【ソッカー(女子)】関東リーグ前期第3節 山本の衝撃弾が飛び出すも、もったいない敗戦 筑波大戦

第2節(1◯0)で初勝利を収めた慶大は、連勝を狙って第3節に臨んだ。立ち上がりの7分にクリアミスから呆気なく失点。しかし39分に、山本のスーパーゴールで同点に追いつく。後半開始直後は試合を支配し、多くのチャンスを生んだがものにすることが出来ず。試合終了間際に痛恨の勝ち越しゴールを許した慶大は、1-2で敗れた。

第25回関東女子サッカーリーグ 前期第3節 vs筑波大学

2019/04/28(日)15:00KO @慶應義塾大学下田グラウンド

【スコア】

慶應義塾大学1-2筑波大学

0-1 7分 辻野友実子(筑波大学)

1-1 39分 山本華乃(慶應義塾大学)

1-2 89分 辻野友実子(筑波大学)

◇慶大出場選手

GK 加藤楓琳(総4・常盤木学園)

DF 熊谷明奈(総3・十文字)

DF 奥本くるみ(環4・浦和レッズレディースユース)

DF 足立智佳(環3・大阪桐蔭)

MF 高橋佳里(総1・常盤木学園)→80分 庄司夏穂(総4・聖和学園)

MF 工藤真子(総4・日テレ・メニーナ)©

MF ブラフ フェイ(文1・スフィーダ世田谷FCユース)→80分 秦野くるみ(総1・藤枝順心)

MF 佐藤幸恵(総3・十文字)

FW 小川愛(総3・神村学園)→85分 松木里緒(環4・常盤木学園)

FW 鈴木紗理(総3・十文字)

FW 山本華乃(理3・横須賀シーガルズ)

 

前節からメンバーに変更はなかった

2位につける上位の筑波大学をホームで迎え撃った慶大。連勝して波に乗っていきたい今節は、初勝利を収めた前節(1◯0)からスターティングメンバーに変更はなく3-4-3のシステムで臨んだ。

7分の失点シーン

試合全体を通して、ボールを保持して相手を動かしていく慶大と、縦に早いカウンターを狙う筑波大という構図が明確に見て取れたこの試合。先にスコアを動かしたのは筑波大であった。7分にセンターサークル付近でクリアミスを犯すと、相手選手2名によるカウンターに対し熊谷明奈(総3・十文字)が一人で対応する状況に陥った。加藤楓琳(総4・常盤木学園)の左手も及ばず、あっという間の速攻で先制を許した。しかし、スタイルを崩さなかった慶大は次第にペースを握っていく。熊谷、佐藤幸恵(総3・十文字)、工藤真子(総4・日テレ・メニーナ)、鈴木紗理(総3・十文字)のコンビネーションから右サイドを中心に積極的に仕掛けていった。

山本の衝撃弾に下田が沸いた

そして迎えた39分、大型連休で多くの観客が集まった下田グラウンドが大きく沸いた。浮き球のパスを、ゴールに背を向けた体勢から肩口でトラップした山本。ゴールまでは距離があったが、そのまま反転しダイレクトで右足を振りぬいた。「思い切って振ってみた」というシュートは、美しい弾道を描いてネットに突き刺さった。山本は試合後に「ゴールはあんまり見てなかった」と笑いながら遠慮がちに振り返ったが、紛れもなくスーパーゴールであった。同点に追いつき勢いに乗った慶大は44分に相手GKと1対1となる決定機を生み、45+1分にもブラフ フェイ(文1・スフィーダ世田谷FCユース)がゴールを脅かしたが、前半のうちに逆転することはできなかった。

ゴールに何度も迫った慶大

後半に入り完全に試合を支配した慶大は、筑波大に何度も襲い掛かった。後半開始直後、スムーズなパス回しから山本がフィニッシュに持ち込むシーンを2つ作った。10分には工藤が右サイド裏のスペースに抜け出して切り返すと、佐藤が強烈なシュートを放ったがボールはバーの上へ。直後にも鈴木の華麗なスルーパスを受けた佐藤が、グラウンダーのクロスを供給したがゴール前の山本は押し込めなかった。更に14分、左サイドから右サイドへの理想的な展開から最後は山本がシュートを放ったが枠を捉えられず。短時間の間に訪れた数多くのチャンスを、いずれもものにできなかった慶大イレブン。16分と25分のピンチは加藤楓琳(総4・常盤木学園)のセービングで逃れたが、残り時間が少なくなると焦りからか次第に自分たちのペースを見失ってしまう。

 

89分の失点シーン

「自分たちでどんどん苦しめてしまった」と反省した試合終盤は自分たちのスタイルが崩れ、筑波大のカウンターを浴びるシーンが増加。ついに89分、一瞬の隙を突かれて逆転を許した。庄司夏穂(総4・聖和学園)、秦野くるみ(総1・藤枝順心)、松木里緒(環4・常盤木学園)と3枚のカードを切った慶大であったが、残された時間ではチャンスを作ることさえできず。1-2のまま試合終了のホイッスルが鳴った。

 

試合後、悔しさの滲む慶大

試合後に「もったいないなぁ」という声が観客席から漏れ聞こえた下田グラウンド。まさに「内容的に負ける試合じゃなかった」(山本)第3節となった。後半の立ち上がりは今季で一番良い攻撃を見せていただけに終盤、自分たちの焦りからペースを乱してしまったことが悔やまれる。ここまで3試合を終え、思うように勝ち点を積み上げられていない慶大。しかし、相手は違えど確実に攻撃の形は見え始めている。次節の5/2まで中3日と時間はないものの、対戦相手の国士舘大は中2日。日程上の有利も生かし、現在勝ち点3で並ぶ相手に勝利を収めて上位進出の弾みとしたい。

(記事:柴田航太郎 写真:堀口綾乃)

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山本華乃(理3・横須賀シーガルズ)

――試合を振り返って

今日の試合は内容的に負ける試合じゃなかったし、後半の立ち上がりとか勝ち越せないのが負けにつながってしまったので、次節は決めきれるところは決め切って勝ち切れるようにしていきたいと思います。

 

――試合終盤には自分たちのスタイルを自分たちで乱してしまった印象

決めきれなくて最後の最後で自分たちで勝手に焦ってしまって、距離感とかがいつもの距離感じゃなくなって全然自分たちらしさが出せなくてどんどん自分たちを苦しめてしまっていたので、そこは焦らずに自分たちのらしさを出しながら点数につなげていければなと思います。

 

――ご自身は見事なシュートを決められた

ゴールはあんまり見てなかったんですけど、あの時間帯はシュートを打てていなかったのでとりあえず思い切って振ってみたら入ったので良かったです。

 

――国士舘大戦に向けて

三試合終わってまだ一勝で勝ち点が拾えてないんですけど次こそは勝てるように、短い期間ですけど(次節は5/2)もう一回気を引き締めて勝ちに行けたらなと思います。

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