経大に圧力をかける。

試合終了間際の78分、疲労が溜まり反則が増えた流経大に対し、アドバンテージを活かしたダイナミックかつ緻密なアタックを見せる。SH尾関がクイックリスタートで仕掛けてオフサイドを誘うと、山﨑山北横山松田の細かいパスワークで流経大のディフェンスラインの足を止め、最後は松田からのロングパスを受けた加藤が相手の追跡を振り切った。

新たなスピードスター・加藤

昨季の慶大をけん引したトライゲッター・石垣慎之介(令8政卒)を彷彿とさせる圧巻のスピードを見せた加藤が今季初トライを挙げ、流経大を突き放す。さらに慶大は横山に替えて青木を投入した。

 

最後まで攻撃の手を緩めない慶大は80分、キーヴァーのスティールでボールを奪い返すと、ラインアウトから丁寧にフェーズを積み重ねる。すると、相手の意表を突く形でラックからがボールを運び出し、密集を突破。をサポートしたから尾関へとボールが渡って、そのままゴールポストの真裏にグラウンディング。ダメ押しのトライとなった。さらにのコンバージョンも決まって31-5としたところで、ノーサイドを告げるホイッスルが鳴った。

喜(右)のサポートに入る申

トライ後、ラストパスを出した申(手前)と抱き合う尾関

試合を通してディフェンスでは高い集中力を発揮して流経大の得点を1トライのみに抑え、アタックでもスコアを挙げられなかった前半から一転、後半は5トライを挙げての大勝となった。開幕から危なげなく2連勝を飾った慶大蹴球部は、ここから赤黒、紫紺との2連戦に臨む。新チーム始動から「ALL IN」を貫き通してきた成果を見せ、強豪2校から勝利をもぎ取りたい。

 

選手インタビュー

♢FL・申驥世(文2・桐蔭学園)

ーーU20日本代表の活動を経て、個人として春初戦だったと思うが、どういうマインドで臨んだか

シーズン中にU20の活動に行かせてもらっていたので、その分何かを得て、蹴球部に還元したいという思いがありました。個人としては、レベルの高い相手とのコンタクトやコリジョンを経験したので、それを伝えるという部分と、体を張って得たものを出すという部分を意識しました。

ーー今日の試合を振り返ってポイントだった部分は

流通経済大学さんの力強いフォワードとか縦のプレーに対して、コンタクトで負けないところやディフェンスを早くセットするところなど、基礎的な部分やボールキャリアの部分を徹底してやろうという話をしていました。しかし、前半は圧力を受けたというよりも自分たちで自滅してしまって、やるべきことが出来ませんでした。後半は少し修正できましたが、前半からできなかったところが自分たちの課題なのかなと思っています。

ーー前半無得点だったところ後半はトライもあって逆転したが、試合の中でターニングポイントとなった部分は

自分としてはハーフタイムだと思っています。ハーフタイムに全員で集まって、FWとBKに分かれて、自分たちのやるべきことを確認しました。また、全体で話した時でも、ボールキャリアのボールダウンするところや2人目はオーバーするところを徹底してやろうとディティールを詰めて話しました。それで後半、徐々によくなったのかな、と。プレイ中ではないが、ハーフタイムに建て直せたのがよかったと思います。

ーー自分のトライを振り返ってみて

自分は最後に置いただけだが、チャンスがあれば窺っているので、そこはよかった。だけど、最後右側でモールが組めなくて出なきゃいけない場面で、自分が持ちこんで最後トライを取り切れなかったので、そこは修正しないといけないと思います。

ーー次戦・早慶戦に向けて一言

今日みたいな試合をしたら、前半で早稲田さんに40点、50点取られてしまうと思います。だから、本当に修正して、相手がどうこうではなく、自分たちのやるべきことをどれだけやりきれるか。そこを意識して1週間練習を積んでいきたいです。

 

♢中野誠章(文3・桐蔭学園)

ーー今日の試合を振り返って

前半うまくいかない時間も結構長かったんですけど、後半そこをしっかり修正してちゃんと勝ちきれたので、チームにとってプラスになったかなと思います。

ーー前半なかなか点が取れない中、後半トライを量産した要因は

試合前に自分たちがやろうと決めていたことにしっかり立ち返ろうと意識して、ラックにしっかり集まってマイボールを確保し続けるとか、ディフェンスだったらセットを早くするとか。そういったところに立ち返ったことによって、自分達のいい流れというのが出始めた要因かなと思います。あともう1つ、フォワードのモールがそのタイミング(後半)から良い感じになってきたところが、結果的にトライに繋がったのかなと思います。

ーー体の大きい選手が多い流経大との対戦。FW全体として、セットプレーや接点での手ごたえは

最初の方はうまくいかないとまでは言わないが、イーブンくらいだったと思うのですけど、最後の方はスクラムでペナルティーが取れたりとか、モールでトライを何度も取ったりとか、後半良い流れが作れたので、フォワードとして勝てたのかなと思います。

ーー代名詞のスティールやディフェンスラインから突破するランもあったが、ご自身のプレーを振り返って

今日はスティール含め、ディフェンスのところはラックにしっかり入っていけて良かったと思いますし、タックルでも相手を押し返せた感触があったので、自分の中でいいプレーができたのかなと思います。アタックでは、ゲインは出来たのですけど最後はトライまで行ききれなかったりとか、まだまだもう少し詰めれるところもあったので、そこは自主練習をしてさらに磨いた上で、早稲田や明治に挑みたいですね。

ーー来週の早慶戦に向けて意気込み

今日みたいなプレーをしてたら絶対勝てる相手ではないと思うので、1週間いい準備して早慶戦に勝てるように。まずはリカバリーして良い準備をしようかなと思います。

(取材:浅井外熙、神谷直樹、佐藤成、塩田隆貴、髙木謙、髙山絵恋、中島冬奈、原田武郎)

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