2023年度のリーグ戦も折り返し地点を迎える、前期最後の試合。前半は、2位の城西大相手に主導権を握ることはできず、一進一退の攻防が繰り広げられる。その中でも、塩貝亮太(商4・暁星)、塩貝健人(政1・國學院久我山)、リーグ戦初出場の茅野直希(経1・慶應)らFW陣が何度もゴールに迫るも、ゴールネットを揺らすことはできない。守備では、入江修平(政3・慶應)の圧倒的な高さのヘディングとGK・竹内秀太(商4・桐蔭学園)のセーブで相手に得点を許さず、0ー0で前半を終える。なんとしても勝ち点3が欲しい慶大は、相手の猛攻を受けながらもゴールへと迫る。迎えた51分、慶大は中盤でボールを奪った直後、塩貝健人のスルーパスから相手の動きを読んで抜け出していた塩貝亮太が渾身のシュート。放たれたボールはゴールネットを揺らし、待望の先制点をあげる。その後は何度もピンチの場面を作られるが、GK・竹内秀太のファインセーブや、主将・山本献(商4・國學院久我山)や入江修平らDF陣の体を張ったプレーで得点を許さず。そのまま1ー0で試合を終え、3連勝を飾った。
2023/7/30(日)18:00キックオフ@慶應義塾大学下田グラウンド
【スコア】
慶應義塾大学1ー0城西大学
【得点者】
51分 塩貝亮太(慶大)
◇慶大出場選手
GK
1 竹内秀太(商4・桐蔭学園)
DF
3 山本献(商4・國學院久我山)
2 入江修平(政3・慶應)
5 山口紘生(商3・國學院久我山)
MF
13 山崎健翔(法4・桐蔭学園)→90+1分 27 祖父江圭悟(総4・滝)
6 道家拓真(環4・鹿島学園)
14 角田惠風(商2・慶應/横浜F・マリノスユース)→ 60分 20 田中雄大(商2・成城学園/三菱養和SCユース)
7 千代田和真(政4・慶應)
FW
26 茅野直希(経1・慶應)→ 65分 8 菱川天風(総4・桐蔭学園)
11 塩貝亮太(商4・暁星)→ 87分 9 熊澤維吹(文4・國學院久我山)
10 塩貝健人(政1・國學院久我山)→ 81分 18 香山達明(経3・慶應志木)
早慶戦以降、良い流れを掴み2連勝で迎えた本節。前期最後の試合は、観客で賑わうホーム・下田グラウンドで行われた。“3部初代王者”となるべく、絶対に勝ち点3が欲しい慶大は、2位城西大との負けられない試合に臨んだ。序盤から一進一退の攻防が繰り広げられ、GK・竹内秀太(商4・桐蔭学園)は、「(ボール)止まるよ!」など、冷静な声かけでチームを後押しした。相手に攻め込まれる場面も多く見られたが、GK・竹内秀太のセーブや入江修平の驚異的な高さを誇るヘディングで相手に競り勝ち、先制点を与えない。
21分、センターで相手にボールを奪われると、そのままミドルシュートを放たれてしまうが、ここはGK・竹内秀太がボールを両腕にしっかりと収める。その直後、塩貝亮太から山口紘生(商3・國學院久我山)、千代田和真(政4・慶應)にパスを回し、慶大は左サイドへ一気に展開。相手DFの動きを見て右サイドへもパスを回すなど、コートを広く使った攻撃で相手ゴールへと迫っていく。そして、茅野直希のスルーパスを受けた塩貝健人がゴール右から鋭いシュートを放つも、相手GKに体で弾かれてしまう。
その後も、何度か相手ゴールに迫るが得点に結びつけることはできない。42分には、ゴールキックからパスを回し、茅野直希が右サイドからシュートを放つも、相手選手に弾かれゴール上へ。コーナーキックを獲得するがうまく合わせられず、チャンスを活かすことはできない。45分には、ゴール前へのパスに塩貝健人が足で合わせようとするもわずかに合わず、ルーズボールを塩貝亮太が押し込もうとするがボールを奪われてカウンターに。最後は角田惠風(商2・慶應️横浜F・マリノスユース)が寄せに行き、相手選手のシュートがゴール上に外れると、両者無得点で前半を折り返す。
しかし、今度は1点を追う展開の城西大が攻撃の勢いを増し、猛攻を仕掛けてくる。59分には、相手のFKからこぼれ球を押し込まれそうになるが、GK・竹内秀太のスーパーセーブで難を逃れる。そこから60分台には、慶大がFKに続き二度のCKを獲得するも、追加点をあげることはできない。慶大が主導権を握れずにいると、76分に相手のシュートがクロスバーを直撃しヒヤリとする場面がみられるなど、我慢の時間が続く。その中で、後半もGK・竹内秀太、入江修平、山口紘生らを中心に声を張ってチームを勢いづける。さらに、主将・山本献や千代田和真の守備での活躍も光った。最後まで相手に主導権を握られる展開となったが、ゴールを守り抜いて城西大に勝利。3連勝を飾った。
今節の勝利、そして勝ち点3は慶大にとって非常に大きな意味を持つ。慶大は、“3部初代王者”となるために1試合も落とすことができない中で、前期最後の試合で2位の城西大に勝利し城西大との勝ち点を1に縮めた。後期への良い流れをつくったという意味でも、今節の勝利は慶大にとって大きな勝利だろう。後期も着実に連勝を重ね、まずは3部2位、そして“3部初代王者”の座を掴み取って欲しい。慶大ソッカー部らしいサッカーを体現できれば、慶大が1位に君臨する日もそう遠くはないかもしれない。今後も、慶大ソッカー部の猛追から目が離せない。
塩貝亮太(商4・暁星)
――貴重な勝ち点3をもたらしたゴールの瞬間を振り返って
1個前のシーンで同じように10番の健人(=塩貝健人)がドリブルで抜け出していて、あそこでファールをとっていて、また同じようなシーンになって、多分相手はまた健人が突っ込むと思うだろうなと、(相手が)健人に行くなと感じていたので、そこの裏を狙おうと思っていたら、案の定相手が食いついて、さらに健人から良いパスがきたので、狙い通りになってよかったです。
――相手は2位の城西でしたが
自分たちも2位・3位対決ということで大事な試合だというのはわかっていたのですが、この試合をやるまでに分析班の人だったりとか、マネージャーとかいろんな人が準備してくれて、自分たちは本当にサッカーに集中することのできた1週間だったので、自分たちのインプレーもそうですけど、周りのサポートにも感謝したいなと思います。
――前期を振り返って
中の方、あまり勝ちきれない試合が続いていて、自分たちも結構どうしたら良いんだろうという苦しい期間もあったのですが、そこでめげずにやり続けて、早慶戦から少しずつ良い形が見えてきたところだと思うので、この勢いを切らさずに、後期も勝ち点を積み重ねていきたいと思います。
――次節への意気込み
今日の勝ちはすごく大きいものだと思うのですが、次勝てなかったら意味がないですし、自分たちは優勝を目指している中で、1位の神奈川大学との差を考えても1試合も落とすことはできないので、次も気を抜かずに集中したディフェンスと集中した攻撃で勝利を掴み取りたいと思います。
竹内秀太(商4・桐蔭学園)
――今日の勝利で3連勝となりましたが、今日の試合を振り返って
今季はまだ3連勝はできていなかったのと、やはり前期最終戦というところで絶対に勝ちたかったので、今日勝ててよかったです。
――後半は押される展開が続いていましたが、どのように相手を止めることを意識されましたか?
1番は、自分1人では守ることができないので、デフェンス陣をうまく動かすということと、励まして、デフェンスの守りのお陰で勝てたのかなと思います。
――次の試合へ向けて意気込みをお願いします。
来週も試合があると思いますが、部類としては後期の最初の試合ということなので、また新しい気持ちでやるということと、4連勝を目指して頑張りたいです。
(取材:長掛真依、佐藤光)
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