【野球】正木５打点、森田１失点。投打噛み合い無傷の３連勝 明大

８月１３日（木）東京六大学野球春季リーグ戦　明大戦　＠明治神宮野球場

リーグ戦初打席で本塁打を放った萩尾

東大、立大と苦しみながらも連勝を重ね、ここまで勝率を１０割としている慶大が明大との一戦に臨んだ。慶大は２回、萩尾匡也（環２・文徳）の本塁打で先制に成功すると、３回には無死満塁から正木智也（政３・慶應）の犠飛で追加点を挙げる。４回にも瀬戸西純（政４・慶應）、正木の適時打で明大を突き放し、その後も正木の２点本塁打などでコンスタントに得点を重ねて１１得点を挙げた。先発の森田晃介（商３・慶應）は初回から走者を背負うシーンが目立つも粘り強い投球を見せる。４回に不運な当たりで１点を失うが、要所を締める投球で６回１失点。７回からは生井惇己（総２・慶應）、小林綾（環２・松本深志）、橋本達弥（環２・長田）が１イニングずつリリーフ。橋本達が捕逸の間に１点を失ったが、危なげない投手リレーで明大打線を抑えた。苦しい試合が続いていた慶大だったが、今日は投打が噛み合い快勝。１５日の早慶戦に向けて弾みをつけるような一戦となった。

慶大バッテリー：○森田、生井、小林綾、橋本達－福井

明大バッテリー：●竹田、宮内、西城、石毛、渡部翔、入江－篠原

慶大本塁打：萩尾１号ソロ（２回）、正木１号２ラン（６回）

◆慶大出場選手

炎天下に過密日程。肉体的にも精神的にもかなりの疲労が溜まるであろう真夏の春季リーグ戦も折り返しの４日目を迎えた。慶大の先発は今季初登板となる森田。昨秋には明大打線を封じ込め、森下暢仁（現広島東洋）との投げ合いを制するなど良いイメージのある相手だ。対する明大の先発は中２日で竹田祐（政経３・履正社）。連敗で優勝争いから脱落した明大だが、昨春王者の意地とプライドにかけて負けるわけにはいかないだろう。六大学を代表する好投手の投げ合いとあって投手戦が予想されたが、試合は意外な展開を迎える。

森田は６回１失点と好投した

初回は両チームともに走者を出すも無得点で迎えた２回表。先頭打者として打席に向かうのは、この日がリーグ戦初出場の５番・萩尾。２ボール２ストライクから竹田の投じた外角の変化球を逆らわずに弾き返すと、打球はそのまま右翼席へ。初打席で相手の度肝を抜く一発を放ち、見事先制に成功する。萩尾の一発に触発された慶大打線は、３回表に４番・正木の犠飛、４回表には２番・瀬戸西の２点適時二塁打と正木の左前２点適時打が生まれるなど得点を重ねていく。６回表は瀬戸西が４打席連続となる安打を放つと、正木がこの日５打点目となる本塁打を左翼席に叩き込んだ。

５打点をあげた正木

大量リードを得たこともあり７回表の打席で代打を送られた森田は、４回裏こそ不運な当たりで得点を許すも、６回６奪三振１失点と安定感抜群の投球を見せた。７回裏には今季初登板の生井が好投を見せると、８回表にも７番・嶋田翔（環４・樹徳）の三ゴロ、代打・橋本典之（環３・出雲）の右前適時打で得点を追加。８回裏を小林綾、そして９回裏にはリーグ戦初登板となった橋本達がリリーフ。捕逸の間に二塁走者が一気に本塁まで駆け抜けて失点を喫するも、２三振を奪うなど上々のマウンドとなった。

瀬戸西は現在リーグトップの打率を誇る

明大を相手に１６安打１１得点を挙げた打線。そして４人のリレーで相手打線を２点に封じ込めた投手陣。これまでの２試合とは対照的に、出来過ぎとも言える程に投打が噛み合っての快勝となった。投打に確かな手応えを掴んだ慶大が迎える次の相手は早大。昨秋、唯一の敗北を喫した因縁の相手だ。優勝を掴み取るためにも、雪辱を果たすためにも負けられない大一番。早慶両エースの投げ合いに注目が集まる。

（記事：林亮佑、写真：菊池輝）

◆打撃成績

◆投手成績

（新型コロナウイルス感染症対策のため、監督・選手コメントはありません。）