４月１３日（土）に開幕を控えた東京六大学野球春季リーグ戦。リーグ戦連覇に燃える選手たちにインタビューを行いました。
第３弾は、慶大打線の中軸を担い、長打を期待される本間颯太朗選手（総４・慶應）と清原正吾選手（商４・慶應）の２人！
右から清原、本間
ーーまず他己紹介をお願いします！
清原：本間颯太朗。慶應義塾大学野球部のキャプテンで、いい意味でちゃんと物言ってくれるんで、チームが締まるというか。プレーでも、言葉でも、引っ張っていってくれているので、本当に僕らの代では本間にしかできない仕事を、キャプテンとしてやってくれているという感じです。あとは、やっぱりリーグ戦の経験も豊富なので、そこで活躍してくれます。
本間：正吾は、チームでいちばん明るいっていうくらい常に声を出して、周りを元気にさせてくれるというか。ここ何年か慶大野球部で「いい顔をして野球をしよう」という目標を掲げている中で、一番常にいい顔をして、常にわくわくして笑顔で野球をしているのが、正吾だと思っていて。そういうところでチームを引っ張ってもらっていますし、僕サードで、正吾ファーストで対角で組んでいるんですけど、すごく正吾からも声が飛んできますし、それに僕がレスポンスするという形で、チーム全体が明るくなっているという感じはするので。そういう風にチームを良い雰囲気にしてくれるのが、正吾だなと思います。
清原：あざっす！（笑）
ーーお互いチーム内でのキャラクター、役割、魅力は
清原：さっきも言ったんですけど、本間のチームとしての役割はキャプテンですし、チームの顔なので、本間がいるだけで練習の締まり具合はだいぶ違いますし、部員が多い分、影に隠れる選手も多い中で本間はちゃんと指摘してくれているので、質のいい、活気のある練習ができていると思います。
本間：僕もさっきと被るんですけど、常に声を出してチームを明るい雰囲気にしてくれる役割を持っているなと思っていて。試合でも劣勢の状態であったり、負けている状態でなかなかチームとして声が出ない場面であっても、正吾が率先して「こっからだぞ」と声を出してくれることによって、チーム全体の勢いが付いていきますし、そういったところでチームを活気付ける役割を担ってくれているのかなと思います。
清原：照れくさいな（笑）
本間：褒め過ぎ？（笑）
ーーお互い尊敬するところは
清原：まずリーダーシップっていうか、人に対して強く言えるところ。いろんなキャプテンが言ってることでもあると思うんですけど、「嫌われる勇気」っていうところを、本間は惜しまずにちゃんと人関係なく言えている。そこは僕には真似ができないし、そのことは僕が本間に伝えていることでもあるんですけど（笑）「それも本当の優しさだ」って、この前本間も言っていたんですけど、指摘し合う関係性というのが本当にできているなと思います。
本間：正吾の凄いところは、いっぱいあるんですけど、プレーの面でいうと長打力かな、と。僕はパンチはない方ですし、正吾の芯を食った時の打球というのは、誰にも真似ができない、正吾唯一のモノを持っているなと思っていて。それは、バッティング練習から見ていても、これには絶対叶わないというところもあります。あと性格面でいうと、前の話と被るんですけど、明るさ。僕はどちらかというとすごくテンションの浮き沈みが激しいので。無理ってなったらもう全然無理なタイプなんですけど（笑）正吾はそれがないというか、常に明るく周りを巻き込んでやってくれるので、そこは尊敬しているし、すごく助かっているところでもあります。
清原：僕もう一個足してもいいですか？（笑）本間はねちっこいというか。ツーストライクで追い込まれていても、簡単に三振しないし、守備の面でも、球際が強いのはリスペクトですね。
ーー野球の面で、ねちっこい
清原：そういう意味です（笑）
本間：ねちっこい、ねちっこい選手だから（笑）
ーー逆に、直して欲しいところは
清原：直して欲しいところ！？（笑）ずっと同じ生活してるけど、パッと出てこないな。他の人だったらあるんですけどね。冗談、冗談ですけど（笑）
本間：直して欲しいところ。うーん。
清原：いや、本当にパッと出てこないもんな。
本間：うん。
ーー相思相愛ですね
清原：まあまあ、固い絆で結ばれているので（笑）
本間：ずっとやってるんで、はい（笑）一緒にいてるんで（笑）
今季は主将を務める本間
ーープライベートでの関わりは
清原：プライベート、本間は本当になんもしないですよ！本間は本当に（笑）
本間：僕本当に陰キャで（笑）
清原：プライベートは真逆だよね？僕アウトドア派なんで。
本間：本当に真逆だと思う。僕はオフがあれば、ずっと寝てたい派なので。そういう面では、プライベートでの関わりはないですね。
本間：でも寮では結構ずっと一緒にいる気がする。プライベートは性格が真逆なんで。僕が出ないんで（笑）あんまり関わることないんですけど、寮では結構よく話していると思います。
ーーここから野球の話題に移るが、昨年を振り返って
本間：僕自身としては、春思うような結果が出なかった中で、夏に何か変えなければならないというところで、守備面でもバッティング面でも今までの自分の持っている形を一回ゼロにして。東京六大学野球で打つために、活躍するために、というところで夏の練習期間であったり、オープン戦を経て、秋にある程度自分の中で結果を残すことができたので、そういった面ではラストイヤーに向けて良い自信を付けた一年だったと思っています。
清原：僕は春季リーグ戦の開幕はスタメンだったんですけど、そこで一回メンバー漏れて、悔しい思いを経験して、もう一回やってやるぞっていう気持ちになれたことが、今になって良いかなと。その沈みがあったからこそ今、昨年と比べて成長できていると思うので。昨年も昨年で、なんだかんだ一番いい年だったのではないかと思います。
ーー冬のオフシーズン、キャンプ期間で意識的に取り組んだことや収穫はあったか
本間：僕個人としては、とにかく足作り、下半身の土台作りというところをメインに取り組んでいて。リーグ戦長丁場ですし、疲れてくると下半身からガタがくるというか。そういったところで、疲れていても使えるような下半身を作るというところと、チームとしてはオープン戦からすごくたくさんあった中で、ひとつひとつ出た課題をチームとして潰してというところで、一個一個着実に成長できて、良いオフシーズンになったのではないかと思います。
清原：僕は個人的にオフシーズンは、身体のキレを上げようということに取り組んで、ウエイトだったりっていうのをして。キャンプにおいては、個人的には走塁を意識的に、積極的に取り組んだのと、あとバッティングにおいては、逆方向に強い打球を打てるように練習していました。
ーーオープン戦で出たチームとしての課題や個人的に足りないと感じたところは
本間：チームとしては、「徹底力」というところをずっと言われていて。誰でもできることであったり、自分がコントロールできるところを100%やりきる、徹底できれば必ず勝てると言うことを、監督が再三おっしゃっているので。そういうところをまだ徹底しきれていない部分はあるんですけど、それでも初戦のJR東日本戦と比べると、チームとして成長して、徹底できていると思うので。そこを春のリーグ戦を通じても、「徹底力」をひとつのテーマとしてやっていきたいというところと、僕個人としては、怪我をしていてだいぶ出遅れていたので、急ピッチで仕上げている段階なんですけど、「ボールをよく見て打つ」っていう、怪我をしたからこそシンプルなところにたどり着いているかなと思っています。
清原：チームとしての課題で、「徹底力」っていうのは監督がずっとおっしゃっていて。あとは、キャンプで結構チームプレーというか、連携プレーをやってきたんで。まだ詰めの甘いところはあるんですけど、もっと詰めていけたらというところと、シンプルに一人一人の調子を上げていくことかなと思っています。僕自身の課題としては、初見のピッチャーに対して、ファーストスイングでどれだけ捉えられるか。あとはチャンスの場面で、甘い球を一球もファールにせずにタイムリーを打てるかというような勝負強さが、リーグ戦では鍵になってくると思うので。本当にいいピッチャーがいっぱい投げてきますし、3打席で1球甘い球が入ってくるか、入ってこないかの世界なんで。そこでもったいないミスがないように、日頃の練習から意識して取り組んでいます。
長打力が売りの清原
ーーリーグ戦開幕まで残り1週間を切りました。怪我から復帰されたばかりだが、現在のコンディションは
本間：僕はもう、万全です。大丈夫です。もう、大分休ませていただいたんで（笑）長い間多くもらったんで（笑）それこそ絶対ぶり返さないように、自分自身にもなるべく制限かけて、徐々に徐々に、という感じで治していったので。自分自身の身体に関しては、もう100%の状態になっているかなと思っています。
清原：僕は気合と根性で。怪我とかないんで。
本間：（笑）
ーー今年の野球部のスローガン「All in ___ 日本一の挑戦者」にちなんで、空白に設定している言葉は
本間：僕は「恩返し」という言葉を自分自身で入れていて。学生野球ラストイヤーですし、今まで少年野球、中学校、高校と僕の野球人生に携わっていただいた全ての方々に、結果で「恩返し」したいという意味もありますし、部員がこれだけいる大所帯のなかで、試合に出させてもらっているというところに感謝して。そういう人たちが支えてくれているおかげで、自分たちは神宮でプレーできているので、部員ひとりひとりに「恩返し」する。そのふたつの意味を込めて、僕は「恩返し」を入れています。
清原：僕は「All in TWENTY TWENTY-FOUR（2024）」っていうところで。この2024年、僕は大学から野球をもう一度始めて、4年がラストイヤーというところで。今はもう将来のことなんて考えずに、1年間やり切りたいと思って、自分自身「All in TWENTY TWENTY-FOUR（2024）」を掲げていて。その中に、僕が野球をするにあたってサポートしてくださった方々に対しても、今も応援してくれている方々にも、やっぱり恩返しは絶対忘れてはいけないというところと。あとキャンプでも実感したんですけど、本当に応援していただいているんだなと思ったので。そこは感謝の気持ちを忘れずに、最後まで突っ走りたいと思います。
ーーチームの注目選手は
本間：僕は、渡辺和大（商２・高松商業）にもうずっと注目していて。昨年リーグ戦でちょっとしか投げてないんですけど、今年は彼が一番慶應のピッチャー陣の左投手の柱として、躍動してくれることがリーグ戦優勝、日本一というところに必要不可欠なところだと思っているので。やっぱりそういった期待というところも込めて、渡辺和に注目しているという感じです。
清原：じゃあ、自分で。この僕の4年間の全てを見てください！
本間：素晴らしい（笑）
ーー他大学で対戦したい相手、負けたくない選手は
本間：もう、全大学のピッチャーですよね、本当に。全員から打ちたいですし、抑えられるとやっぱり、悔しい気持ちになるっていうところで、他の五大学の全ピッチャーからヒットを打つくらいの勢いでやっていきたいと思っています。
清原：僕は中高で野球やっていないんで、あんまり他大学の投手を知らないんですけど。だからこそ、それを活かして誰でもドンと来いと。どんなピッチャーであれ、僕にはフィルターが掛かってないんで。来る球打ちます！
ーーお互いリーグ戦で期待する成績は
本間：5ホーマー、打点20！期待します！
清原：本間に期待する成績ですか？ホームラン王、打点王、、。あともう一個なんだっけ？
本間：打率。三冠王（笑）
清原：打率！三冠王！取ってもらいたいと思います。
本間：あと、失策０もちゃんと付けといて下さい（笑）
清原：失策０ね、お互いにね（笑）
ーー個人、チームの目標は
本間：さっき正吾も言ってくれたけど、三冠王というのは、自分の1つの目標でもありますし。あとは数字に現れないというところで、チームを勝ちに導けるバッティング。勝利打点であったり、ここぞの1本というところにこだわって、今シーズンはやっていきたいと思っています。
清原：僕も目標は三冠王、ベストナインを目指してやりますし、あとはチームの目標はもう、決まっているので。「ワセダに勝つ、リーグ戦優勝、日本一」っていうのを達成して、後悔なく4年間やり切ったと堂々と言い張れるような最後を迎えられるように、この春のリーグ戦から突っ走っていきたいと思います。
ーー最後にケイスポ読者やファンの方々にメッセージをお願いします！
本間：今季も連覇目指して、部員一丸となって戦ってまいりますので、これからも変わりないご声援のほど、よろしくお願いします！
清原：ケイスポを読んでくださっている方々、ファンの皆様、本当にこの1年、是非温かく見守っていただいて。最後ファンの皆様と一緒に優勝、連覇の喜びを分かち合えるように頑張っていきますので、応援よろしくお願いします！
（取材：加藤由衣）
