5月28日(日)東京六大学野球春季リーグ戦 早大2回戦 @明治神宮野球場
慶大は初回、2回で9点と大量得点を挙げる。5回から7回にも、チャンスを捉え得点を重ねる。試合を終えてみると、本間颯太朗(総3・慶應)が3打数2安打3打点、宮崎恭輔(環4・國學院久我山)が5打数2安打5打点、齋藤來音(環4・静岡)と佐藤駿(商3・慶應)が6打数3安打など、なんと18安打15得点を記録。投げては、先発の谷村然(環4・桐光学園)が7回1失点の好投を披露。早大に快勝し、勝ち点の行方は明日の3戦目へと持ち越しとなった。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
早大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 |
慶大 | 4 | 5 | 0 | 0 | 2 | 3 | 1 | 0 | X | 15 |
◆慶大出場選手
打順 | 守備位置 | ||
---|---|---|---|
1 | [3] | 吉川海斗(法4・慶應) | |
2 | [5] | 本間颯太朗(総3・慶應) | |
3 | [4] | 廣瀬隆太(商4・慶應) | |
4 | [9] | 栗林泰三(環4・桐蔭学園) | |
5 | [2] | 宮崎恭輔(環4・國學院久我山) | |
6 | [7] | 斎藤來音(環4・静岡) | |
R7 | 村岡龍(商1・慶應) | ||
7 | [8] | 佐藤駿(商3・慶應) | |
8 | [6] | 斎藤快太(商3・前橋) | |
9 | [1] | 谷村然(環4・桐光学園) | |
H | 村上真一朗(文4・城北) | ||
1 | 荒井駿也(商2・慶應) | ||
H | 今泉将(商2・慶應) | ||
1 | 竹内丈(環1・桐蔭学園) |
早大バッテリー:●清水大、飯塚脩、中森、鹿田、越井ー印出
慶大バッテリー:○谷村、荒井駿、竹内ー宮崎
早大本塁打:なし
慶大本塁打:なし
連日神宮球場には2万人を超える観客が集まり、『華の早慶戦』特有の独特な空気感が神宮球場に漂う。始球式では栗原晴生くんが見事なストライク投球を披露し、慶大ナインは笑顔を見せる。炎天下の中、球場は歓声と熱気に包まれ早慶2回戦は幕を開けた。
先発の谷村は初回、2番の中村将希(教4・鳥栖)に右二塁打を浴び1死二塁とするも後続を抑え先制は許さない。その裏、慶大は早大の先発・清水大成(スポ4・履正社)の制球が定まらず、3連続四球で無死満塁とする。その後1死となるが、宮崎も四球をもぎ取り、押し出しで先制に成功する。すると、続く齋藤來の右適時打、斎藤快太(商3・前橋)の二塁適時打でこの回一挙4得点を挙げる。
慶大の猛攻は止まらない。早大は1回2死から2番手・飯塚脩人(スポ4・習志野)が登板するが、2回も本間から2連続四球とする。栗林泰三(環4・桐蔭学園)の左適時打で再び満塁のチャンスを迎えると、宮崎、齋藤來、佐藤駿の3連打で9点目。飯塚をノックアウトし、相手のマウンドには3番手・中森光希(文構3・明星)が送られる。しかし、再び連続四球で2死満塁とするも、本間の打球は中飛となった。
3回、4回は両校無得点と試合が落ち着いてきたと思われたが5回、吉川海斗(法4・慶應)の安打、栗林泰の死球などで無死でチャンスを迎えると、宮崎の左適時打で11点目とする。しかし6回、ここまで初回の1被安打のみと、好投を続けた先発の谷村が打線に捕まる。2死から四球と安打で久しぶりのピンチを招くと、熊田任洋(スポ4・東邦)に右適時打を浴び、1点を返される。紺碧の空の大合唱が球場に響き、早大のペースになるかと思われたが、続く4番の印出太一(スポ3・中京大中京)を仕留め、流れは渡さなかった。
点差を縮められた慶大は、先発の谷村が次の回にも打席に立つ。4番手の鹿田泰生(商3・早実)に対し谷村が右二塁打を放つと、吉川も中安打、さらに本間の右翼を越える三塁打で2点を追加する。さらに、栗林も適時打で14得点目とした。次の回もマウンドに上がった谷村は、先頭に安打を許しながらも7回100球、わずか4安打1失点と抜群の安定感を見せた。
7回、早大のルーキー・越井颯一郎(スポ1・木更津総合)から、本間がこの日2回目となる適時打を放ち15点目を挙げた。8回からは慶大も継投に入り、2番手・荒井駿也(商2・慶應)が登板。安打と四球を与えながらも、リズム感の良い投球で、11球で早大打線を抑えた。9回には、慶大もルーキーの竹内丈(環1・桐蔭学園)を送り込むと、三者凡退でゲームセット。慶大は大差で勝利した。
昨日はチャンスが続きながらも得点につながらないもどかしさがあったが、この日は15得点と野手陣は圧倒的な力を見せ、早慶戦史上最多得点差とした。投げては、谷村に加え2年の荒井駿、初出場の1年生竹内も好投を見せ、慶大野球部の明るい未来を予感させる試合となった。しかしスタメン野手の多くはマルチ安打を記録する一方で、主将の廣瀬隆太(商4・慶応)は2打数無安打。4四球と勝負を避けられる場面が目立ったが、打率が1割8分4厘と不安は残る。勝ち点の行方は明日の3戦目次第となるが、主将で主砲の廣瀬の一発がチームを14季連続のAクラスへと導くはずだ。
◆選手コメント
谷村然(環4・桐光学園)
今日は打者がよく頑張ってくれたおかげでいつもより気楽に投げられました。
投球内容としてはリズムよくストライクゾーンで勝負して行けたことが良かったと思います。
明日勝って勝ち点取れるようしっかり準備します。
宮崎恭輔(環4・國學院久我山)
昨日は思うような結果になりませんでしたがその分を取り返すことが出来て良かったです。
勝ち点を取り切るまで気を引き締めて頑張りたいと思います。
竹内丈(環1・桐蔭学園)
初登板が早慶戦という舞台でとても緊張しましたが、ブルペンで投手陣全員に背中を押して頂き、投げ切る事ができました。明日も頑張ります。
(記事:北村可奈、写真:金子拓登、ウジョンハ)