【アイスホッケー】完封負けでリーグ戦終了 いざ運命を決める入れ替え戦へ 東洋大戦

パスを受けようとする児玉副将

パスを受けようとする児玉副将

 10日にインカレ予選を戦った慶大。格下神大相手に5-4と勝利はしたものの苦しい戦いを強いられた。そしてこの日は気持ちを新たにし、リーグ戦最終戦となる東洋大戦に臨んだ。しかし結果は東洋大に力の差を見せつけられ完封負け。グループA昇格1年目の今季は2勝1分7敗、勝ち点7でリーグ戦を終えることとなった。 

関東大学アイスホッケーリーグ戦 Division1 グループA

2010/11/13(土)16:40FO@新横浜スケートセンター 

東洋大学3-0慶應義塾大学

  第1ピリオド、力で勝る東洋大は先制点を狙い攻勢を仕掛ける。一方の慶大は防戦一方。5分に混戦からシュートを放たれると、7分にもサイドを突破され連続でシュートを打たれる。しかしいずれもなんとか失点を切り抜けた。しかしその後もこぼれ玉を拾われ、押し込まれる展開が続く。そんな中、何とか突破口を見出したい慶大は10分、FW似鳥(環3)が左サイドを突破しシュート。流れを引き戻しかけると11分、シュートのこぼれ玉に反応したFW児玉(経4)がフリーでシュート。しかしこれはGKの好守にはばまれる。しかし13分に退場者を出すと流れは再び東洋大へ。それでも数的不利の2分間を守りきった慶大。16分にはこぼれ玉に反応した児玉がシュートを放つ。しかしこれもGKに阻まれ、スコアレスで第1ピリオドを終えた。

 第2ピリオド、開始直後に均衡が破られる。カウンターから抜け出した相手をGK長嶋(経4)が倒してしまいペナルティショットを与えると、これをきっちり決められ先制を許してしまう。その後もピンチが続く慶大。3分にはゴール中央でダイレクトでシュートを放たれるもここは長嶋がスーパーセーブ。追加点を許さない。そんな中、6分に東洋大が退場者を出すと慶大がようやくチャンスを作り始める。10分、パスのこぼれ玉をFW松山(商3)がシュート。しかしここは枠を捉えきれない。それでもこのシュートからリズムを掴んだ慶大。13分、DF小川(環2)がゴール前まで持ち込み、松山がシュート。15分にもFW荒谷(経3)がパスカットから相手DFを交わしシュート。しかしいずれもGKにブロックされてしまう。そしてその後も得点を奪えず第2ピリオド終了。しかし第2ピリオドのシュート数では東洋大を上回り、第3ピリオドに期待がかかる第2ピリオドとなった。

 ビハインド1点で迎えた第3ピリオド。ここ数試合の第3ピリオドでの好調さから見ても、慶大にとってはまだまだ勝機はあるかに思われた。ところがこの試合ではここで足が止まってしまう。東洋大の素早いチェックの前に自陣に張り付けられる展開に。さらに6分に退場者を出すと追いつめられた慶大。8分にはついに追加点を許してしまう。その後も自陣でパスを回される中、何とか耐え抜き反撃の機会をうかがう。そんな中、最後まであきらめない姿勢を貫く慶大はFW氏橋主将(法4)を中心に反撃に出る。しかし13分、シュートのこぼれ球に松山が反応するもここは東洋大の粘り強いDFの前に得点には至らない。そして迎えた18分、タイムアウトを取った慶大は気合いを入れ直し、GKをベンチに下げ6人攻撃を仕掛ける。ところがこの作戦が裏目に出てしまった。タイムアウト直後の東洋大ゴール前でのフェイスオフ。フェイスオフから出たパックは一直線で慶大ゴールに向かいそのまま慶大ゴールに吸い込まれてしまう。そしてこのまま試合は終了。0-3と完封負けで慶大のトップリーグ1年目の戦いが終わった。

 トップリーグでの10試合を「みんなの運動量と集中力を信じて、戦えるように(リーグ)後半はなった」と振り返った浅沼監督。この10試合はどの試合も苦しい試合となったが、苦しい戦いの中でチームの成長がうかがえた10試合にもなった。「勝って次の代につなげたい」(氏橋主将)。この言葉からも何が何でもグループAに残るという気迫が感じられる。今季のトップリーグでの経験を来季活かすためにー。慶大の未来を決める2試合がまもなく幕を開けようとしている。

なお入れ替え戦は11月27日(土)、28日(日)の2日間に渡っていずれも14時30分から東伏見ダイドードリンコアイスアリーナにて行われます。

By Daiki Yamamoto, Hideki Tsubonuma 

浅沼監督

(振り返って)順位は決まっているが、次の目標・入れ替え戦というのは決まっているので、東洋相手にいい試合をして、次につながる試合をしたいと思っていたので、当然勝ちを意識して戦った。2ピリまではプラン通り。ビハインド1点までというプラン通りかなと思ったのですが、3ピリはなかなか仕掛けられず、2ピリはシュート数がだいぶ多くなったので、ここでなんとかしたかったが、東洋さんの守りは堅いので、なかなかゴールネットを揺らすことはできず、3ピリに復活させたかったが、なかなかうまくいかずにそのままの流れで3ピリやられてしまったという印象です。課題としてはゴール前に(パックを)どんどん集めることができたのですが、あとは最後押し込むところができなかったので、もっともっと相手よりしつこいプレー、相手があきらめるまでうちのホッケーを続けると。泥臭いホッケーでいいので、そうしたホッケーをかさねていって、入れ替え戦きっちり失点を少なくして、取れる得点をしっかり取って勝ちたいと思います。(日大戦で順位が決まってしまいモチベーションを保つのが難しい一戦だったと思うが)そう思ったらそうなるかもしれないが、インカレ予選もあったし、インカレ予選があまりにも気持ちがゆるんだ試合になってしまったので、その日の練習で締め直したので気持ち的には勝ちにいきたいと、順位以外の部分で東洋とはある意味今年1勝1敗だったので、ぜひ勝ちたいという気持ちで臨んだ。(3ピリで攻撃が単調になってしまったのは運動量が落ちたためか)運動量はペナルティーもあったかもしれないが、決めるべきところで決められなかったというのが決定的なところだったのかなと思っている。ケガ人が1人出たので、多少セットは変えて、DFも変えてみたが、控えから上がってきた選手も非常にいい動きをしてたので、あとは練習で組み立て直して入れ替え戦に臨めればと思う。(60分間通しての戦いではここ数試合改善されていると思うが)ほんとに運動量を多く、運動量と集中力でミスをカバーするチームだと思うので、今まで2ピリであきらめる試合も中にはあったが、その部分を3ピリまで絶対どこかでチャンスは来ると、みんなの運動量と集中力を信じて、戦えるように(リーグ)後半はなったかなと思う。(Aグループでの手応えは)春のトーナメントで東洋さんに勝たしていただいて、これも実力とはほど遠いが、トップリーグのチームと戦う怖さは払拭されたのと近いところまでいけたかなと。一つ階段は上がったかなと。気持ちの部分で。あとは堂々と慶應の戦い方を貫くことをやり切るというホッケーを次のシーズンで最初のトーナメントからできればなと思う。(入れ替え戦に向けて)戦い方はまったく変える気はありません。慶應は泥臭いホッケーで点取る難しさは知っていますし、簡単に集中が切れた瞬間に点を取られるというリーグの厳しさを知っているので、徹底的な運動量と地道なしつこいプレーで慶應らしいプレーをやり切るのみだと思う。それに結果がついて来てくれれば慶應のホッケーが正解だったということで選手たちも自信をつけて次につながっていくのだと思います。 

氏橋主将

(振り返って)1,2ピリはよく守ったと思う。ただ3ピリに向こうの体力は落ちずに、こちらも相手をしっかり拾わせることができないでズルズル行ってしまって、最終的には力量で勝る相手に押しつぶされる結果になってしまった。(やはり第3ピリオドは運動量が落ちてしまったか)そうですね。1,2ピリほどの運動量を続けることができなかったというところはありますね。点を取る意識は高かったが、その前に足をしっかり動かして、こちらのペースを作る。その基本ができないまま行ってしまった。(一方第2ピリオドではかなりチャンスが作れていたと思うが)1ピリと2ピリの前半のチャンスはFW、DFの頑張りでチャンスの時間ができた、そういう時間帯だったと思うが、3ピリ最後の10分で2ピリのような時間帯を作るには最初の10分でそういったホッケーをしなければならないが、それができなかったというのが大きな問題だった。(前の東洋戦と比べると差は縮まったように思えたが)向こうのメンバーがフルメンバーではなかったので、それはこちらがよかったというよりも、向こうの状態によるものだと思う。(リーグ戦が終了したが)10試合、毎試合毎試合学ぶことが多くて、こういうトップリーグでやる経験というのは自分にとってもチームにとっても初めてのことだったので、すごく得るものが大きかった10試合だった。次の入れ替え戦に勝って、(来季)下のリーグでやってもここでの経験は活きないので、ここでの経験を活かせるように入れ替え戦に勝って次の代につなげたいと思う。(この10試合でトップリーグで通用するなという自信は得られたか)やり方によっては通用するなという自信ではないが、叶う部分と叶わない部分があるなということがよくわかった。叶わない部分の差を埋めることはもちろんだが、叶う部分でいかに他の技術面での我々の不足を補うのかというところが今後の課題になると思う。(入れ替え戦に向けて)日体大もすごくいいホッケーをするチームなので、ただこちらがそこに負けないように慶應のホッケーを貫き通せるか、そこが一つの大きなポイントになると思う。(入れ替え戦は2試合の勝敗で争われるが1stlegについて)2試合合計で6ピリオド。そういう風に考えているので、その内の第1ピリオド、それをいかにこちらが100%の状態でうまく試合に入るか、そういった試合の入り方というのを我々はこの2週間で準備しなければならない課題だと思う。

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