【ラクロス(女子)】全員で守り切り昨年度の雪辱を果たす!リーグ戦全勝をキープ/第36回関東学生ラクロスリーグ第4戦vs中央大

女子ラクロス

5月の早慶戦以来となる日吉陸上競技場にて行われた今試合。澤田彩子(文3・品川女子学院)が立て続けに2ゴールを決めると、第2Qでは三好香奈(法3・慶應女子)のゴールと澤田のハットトリックで前半を4ー3で折り返す。後半開始早々、同点に追いつかれて一時2点のリードを許すも、藤岡杏(法3・慶應女子)のゴールで5ー6と1点差にする。第4Q開始直後、秋山美里(環3・日本大学)がFSを決めて同点に追いつくと片岡采香(経4・慶應湘南藤沢)が逆転弾、澤田が追加点を決め今度は慶大が2点をリードする。残り5分で1点を返されるも、最後は古川琴音(法4・Life Preparatory Academy)の好セーブで試合終了。8−7で慶大が1点リードを守り切り4連勝を飾った。

 

9月8日(日)10:20試合開始

@日吉陸上競技場

 

♢スタメン♢

AT#3 秋山美里(環3・日本大学)

AT#11 片岡采香(経4・慶應湘南藤沢)

MF#19 澤田彩子(文3・品川女子学院)

MF#71 三好香奈(法3・慶應女子)

MF#4 山根里華(環4・慶應湘南藤沢)

DF#8 寺岡里紗(文4・慶應女子)

DF#64 大貫有澄(理4・洗足学園)

DF#14 松尾美咲(法4・慶應湘南藤沢)

DF#95 林田あさ乃(法4・白百合学園)

G#1 古川琴音(法4・Life Preparatory Academy)

 

 ♢得点♢

 

1Q

2Q

3Q

4Q

慶大

中大

慶大得点者

澤田(2)

三好、澤田

藤岡

秋山美、片岡、澤田

 

前節では法大相手に勝利し、ブロック暫定首位に立った慶大。慶大はここまでリーグ戦3戦3勝を飾り、FINAL4進出へ一歩ずつ近づいていた。今試合の相手は、昨季Aブロック1位の中央大。昨年5ー8で慶大に勝利し、昨季Aブロックに所属していた明大・青大・成蹊大・横国大の5校全てから勝ち星を挙げ、リーグ戦全勝でFINAL4進出を決めた強敵である。今試合に勝てば昨年度の全国覇者・日体大を含めた三つ巴から一歩抜けることができるため、両校共に負けられない大一番である。

 

先手を取ったのは慶大だった。2分、澤田が得意のフェイントで2人をかわしシュートを決めて先制すると、5分には再び澤田のゴールで2点目を決める。中大守備陣の厳しいマークに遭いながらもボールキープした山根里華(環4・慶應湘南藤沢)のプレーが得点に繋がった。しかしその後は徐々に中大にペースを握られる苦しい時間が続くと、ラスト1分には慶大のファウルから相手にゴールを許し2−1とされる。それでも慶大はMF陣を中心に一人一人が球際で競り勝つ執念を見せ追加点は許さず、第1Qはそのまま2−1で終える。

立て続けに2点を決めた澤田

澤田に駆け寄る選手たち

第2Qはゴールの応酬となった。2分に慶大が三好のゴールで3点目を挙げれば、3分に中大も2点目を決める。その直後、慶大は澤田の今試合3点目で再びリードを2点に広げる。その後は中大の猛攻を受けるも、松尾美咲(法4・慶應湘南藤沢)大貫有澄(理4・洗足学園)などを中心としたDFやG古川の好セーブにより得点を与えない。試合が動いたのは14分。ファウルにより数的不利となったところを攻め込まれ4ー3、再び1点差となったところで第2Qが終了。攻守の入れ替えの激しい見応えある勝負は後半へと託された。

ゴールを決めた三好に駆け寄る古川(中央)

第3Qは慶大にとって苦しい15分間となった。後半開始のドローをとられるとその勢いのままFSを決められ、早くも同点に。慶大は何度も攻撃のチャンスを伺うも最終ラインでパスがつながらず、流れが徐々に中大に傾き始める。8分に逆転されると、2分後には相手ゴール前でのパスミスからカウンターを許し、4−6とされてしまう。その後も相手の激しい攻めを受けるも古川やDF陣を中心に耐え凌ぐと、13分に藤岡がゴールを決め流れを完全に渡すことなく5−6で試合は最後の15分間を迎える。

失点後すぐに集まるDF陣ら

澤田のドローから始まった第4Qは開始早々、獲得したFSを秋山が決め同点に追いつくと、6分には秋山・村山遥(経3・慶應湘南藤沢)・葛西里保(医2・International School Manila)・郡璃子(文4・横浜雙葉)で繋いだパスを片岡が決めて逆転に成功する。3分後には澤田がゴール左上にシュートを放ちこの日自身4点目を決め、8ー6と2点のリードを得る。このまま慶大の流れかと思われた矢先、1点を返され相手の勢いに押される展開に。この窮地を救ったのは守護神・古川である。相手の鋭いシュートを好セーブで止めた次の瞬間、ホイッスルが鳴り試合終了。慶大は1点のリードを守り切り8−7でリーグ戦4連勝、勝ち点を12に伸ばした。

同点弾を放った秋山美

片岡に駆け寄る選手ら

試合後には喜びを爆発させた

ここ4戦の中で最も慶大が苦しめられた試合であっただろう今試合。中大の強いフィジカルや素早いカウンター攻撃は、暑さを忘れるほどの凄さを感じた。そんな中でも慶大の選手たちは序盤から相手にプレッシャーをかけ続け、今まで以上にボールへの執念を感じた。

毎試合毎試合違った姿を見せてくれる慶大。次週9/14(土)に行われる中大vs日体大の一戦で日体大が勝利すると慶大のFINAL4進出が決まる。だが「リーグ戦全勝でFINAL4出場を決める」と口を揃えて言う選手たちは、再来週9/22(日)に行われるリーグ最終戦の日体大との一戦を見据えていた。

4戦4勝

日体大はここまで3試合を消化し成蹊大14ー1、法大10ー6、青大9ー5で全勝している。慶大が4試合消化で得失点差が23に対し、日体大は3試合消化で得失点差を21まで伸ばしており非常に難敵である。それでも慶大は3試合消化時点で1部ブロックAB合わせて最速で総得点を35まで伸ばしており、慶大の攻撃力は関東1部リーグ屈指の強さを誇る。(3試合消化時点での慶大の総得点は37、日体大は33、中大は25。Aブロック上位の早大は26、明大は23。)早いうちにリードし、相手の攻撃に耐えながらもコツコツと1点ずつ積み重ね、「4Qの慶應」(*)での大量得点に期待したい。

(*)今季の慶大は、第4Qに得点力が爆発する。リーグ初戦で6点、次戦で4点、直近の法大戦も5点を挙げている。得点者もスタメン/控え・ポジションを問わず様々だ。この集中力の持続性と選手層の厚さこそ慶大の強みであろう。

 

次戦 :第36回関東学生ラクロスリーグ第5戦(リーグ最終戦!)

9/22(日) 11:40~ vs日体大

 @大井ホッケー球技場サブピッチ

(記事、撮影:竹腰環、岡里佳)

 

♢選手コメント♢

古川琴音(法4・Life Preparatory Academy)選手

60分間ゴールを守り続けた

ー今日の試合の感想を教えてください

去年の中央戦に私は出れていないのですが負けたチームなので、この試合のためにリーグ戦頑張ってきた部分もあるので、1点差ですが勝てて良かったです。流れが悪い部分もありましたが、ディフェンス陣がいつもより仲が良いというか常に戦術などを考えているので、守りだけでなく慶應らしい攻撃にもつながっているのかなと思います。

 

ー今日の第3Qは立て続けに失点を許してしまいましたが、その時の心境を教えてください

結構焦りもあったのですが、ゴーリーが一番冷静を保たなくてはならないのでそこで自分がしっかりと立て直すという気持ちを持ってやっていました。

 

ーどのように気持ちを切り替えて最後の15分間に臨まれましたか?

慶應のオフェンスは今の1部(関東ラクロスリーグ)の中でも一番強いので、そこを信じるしかないなと。私たちはもう守ることしかできないので、攻撃陣を信じて「決めてくれ」と思って臨みました。

 

ー相手のシュートをセーブしてからホイッスルが鳴りました。その瞬間はどうでしたか?

いやー気持ちよかったです!(笑)開幕戦(1部Aブロック)の立大vs明大もホイッスルと同時に同点になってしまっていたので、それが怖くて焦ってはいたのですが、防げてよかったです。

 

ー次戦の日体大戦にむけて意気込みを聞かせてください!

中大vs日体大がまだ行われていないので、どちらが強いのかまだわからないですが、まあ多分勝てるので1位通過を目指して頑張ります!

 

大貫有澄(理4・洗足学園)選手

パスカットが光った

ー今日の試合の感想を教えてください

まずは勝ててよかったです(笑)やりたいこともディフェンスとしてできたので嬉しかったです。

 

ーやりたいこととは?

ディフェンスの時にみんなでゴールに向かってインターしたり(インターセプト:相手のパスを奪う)などの守るではなく攻める、ができたことです。

 

ー今日の試合ではパスカットでチームの攻撃に大きく貢献されました。ご自身のプレーを振り返ってみてどうですか?

ゴール裏などで対峙して相手にいいパスを入れさせなかったところはすごくよかったなと思います。

 

ー中大とのフィジカル勝負に対してディフェンス陣はどんな対策をして試合に臨まれましたか?

ディフェンスとしては個ではなくみんなで距離を近く、連携を意識して練習してきました。

 

ーチーム全体として最初からみんなでボールを追いかける、ボールへの強い執念が見受けられたように感じました。何かチーム全体として狙いがあったのですか?

ボールダウン(:ボールを前進させるプレー)をとにかくおこして、なるべく早くディフェンスを終わらせて攻撃につなげようとの狙いはありました。

 

ー次戦に向けての意気込みを教えてください!

次も勝って1位通過でブロック戦を終わりたいと思います!

 

澤田彩子(文3・品川女子学院)選手

ドロワーも務めた澤田

―試合後の率直な感想を聞かせてください 

FINAL4への切符がかかった大事な試合だったので、とりあえずまずは試合に勝って(FINAL4)進出に大きく近づけたことが本当に良かったです。 

 

―相手は中央大学ということで、攻撃においてチームとして何を意識して試合に臨んでいたのでしょうか? 

まずは落ち着いてプレーをするということと、しっかりコートを広く使って攻撃を展開するために視野を狭くしないことを意識していて、そこはこの試合でも体現できていたと思います。チーム全体で声を掛け合いながらプレーできていたことが大きかったかなと思います。

 

―澤田選手自身は今季最多の4ゴールを決めチームの勝利に貢献されました。この結果についてはどのように振り返りますか? 

個人的にはハットトリックを目指していたので、それを超えた4点というのは今後の大きな自信になりました。次の日体大戦でも今日の試合のように強気に攻めて得点してチームの勝利に貢献したいと思います。 

 

―この試合では、前半リードしていた中第3Qで同点そして逆転されるなど苦しい展開が続きました。その状況において澤田選手はどういった心境でプレーされていたのですか?

ビハインドの展開は5月の早慶戦やリーグ初戦の青学戦などで何度も経験してきたことだったので、そこに関しては結構落ち着いてプレーできていました。一個ずつチャンスを作ってゴールを狙っていけば絶対に勝てると思っていたので、チームの士気を高めるためにコート上でもベンチでも「絶対負けないよ!」と自分も周りも声を掛け合えていたことが第4Qでの逆転に繋がったと思います。 

 

―この苦しい試合を乗り越えて日体大とのリーグ最終戦を迎えます。次戦に向けての意気込みを聞かせてください! 

チーム全体の自信をより一層つけてFINAL4に挑むためにも、次戦もしっかり勝ってブロック(関東1部リーグBブロック)を1位で通過したいと思います。

 松尾美咲(法4・慶應湘南藤沢)選手

声を出し続けた松尾

―リーグ戦4連勝となりました。試合後の率直な感想を聞かせてください 

今季はここまで連勝してきたのですが、勝つに連れて段々と強い相手と当たるということで全く気が抜けていませんでした。中央大はかなり強敵なので厳しい試合になることはわかっていましたが、最後は勝って終わることができて素直にうれしいです。 

 

―中央大学が対戦相手ということで、試合前にDF陣の間で意識して臨まれたことは何かあったのでしょうか?

メンタルの部分ですね。やはり負けることが少しでも頭に浮かんでしまうと自分たちのプレーがどんどんできなくなると思っていたので、積極的に攻める意識を常に持ってプレーすることを考えていました。あと最後の円陣では、この間一年生が新人戦にて最後決勝で同じ中大に勝って優勝していたのでそれを力にして頑張ろうとチームで言っていました。 (1年生のサマーステージにて慶應αチームが中大相手に7ー5で勝利した)

 

―試合では序盤リードしていた中、第3Qで中大に同点・逆転される苦しい展開となりました。その場面での松尾選手のプレー中の心境を教えてください 

負けてはいたのですが、そこで負け顔にならずに絶対にボールを奪うという強い気持ちを持って積極的にプレーし続けられたと思います。事前にチーム全体で相手の戦術分析を共有していたので、それを思い出して実践できたと思います。

 

―最終Qに入る前にG含めDF陣で励まし合う様子が見受けられましたが、その際に何か掛け合った言葉などはあったのですか? 

このチームは今までずっと最終Qで大量点を獲ってきていて、「4Qの慶應」という自信が私たちの中にあったので、「よし、こっから本気出そう!」というのは言い合っていました。 

 

―この苦しい試合を乗り越えて日体大とのリーグ最終戦を迎えます。次戦に向けての意気込みを聞かせてください! 

個人としては、自分の強みでもあるインターセプトのようなボールを奪いに行く攻撃的DFを続けていきたいと思います。チームとしても、やはり日体大も強いチームなので消極的にならずに慶應のラクロスを積極的に出していければと思います。

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