【ソッカー女子】関東リーグ第7節 遠い1点・・・前期未勝利で折り返す 筑波大戦

ここまで2分け4敗、挙げた得点はわずかに1と苦しい戦いが続く慶大。今節の対戦相手である筑波大には、昨季の関東大学女子サッカーリーグで勝利を収めている。良いイメージを持って今季初勝利を奪いたいところであったが、この日も得点を奪うことができずスコアレスドロー。前期を勝ち点2、そして得点1という厳しい結果で折り返すこととなった。

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22回関東女子サッカーリーグ 7

 

2016/5/29()11:00KO@筑波大学第1サッカー場

 

慶應義塾大学0-0筑波大学

 

【得点者】

 

 

◇慶大出場選手

GK野村智美(3・作陽高)

DF井原美和(2・大和高)

DF宮田あずさ(4・文京学院大学女子高)

DF下山田志帆(4・十文字高)

DF鈴村萌花(2・村田女子高)

MF堀井美月(4・常盤木学園高)

MF庄司夏穂(1・聖和学園高)

MF工藤真子(1・日テレ・メニーナ)

MF志鎌奈津美(2・常盤木学園高)

FW宮川渚(4・成城学園高)

FW中島菜々子(2・十文字高)

 

 

前節はディフェンスラインでの不用意なパスミスから失点し、敗戦を喫した慶大。ここまで挙げた得点は相手のオウンゴールによる1点のみと、厳しい戦いが続いている。今節の対戦相手、筑波大は昨季の関東大学女子サッカーリーグで2-1の勝利を収めた相手とあって、今季初勝利への期待も高まる。なお主将の田中康子(総4・常盤木学園高)が急遽この試合を欠場。キャプテンマークは副将の宮川渚(理4・成城学園高)に託された。

 

試合開始からボールを筑波大が保持し、チャンスをうかがう。3分には左サイドからのクロスに足で合わせられるもこれはサイドネットへ。慶大のファーストシュートは7分。堀井美月(環4・常盤木学園高)が左サイドをえぐりクロスを上げる。これは相手ディフェンダーにクリアされるも、そのこぼれ球を工藤真子(総1・日テレ・メニーナ)がダイレクトシュート。相手ディフェンダーに当たってしまったが、アンカー起用の工藤が積極的な攻撃参加を見せる。その後は12分、15分、17分と相手に危険な位置でシュートを放たれ、慶大は肝を冷やすシーンが続く。相手のボールを中盤で奪いカウンターに転じるシーンがこの日は多く見られたが、肝心のシュートまで持ち込めない。久々のチャンスは38分。左サイドからのクロスがこぼれてきたところを庄司夏穂(総1・聖和学園高)がボレーシュート。しかし枠を捉えられず。前半はこのままスコアレスで折り返す。

 

後半も先にチャンスを作ったのは筑波大。51分、相手にドリブルで抜き去られ1対1のピンチ。これは野村智美(総3・作陽高)がシュートストップし切り抜けた。慶大の後半最初のチャンスは61分、またしても工藤。ドリブルで中央を持ち上がるとそのままミドルシュートを放つ。相手GKの正面をついてしまい、得点とはならなかった。しかしここから試合の流れは慶大へ。65分、宮川のCKに志鎌奈津美(環2・常盤木学園高)がヘディングであわせるが、これも相手GKがキャッチ。さらに81分、83分と志鎌、庄司が立て続けにミドルシュートを放つが枠に飛ばず。試合終了間際の90+1分には堀井が左サイドを抜け出す。最後の最後でエースに好機が訪れるも、シュートはGKの正面。このまま量チーム無得点で試合は終了、またしても慶大は初勝利をつかみ取ることができなかった。

 

これで前期が終了。慶大は2分け5敗、勝ち点2の最下位で折り返す。開幕直後こそ攻撃において思い切りの良さが見られたが、岩崎監督が「勝っていないチームってそういうふうになってしまう」と話すように、徐々にそれが失われていった。全体的にボールを受けに来る選手が少なく、相手に追い込まれた状況での苦し紛れのパスとなり、それが不用意なパスミスやボールロストにつながってしまっている。ボールをつなぐのか、シンプルに蹴り出すのか、そのあたりの意思統一も含め、約1ヶ月の中断期間で自分たちのサッカーを見つめ直す必要がある。この中断期間が、今後の慶大を大きく左右するのは間違いない。後期開幕戦、絶対王者・早大相手にどんなサッカーを見せるのか、期待したい。

 

(記事 小林将平)

 

試合後コメント

 

岩崎陸監督

 

(今日の試合を振り返って)勝ち点1で良かったかというのはもうこれはリーグ戦なので、後期含めて最終的に結果がどうなったかというので勝ち点3が必要だったのか分かることなので、今の時点で今日の試合がどうこうというよりも、ちゃんと試合に対して1週間本当に準備を積み重ねてきたけれど、最終的にはまだその準備の甘さがあったというところが後期につながる一番大事なことかなと思います。(開幕のころと比べて少し思い切りの良さがなくなってしまっているように見えるが)そうですね、それはもうまさしくそうで、だけど勝っていないチームってそういうふうになってしまうよね、やっぱり。結果が出ていなかったりという中で自分たちのやることがちょっとずつやっぱり保守的になっちゃうという部分はあって、だけどそれを乗り越えてその中でさらに思い切りの良さを出せるか。今日で言うと、筑波大はしっかり守った中からカウンターを含めてしっかり狙おうとしていて、そういう相手に対してちょっとリスペクトがありすぎるというか、もっと自分たちがやれるはずなんだけど、相手にびびっちゃう部分というのがあったと思います。だけど今日のこの引き分けを境にして、前半最初はもう全然だめだったけど、後半自分たちがある程度で来たわけで、後期に向かってまたチャレンジしてやるしかないですね。(前期を通して後ろの選手がけってから前の選手が走り出していることが多いように感じたが、チームとして攻撃のときの動き出しについてはどのような狙いを持っているのか)もう何度もそれはね、分かっているはずなんだけど、ちゃんとそういうところを予測して動き出すことができないというのも1つの課題かなと。そんなの自動化するものじゃなくて、出てくるのは分かっているけどそれを共有できるかとか予測できるかというところが大事で、そういうところが結局相手より点を取れないとか相手より速くゴール前に入っていけないというところの課題なのかなと思います。(交代枠を使わなかった理由は)流れとして非常に良い流れでいっていたからまたそこであえて代えてというところが踏み込めなかったというのと、交代を想定していた選手がしっかりと中で戦っていたので、そのままで今日はいきました。(1ヶ月ほど間が空くが具体的にどうチームを立て直していこうと考えているか) これはケイスポだからぜひ書いてほしいんだけど、今日で言うと、ある選手はアップ着を忘れて試合に出られなかった。いつも公式ツイッターの中では「また来週課題を解決して次の試合を戦いたいと思います」と言うけれど、実はもう関東リーグの前期は終わってしまった。1試合1試合最後の試合だと思うつもりで戦わないと。最後の試合だって思っていたらそんな忘れ物なんてしないし、しっかり準備ができる。準備というのは忘れ物云々とかそういう話じゃなくて、ピッチの上でプレーができるか。最後決めきれるか。今日だったら1本目のCKでニアにショートしちゃったりとか、ファーサイドにあんなに人が入っているのにニアサイドにはずしちゃったりとか、結局そういうところが覚悟が甘い。一つ一つ本当に最終決戦のつもりでその週準備して戦っていかないと自分たちの力は上がっていかない。今年のスローガンは「Smile」。今は苦しいときだが、この苦労を乗り越えて、最後に西が丘のピッチでこのチームとして笑顔で終わろうという意図が込められている。このチームには、今はまだ力がないが、それを成し遂げるだけの可能性をもっている。後期自分たちは毎試合毎試合が最後だと思って戦えるように準備していきたいと思います。

 

宮川渚(理4・成城学園高)

 

(今日の試合を振り返って)今週この試合に向けて、前を向いてシュートまで行くことを意識していて得点にこだわっていたので、やりきれなかったことが悔しいです。(点を取れていない中でシュートが増えたように感じたが)全体として、まずは縦に入れて前を優先順位高くしていくということを、もう1回立ち返ってやっています。(チームとしてどのようなサッカーを目指していきたいか)しっかり守りきることを考えて、カウンターを狙いに行くということと、あとは人数をかけて攻撃に行くことを続けていけたらと思います。(次節まで1ヶ月ほどあるが、どう過ごしたいか)私たちのチームは週に5日しか練習していないから、その穴を埋めるために合宿を行ったり、サッカーに取り組む時間を試合のない期間に増やしていきたいと思います。(次節のホームでの早大戦への意気込み)早稲田には一度も勝ったことがなくて、関東リーグとしてもまず白星を取りに行かないといけないと思うし、永遠のライバルである早稲田という相手に対して、課題を打ち破って得点して勝てるように臨みたいと思います。

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