【野球】 苦しい流れ断ち切れず敗戦 優勝まで3連勝必須に/東京六大学野球 2026秋季リーグ戦 早大1回戦 @明治神宮野球場

野球戦評

11月7日(土) 東京六大学野球 2026秋季リーグ戦 早大1回戦 @明治神宮野球場

絶対に勝ち点を落とせない早大とのカード。1回戦の先発を任されたのは広池浩成(経4・慶應)。初回、阿部葉太(スポ1・横浜)に先頭打者本塁打を浴び、先制を許す。3回にも阿部の二塁打を皮切りにピンチを招き、2点を失う。反撃したい慶大は相手先発・髙橋煌稀(スポ3・仙台育英)に対し、4回、吉開鉄朗(商4・慶應)が内野安打を放つと、相手の失策もからみ、1点を返す。その後、慶大は無得点の攻撃が続き、8回、4番・寺尾拳聖(人4・佐久長聖)に2点本塁打、9回に石松悠太(教育1・鳥栖)にダメ押しとなる1点本塁打を浴び、突き放される。慶大は5回以降得点を奪えず、1ー6で敗戦。この日の敗戦により、慶大が優勝するためにはここからの2連勝と明大との優勝決定戦での勝利が絶対条件となった。

123456789計
早大1020000216
慶大0001000001

慶大バッテリー:●広池、鈴木佳、熊ノ郷、小宅ー吉開

早大バッテリー:〇髙橋煌、香西ー尾形

慶大本塁打:なし

早大本塁打:阿部1号ソロ(1回)、寺尾2号2ラン(8回)、石松1号ソロ(9回)

早大戦にあたって慶大が優勝を勝ち取るために必要な絶対条件は勝ち点奪取である。先週のカードで明大が立大相手に2勝1敗で勝ち点を取ったため、慶大は早大戦で2勝すれば優勝、2勝1敗であれば明大との優勝決定戦に臨むという状況に。そのため、この日の早大1回戦は春秋連覇に向けては決して落とせない重要な一戦となった。試合は、大久保秀昭前監督による始球式から幕を開けた。

始球式を務めた大久保前監督

この日、渡辺和大(商4・高松商業)がベンチを外れたため、これまで2戦目の先発を任されていた広池が先発のマウンドに上がった。初回、1番・阿部にいきなり先頭打者弾を浴び、先制を許す。その裏、慶大打線は2つの四球と安打で1死満塁の絶好機をつくるも5番・中塚遥翔(環3・智辯和歌山)が併殺打に倒れ、得点を奪うことができない。2回表、広池は2つの三振を奪い、三者凡退で抑える。

先発・広池

しかし、3回表、先頭の阿部に二塁打を浴び、続く湯浅桜翼(スポ2・仙台育英)にも内野安打、盗塁を許し、無死ニ、三塁のピンチを招く。岡西佑弥(スポ4・智辯和歌山)の内野ゴロの間の得点、4番・寺尾の打席での暴投で2点を奪われ、厳しい展開となる。慶大打線は3回まで毎回走者を出すも、好機での1本が出ず、反撃することができない。

4回表、先発・広池に代わり、2番手・鈴木佳門(経2・慶應)がマウンドに上がる。鈴木佳は力強い直球と鋭いスライダーのコンビネーションで相手打者に的を絞らせない。早大打線を三者凡退に抑え、守りからリズムをつくる。
4回裏、先頭の中塚が中前安打で出塁し、2死二塁の好機をつくると8番・吉開が遊安打を放ち、相手遊撃手の失策もからみ1点を返す。

無安打に抑えた鈴木佳

鈴木佳は5回表、6回表も早大打線をきっちり打ち取り、3回を無安打に抑える好投を見せる。同点に追いつきたい慶大だったが、相手先発・髙橋煌の前に5回裏、6回裏、続けて走者を出すことができず苦しい展開が続く。

7回表から、鈴木佳に代わって、マウンドに上がったのは3番手・熊ノ郷翔斗(環2・桐蔭学園)。先頭に四球を与えるも後続を断ち、無失点で切り抜ける。7回裏、早大の投手は先発・髙橋煌から主将・香西一希(スポ4・九州国際大付)に代わる。代わり端を攻めたい慶大は、先頭の吉野太陽(法4・慶應)の中前安打で走者を出すも、後続の3人が内野ゴロを打たされ、得点圏に走者を進めることができない。

3番手・熊ノ郷

8回表、これ以上の追加点を許すことができない慶大は、今季これまで無失点のルーキー・小宅雅己(環1・慶應)にマウンドを託す。ここまで好投を見せていた小宅だったが、先頭に四球を与えると、寺尾に左翼席に飛び込む痛恨の2点本塁打を浴び、追加点を許す。4点差を跳ね返すために絶対に得点を奪いたい慶大打線は、8回裏、2番・小原大和(環4・花巻東)から始まる好打順だったが、相手投手の投球術の前に内野ゴロを打たされ、またも無得点に終わる。

9回表、2死無走者の場面でリーグ戦初出場となった9番・石松に1点本塁打を浴び、突き放される。その裏、同点に追いつきたい慶大は、林純司(環3・報徳学園)に代えて渡辺憩(商3・慶應)を代打に送る。渡辺憩は四球を選び、出塁。しかし、後続が倒れ、追いつくことができずに試合終了。大事な初戦だったが、1ー6で敗れた。

慶大は明大2回戦、3回戦と、勝てば優勝という場面で2連敗を喫した。さらに、絶対的エース・渡辺和のベンチ外という大きな痛手も重なり、決して万全とは言えない状況でこの早慶戦に臨んだ。なんとしてでも勝利をつかみたい一戦だったが、あと一歩及ばず。しかし、今春の早慶戦も第3戦までもつれ込んだ末に勝ち点を獲得し、優勝を果たしている。春秋連覇という大目標を達成するため、慶大に残された道は、早大に連勝し、明大との優勝決定戦を制することのみ。主将の今津が語った「慶應らしい泥臭い野球」を体現し、優勝への望みをつなげたい。

(記事:秋吉一樹/写真:河合亜采子、鈴木拓己、鈴木啓護、奈須龍成、髙木謙、中原亜季帆、柄澤晃希、山内悠暉、原田武郎)

◆慶大野手成績

位置選手1回2回3回4回5回6回7回8回9回
[8]丸田湊斗(法3・慶應)二ゴロ中安左飛二ゴロ
[D]小原大和(環4・花巻東)四球投失空三振遊ゴロ
[4]今津慶介(総4・旭川東)四球中飛空三振左失
[7]一宮知樹(経2・八千代松陰)遊安中飛右邪飛三併殺打
[9]中塚遥翔(環3・智辯和歌山)二併殺打中安遊直遊ゴロ
[6]林純司(環3・報徳学園)投ゴロ二ゴロ二直
H渡辺憩(商3・慶應)四球
[3]吉野太陽(法4・慶應)四球一飛中安空三振
[2]吉開鉄朗(商4・慶應)二併殺打遊安遊ゴロ左飛
[5]竹田一遥(環2・聖光学院)遊飛
H𠮷田雄亮(商4・慶應)三飛
5上田太陽(商4・國學院久我山)
H5寳田裕椰(経4・三重)一ゴロ

◆慶大投手成績

選手投球回打者投球数被安打被本塁打与四死球三振失点自責点
先発広池浩成(経4・慶應)31461411333
2鈴木佳門(経2・慶應)31039001400
3熊ノ郷翔斗(環2・桐蔭学園)1414001000
4小宅雅己(環1・慶應)2931221033