関東学生ホッケー春季リーグの重要な第3回戦。慶大は終始、激しい攻防が続く緊迫した展開を繰り広げた。前半後半合わせて計4Qに及ぶ死闘は0−0のまま決着つかず、勝負の行方はSO戦へ。緊迫した空気の中、慶大の守護神の主将・峰岸佳子(商4・慶應女子)が神がかった4連続セーブを見せると、最後は劇的な形でSO戦を制し、執念で貴重な白星を掴み取った。
◇スタメン
#1 峰岸佳子 (商4・慶應女子)
#2 長瀬莉奈 (法4・共立女子)
#4 倉田光希 (商4・慶應女子)
#5 佐藤美奈 (法4・法政)
#6 鮫島那美 (政3・慶應湘南藤沢)
#7 中津結香子 (文3・頌栄女子学院)
#8 瀧澤舞香 (経3・慶應女子)
#10 林莉瑚 (政3・慶應湘南藤沢)
#12 加藤藍圭 (経3・慶應湘南藤沢)
#17 夏目もな (経3・慶應女子)
#24 中西美月 (薬1・学芸大附属)
立ち上がりは慶大ペースで試合が始まる。1Q前半は攻防の激しい展開が続くものの、慶大が流れを掴んだのは開始6分ごろ。サークル内へとボールを持ち込みたい慶大は、FW・長瀬莉奈(法4・共立女子)が相手ディフェンスの真正面から果敢にショットを狙うナイスプレーを披露し、会場を沸かせる。13分には再び一気の攻撃でオフェンスを展開し、主導権を握り返して最初の15分を終えた。

FW・林莉瑚
第2Qは相手のポゼッションからスタート。4分に再びPCのピンチを迎えるが、慶大ディフェンス陣が集中力を切らさずブロック。ここから再び慶大の時間帯へと移る。7分、待望のPCを獲得。先制の絶好の好機を迎えたが、相手の鉄壁の守備に阻まれ、惜しくもネットを揺らすことはできない。その後も中盤での激しいボールの奪い合いが続き、スコアレスのまま試合は後半戦へと折り返した。
試合が大きく動いたのは第3Qだった。開始1分半程から、2分、5分と立て続けにPCのチャンスを掴む。しかし、どちらも相手の必死のディフェンスに阻まれ、ゴールを奪うことができない。重苦しい空気が流れる中、チームを鼓舞したのはFW・林 莉瑚(政3・慶應湘南藤沢)のテクニックだった。巧みなスティック捌きで相手にボールを渡さず、前線へと繋ぐ。さらに副将・DF佐藤 美奈(法3・法政)がサークル内でナイスプレーを見せるが、これも惜しくもゴールならず。 10分には一転してピンチを迎えるも、慶大の主将・峰岸佳子(商4・慶應女子)がファインセーブを連発。このビッグプレーから一気に流れは慶大へ。また、MF・夏目もな(経3・慶應女子)のリフティングで相手ディフェンスを翻弄し、スタンドのボルテージは最高潮に達した。

副将/DF・佐藤美奈
運命の最終クオーター。疲れが見え始める時間帯、12分に相手にPCを与えてしまう絶体絶命のピンチ。しかし、ここでもG・峰岸のナイスセーブが光り、失点を許さない。そのまま60分間の激闘が終了し、勝負はSO戦へと委ねられた。
サッカーのPKのような形式で行われるSO。5人のシューターによって行われ、一人当たり8秒以内にシュートを決めなければならない。緊迫した空気の中始まったSO戦。慶大の1人目、佐藤が冷静に決める。対する相手の1人目の攻撃を、G・峰岸が完璧に阻止した。続く夏目も技ありのショットでゴールを奪うと、相手の2人目も慶大ゴーリーが凄まじい集中力で阻止し、リードを広げる。その後もゴーリーが完璧にシャットアウトし、圧巻の4連続セーブで試合終了。チーム全員が歓喜の輪を作り、劇的な白星を飾った。
強敵を相手に最後まで集中力を切らさず、粘り強いホッケーで勝利を掴み取った慶大。随所に見せた個々の輝きと、守護神のビッグプレーは今後のリーグ戦に向けて大きな弾みとなったはずだ。次戦もこの勢いのまま、慶大ホッケー部は勝利への道を突き進む。

MF・夏目もな
▽以下、選手インタビュー:峰岸佳子、中西美月
ーー本日の試合を振り返って
一人ひとりが意思を持ってプレーを選択できており、成長を感じた一方で、得点力の部分は課題が残ったと感じています。相手の守備陣も非常に粘り強く、フィールダーも苦しかったと思うので、SOになりましたが、勝利することができてよかったです。また、今回はホーム戦ということもあり、応援指導部の皆様、OBOGの皆様、男子部、保護者の皆様をはじめ、本当に多くの方々が応援に駆けつけてくださいました。その声援が最後まで戦い抜く大きな力になりましたし、改めてこのチームが多くの方に支えられていることを実感しました。ありがとうございました。
ーーご自身のプレーを振り返って
4Qを通して、自分が大きくプレーに関わる場面はあまりなく、SO戦ではみんなが頑張ってくれた分私が頑張らなくては!と緊張していました。しかし、これまで多くのSO練習を積んできたこともあり、正直なところ負ける気はしていなかったです。落ち着いていつも通りのプレーができた結果かなと思います。
ーー今年のチームについて
今年のチームは、チーム始動時に掲げたスローガン「Lock in!」をまさに体現できているのではないかと感じています。学年を問わず意見を出し合い、学生のみならず指導陣の皆様やOBOGの皆様をはじめ、支えてくださるすべての方の力を合わせて前に進むことができていると感じています。さらに、私たちは「応援されるチーム」であることも大切にしています。今回の試合でも、最後まで諦めずに戦い続ける姿勢をプレーから感じていただけたのではないかと思います!
ーー今後の試合への意気込み
現在目指すことのできる最高順位である1部の「圧倒的な5位」を達成するためには、次の順位決定予選での勝利が絶対条件です。今回の試合では、得点力をはじめとする課題が改めて浮き彫りになりました。その課題から目を背けず、この3週間でしっかりと修正し、次の試合では勝ち切るだけでなく、内容でも成長を示せる試合にしたいです。次こそは快勝できるよう、チーム全員で練習に励んでまいります。今後ともご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

主将/G・峰岸佳子
ーー本日の試合を振り返って
敵陣でプレーする時間が長い中、点に繋がらない苦しい試合展開でした。それでも、最後まで諦めずに戦い、掴み取った勝利だと思います。SO戦での先輩方の気迫あるプレーに圧倒されました。
ーーご自身のプレーを振り返って
飛び出してのインターセプトや、相手のカウンターへのプレッシャーは練習の成果として発揮することができました。一方で、アウトレットのポジショニングやパスの精度の部分で課題が残りました。
ーー今年の目標は?
一年生として、今年の目標は「たくさん吸収すること」です。先輩方から多くのことを学び、常に全力で挑みながらも、冷静かつ客観的な分析を忘れず、自分が自信を持ってできるプレーの幅を広げていきたいです。
ーー今後の試合への意気込み
一戦一戦、目の前の勝利に集中し、さらに強くなった姿をお見せできるよう、精一杯がんばります。
(記事・取材:野口ことみ)


