【アメフト】前週から進化を見せ猛攻も僅差で惜敗/1次リーグ第2節

アメフト

大学アメリカンフットボールの1次リーグ第2戦、慶應義塾大学ユニコーンズは立教大学ラッシャーズと対戦。互いに激しく点を取り合う展開となり、慶大は何度も見せ場を作ったものの惜しくも28-31で敗戦。前週に続いて2連敗とし、TOP8初勝利は次戦以降に持ち越しとなった。

 

 

9/11 関東大学アメリカンフットボール大会 1次リーグ第2節 @アミノバイタルフィールド  9:30キックオフ

 

立教大学ラッシャーズ

慶應義塾大学ユニコーンズ

第1Q

10

3

第2Q

7

17

第3Q

14

0

第4Q

0

8

31

28

前週に昨年の東日本王者・法大と対戦し完敗を喫した慶大。第2戦の相手は4度の大学日本一に輝いたこともある古豪・立教大。立大にとっては今日がリーグ初戦となる。夕刻に東京ドームで行われた第1戦とは打って変わって、蒸し暑い早朝・晴天の野外フィールドで試合は開始された。

1クォーター(以下第1Q、他Qも同様)、慶大は後攻を選択したが立大の最初の攻撃を無事に抑える。対する慶大の攻撃ターン、最初のプレーでいきなりQBが強烈なタックルを受け、一時交代するシーンも見られた。しかしそれに怯むことなく攻撃を継続すると、3分にキッカー玉川雄基(環2・都駒場)が36ヤードのフィールドゴールを冷静に決め先制に成功する。しかし7分、立大のランニングバック岩月(法4・立教新座)が85ヤードを爆走するランを見せる。これに追いすがることができずタッチダウンを許し、3-7とされる。この後キックも1本決められるが、慶大もパスで相手のミスを誘うなど食い下がり、タッチダウン目前にして3-10で第1Qを終える。

立大攻撃陣を食い止める慶大ディフェンス

2Qに入ると両校の攻防は一層激しさを増す。まず慶大が第1Qで引き継いだ陣地からタッチダウンを決めると、立大は2分に慶大のパスをインターセプトして攻撃権を奪取。それでも慶大は5分に玉川が今日2回目のフィールドゴールを決め、逆転に成功する。しかし直後の9分、今度は立大が25ヤードのロングパスを決め再度逆転すると、慶大も第2Q終了間際にQBの相馬が自らボールを持って走りタッチダウン。手に汗握るシーソーゲームとなった。前半は20-17とし、慶大リードで後半に入る。

QB・相馬が逆転となるタッチダウンを決め   攻撃陣はガッツポーズ

3Q、立大の攻撃陣は前半より勢いを増して慶大守備陣に牙を剥く。QB宅和(経営3・立教新座)から繰り出される正確なパスと、エースランナー岩月の効果的な切り替えの前に慶大は翻弄される。さらにこの試合2回目となるインターセプトも成功され、立て続けに2本のタッチダウンを許しこのクォーターだけで14失点。一方の慶大は追加点を奪えず、一気に形勢逆転されてしまう。

ランニングバック・21番の石黒真人が疾走

このままでは終われない第4Q、慶大はいきなりタッチダウンまであと4ヤードの地点から攻撃。ここを押し切れば逆転の目も十分にある局面であったが、立大の厚い守備の前に得点はかなわなかった。さらにこのQではそれまで勢いづいていた立大の攻撃を的確に抑え無失点とすると、果敢に敵陣に入り得点を狙う。7分にはやや遠い位置ながらもフィールドゴールで得点を狙うが、これは僅かに外れ得点ならず。もう一押しがなかなか出ず試合終了まであと1分を切る中、慶大は最後の猛攻を見せる。QB相馬がレシーバー加藤豪介(経3・慶應)へとショートパスを放ち執念のタッチダウン。さらにトライフォーポイントで2点を取りに行き、今度はレシーバー近藤条(総3・慶應)がパスをキャッチすると足をエンドゾーンに僅かにねじ込む形でタッチダウン。これで3点差とした。しかし試合残り時間は30秒ほど。立大にボールを渡した瞬間に立大の勝利が決まるため、慶大は短いキックを跳ねさせ、強引にボールを奪い取るオンサイドキックに試合の命運を賭けた。しかし蹴ったボールは運悪く立大選手の真正面へ。このボールを抱え込まれ立大ボール。残り試合時間を立大が使い、ゲームセットとなった。

起死回生のタッチダウンを決めた5番・加藤豪介

最終スコアは28-31。昇格直後の慶大は開幕2連敗という形で、TOP8の洗礼を受けることになった。

 

立大を相手に3タッチダウン。持ち前の機動力は証明されたといえる

試合に敗れはしたものの、慶大は前週と比べ反則数に大きな減少が見られ、また攻撃力は十分に持ち合わせていることも得点で証明してみせた。個人のパフォーマンスはもちろん、ユニコーンズとしても着実にチームとしての良さを発揮し始めている。今季最終戦を横浜スタジアムで迎えるためにはBブロック3位以上は必須。この後は1つも落とせない試合が続く。2週間後の明大戦で捲土重来を期待したい。

(記事・写真:石原望愛、東九龍)

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試合後選手インタビュー

QB #0 水嶋 魁

ーー本日の感想

個人的な所感になるんですが、自分の完成度が低く、チームに大きな影響を与えちゃったなというのもありますし、チームとしても法政戦から1週間しか空いてなく、頑張って仕上げて、全体としても完成度が低い中で、良いところも悪いところもあり、課題も発見できたので、次2週間空くので、そこに向けて頑張ろうと思います。

ーー法政戦から1週間の部活について

結果としては負けたんですが、何がダメかがみんな明確になっていました。そこを潰すような感じで、自分たちの弱点がわかったからこそ、その弱点を埋める練習を行なってきました。

ーー1プレー目から強烈なタックルを受けていました

あのぐらいドンと来ないと、あれがアメフトって感じなので(笑)むしろ来て欲しいくらいです。

ーー今回はかなりの得点獲得。心情は

前半で20点とはいえオフェンスで取れたのは1本だけで、ディフェンスとキックで頑張ってくれたという感じでしたが、結局20点取れたのは心持ちとしてはとても楽でした。

ーー最後、執念の8点獲得となりました

時間少ない中、2本取らないと勝てない状況だったので、良いテンポで仕掛けて圧倒しようと。ネガティブになることを言わず、ポジティブにポジティブに、チーム全体がそんな雰囲気になるようにと思っていました。

ーー次戦に向けてメッセージ

2週間後にはまた新しく、もっと面白いチームになっていますので、応援よろしくお願いします!

 


 

DB/LB #1 近藤 快<主将>

ーー本日の感想

悔しいですね。それに尽きます。

ーー東京ドームの第1節との環境の変化について

環境については問題視していません。いつも暑い中走ってきてますから、むしろ有利だと考えていました。

ーー前半終わった時はリード。後半開始時の声かけなど

リードといっても3点差だったので、点数を気にせず、試合開始時と同じ感じで行こうと声はかけました。そのあとの後半がオフェンス・ディフェンス共にいいスタートができなかったかなと思いました。

ーー立大の印象について

弱いところを突かれたり、すごい準備してきているなというのは印象に残っています。

ーー前回と比較して反則がかなり減りました

前回の課題としてすごく上がっていて、反則で自滅しているというのがあったので、反則に関しては非常に意識高くやってきたのが成果に出たのかなと思います。

ーー次戦は2週間後です

2週間後死ぬ気で勝たないといけないというのはあるので、気持ちの面では、火曜から明治に気持ちを切り替えて、勝てるように準備できたらいいかなと思います。どれだけ自分たちが準備できるかだと思いますので、しっかり対策して、必ず勝てるようにします。

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