【野球】"チーム今津"最終章 響け春秋連覇のファンファーレ ワセダを倒し頂点へ/2026秋季リーグ戦 早大戦展望

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2026年秋季リーグ戦も、いよいよクライマックスの早慶戦を迎える。優勝の行方は、慶大が2連勝すれば春秋連覇、2勝1敗なら明大との優勝決定戦、勝ち点を落とせば明大の優勝となる。4年生と一日でも長く野球をするために、そして、春に成し遂げられなかった日本一をつかむために、早慶戦での2連勝は絶対条件だ。”チーム今津”にとって、まさに負けられない大一番。1年間積み重ねてきたもの、4年生にとっては4年間の全てを懸け、集大成を示すときが来た。

 

春季リーグ戦で5季ぶりの優勝を果たし、全日本大学野球選手権大会でも準優勝に輝いた慶大。春秋連覇を目指す今季は、開幕カード・東大、第3週・立大に連勝して勝ち点を挙げると、第4週・法大からも勝ち点を奪い、一時は首位を独走した。しかし、勝ち点を挙げれば優勝が決まる第6週・明大戦で、1回戦を先勝しながらまさかの2連敗。優勝の行方は最終週の早慶戦に持ち越された。

明大が立大から勝ち点を獲得したことで、慶大は早慶戦で2連勝すれば2021年以来5年ぶりの春秋連覇、2勝1敗なら明大との優勝決定戦、勝ち点を落とせば明大の優勝となる。主将・今津慶介(総4・旭川東)率いる"チーム今津"も残すところあと1カード。"忘れ物"である日本一への挑戦権をつかむためにも、伝統の一戦で2連勝を飾りたい。

明大戦で勝ち点を落とした慶大

早大は開幕カード・法大との3回戦にもつれた激戦を1点差で落とし、黒星発進となった。それでも第3週・明大戦では、2回戦で17失点の大敗を喫しながらも3回戦を制し、今季明大から勝ち点を奪った唯一のチームとなった。第4週・東大にも連勝したが、第6週・立大に2連敗を喫して優勝の可能性は消滅。5勝5敗の4位で最終週を迎える。しかしワセダは早慶戦の結果次第では2位浮上の可能性も残し、何より今季限りで退任する小宮山悟監督のラストシーズン。指揮官の花道を飾るためにも、目の前での慶大の胴上げだけは阻止しにくるだろう。

ワセダの投手陣の柱は、堀井哲也監督も"大黒柱"と警戒する髙橋煌稀(スポ3・仙台育英)。防御率2.53、30奪三振はともにリーグ2位。立大1回戦では8回まで無失点に抑えるなど、安定感が光る。連勝が求められる慶大にとって、初戦の先発が予想される髙橋煌の攻略が最大の焦点となる。打線では、4番の寺尾拳聖(人4・佐久長聖)、春から好調を維持する德丸快晴(スポ2・大阪桐蔭)に加え、1年生ながらリーグトップタイの3本塁打を放つ川尻結大(スポ1・仙台育英)が一発の怖さを秘める。

対する慶大打線は、明大1回戦で勝ち越しの2点二塁打を放った林純司(環3・報徳学園)、チーム最多の3本塁打を放つ一宮知樹(経2・八千代松陰)ら、下級生の勢いも心強い。一方で、日本ハムから育成5位指名を受けた主将・今津は、今季なかなか本来の打撃を見せられていない。その今津は、自身と中塚遥翔(環3・智辯和歌山)の奮起を勝利の条件に挙げる。春のベストナイン・小原大和(環4・花巻東)ら4年生の意地が、髙橋煌攻略の糸口となるはずだ。

チーム最多の3本塁打を放っている一宮

投手陣は、チーム失点28とリーグ最少を誇る。そして、堀井監督が早慶戦の投のキーマンに挙げるのが、2回戦の先発に定着し防御率2.08でリーグトップに立つ広池浩成(経4・慶應)だ。全カードの初戦を投げてきた渡辺和大(商4・高松商業)が明大3回戦でアクシデントに見舞われ、堀井監督は広池を1回戦に回すことも含めて起用を見極める構え。鈴木佳門(経2・慶應)、小宅雅己(環1・慶應)のどちらかを先発に回す選択肢もある。どちらの試合を任されても、広池が試合をつくれるかどうかが春秋連覇の行方を左右する。

監督がキーマンに挙げる広池

救援陣も春から厚みを増した。上田誠コーチが先発二本柱以外の"投手MVP"に挙げたのは、今季"覚醒"した2年生左腕の鈴木佳と、ピンチの場面で好救援を重ねる水野敬太(経3・札幌南)。試合終盤まで粘り、継投で逃げ切る形は整っている。

幾つものピンチを凌いできた鈴木佳

1年秋にリーグ優勝と日本一を経験しながら、2年、3年と3季連続5位の苦しみも味わった"チーム今津"の4年生。今春は5季ぶりの優勝をつかみ、大学選手権では日本一まであと一歩に迫った。そして迎える学生最後の早慶戦には、春秋連覇が懸かる。堀井監督が「野球の神様が与えてくれた試練でありプレゼント」と語る大一番。2連勝の先にしか、春秋連覇の景色はない。

(記事:神戸佑貴)