【ラクロス(男子)】大事な初戦、前半苦しみながらも差をつけ快勝/関東学生ラクロスリーグ戦 一橋大戦

いよいよ関東リーグが開幕。初戦は一橋大との対戦となった。MD菊岡達(経4・慶應志木)のシュートで先制点を奪うが、相手のスピードを生かした攻撃に苦しみ、2Q途中まではリードされる時間が続く。しかし2Q終盤に勝ち越すと、徐々に慶大の流れに。後半はこの日4得点を挙げたAT立石真也(政2・慶應)や、ゴールだけでなく多くのアシストも決めたAT小笠原圭允(商4・慶應)らAT陣の活躍で点差を広げていく。G杉本健(経4・慶應)のファインセーブやDF片山瑛人(経4・慶應)の積極的な攻撃参加も光り、ダブルスコアで開幕戦を勝利で終えた。

菊岡は3得点を挙げる活躍を見せた

8月13日10:00F.O. 第31回関東学生ラクロスリーグ戦 第1戦
@富士通スタジアム川崎

慶大

経過

一橋大

1Q

2Q

3Q

4Q

12

合計

 

スタメン

ポジション

背番号

名前

学部・学年

出身高

得点

杉本健

経4

慶應

DF

片山瑛人

経4

慶應

DF

21

脇本堅太

総3

慶應NY

DF

84

雜賀健志朗

経4

慶應

LMD

17

川名隆公

経2

慶應

FO

75

山本正太

商4

慶應NY

MD

22

山本陽亮

商4

長野

AT

立石真也

政2

慶應

AT

39

小笠原圭允

商4

慶應

AT

90

浅岡大地

文3

慶應

 

昨季は早大相手に大敗を喫したリーグ開幕戦だが、今年は何としても勝利し、リーグ突破に向けて弾みをつけたいところだ。相手は昨季のFINAL4で激戦を繰り広げた一橋大。8月初めに行われた合宿などでしっかりと一橋大対策を行い、この試合に臨んだ。

1Q 最初のフェイスオフには敗れるが、FO山本正太(商4・慶應NY)がパスを奪って慶大ボールに。小笠原が自力でゴール裏から走りこんでシュートを打つなど攻め込むが、相手Gのファインセーブも光り、なかなか得点を決められない時間が続く。それでも15分にMD菊岡が先制点を決めると、続けて立石のシュートも決まり、一気に2点のリードを奪う。しかし、ここから相手の攻撃陣にも火が付く。ゴール前でのこぼれ球を処理できずに失点を許すと、スピードのある攻撃を抑えることができず、連続失点を決められる。悪い流れのまま最初のQを終えた。

相手との激しい競り合いも多かった

2Q開始早々にMD川崎元照(政4・慶應)がゴールを決めて同点に追いつくが、立て続けに2点を失ってしまう。しかしタイムアウト明けにMD松平悠希(経4・慶應)が遠めから鋭いスタンシューを決めると、さらに立石、川崎が得点を挙げて勝ち越し。その後もFO原敏(商3・藤島)がフェイスオフから一気に駆け上がってシュートを打ち、片山がグラウンドボールを取ってそのままシュートに持ち込むなど、様々な形で攻撃を仕掛けていく。相手に点差をつけられる時間があったものの徐々に立て直し、6-5で後半に臨むこととなった。

2Qで2得点を決めた川崎

3Q序盤は小笠原のゴール裏から回りこんでのシュートや、ゴール前からの菊岡の至近シュートなどで得点を重ねていく。終盤には、前半で見られたような素早いカウンター攻撃を相手に仕掛けられる時間が続いたが、守備陣がしっかりと対応。枠内に放たれたシュートも守護神・杉本が落ち着いたセーブで防ぎ、3Qは無失点で終えた。

ゴール・アシスト両方でチームに貢献した小笠原

4Q。クリース前で川崎からのパスを受けた菊岡が得点を決めると、続いて立石が「4得点中3得点は同じ角度や場所からのスタンシュー」と振り返る得意の位置からシュートを決め、強みを見せつける。終盤には、ゴール裏から小笠原のパスを受けたAT浅岡大地(文3・慶應)が得点し、前半終了時には1点しかなかったリードは大きく広がっていく。終了間際には相手のカウンター攻撃からランシューを打たれ、後半を無失点で抑えることはできなかったが12-6で試合終了。開幕戦を勝利で終えた。

この日も杉本のセーブが光った

一橋大、日体大、東大と強豪校との対戦が続く中で、何としても勝っておきたい大事な開幕戦。見事ダブルスコアで勝利し、今後の戦いに向けて良いスタートを切った。しかし相手の素早い攻撃を抑えられず、一時はリードを許してしまった。「相手が学生だったから盛り返せたと思うんですけど、これが社会人だとどんどん差を広げられる」(杉本)と語るように、目標の日本一に向けてはまだまだ課題が多い。次戦の相手は日体大。「全く気は抜けない相手」(浅岡)に大勝し、良い流れを作っていきたい。

(記事:伊藤史織 写真:堀口綾乃、五十右瑛士)

 

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以下、選手コメント

浅岡大地主将(文3・慶應)
――試合を振り返って
最初はしっかりと流れを掴んで僕たちの流れでやっていこうって話はしていて、流れが良かった部分はありました。まだまだ集中力が足りないなというか、もう少し詰めれるところがあるなという良い反省は出たので、めちゃくちゃ悪いところはなかったです。ただ正直、個人的に僕のパフォーマンスが全然ダメだったので僕がもっと決めるところを決めていたりすればもっとスコアも広がったかなと思います。

――カギになると言っていた開幕戦を勝利で終えました
去年この地で早稲田に負けたので、今日の相手は早稲田じゃないですけど、開幕戦という舞台でしっかり楽しんでやろうって話はしてました。なので勝ち切れていま安心してます。気は抜けない状態ではありますけど、こういう結果で終われてとりあえずは安心してます。

――合宿を行っていましたが、開幕に向けて準備してきたことは
一体感を持ってしっかりと部員一人一人が慶應ラクロスっていうチームのために尽力して勝ちにつなげるっていうところでは、みんな貢献してくれたと思うので、チーム力は前より断然ついたとは思います。

――後半になって攻撃の時間が増えたが、前後半で変わった部分はあったか
変わった点とかは無かったんですけど、もっとしっかり集中を切らさずに「まだまだだぞ」「もっともっと取れるぞ」っていう意気込みでやってました。

――次戦に向けて
まずは僕がしっかりと流れを作っていい方向に持っていけるようなプレーをしていくことは第一ですし、チームとしては、全く気は抜けない相手なのでチーム力でも日体大にぶつかって今までやってきたことをそのままできれば絶対に圧勝できると思います。ここからまた頑張っていきます。

 

杉本健副将(経4・慶應)
――試合を振り返って
今日の試合をチームとしてすごく重要視していて、入りからすごく集中していったので、結果的に勝てたのは良かったんですけど、まだまだ課題があると思います。

――昨季はここでの開幕戦を落としたこともあってかなり準備をしたのでは
そうですね。うちとしても開幕戦を落とすと結構厳しい戦いになると思っていたので、なんとしても初戦は取りたかったです。

――まだまだ課題があるというのはどのあたりか
先制点を取ったんですけど、1・2Qあたりから、自分の責任もあるんですけどオフェンスの時間が短くなって失点がかさんで、2点差とかつけられたところ。相手が学生だったからそこから盛り返せたというのもあったと思うんですけど、これが社会人とかになると、隙を見せるとどんどん差を広げられるので、そこをしっかり修正するっていうのが重要だと思います。

――前半は守備の部分でもうまくいっていないような雰囲気を感じたが
暑かったっていうのもあるんですけど、あとはこの大舞台でなかなかうまくコミュニケーションが取れなかったり、守備で意識していた部分が曖昧になってしまったり、自分もミスが重なってしまったこともあってなかなか統率が取れなかったのが課題だと思います。

――後半は一転してほとんど得点を許さなかった
相手のパターンはしっかりとスカウティングしてきていたので、今一度やってきたことを確認して、そこだけはまずやられないように集中し直そうと、オフェンスディフェンスともにやりました。

――次戦に向けて
次、その次も日体大、東大と、今日と同じかそれ以上に強い相手が続くので、しっかり最後まで気を引き締めて、初戦と同じような気持ちで向かっていきたいと思います。

 

片山瑛人(経4・慶應)
――今日の試合を振り返って
早慶戦で不甲斐ない結果を出してしまって、そこから巻き返すために合宿などを経て、その結果を出せたのでよかったです。

――前半は少し危ない展開となりましたが
合宿でしっかりと練習してきていたので、そこは焦らずに自信を持って臨んでいました。

――今日の試合で意識されていたことは
一橋大とは何回も練習試合をしていて、競った展開となることが多く、そうなることは予想できていたので、そこで焦らずに慶大の良さを出すことを意識していました。

――開幕戦に向けてDF陣で詰めていたことは
コミュニケーションをとるようにしました。

――合宿ではどのようなことをされましたか
一橋大戦に向けての対策をずっとしていました。

――その対策とは
まず敵のオフェンスは個が強いので、慶大はコミュニケーションを取ってそこを抑えるようにしました。また、一橋大は戦術的なライドをされていたので、そこを突破できるように練習してきました。

――次戦に向けて
日体大とは練習試合で一回負けていますが、僕らも合宿を経て開幕戦の勝利という結果に繋がったので、そこを信じて、日体大を圧倒できるよう頑張りたいと思います。

 

菊岡達(経4・慶應志木)
――試合を振り返って
個人的には、点を決めたシーンも誰かがしっかりとファールを取ってくれて、そこを自分が生かせたという感じで、みんなに感謝しています。4年生として、開幕戦で勝てたのは序盤いいスタートになって良かったと思います。

――ゲーム展開は終わってみてどう感じましたか
一回逆転されたところでも、そこで落ち着いてできたのは、今年の強みかなと思いました。そこから流れをまた持ってきて、逆転できたのはすごくいいゲーム展開だったと思います。

――流れを引き戻せた要因は
今年のスローガンがUNITEで、ベンチ一丸となって、全員がやることをやろうという意識ができたのが要因かなと思います。

――今日の試合でのチームの雰囲気は
一度ベンチワークでミスがあったんですけど、そこから次にそういうミスが起こらないためにどうすればいいかというふうに修正して、出ている選手とベンチの選手が一体になれたと思います。

――開幕戦でしたがどういった意気込みで臨みましたか
4年生としての集大成という意味で勝てて良かったですし、自分も3点取れて良かったと思います。

――開幕戦まではどういった調整をしてきましたか
合宿では午前と午後の2部で練習を重ねて、一橋のスカウティングも多めにして、この日のために色々と準備をしてきたので、この結果はすごく良かったと思います。

――次戦に向けて
今年は自分のポジションに豊富に選手がいるので、そこを上手くローテーションしながら、自分たちが点を取って、かつオフェンスとディフェンスの両方の起点になれればと思います。

 

立石真也(政2・慶應)
――この試合でよかった所は
前半は苦しい時間が続いたんですけど、そのあと後半でチーム内でクリアやライドの修正ができて、それが勝因だったと思います。

――この試合に向けて立石選手が準備してきたことは
特別な準備はしてないんですけど、普段通り相手の一橋をスカウティングして、その穴をついていきました。

――ご自身の得点を振り返って
4得点中3得点は同じ角度や場所からのスタンシューで、これは自分の強みでもあるのでその強みで点を取れたのは大きな収穫だったと思います。

――次戦に向けて
日体大は運動量も多くて慶應が苦手なチームだと思うので、またしっかり分析して、チーム一丸となって戦いたいと思います。

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