春季リーグを1部6位で終えた男子ホッケー部は、秋季リーグ初戦の法大戦に臨んだ。ところが試合は大雨が降りしきり、思うようにプレーができずに淡々と時間を過ごしてしまう。前半をPC1本、フリーシュートなしという結果で折り返すが、50分に下山雄大(経2)が難しい姿勢から強烈なヒットシュートを決め均衡を破る先制ゴールを挙げる。しかし試合終盤に攻め込まれると、67分に痛恨のPSを許し、これを決められて同点に追いつかれそのまま試合終了。春季に続いて秋季も開幕戦を白星で飾ることができなかった。
関東学生ホッケーリーグ秋季 グループリーグB
2014.9/7(日) 13:30~ @慶應日吉グラウンド
慶應義塾大学 1-1 法政大学
(前半0-0、後半1-1)
【得点者(アシスト者)】
50分 下山(宮坂)
<スタメン>
G本名智一(経3)、FB田中啓介(政4)、三木雅史(経3)、宮坂健吾(政2)、渡邊陸(法1)、MF岡田寛(政4)、細井佑(経2)、福谷亮太(政1)、FW谷直剛(政3)、遠藤錬(経3)、下山雄大(経2)
この夏走り込みと、多くの遠征・練習試合を通して選手間の連携を高めてきた男子ホッケー部。春季下位リーグに沈んだ悔しさをこの秋季にぶつけたい。秋季リーグBグループに入った慶大は春季2位の東京農業大学、同4位の明治大学、同7位に法政大学と同じグループに所属。初戦は春季に順位決定戦予選で対戦し、4-1と勝利を収めている法大との対戦だ。
雨が降りしきる中、前半開始のホーンが鳴る。試合開始から10分は互いにシュートが放てない均衡状態。雨が強くなり、球足が伸びずFBからFWへのロングボールが相手にカットされてしまったり、正確に出せなかったりし、この夏取り組んでいた連携が機能しなかった。18分に下山雄大(経2)がサークルインしこの日初めてのペナルティーコーナー(PC)を奪う。春季はPCの場面では岡田寛(政4)のフリックシュートで得点を狙う場面が多かったが、ここでは宮坂健吾(政2)のヒットシュートで狙った。しかし相手キーパーに防がれ、リバウンドを詰めにかかかるが得点とはならなかった。その後は攻め込まれる場面もあるが、田中啓介(政4)や三木雅史(経3)らのFBを中心として失点を許さず、スコアレスで前半を終える。
雨はやんだものの前半終盤に遠藤錬(経3)がイエローカードで退場したため、後半は10人でのスタートとなった。後半はサイドを使われ、やや押され気味に試合を運ぶ。個人プレーで打開を図る法大FWを決死で守る慶大という構図がしばらく続き、最大のピンチは46分。裏を取られ、ゴール前で1vs1の大ピンチを招く。しかしここは本名智一(経3)が上手く飛び出し、最後はシュートをヘルメットで止めるファインセーブ。直後のPCでは鋭いヒットシュートを放たれるも、宮坂がゴール前でしっかりとブロックし、得点を許さなかった。守備からリズムを作った慶大は50Yライン付近から宮坂のパスが左に流れた下山にうまく通り、体勢を崩しながらも下山がヒットシュートを放つ。これがゴール右隅に突き刺さり待望の先制点を挙げた。その後は慶大も中井将人(政2)のシュートや、中盤からの打ち込みで追加点を奪いにかかるも無得点。すると終了間際の69分で慶大が与えたファールにペナルティーストローク(PS)の判定。これを決められ土壇場で追いつかれ、試合終了。目前で白星が手から零れ落ちてしまった。
「勝たなきゃいけない試合で勝てなかった」(田中)「全体的に見ると淡々にやってしまった」(下山)というように、PCを前後半通して1本しか取れないなど、試合はやや重いムードを引きずってしまっているように感じた。プレスはうまく法大相手にはまっていたが、雨の影響もあり、前線にボールが送り込めずイライラしている場面も見受けられた。後半以降は岡田、細井佑(経2)、中井らのMFが上手くFBからのボールに顔をだし、貰い受ける形が完成していたが、なかなかフィニッシュまではいけなかった。残り2戦は格上が相手となるが、慶大らしいホッケーを見せ、上位リーグ進出に期待したい。
(記事:荒川智史)
☆グループB
|
東農 |
明治 |
慶應義塾 |
法政 |
勝ち点 |
得失差 |
東農 |
― |
○3-2 |
|
|
3 |
1 |
明治 |
×2-3 |
― |
|
|
0 |
-1 |
慶應義塾 |
|
|
― |
△1-1 |
1 |
0 |
法政 |
|
|
△1-1 |
― |
1 |
0 |
次戦 9月13日(土)vs東京農業大学(春季リーグ2位)14:45~@慶應日吉グラウンド
以下、選手コメント
FB田中啓介(政4=慶應義塾)
(今日の試合を振り返って)勝たなきゃいけない試合で勝てなかった、それに尽きますね。まだ来週再来週と続くので、今日の試合は忘れてしっかり切り替えていかなきゃいけないと思います。(春も対戦した法大でしたが、違った印象は)あんまり印象は変わらなくて、どちらかというと秋の初戦ということで変わったのは僕らの方で、固さがでてしまったのかなと思います。(夏に一番重点を置いた練習は)まず走力からトレーニングして、そのあと実践をたくさん積んで、連携を高めていくというのをずっとやってきました。(その成果はどのくらい発揮できましたか)まだぼちぼちという感じですね。もっと本当はやらなきゃいけないし、自分たちの攻め方というのはあったんですけど、それがあんまり出なかったというのが残念で、結果にもでてしまったと思います。(次週東農大戦にむけて)勝つしかないので、相手は準優勝の相手ですけど、あまり臆することなくチャレンジして、強気の気持ちの部分を取り戻せれば絶対勝てると思うので、1週間準備します。
FW下山雄大(経2=慶應義塾)
(今日の試合を振り返って)全体的に見ると淡々にやってしまった印象があったので、初戦にしては良い入りではなかったのかなと思います。個人としては点も取れたので良かったですけど、チームに影響力をあまり与えられなかったのが反省です。(オフにチームが取り組んできたこと)初戦に焦点を置いてやってきて、特にパスホッケーというのをメインに、前線でポゼッションを高められるようにやってきたんですけど、全体的に緊張もあって固かったので、あんまり機能していなかったと思います。(次節に向けて)前に前にという気持ちが少なくて、安全にプレーをしてしまう場面が多かったので、もう少し攻めに焦点を当てて、前からいけるようにしたいと思います。
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